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【硬式野球】鴨川キャンプリポート④「有難う」の言葉を胸に充実のキャンプを終える

2024年2月15日~16日
鴨川市営球場

2月12日より5日間にわたる鴨川キャンプがスタート。今キャンプにはB、Cチームが参加し、神宮の舞台に立つために実践を中心に取り組んでいく。今回は4日目、最終日5日目の様子をご紹介します。

集合写真

キャンプリポート

キャンプ4日目。
この日も早朝練習が行われました。グラウンド上での特守では黒須堅心(文1=専大松戸)選手が大島公一監督に積極的に質問。ゴールデングラブ3度受賞の名手の助言に聞き入っていました。本人にどんな助言をいただいたか聞くと「守備で構えるときに最初から低くしていたけど、捕るときだけ落とすイメージでやったらどうかと言われました。リラックスして、ぼーっと見る感じでしたほうが逆シングルも捕りやすいと。」オープン戦では1番を任された黒須選手。これからの成長が楽しみです。

全体ミーティングでは日直の川上陸斗(キャ2=福岡大大濠)選手が「気合で決めるぜ 鋭いバッティング 俊足エンジン全開 塁を奪うぜ」とどこかで聞いた時があるような歌詞を。大島公一監督の現役時代の応援歌です。「エンジン全開」がこの日のテーマになりました。

続いて今キャンプ最後の紅白戦。4回に一挙5得点を奪ったBチームが9対3で勝利。見事4チームの頂点に立ちました。特にBチームの投手陣(永野司(営2=倉敷商)、帯川翔宇(文2=札幌一)、小関達陽(スポ1=安積)、林宏樹(スポ3=法政))が強力Dチーム打線を6回までノーヒットに抑えました。打線でも4番に座った佐藤拓斗(スポ2=日大山形)選手が2安打と結果を残しました。

次に最終日5日目の様子です。最後の特守&特打が行われました。いつも以上に泥だらけになりながら食らいついていました。また毎朝ノックを打っていたのは監督、助監督、学生コーチをはじめとしたスタッフの皆さんです。表舞台に立つ選手たちを支える方々にもぜひ注目してください!

全体ミーティングでは日直の作山大輔(経3=福島西)選手が「運を天に任せる」という言葉を紹介してくれました。「必死に練習してやり切れば、試合では自分を信じてあとは天に任せることができる。」このスピーチに監督もうなづきながら聞いていました。

この日は連日続いていた紅白戦はなく投手、野手それぞれに分かれて練習していました。疲労もピークになる最終日でしたが、いつもよりも元気がありました。

そして最後は全員参加のリレー。8チームに分かれての重要な整備場所を決めるレースは白熱していました。優勝したのは山口颯太(社3=聖隷クリストファー)選手率いるチームでした。最後に山口選手が2人を抜き逆転での優勝に選手たちはNo.1ポーズで喜びを分かち合いました。

最後の全体ミーティングでは作山選手が「有難う」という言葉について。「自分はありがとうが大好きで言うのも言われるのも幸せな気持ちになるから。ありがとうって「有難い」って書くから有るのが難しいって意味。だから滅多に無くて貴重なことを指す。キャンプを通してもマネージャーが準備段階から一生懸命企画して、キャンプ中も朝早くから夜遅くまでチームのために動いてくれて、学生コーチとかアナライザーのスタッフ陣も少ない人数で練習をサポートしてくれて、こういうことは決して当たり前じゃないことをみんなには知って欲しい。感謝の気持ちを心に秘めるんじゃなくて、実際に言葉として伝えることが大切だと思うし、そういった意識が人間としてもチームとしても大きく成長させてくれると思う。キャンプだけじゃなくて、日頃の生活からも常に感謝の気持ちを忘れずに伝え合える集団になれたら良いと思う。」と素晴らしいお話。スタッフ、選手はもちろん私も聞き入ってしまいました。お兄さん的存在で選手に慕われる作山選手。神宮の舞台で輝いてほしいです。

今キャンプはAチーム不在。B、Cチームの選手たちがAチームの選手を脅かせればリーグ優勝、日本一に近づきます。全員がこの5日間で間違いなくレベルアップした充実のキャンプ。「鴨川から神宮へ」の合言葉の元、この中から春の神宮でヒーローになってくれる選手がいるでしょう。

(取材:矢吹大輔)

選手インタビュー

帯川翔宇(文2=札幌一)

ーーキャンプを振り返って
実践が初めてだったので、その中で今までの練習とは違った課題がたくさん見えて勉強にはなりました。

ーー2024の法大の開幕投手を背負ったオープン戦はいかがでしたか
プレッシャーとかあまり考えてなかったですが、普通に投げてあまり合わないことが多く、実力不足を感じました。

ーー中2日を空けての紅白戦のピッチングは無失点に抑えました
まだ課題はたくさんありましたが、結果的に0点に抑えられたことは良かったです。ボールのなり方も前回より良かったので、良かったです。

ーー今自分が抱えてる1番大きい課題は
コントロールと安定感です。今回出た制球面の課題と、変化球でストライクをとる玉と決め球の2つを投げられるようにしたいです。

ーー得意な変化球は
スプリットです。高校時代に自分で練習したものです。

ーーどういった投球で相手を抑えていきたいか
理想はストレートが持ち味なので、ストレートで押して三振を取りたいです。篠木さんのようなストレートで行きたいです。

ーーストレートの最速は
146キロです。高校時代から5キロ上がりました。

ーー目標とする球速は
まず150キロを出したいなと思っています。まだフォームに課題が多いので、そこの修正が必要だと思います。足りなかったらその時考えます。まず今できることをコツコツやるのみです。

ーー仲がとても良い篠木健太郎(営3=木更津総合)選手からのアドバイスは
結構フォームのことも色々教えてくれます。結構あの人、根性論があるんですよ(笑) 色々教えてもらうんですけど、でも、やっぱ最後はあの人の気持ちで投げてます。

ーー小柄な篠木投手が150キロ投げられる要因は
瞬発力がとても高いです。ジャンプ力もあります。あと、負けず嫌いで。なんだかんだ練習しているところがすごいです。

ーー髙村助監督について
プロの考え方とかとても勉強になります。今日話をしたのが修正の仕方でした。経験値が自分たちよりもはるかに高いので、その経験の中で修正の仕方や、気持ちの持ち方を教えていただいてるのでとても勉強になります。

ーー巻き返しのシーズン、今季の目標は
去年おいどんカップも北海道キャンプも行きましたが、結局リーグ戦ではベンチに入れませんでした。 9月ぐらいから「何か変えないとダメだな」と感じ、調子が悪くても来年投げられるようにしたいと思ってずっと練習してきたので、今年まずリーグ戦で投げることがまず目標です。

ーー最後に高校時代の思い出は
最後の夏は北海道大会の地区予選を勝って、南北海道大会に出場することができました。しかし自分が負けている状態で途中から投げて負けてしまったので、不完全燃焼的な気持ちがあります。

(取材:矢吹大輔)

永野司(営2=倉敷商)

ーーキャンプをここまで振り返って
今までにないトレーニングがあったり、ランがあったり、結構きついんですけど、みんなで楽しく乗り越えられてきたなという感じです。

ーー今までにないトレーニングとは
下半身と上半身両方、今回帯同して下さったトレーナーの鶴岡さんのトレーニングがあったり、浜辺まで4キロくらい走って行ったり、ここでしか出来ないことがいろいろありました。

ーー初日のオープン戦のピッチングを振り返って
視覚的に、冬やってきたことがちょっとずつ出てきたのかなという感じで、自分の中では良い感じです。チームの雰囲気も最初、点を取られたことはあったんですけど、雰囲気も良くて、全体的に良い感じなんじゃないかなということを感じました。

ーー紅白戦でのピッチングを振り返って
今日は、紅白戦ということもあったんで、オープン戦で投げていることもあって、いろいろなことを試したいなという感じでした。いろいろなことを試しながらできた紅白戦だったかなと思います。

ーー自身の持ち味は
バッターが打ちづらいような投げ方だったり、横に大きく曲がるスライダーだったりというところです。

ーー独特なフォームは自然となったのか、教わったのか
昔は今のようなフォームではなかったと思うんですけど、だんだんと誰かに教わった訳ではなく、自然となりました。

ーー最高球速は
145㌔です。

ーー目標とする球速は
150㌔は超えることです。

ーー新しく覚えている変化球、磨いている変化球は
昔投げていて、大学生になって通用しないなと思って辞めちゃったチェンジアップを、もう一回頑張ってみようと思って、練習で頑張っています。

ーーチェンジアップは誰かに教わっているか
高校の時に、自分は被ってない先輩なんですけど、(高校の)監督とコーチの方が、「こいつのチェンジアップ良いから」みたいな感じで、つなげてくださって、練習させていただきました。

ーー甲子園の交流試合(仙台育英戦)で登板について
先輩たちがすごく楽しそうにやっていて。正直岡山で強いと思っていても、全国では強くないと自分たちでは思っていたので、「いい試合しようや」くらいのテンションでした。いざ試合が始まってみたら、先輩たちがガチで勝ちにいって、楽しんでやっていたのが1番大きいです。1番覚えているのは、前の試合の磐城高校の最終バッターが三振して「よっしゃ、行こう!」って(グラウンドに)入っていったらあいつ(栁澤マネージャー)だったってことです(笑)法政に入ったら最後に三振した人がいてびっくりしました(笑)

ーー仙台育英で印象的なバッターは
現立教大学の吉野蓮と、エースだった向坂優太郎(仙台大)です。向坂さんは元々外野だったらしいんですけど、ピッチャーをしていて。バッティングもめっちゃ良くて、印象に残っています。吉野蓮も、ピッチャーだったという話を聞いて、なのにサードを守っているし、さらにバッティングも良くて、両方出来てすごいなと思いました。

ーー他の高校は3年生を交流試合で多く出していたが、2年生として投げたのは
背番号は1番とかじゃなくて先輩方がつけても良かったかなと思います。でも監督が、岡山県大会優勝出来ないのに、交流試合する意味ないだろみたいな感じで、ガチガチのメンバーでした。

ーー六大学で意識している選手は
中学のチーム(倉敷ビガーズヤング)が同じの竹中勇登(立大)と、高3の夏、最後に負けた智弁学園の小畠一心(立大)だったり、仙台育英で投げてきていた伊藤樹(早大)です。

ーー今年の目標は
リーグ戦に出ること、最低でもベンチに入ることです。

(取材:矢吹大輔)

藤森粋七丞(キャ2=青森山田)

ーーキャンプをここまで振り返って
チームとして、B、Cチームが主体のキャンプの中で、底上げを意識して取り組んでいます。個人個人が個のレベルを上げるっていう課題を持ちながら取り組めています。

ーーキャンプの中で成長した部分は
紅白戦が多い中で、自分の課題としてストレートをしっかりと投げ込むというところを中心に、試合を組み立てられたので良かったかなと思います。

ーー初日のオープン戦は
久しぶりの、今シーズン初めての実戦だったんですけど、その中で自分が思っているよりも良いボールを投げられました。失点はしたんですけど、バックに助けられながら、良い手応えを感じながらキャンプに入れたかなと思います。

ーー中2日空いての紅白戦のピッチングは
初日よりも自分的には良くないかなと思っていました。キャンプの中でトレーニングすることであったり、多くのチームメイトと練習していく中で、紅白戦ではあるんですけど、対外試合やオープン戦に近い試合運びだったり、自分が中継ぎ、抑えをやっていく中で難しい試合展開ではあったんですけど、集中しながら最後までやれたかなと思います。

ーー自身の持ち味や決め球は
今までは横に曲がるような変化かなと思っていたんですけど、スプリットの精度で、初日も今日もいい三振取れたので、その中で真っ直ぐも自身になったかなと思います。

ーー最速は
147㌔です。

ーー目標は
自チームでたくさん良い先輩もいますし、同級生でもたくさん他大学だったり、プロの選手がいる中で、これっていう選手はいないんですけど、その選手たちに負けないような選手になれたら良いかなって思います。

ーー目標球速は
155㌔を目標にしています。

ーーどんなトレーニングをしているのか
しっかり走ったり、筋力トレーニングもそうですし、1番力を入れているのは食事のとり方です。量も大事ですけど質も大事にしながらとっています。

ーー髙村助監督からどのような声掛けを受けたか
自分が投げたい球であったり、パワー系のピッチャーの中で、どこで1番出力を上げられるかであったり、自分の目指す投手像を今まで以上に考えようっていうふうに言われました。ピッチングの中で強弱をしっかり意識して、投げていけば良いよっていうふうに言われました。

ーーAチームに入るために必要だと考えていることは
同級生でAチームにいるピッチャーは左が多いんですけど、同級生だけじゃなくて、4年生の篠木(健太郎、営3=木更津総合)さんであったり山城(航太郎、キャ3=福岡大大濠)さんであったり、良いピッチャーがたくさんいます。同級生の中でもちろん1番にならなきゃいけないですし、篠木さん、吉鶴(翔瑛、営3=木更津総合)さんが1番手で投げるっていう中で、その後に任せられるようなピッチャーにならなきゃいけないです。真っ直ぐもそうですし、他の選手にない変化球をしっかり作れたら良いかなと思います。

ーー先輩と中継ぎ、どちらで投げたいか
今年は中継ぎだったり、篠木さん、吉鶴さんの後ろを投げられれば良いかなと思います。

ーー目標とするプロ野球選手や、投手像は
日本ハムの伊藤大海投手が、1番自分が目指す投手像に近いかなと思います。

ーー具体的にどんなところか
体型も身長も体重も(自分と)近いところもありますし、トレーニングの考え方であったり、先発をやってもいるんですけど、日本代表や自チームの中で、中継ぎや抑えっていう多くの任せられたポジションを、しっかり考えながら投げられるところが、素晴らしい投手かなと思います。

ーー今年の目標は
チームとしてはリーグ優勝、日本一を掲げているので、それをどんな形でも貢献できるようにしたいと思います。

ーー中学日本代表のチームメイトとは
法政だと内山陽斗(文2=天理)、立教に小畠一心、竹中勇登、バッターだと鈴木唯斗、明治だと木本圭一とかですかね。六大学野球の中で再会できたのはすごくうれしいですし、小畠、木本、鈴木唯斗は先にリーグ戦に出ているので負けないように頑張りたいです。

(取材:矢吹大輔)

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