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【硬式野球】特集③ 昨年課題のデータ部分での強化を図る!!『アナライザー』上原大喜特別インタビュー

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【硬式野球】特集③ 昨年課題のデータ部分での強化を図る!!『アナライザー』上原大喜特別インタビュー 

2018年3月16日(金)
法政大学野球部合宿所

昨年大きな課題として浮上したのは『データ力』。今までもデータ分析は行っていたが、さらなる分析向上に向け上原に用意されたのが『アナライザー』という役職だ。今オフは『アナライザー』として関西遠征にも同行した上原に、今の取り組みなどについて伺った。

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データ分析に使用しているiPadを手に撮影に応じてくれた上原

上原大喜 選手インタビュー

ーご出身を教えて下さい
神奈川県葉山町です。鎌倉学園高校出身です。

ー1年の浪人を経て法大へ入学したと伺いました
元々六大学の硬式野球部に入りたかったので、高校の監督と相談した結果、法政なら一般でも受け入れていただけるということで法政大学に決めました。

ーなぜ大学でも硬式野球を続けようと思った
浪人した直後は大学へ入っても野球をやるつもりはありませんでした。けれど浪人をしている途中に大学に入ってサークルなどに入るよりは、もう一度厳しい世界に入ってやってみたいと思ったことがきっかけです。

ー今回、アナライザーという役職に就いた経緯は
もともと投手をやっていましたが肩の調子があまり良くなくて。このまま投手陣に残っているよりはチームに何か貢献できないか、と考えました。それで自分の長所も生かせると思い、監督と相談をしてアナライザーという情報収集をする役職に就きました。

ー元々データ分析などは好きだった
そうですね、高校の頃から動画を撮って自分のフォームを分析していたこともありました。ですから数値的なデータというよりは動画分析を中心に行なっていましたね。

ー昨季は東大が20人余りのデータ班によって各大学の投手陣を徹底的に研究したという例もあります
そうですね。法政が1番データ分析に関しては六大学の中でも最も遅れていると思います。東大や慶應がかなり力を入れていて、今法政は4、5年優勝から遠ざかっているのもデータ不足が一因であると思います。ですからデータ分析はかなり今後重視されるものになると思っています。

ー以前までのデータ分析はどのような状態だった
以前まではサポートという競技とは少し離れて、就職活動を行なっていた4年生が行なっていました。なので僕のように3年からこういった情報班のような活動をすることはなかったので、より本格的にデータ分析を行うことになります。

ー現在はどのような活動をしている
そうですね、今はiPadのような電子機器を使って動画分析を行っています。調子が悪くなった時に以前のバッティングと現在のバッティングを比較する動画を作成します。それを選手に見せた上で僕からアドバイスをして、スランプを抜け出す契機になればと思ってやっていますね。リーグ戦が始まったら今度は数値的なデータを集められると思うので。その前にこういった動画で相手投手の癖ですとか選手の打撃を改善できるようにしています。

ーデータ班のようなものはあるか
あります。主に映像の担当と数値データを扱う担当に分かれています。映像の方は試合の動画を撮って編集を行っています。例えば『無死1塁で菅野(秀哉、キャ4)さんがどの球種の球を投げたのか』を検索することもできるといった具合です。あとはスコアなどを用いて数値データを扱う担当があります。打者が何球目の球を打ったという情報や、打球がどこに飛んだのかを集めるといった具合ですね。

ー今春はアナライザーとして遠征に同行しました
そうですね、まだデータが少ないのでデータの収集をする為に同行しひたすら動画を撮りました。それを動画サイトにチームのみの公開にして共有したり、個人に送ったりしました。

ー今後個人で取り組みたい活動は
チームとして初めての役職で、まだ僕自身模索中の段階ではあります。ですから動画を使って個々のフォームの癖とかをこれから見つけていきたいですね。癖っていうものは野球において鍵になるものだと思うんですね、相手の変化球であったり打撃のフォームだったり。その点を深く掘り下げていくことが大事かなと思います。

ー実際にこれまでデータが生かされた場面は
3月に動画を集め始めてかなり結果とは言いきれませんけれど選手間での打撃についての会話が増えました。自分のフォームの改善に向けてアドバイスし合うことは活発になってきたとは感じています。

ー選手にはどのように声をかけているか
僕からは『アドバイス』という形がほとんどですね。動画を見せて、ここが以前と少し変わっているという指摘が多いですね。あと監督からの技術的な指摘も選手に伝えることがあります。

ー上原選手がアナライザーとして活動することで選手と学生コーチやマネージャー間との連携がさらに密になることが期待されるが
そうですね、アナライザーとして仕事を始めて選手の時に気づくことのできなかった裏方の仕事が沢山あることを知りました。このぐらい話し合って、(その上で)こういう練習メニューが組まれているんだといった発見ですね。以前まではただ単に受け身で練習をしてしていたけれど、こんなに考えられているのだなと。そういった点ではかなり驚きました。

ー各大学の分析はどのように行っているか
そうですね、今は各大学の投手を中心に動画分析を行っています。野手は癖が出にくいと思うので。それと法政の投手の癖がないのかもしっかりチェックをします。

最後に個人の目標をお願いします
僕が集めて分析をしたデータを用いて勝てたらいいな、と思っています。
(取材:梅原早紀)
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上原 大喜(うえはら・だいき)
経済学部3年 1996年6月15日生まれ
神奈川県出身・鎌倉学園
185㎝83㎏・右投右打
『監督も信頼を置く映像分析力を持つ。今季はオープン戦の間などに集めたデータを基に、法大野球部の課題であったデータの部分の強化を図りチームの勝利を支える上原。優勝への後押しのため全力を尽くす』

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