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【硬式野球】逆境をも弾きとばせ !カギは『繋いで繋いで粘り強く』と『1球にこだわる心』! 東京六大学野球2023秋季リーグ戦 対東大戦展望

東京六大学野球2023秋季リーグ戦 東大
2023年10月7日(土)、10月8日(日)
神宮球場

開幕2連勝を飾り、勢いそのままに挑んだ慶大戦では1勝するも勝ち点を落とした。空き週を挟んで迎える第5週は東大との1戦が予定されている。ここまで0勝と苦戦している東大ではあるが、酒井捷や大井温登が共に.381を記録するなど打力のある打者が控える。「一つも落とせない一戦が続くのでここから6連勝します!」と主将の今泉颯太(法4=中京大中京)が語るように、優勝へ向けては1つも落とせない厳しい戦いの幕開けとなる。2連勝で波に乗り、20年春以来の悲願達成へ最高のリスタートを切る。

東大打線を牽引する酒井捷

今季リーグ戦日程、結果

明大 ―― 10/21
10/22
10/14
10/15
●3-5
○5-2
○2-0
○7-2
○3-1
○3-0
○3-1
法大 10/21
10/22
―― ●2―8
○6―4
△0-0
●4―5
10/14
10/15
○3―1
○7―0
10/7
10/8
慶大 10/14
10/15
○8-2
●4-6
△0-0
○5-4
―― 10/28
10/29
○3-2
○11-7
○11-1
○10-4
早大 ○5-3
●2-5
●0-2
10/14
10/15
10/28
10/29
―― 10/7
10/8
○6-0
○6-2
立大 ●2-7
●1-3
●1-3
●0-7
●2-3
●7-11
10/7
10/8
―― 10/21
10/22
東大 ●0-3
●1-3
10/7
10/8
●1-11
●4-10
●0-6
●2-6
10/21
10/22
――

東大戦展望

開幕の立大戦では勝ち点を獲得するも、慶大戦では4回戦に及ぶ死闘をものにできず勝ち点1で第4週を終えた法大。リーグ戦も折り返し、後半最初となる第5週には東大との1戦が組まれている。

その東大は3カードを終えて勝ち点なし。しかし、酒井捷は今季も1番打者として打線を牽引する役目を十二分に担っている。ここまで打率.381で今季もバットマンレースを沸かせる酒井捷だが、彼の持ち味は打率だけではない。.480の出塁率が物語るように選球眼にも長けている。さらには50メートル走6.0秒の俊足で塁上を沸かせる酒井捷。法大のペースで試合を進めるためには酒井捷を塁に出すと厄介なことになりかねない。

俊足巧打でその名を轟かせる酒井捷。今季ここまで全試合で安打を記録している

一方、東大の投手陣は打ち込まれ大量失点を喫する場面が目立つ。苦しんでいる様子が見られるものの、柱として活躍する鈴木健や松岡由機、今季は先発として登板することもある平田康二郎など実力のある投手がそろう。中でも、松岡や平田は春に好投されている相手である。決して楽な相手ではない。
その東大投手陣を打ち砕くべく、法大打線は空き週となった第4週に得点力向上を図った。今一度『繋いで繋いで粘り強く』を合言葉に戦っていく。そのキーマンと期待されるのは中津大和(営3=小松大谷)だ。昨季ついに打撃センスが開花し、鋭い打球を弾きとばした。リーグ戦初本塁打を含む2本塁打に加えてチームトップの10打点を挙げる。この勝負強さを買われて開幕を昨季同様に6番で迎えるも、慶大2回戦からは2番に打順が昇格。すると今度は持ち味の巧打と選球眼に加えて、犠打といった小技で好調の中軸に得点圏を演出する場面も。マルチな活躍ができる打線に欠かせない打者といえる。

中津もここまで全試合で安打を放っている。チームだけでなく、俊足巧打の外野手対決にも勝利する!

慶大戦では勝ち点を落とす結果となった。もう1つも勝ち点は落とせない土俵際まで追い込まれたが、まだ優勝の可能性が消えたわけではない。ここからは3週連続で試合が組まれており、より一層厳しい戦いが予想される。しかし、『相手に克つ、自分に克つ、下克上』を成し遂げるべく、逆境をも弾きとばす。『1球にこだわる精神』を抱きしめながら、『繋いで繋いで粘り強い』野球で再び連勝街道を昇っていく。

(皆川真輝)

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