【硬式野球】秋季リーグ直前インタビュー④~西村友哉副将~

西村友哉 副将

ーー現在のコンディションは
肘をけがしてましたが、ほぼ万全な状態になりました。絶好調とは言わないですけど、いい状態ではあると思います。

ーーリハビリ期間を振り返って
投げたくても投げれないというのがあったので、そこは苦しかったです。もう1回同じけがをして、今後の自分の野球人生に響くくらいだったら、しっかり我慢して(治そう)という感じで慎重にいきました。(具体的にどんなことに取り組んできたか)右ひじが筋力的に弱いところがあったので、右ひじ前腕をとにかく鍛えました。また上半身の回旋に硬さがあったので、柔軟さと筋力トレーニングをしました。

ーー野球人生で数ヶ月かかるような故障の経験は
シーズン中にはなかったですね。高校3年生の時に1回やったんですけど、引退ギリギリの時だったので。引退してからリハビリでした。シーズン中に、けがしたのは初めてです。(高3時にけがした箇所は)腰です。

ーー母校の中京大中京高が甲子園に出場していたが
6月の帰省の時に、1回あいさつに行って、その時に今年は行けそうだなと練習から感じました。監督も「今年は行けるぞ」みたいな感じで言ってて。そしたら本当に行ったので、「さすがだな」と思いました。(髪型が自由になっていたことに関しては)僕も坊主はあまり好きじゃなかったので、羨ましいなと思います。でも、髪型の前に高校球児としての所作が問われると思うので髪型は特に関係ないんじゃないかなとは思います。

ーー弟の西村悟志選手(早稲田実業1年)が甲子園で活躍していたが
ちょうどその中継を見てて、とんでもないシフトをしているなと思っていました。その時は全然自分の弟だとは思わなくて、 食堂で篠木(健太郎、営4)と翔瑛(吉鶴、営4)と中西(祐樹、法2、いずれも木更津総合)とかと見ていました。「西村悟志」っていう弟の名前が出てきた瞬間に、すごくびっくりして、どよめきました(笑)。それであのプレー(内野5人のシフトを敷き、外野手の西村がゴロを処理し併殺打に打ち取ったプレー)が出たので、一生盛り上がってました(笑)。

ーー弟さんと連絡は
その後1回ご飯に行きました。「すごく緊張した」って言ってました。(普段はどんな会話を)普段はよくバッティングのことを聞いてきます。自分とちょっと似てるところがあるので、アドバイスしやすいです。守備はあいつのほうが上手いです。ほぼ野球の話ですね。(愛知からなぜ早稲田実業に)やっぱり頭も良かったので。野球で甲子園を目指したいって言ってたので、高いレベルで文武両道できる早稲田実業に進学したんじゃないかなと思います。

ーー改めて春リーグ何が足りなかったから優勝できなかったのか
個人個人のチームに対する意識が足りなかったところが最大の原因だと思います。あんまり自分はオープン戦出れなかったんですけど、夏の試合の時にチームとして戦っていく試合運びができていた試合も結構あったので、成長していると思います。

ーー春リーグが終わりチームのテーマのようなものは
打撃陣で言えば、六大学には150キロ超えるピッチャーが多いので、その速い球に対して低く強い打球っていうのを意識しています。ピッチャーはあまりわからないですけど、「ストライク先行」を春と同様にやってるっていう感じですかね。

ーー監督は『競争』と『細部へのこだわり』について掲げているが
やっぱり春は固定したメンバーが出ていたので。競争というよりは、出てる人頼りみたいなところがあったので。競争することによって、今まで出ていた人も「もっとやらないと」っていう気持ちになりますし。出てなかった人は、出てる人に追いつき、追い越そうとするので、チームとして相乗効果がとてもあった夏の期間だったなと思います。

ーーリハビリをしながらも、秋に向けて技術的に取り組んできたことは
投げることはできなかったので、打撃の面で、右方向に強い打球を打つことを取り組んできました。さっきも言ったんですけど、150キロに負けないスイングっていうのを求めてやってきました。

ーーオープン戦での感触は
まだ全然試合に出てないので。最近、完全に復帰して、まだ実戦は少ないんですけど、その中でまだ感覚としてはつかめていない感じではあるんですけど、変化を恐れたら成長はないので。そこにこだわってやっていきたいと思います。

ーー現在のチームの雰囲気は
良くも悪くもないと思いますが、今はいい方に向かっています。最初あまり勝てなかった時は良くない雰囲気になった時もあったんですけど、今はやりたいことが形としてできるようになってきたと思います。雰囲気としては、結構いい感じに仕上がってるんじゃないかなと思います。

ーーこれまでのチームとは違う強みは
チーム力は今までの3年間のチームの中で1番あるんじゃないかなとは思います。自己中心的な選手があまりいないというか。チームのためにしっかりと全員が徹底してプレーできるっていうのが今年のチームの強みなんじゃないかなと思います。一体感があるのがチームの強みです。

ーー法大が長年優勝できていない理由は何か
個々の能力はすごい高いと思うんですけど、勝ってるチームっていうのは、自己犠牲ができると思います。チームのことを考えてプレーできる選手が多く集まってると思うので。今までは能力頼りというか、 そういうところがありました。バッティングもピッチングも多分調子の波があると思うので。やっぱりチームとしてやるべきことをやって、相手より1点でも多く取って勝つっていう『しぶとい野球』が今まではできてなかったんじゃないかなと思います。

ーー高校時代は公式戦28連勝を飾ったが
高校の時も自分たちが強いっていう自覚がなかったので、逆にそれが良かったのかもしれないですね。自分たちに過信をしなくて。別に今みんな過信してるわけじゃないんですけど。いい意味でずっとチャレンジャー精神を持ってたのがもう高校の時は良かったのかなと思います。今が悪いわけではないです。

ーー副将をしていて大変だったことは
自分が言ったことに対してみんな耳を傾けてくれるので、大変だと思ったことは特にないですね。みんながチームの中心って思っているので、副将ですけど、みんなに頼る部分もありました。もちろん自分から発信するところもありましたけど、大変だと思ったことはないです。

ーー法大に入って良かったと思うことは
多分、レベルがどの大学よりも高くて。初めてそういう環境で野球することになって、レギュラーを取ることの厳しさを感じました。そういうのを経験できたっていうのは本当に良かったなと思います。この先の人生でも同じ状況に置かれた時に、負けないように頑張れるというか。この経験があったから多分乗り越えれたっていうのは多分あると思うので、本当に大きい経験です。

ーーこれまでの野球人生で1番辛かったことは
大学が1番苦しかったですね。さっきも言ったんですけど、周りのみんなもすごいので、「打たないといけない」と思っていて。そう思えば思うほど逆に打てなくなってしまって。 どうバットを振っていいのかわからない時もありました。1年生の時から出させてもらって、「1年の時に出てたのにな」なんて言われるのも本当にしんどかったですし。苦しいことばかりでしたね、大学は。

ーー注目の選手は
石黒(和弥、法3=高岡商)です。とにかく楽しそうに野球をやるので。バッティングの技術もすごいんですけど、何も動じないところがすごいと思います。このリーグ戦でも楽しみだなっていうのはありますね。

ーー個人の目標は
個人の目標はチームの勝ちに貢献できる一打と、守備でも走塁でも どんな形でもチームのために勝ちにつなげられればいいなと思います。

ーー意気込みを
ずっと今まで「勝つ」って言ってきて勝ててない現状なので。言葉で「日本一になります」とか言うのは簡単なので。神宮のグラウンドで、プレーで見せられるように頑張りたいと思います。

ーーファンの方にメッセージを
今年の秋はもう一度強い法政を見せれるように頑張ります。

(取材・盛岡惟吹)

西村 友哉(にしむら・ともや)
法学部4年・2002年5月16日生まれ
愛知県出身・中京大中京
174cm74kg・右投右打
昨季成績:6試合 7打数1安打 打率.143 0本塁打1打点0盗塁
『春はリーグ戦の直前に右ひじを負傷。苦しいリハビリを乗り越え、今夏ついに復帰を果たした。頼れる副将がチームを悲願の優勝に導く。』

硬式野球部の写真はスポーツ法政新聞会の公式インスタグラムにも掲載しております。ぜひご覧ください。

関連記事一覧