【硬式野球】秋季リーグ直前インタビュー⑤~篠木健太郎投手~

篠木健太郎 投手

ーー現在のコンディションは
自分のやりたいことがある程度形になってて、感覚としても良いです。(具体的にやりたいこととは)張られているなかでの自分の印象の受け方というか、真っ直ぐを張られているなかでの打者の対応だったり、変化球の精度という面で春の時より全然良い感覚になっているなと思います。

ーー最後のリーグ戦が迫ってるなかで今の心境は
やっぱり『勝ちたい』っていう強い想いは変わらずありますし、勝つための何か1つのピースに自分がなれるように、努力していきたいなと思います。

ーー侍ジャパン大学代表活動を通して得たものやチームに還元したことは
いろいろ代表のなかでもスタッフの方から教えてもらっているなかで、代表レベルになっても勝ったなかで隠れているミスをちゃんと詰めていたり、100%のうちの55%は運という話がありました。「結果の55%は運だから、残りの45%の部分をコントロールしよう」という話を堀井哲也監督からも頂いたので、そういったところを少しでも還元できたら良いなと思ってました。

ーー改めて春リーグを振り返って
自分たちの野球も確立されてなかったです。点差的には投手も頑張ってみんなで抑えれた中で、見た目ではある程度の試合になってたんですけど、実際には勝てるチームでも勝てる野球でもなかったなという印象が強いです。

ーー春リーグ後チームとして取り組んできたことは
ちょっと(チームを)離れちゃってる期間もありましたけど、今だったら春に比べて犠打も多いです。少しでも前の塁に進めていくという野球をしていくなかで、春もあったんですけどミスすることがすごい命取りになるので、そこを少しでも詰められるようにやっていると思います。

ーー代表行く前と後でチームに変化は
全体的に自分たちが何をしたら良いかというのは練習の中で取り組む姿勢からはうかがえるかなと思います。

ーー監督は『競争』と『細部』へのこだわりを掲げてきたと話していたが
『競争』という面では大島さん(監督)も厳しさを見せていろいろ取り組んでるのは目に見えてわかります。今までの緩かった雰囲気をどうにか変えたいという話は関西遠征の時に自分にもされました。そこに少しでも自分も力を貢献できたら良いなと思います。『細部へのこだわり』に関しては、すごく走塁練習と犠打練習をしています。そういったところへのこだわりはちょっとずつですけど、みんなにも影響を与えているんじゃないかなと思います。

ーー関西遠征では勝てなかった悔しさは
あの1週間でチームを一気に変えるのは僕としては無理だと思いました。どれだけ勝ちにこだわる必要性があるのかというのと、自分たちがどのレベルにいるのかというのを気づいてもらいたいと思ってました。いろいろ強くも言いましたし、1週間の中で少しでも変化を与えられたら良いなと思ってやってました。(成果を感じた部分は)気づいたらどんどん意見が出るようになったのは行く前とは違う雰囲気や状況になっているかなと思います。

ーーこの秋の個人の目標は
5勝以上したいというのはあります。5勝以上したらタイトルもついてくると思うので、勝ち星にこだわりたいです。

ーー春から変わったことや注目してほしいポイントは
中西(祐樹、捕手、法2=木更津総合)とバッテリーを組めば、空気感も違うと思いますし、フォークも見て欲しいです。あとは僕としては1年生の頃に(三浦)銀二さん(令和4年卒、現・横浜DeNAベイスターズ)と山下さん(輝、令和4年卒、現・東京ヤクルトスワローズ)がマウンドを守ってる姿にあこがれて大学野球が始まっています。なのでこの秋は自分があこがれとなる姿をマウンドで表現してチームに残せたら良いなと思ってるので、そういった姿に注目してほしいです。

ーー中西祐捕手の良さは
高校同じなので、試合の中での組み立ては同じ指導者から教わってる分、通じるものがあります。そのなかで先輩に物怖じせず何でも言ってくれるので、コミュニケーション能力の高さと意図がはっきりしていて伝わるというのが良さなのかなと思います。あとは根性があるというか、泥臭いというか、気持ちのあるプレーができるのが良さだと思います。

ーーチームとしてのオープン戦の出来は
だんだん勝てるようになってきて、今までの3年半はずっとオープン戦勝ち続けてというなかでやっていました。負け続けてる分気づくものも多かったので、いろいろプラスに働いているんじゃないかなと思います。(充実度は今夏が1番高いか)自分としてもチームとしても高いものなんじゃないかなと思います。代表経験もさせてもらいましたし、いろんな場を通じていろんな経験させてもらったので濃かったです。

ーープロとの対戦などで得たものは
まず勝負するうえで逃げるという選択肢はゼロだなというのは改めて感じました。勝負しにいった状態でどれだけ自分の球が投げれるかという重要性も感じました。(結果に関しては満足するものだったか)良い時も悪い時もなるべく失点を少なくというのは思ってます。結果的には良かったんじゃないかなと思います。

ーー今のチームの強みと弱みは
強みは投手全員である程度の試合を作れますし、接戦の中でロースコアでもある程度辛抱できる投手陣はすごく良いんじゃないかなと思います。弱みは凡ミスしちゃう場面があるので、そういうミスでも一気に流れが変わると思います。そこの詰めるところを詰めないとまた春と同じようにやられちゃうと思います。そこをもうちょっと詰めていくべきだなと思います。

ーー下級生の突き上げに関しては
下級生の良さは怖いもの知らずでフレッシュにやってくれるところだと思います。その良さを少しでも自分が投げてる時に出してもらえるようにしたいです。やっぱり僕たち4年生だけじゃ勝てないと思ってたので、そのなかで下級生の力も借りながらチームとして勝てたら、それが1番なんじゃないかなと思います。

ーー代表後の松下歩叶内野手(営3=桐蔭学園)の変化は
代表活動を通じて結果が出たのも、松下自身にとって自信になっていると思います。元々考えはある選手だと思うので、いろんな経験をして、自分から発信しやすくなったんじゃないかなと思います。

ーー大島公一監督に対する想いは
今年から監督になって初シーズンの歩みという話は新チーム始まった時点でされてました。その2シーズン目になるので、僕たちが大島さんの監督生活の1年目になんとか良い結果を残すことがこれからの大島さんの法政での監督生活にプラスに働くんじゃないかなと思います。なんとか自分が命を懸けて死ぬ気で頑張って、優勝をプレゼントしたいなと思ってます。

ーー楽しみと不安はどのくらいか
僕は心配性なので不安6、7割ですね(笑)。

ーー今夏好調の野崎慎裕投手(営3=県岐阜商)の内容はどう見てるか
元々高校時代から甲子園も出てますし、いろんな経験をしているなかで、3年目でずっとけがで苦しんでた分、やっと投げれる楽しさだったり喜びだったりというのを感じながら投げてる姿を見れて僕もうれしいです。1個下ですけど、すごく頼りになる存在だなと思います。(野崎投手の良さは)自分が何をすべきかだったり、どういう球で打ち取るべきかというのを頭の中で整理しながら投げられるところが良さじゃないかなと思います。

ーー吉鶴翔瑛投手(営4=木更津総合)とは7年目。出会った時どんな印象を
出会った時は僕は群馬から(木更津総合)に行きました。翔瑛とは、千葉の子が半分くらいいたので、全然ずっと一緒にいるとかではなかったです。千葉県内では翔瑛が有名で、僕は知られてなくて、いろんな同級生から話を聞いてすごいというのは聞いてました。すごいなかで野球出来るんだなと思ってました(笑)。(自分よりすごい選手だなと感じてたか)実際に初めての練習試合で、翔瑛は野手をやって安打を3本打ってたので、えぐいなと思ってみてました(笑)。

ーー篠木投手は中学時代からバッティング良いのか
中学校はまあまあじゃないですか(笑)。1番センターでした。

ーー法大進学が決まったタイミングは同じか
同じタイミングだと思います。(偶然ですか)偶然です。翔瑛は迷ってて、僕は即決しました。監督に(進学を)決めたと言いにいくのもバラバラでした。本当に偶然で「どこ行くの」と聞いたら「法政」と言われて同じになった感じですね(笑)。

ーー吉鶴選手から刺激を受けたことは
翔瑛は1年生の春のフレッシュも出てて、僕は出てませんでした。やっぱり高校の3年間の印象もありますし『負けてられないな』とは思ってます。(お互いに話してることは)2人で頑張ってなんとか勝ち続けられるように、優勝できるようにという話はこの前チラッとしました。

ーー野球部で1番感謝を伝えたい人は
翔瑛ですかね。(吉鶴選手に支えられた部分は)この前の違う取材の時も「印象に残ってることはありますか?」となった時に2年生の慶應戦で2人でリレーした試合が、2人とも印象的でした。1番助けられたのはいつも練習ほぼ同じ時間で出てますけど、ランニングとかも一緒にして翔瑛がいるから頑張れる部分も大きかったので感謝したいです。

ーーリーグ戦でポイントとなる部分は
自分と翔瑛次第みたいなところはあると思います。僕と翔瑛で頑張っていかなきゃいけないなと思ってます。

ーードラフトに対する心境は
毎日不安で夜寝ようとしてるのにドラフトがよぎると寝れないです。今寝て良いのかなと思うくらい緊張はしてますね。(山下輝さんや三浦銀二さんのドラフトはどう見てたか)鳥肌立ったのは覚えてます。僕も小学校や幼い頃から『プロ野球選手になりたい』という夢を描き続けてきました。目の前で先輩方がプロ野球選手になってるのを見て追いかけたい、追い抜きたいという気持ちはすごい強く持ちました。

ーー最後にファンの方へ
秋季リーグ戦のラストチャンスをしっかりモノにできるように頑張りますので、是非神宮球場に足を運んでいただいて、オレンジに染める熱い応援をよろしくお願いします。

(取材・矢吹大輔)

篠木 健太郎(しのぎ・けんたろう)
経営学部4年 ・2002年5月7日生まれ
群馬県出身・木更津総合
177cm 75kg・右投左打
昨季成績:8試合 51回 40奪三振 与四死球20 防御率1.41 3勝3敗
『MAX157キロを誇る法政の絶対的エース。2年次から背番号「18」を背負い、六大学通算11勝。今春は全カードで第1戦の先発を任され、防御率はリーグ2位の1.41をマークするも3勝に終わった。学生野球ラストシーズン、誰よりも勝ちにこだわる漢が何が何でもと語る優勝へ向け命懸けで腕を振る。』

硬式野球部の写真はスポーツ法政新聞会の公式インスタグラムにも掲載しております。ぜひご覧ください。

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