2025年5月18日(日)
神宮球場
先週の東大戦で2連勝を挙げ、勝利の感覚を掴み始めた法大。中西祐樹(法3=木更津総合)の右中間を破る適時二塁打で先制すると、中村騎士(営2=東邦)がリーグ戦初となる3ラン本塁打を放ち、一時は5点差をつけた。しかし、慶大の執念の反撃を投手陣が振り切ることができず、試合は引き分けに終わった。

本塁打を放った中村騎を祝福する選手たち
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法大 | 0 | 2 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 6 | 11 | 1 |
慶大 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 2 | 1 | 1 | 0 | 6 | 9 | 1 |
(法大)野崎、山床、永野—中西祐
(慶大)渡辺和、沖村、水野、外丸—渡辺憩
[本塁打]
法大:中村騎 1号ソロ(5回 渡辺和)
東大:林純 1号ソロ(3回 野崎)、渡辺憩 2号2ラン(6回 山床)、福井直 1号ソロ(8回 永野)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 | 打率 | 1回 | 2回 | 3回 | 4回 | 5回 | 6回 | 7回 | 8回 | 9 回 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (8) | 藤森康 | 2 | 1 | 1 | 3 | .310 | 四球 | 左安① | 二ゴロ | 四球 | 四球 | ||||
2 | (9) | 境 | 5 | 1 | 0 | 0 | .424 | 遊安 | 三直 | 左飛 | 空三振 | 空三振 | ||||
3 | (7) | 片山 | 5 | 3 | 0 | 0 | .300 | 二ゴロ | 遊安 | 右安 | 二ゴロ | 右安 | ||||
4 | (5) | 松下 | 5 | 2 | 0 | 0 | .333 | 二直 | 左安 | 左2 | 一邪飛 | 三ゴロ | ||||
5 | (3) | 今泉秀 | 3 | 1 | 1 | 1 | .296 | 二ゴロ | 投犠打 | 遊安① | 空三振 | 四球 | ||||
6 | (6) | 熊谷 | 5 | 1 | 0 | 0 | .324 | 中2 | 二飛 | 二ゴロ | 左飛 | 左飛 | ||||
7 | (4) | 中村騎 | 4 | 1 | 3 | 0 | .172 | 二ゴロ | 空三振 | 左本③ | 見三振 | |||||
8 | (2) | 中西祐 | 4 | 1 | 1 | 0 | .273 | 中2① | 右飛 | 空三振 | 左飛 | |||||
9 | (1) | 野崎 | 3 | 0 | 0 | 0 | .125 | 遊ゴロ | 見三振 | 三ゴロ | ||||||
1 | 山床 | ー | ー | ー | ー | ー | ||||||||||
H | 井上和 | 1 | 0 | 0 | 0 | .200 | 空三振 | |||||||||
1 | 永野 | 0 | 0 | 0 | 0 | .000 |
投手成績
回 | 球数 | 打者 | 安 | 振 | 球 | 責 | 防御率 | |
野崎 | 5
1/3 |
94 | 24 | 6 | 1 | 1 | 4 | 5.20 |
山床 | 1
2/3 |
26 | 7 | 1 | 2 | 2 | 1 | 1.93 |
永野 | 2 | 35 | 8 | 2 | 1 | 0 | 1 | 1.69 |
ベンチ入りメンバー
10 | 松下歩叶(営4=桐蔭学園) | 28 | 川崎広翔(営3=日大三) | 39 | 岩井天史(人1=滋賀学園) |
13 | 赤間梢吾(キャ4=法政二) | 3 | 今泉秀悟(キャ2=石見智翠館) | 7 | 浜岡陸(法4=花咲徳栄) |
16 | 永野司(営4=倉敷商) | 23 | 只石貫太(営1=広陵) | 9 | 内山陽斗(文4=天理) |
18 | 野崎慎裕(営4=県岐阜商) | 42 | 井上和輝(法1=駿台甲府) | 1 | 藤森康淳(営3=天理) |
12 | 山床志郎(文2=真鍋) | 4 | 中村騎士(営2=東邦) | 33 | 片山悠真(文3=八王子学園八王子) |
17 | 小森勇凛(キャ2=土浦日大) | 37 | 西村大和(法1=報徳学園) | 26 | 境亮陽(営1=大阪桐蔭) |
24 | 槙野遥斗(営1=須磨翔風) | 5 | 品川侑生(文4=三重) | 29 | 山田頼旺(法1=中京大中京) |
22 | 中西祐樹(法3=木更津総合) | 2 | 熊谷陸(人2=花巻東) | 50 | 平尾聡一郎(文4=海星) |
27 | 土肥憲将(キャ3=鳴門) | 8 | 小川大地(営2=大阪桐蔭) | 51 | 鶴丸紘(スポ4=都城東) |
戦評
わずかな優勝への望みを掴むため、絶対に負けられない一戦。法大の先発は野崎慎裕(営4=県岐阜商)、対する慶大の先発は渡辺和大(4年=高松商)。昨秋の対戦では8回1失点に抑えられただけに、今季は一矢報いたいところだ。
一回表の法大の攻撃。今日も先頭の1番・藤森康淳(営3=天理)が出塁すると、2番・境亮陽 (営1= #大阪桐蔭 ) が遊前打を放ち、無死一、二塁のチャンスをつくる。その後1死ニ、三塁の場面で4番・松下歩叶(営4=桐蔭学園)が打席に立つも、惜しくもニ直。後続も倒れ、あと一本が出ずこの回を終える。
一回裏の慶大の攻撃。先頭の今津(4年)に中前打で出塁されると、2番・小原の投ゴロや3番・常松の中飛の間に三塁まで走者を進められ、2死三塁のピンチに。しかし、4番・中塚を三ゴロで打ち取り無失点で終える。
二回表の攻撃は、6番・熊谷陸(人2=花巻東)が中堅手の頭上を超える中前二塁打を放つ。その後1死三塁のチャンスで、打席には中西祐樹(法3=木更津総合)。2球目を右中間へと運び、適時二塁打で先制する。さらに、2死三塁の場面で1番・藤森康淳(営3=天理)が左前適時打を放ち、2点目を追加。渡辺和から早々に得点することに成功する。
二回裏の攻撃は松下のファインプレーなどもあり、慶大打線を三者凡退に抑える。
三回表、先頭の3番・ 片山悠真 (文3= 八王子学園八王子 )が遊前打を放つと、4番・松下歩叶(営4=桐蔭学園)の左前打で無死一、二塁のチャンスを作る。その後5番・今泉秀悟(キャ2=石見智翠館)の投犠打で1死ニ、三塁にするも、後続が続かず無得点でこの回を終える。
三回裏、慶大の攻撃は先頭の8番・林が左越ソロを放ち、1点を返されてしまう。その後9番・渡辺を三ゴロ、1番・今津をニ直で抑えるも、2番・小原が遊失で出塁し、3番・常松が中前打を放ち2死一、三塁のピンチに。しかしここは捕邪飛に打ち取り、この回を切り抜ける。
四回表の法大の攻撃は、相手投手の渡辺和に三者凡退に抑えられ、無得点。その裏の慶大の攻撃も野崎が三者凡退に抑え、無失点で終える。
五回表、2番から始まる好打順は、3番・片山が一二塁間を抜ける安打を放ち出塁すると、4番・松下が左線を抜ける二塁打を放ち、1死ニ、三塁のチャンスを作る。すると5番・今泉秀が執念の遊前適時打を放ち3点目を追加する。その後6番・熊谷がニゴロに倒れると、打席に立つのは7番・中村騎士(営2=東邦)。1-3の打者有利のカウントから振り抜いた打球は、左翼ポール際への3ラン本塁打。6点目を追加し、慶大から一気に点差を広げることに成功する。
五回裏の慶大の攻撃、8番・林に四球を選ばれ出塁されると、野崎の暴投もあり無死二塁のピンチを背負ってしまう。代打・二宮は投直で抑えるも、1番・今津に右中間への適時打三塁打を浴び2点目を返されてしまう。
六回表、渡辺和に変わり沖村要(3年=慶應義塾)がマウンドに上がる。渡辺和は5回10安打6失点と、今季は法大打線が攻略した形となった。試合は1死走者なしの場面から1番・藤森康淳(営3=天理)が四球を選び出塁すると、盗塁を試み成功する。さらに捕失も重なり1死三塁のチャンスを作る。しかし2番・境は空三振、3番・片山はニゴロに抑えられ、無得点でこの回を終える。
六回裏には5番・今泉将が投前打を放つと、6番・渡辺憩に2ランを浴び、差を2点に縮められる。その後、野崎に変わり山床志郎(文2=高鍋)が登板。野崎は5回1/3を投げ4失点の成績だった。試合は代打・福井に四球を与えてしまうも、けん制死を奪うなど後続を抑えこの回を終える。
7回表は4番からの攻撃だったものの、ここは相手投手の沖村に三者凡退に抑えられ無得点で終える。その裏の慶大の攻撃は、1死走者なしの場面で1番・今津に死球を与え出塁されると、代打・森村の中飛の間に二塁へ進塁される。その後、3番・常松に右中間を破る適時二塁打を浴び、5点目を追加され1点差に詰め寄られてしまう。しかし、後続は抑え最少失点で切り抜ける。
8回表は、相手投手の水野敬太(3年=札幌南)に手も足も出ず、三者凡退に抑えられる。するとその裏には、永野司(営4=倉敷商)が登板。山床は1回2/3を投げ1失点の内容だった。試合は2死走者なしまで抑えるも、7番・福井に中越本塁打を浴びてしまい、試合を振り出しに戻されてしまう。
9回表、法大としてはなんとしても得点したい場面だが、慶大は外丸東眞(4年)を登板させる。すると先頭の1番・藤森康が四球を選び出塁すると、3番・片山が右前打を放ち1死一、二塁のチャンスを作る。その後2死一、三塁の場面で5番・今泉秀が四球を選びさらにチャンスを広げるも、6番・熊谷が左飛に倒れ得点はならず。法大の勝ちの勝ちが消えてしまう。
その裏、守れば引き分け、点が入れられればサヨナラ負けの場面のマウンドには引き続き永野。
先頭の吉野太陽(4年)に中前安打を許すも、後続を3人で切りゲームセット。
連盟規定により、試合は9回打ち切りで引き分け。勝ち点の行方は火曜日まで持ち越しとなった。なお、明日明大が勝った場合、法大が1勝するとその場で明大の優勝が決まる。試合開始時点で明大の勝ち点4が決まっている場合もあるので、注目して見守りたい。
(記事:加納正義)