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【硬式野球】出塁率4割後半・盗塁数はリーグトップとリードオフマンとして飛躍した藤森康淳 攻守に”執念”を体現した(春季リーグ戦振り返りインタビュー⑲)

藤森 康淳 外野手

ーー春リーグを振り返って
チーム的には出だし手こずってしまって、神宮未経験の選手が多かったので、そういうところで実力を序盤では発揮できなかったかなと思います。でも後半になるにつれてチーム力も上がっていって、個人個人の能力が強い選手たちなので、野手に関しては能力を出せて、勝てる試合ができてきたというのがあります。個人的にも序盤なかなか調子が上がらなかったんですけど、得点圏では打てていたなというのを感じて成長を感じました。最終的にシーズンを終わっての成績ではキャリアハイではいけたのでホッとしているところはあります。

ーー4位という順位に関しては
今の自分たちのチームの現状が出たなというのと、現状の能力が今の六大学では4位ということなので、しっかり受け止めて夏に生かして行きたいなと思います。

ーーキャリアハイの成績が残せた要因は
チーム的にも積極的に打撃に取り組んでいて、初球から狙っていくであったり、チームで徹底したことを自分の中でも遂行できました。今年のキャンプなどオフシーズンの間に打撃について取り組んだことが出てくれたのと、1番バッターとして出塁率を求めたところでフォアボールなどで打率を稼げました。レギュラーで開幕から出るのは2シーズン目なので、経験を加味していろんなピッチャーの特徴であったりを頭に入れながら練習に取り組んだ成果かなと感じています。

ーー打点はチーム内トップだったが得点圏での意識は
チーム的にもチャンスで一本というのが課題に上がっていたので、バッティング練習やシート打撃、オープン戦のチャンスの場面でも、どういった打席を作っていくかというのは意識していました。六大学のエース級のピッチャーはこちらがチャンスになるほど速い球や強い球で攻めてくるので、初球から全部打ちにいくくらいの気持ちで打席を作ってます。

ーー盗塁も8と足を生かしていた場面も多かったが
アナリストの方がデータとか癖とか、このカウントならこの球種を投げるとか、けん制したあとはこの球種はないからというようないろんなデータを取ってくれたので助かった部分もあります。オフシーズンで走力も、盗塁も技術的にも上がったなという確信があったので、石郷岡(大成、早大)選手とタイでしたけど、自信はあったので、1位が取れてよかったです。

ーー立大戦から早大戦はどのように切り替えて臨んだのか
負けてしまったのは仕方ないので、リーグ戦は続くわけで、負けた時は落ち込みましたけど、1週間でどう早稲田を倒していくかというような次の日から早稲田のことしか考えていませんでした。勝ち点は取れませんでしたけど早稲田に1勝できたことは大きかったなと思っています。

ーーその期間に改善したことは
オープン戦とかは調子が良かったんですけど、開幕戦で1番バッターというのは緊張しましたし、メンタルの部分でも安定していないなという部分があって、本来のバッティングからずれていたので、映像とかで見返して練習に落とし込んで、元の形に戻せるように練習を積み重ねていました。

ーー早大2回戦は8回表に同点二塁打を打ったがその打席を改めて振り返って
香西(一希、早大)はコントロールがいいので、甘い球から積極的に打っていかないと、まっすぐで追い込まれてこっちが不利になる状況だったので、全部で打つ気で打席に向かいました。気持ちの面で、チャンスの打席はメンタルの部分だと思っているので、そこが安定した状態で打席に立てたのが良かったかなと思います。

ーーチームの雰囲気はどうだったのか
3連敗くらいしていたので、総戦力で絶対勝ちにいこうということで、応援に毎回来てくださる方々もいるので、そういう方々のためにも自分たちにやれることはやろうと思いました。全力疾走であったり、攻守交代のダッシュなどそういうところからみんなで心がけていった結果あのような試合ができたなと思っています。当たり前のことを当たり前にすることが改めて大切だと感じた試合でした。

ーー慶大4回戦では4安打4打点の活躍だったが、改めて振り返ってみて
1番打者としてチームの仕事に貢献できることをしようとした結果でした。たまたま4安打打てたんですけど、結果というよりチームが勝てたことが1番良いことだと思っています。でもあの時は調子が良かったですね(笑)。

ーー昨年の秋リーグも慶大戦で活躍していたが、良いイメージとかあるのか
伊藤樹(早大)さんとか毛利(海大、明大)さんとかみたいに150キロ超えてくるピッチャーがあまりいないので、打席内で球種がしぼりやすかったなと思います。自分の中でも伊藤樹さんとかはこれやばいなというのはあるんですけど、そういうのがなかったので、これいけるなと感じて、結果がついてきました。

ーー慶大戦は水曜日までの試合だったが、明大戦に向けてコンディションはどうだったのか
きついのはありました。負けてしまったんですけど、1週間空く方が自分的には調子の問題もあるので、試合感が残ったまま明治戦にいけたのはよかったです。自分的には嫌ではなかったです。

ーー明治の毛利海大投手に対しては無安打と苦しんだが対戦した感想は
率直にすばらしい投手だと感じました。元々データでまっすぐとスライダー、カーブのピッチャーっていうのが出ていたんですけど、まっすぐとフォークに変わってて、そこでみんなあれ?となりました。データを鵜呑みにしすぎてた部分があって、データは困った時に使うものであって、全部信じてやるのはあってはならないことだと感じました。それでも最優秀防御率を取るだけのピッチャーだなと感じました。コーナーに速いボールが決まりますし、腕の振りが同じで、変化球は低めに決まるので。自分的には嫌な感じはしなかったんですけど、その中で打ち取られるというピッチャーはいいピッチャーだなと感じました。(これまでとの完成度の違いは)去年の秋も対戦しているんですけど、去年はそこまで思わなかったです。去年は下位打線だったので、警戒されずに甘い球が来ていたのかなと思います。今年は他大のピッチャーもそうですけど、初回の1番バッターには全力で投げてくるので、そう言う部分では難しかったです。

ーー法明戦は意識しているという話をしているが今季の対戦関しては
明治にはずっと勝ち点が取れていないので、打撃においても、投手力においても、力の差は感じました。特に投手力に関しては150キロ超える球を投げるピッチャーが多くいるので、実力の差を感じました。明治は当たり前ことは当たり前に徹底してできていいて、全力疾走だったり、ファーストへの駆け抜けだったりがずば抜けてできている選手が多く、そう言った面でも差を感じました。参考にしないといけないチームだなと思います。

ーー片山悠真(文3=八王子学園八王子)選手が中盤から活躍していたが、その活躍を見て
一緒にスタメンで出れてすごくうれしかったですし、それなりの活躍もしていて、3割は乗らなかったですけど、得点圏でも打ってくれたので、これからチームの中心になってもらわないと困る選手だと思います。片山がそういう選手にならないとチームが強くならないと思うので、これからも切磋琢磨しあって高め合ってやっていきたいなと感じます。

ーー境亮陽 (営1=大阪桐蔭)の活躍に関しては
羨ましいですね。すごい選手です。足も速いですし、チャンスでも打ちますし、明治戦でもすごいホームラン打ってたので、自分もあんなホームランも大学入って初めて見たので、1年生ながら本当にすごいなと思います。大阪桐蔭だけあって、野球IQも高く、話しててもそういう考えもあるんだと学ばされる部分もあるので、すごい選手だと感じます。1年目でデータがない時は打てると思うんですけど、次のシーズンは勝負のシーズンになると思うので、どれだけがんばってくれるか期待したいです。(緊張は感じられたか)高校でやってきた面もあって、落ち着いてるなという感じがしました。緊張感はこっちには伝わってこなかったです。結構肝が据わっているタイプです。メンタルの部分でもいい選手だなと思います。

ーー夏の間に1番強化したいことは
打てる選手が法政には必要なので、松下(歩叶、営4=桐蔭学園)さんは今年いますけど、松下さん頼りになったらチームは勝てないので、松下さん以外の選手たちがどれだけ打つか、どれだけチームを引っ張るかということになってくると思います。自分は夏に打撃中心に取り組んでいきたいなと思います。長打、ホームランが打てる選手になれるように、今から取り組んでいるんですけど、体づくり、夏はなかなか増やすことができないんですけど、まずは体重増やすなど、しっかり取り組んでいきたいと思います。一発がある選手は相手からしても怖いと思うので、自分の走力が生かせる単打もありつつ、長打もあって相手から怖いバッター、嫌われるバッターになれるように取り組んでいきます。

ーー応援してくださったファンの方に向けて
春リーグ応援ありがとうございました。春リーグ4位という不甲斐ない結果に終わったんですけど、夏にしっかりチーム全員で秋に向けて課題に取り組んでいって、王者奪還できるようにというのと、法明戦でここ何年か勝ち点が取れていないので、なんとしてでも勝ち点をとって、ファンの方々に「今年の法政強かったな」と思ってもらえるようにがんばりたいなと思います。

(取材:宮下柚華)

藤森康淳(ふじもり・こうじゅん)
経営学部3年・2004年8月10日生まれ
大阪府出身・天理
170cm68kg・右投左打
今季成績:14試合 53打数 18安打 打率.340 12打点 8盗塁

硬式野球部の写真はスポーツ法政新聞会の公式インスタグラムにも掲載しております。ぜひご覧ください。

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