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【陸上競技】400mHレジェンド・岸本鷹幸の引退レース!最後に語った学生へのメッセージ

法大競技会
2025年9月7日
法政大学多摩キャンパス陸上競技場

午後から行われた短距離・フィールド種目の法大競技会。4年生の選手たちは人によって引退レースとなる中、法大OBで400mHのレジェンド岸本鷹幸(平25年度卒=富士通)も引退試合を迎えた。多くのレジェンドたちが集結する中、行われた最後の400mH。レース後のインタビューでは笑顔であふれあえり、幸せそうに現役生活に幕を下ろした。

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岸本鷹幸

世界選手権5度出場、オリンピック代表にも選ばれた400mH名ハードラー・岸本鷹幸。その引退レースを見届けるために、日本代表経験者が一同に集結し、法大競技会がドリーム競技会へと変わった。その中で行われた最後の400mH。スタンドからは「岸本さん」と多くの声援が送られ、最後の雄姿を見届けた。本人は「ひっそりと走って」引退するつもりだったが、「まさかこんなに祝福されるとは」というように、レース後には花束が贈られるなど、多くの人から祝福され、笑顔が絶えない時間が続いた。
高校時代に数多くの実績を上げ、スーパールーキーとして法大の門を叩いた岸本。3年生の時に日本選手権で初優勝を果たし、テグ世界選手権代表に選ばれた。「あの時の環境は凄まじくて」名だたる名選手を相手に戦うことに必死であったが、「その中で一緒に競技をできて幸せだった」と振り返る。また何より「苅部監督の人望と監督力に惹かれたこと」が岸本にとって大きかった。
その影響もあり、卒業後も法大を拠点に練習を続け「人生の半分をここにいる」と答える。その中で若い選手たちと一緒に練習し成長する姿を見て「安心して次を任せられるなと思います。」引退後も時間があれば法大の競技場に足を運んで、指導を続けていくそうだ。
これからの若い学生に向けて「普段から心残りがないように、物事に取り組んでほしい」と語る。ケガも多く、波乱万丈だった陸上人生。これからは自分の夢ではなく「家族の願いを叶える」ために、第二の人生を歩んでいく。

苅部監督と二人三脚で歩んできた陸上人生だった。

インタビュー

岸本鷹幸

ー現役生活を振り返って
人生の半分をここにいるので、やめた気がしないという気持ちです。

ー特に印象に残っている大会は
今日の試合が印象に残りますね。ひっそりと走って「ああ〜よかったなぁ」と思って引退するつもりでいました。しかし、まさかこんなに祝福されると思っていなかったので、サプライズの意味的なものもあったので、皆さんが追い出してくれて、すごく嬉しかったです。

ー在学中の思い出は
初めて代表になったのが大学3年生の時(テグ世界選手権)で。今思えば、あの時の環境は凄まじくて、今回出たOB選手たちが全盛期の時だったので、その中で一緒に競技できたのが幸せだったのと、苅部監督の人望と監督力に惹かれたことですね。

ー近年は特に若い選手によって400mHのレベルが上がった
そうですね。それも兼ねて追い出してもらったなと。寝ても覚めても、逆立ちしても勝てない後輩たちが出てきてくれて心強いと思うのと、安心して次を任せられるなと思います。

ー学生に向けて
陸上の世界ではよく言うことなんですけど、今でしかできないことは必ずあります。私の場合はたまたま陸上競技でしたけど、35歳になって走っていますけど、確実に20代の時とは体が違います。そう言った意味でも20代の頃にしかできなかった陸上競技に打ち込めて、私は次のステップに気持ち良く移ることができるます。ですから、学生たちも普段から心残りがないように、物事に取り組んでほしいと思います。

ー次の人生第2章に向けて
体が資本みたいなところがあり労ってきたので、自分中心で過ごしていた時間を、次は家族中心で家族の願いを叶えていこうと思います。

(インタビュー:松下天)

(撮影:髙瀬真帆、松下天)

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