関東学生アメリカンフットボールリーグ 第4戦 対東大
2025年10月4日(土)
富士通スタジアム川崎
試合結果
トータル試合結果
法政大学ORANGE |
7 | 1Q | 7 |
東京大学WARRIORS |
---|---|---|---|---|
14 | 2Q | 0 | ||
21 | 3Q | 14 | ||
7 | 4Q | 7 | ||
法政大学ORANGE | 49 | Total | 28 | 東京大学WARRIORS |
試合得点
Q | ポジション | 選手 | 得点方法 | トライフォーポイント(以降:TFP) |
---|---|---|---|---|
1 | WR | 高津佐隼世(キャ4=佼成学園) | タッチダウン(以降:TD) | ○ |
2 | RB | 小松桜河(文4=日大三) | TD | ○ |
2 | QB | 齊藤空大(法4=駒場学園) | TD | ○ |
3 | RB | 中川達也(法4=明治学院) | TD | ○ |
3 | TE | 佐藤祥秀(人2=佼成学園) | TD | ○ |
3 | QB | 齊藤空大 | TD | ○ |
4 | WR | 須加泰成(営4=足立学園) | TD | ○ |
戦評
試合はK高城颯真(経4=法政二)のキックオフで開始されると、リターナーに対してLB犬飼真基(営2=佼成学園)が激しいタックル。東大の攻撃は敵陣22ヤードからとなった。しかし東大のランプレーとパスプレーにより、自陣41ヤードまで前進されてしまう。その後東大にフォルススタートの反則があり、5ヤードの罰退となるも、続く2nd&longでのパス成功により、自陣31ヤードまで前進されると、東大RB米田を中心としたランプレーにより、自陣ゴール前7ヤードまで前進されてしまう。最後は4th&goalで東大QB田中のスニークにより押し込まれ、TDを許し先制点を奪われてしまう。TFPも決められ0ー7と追いかける展開でのスタートとなった。再開後の東大のキックオフでは、オフサイドの反則があり5ヤード下がってからの蹴り直しに。その後のキックもアウトオブバウンズとなり、さらに5ヤード下がっての蹴り直しとなった。RB小松桜河(文4=日大三)のリターンにより、法大最初のシリーズは自陣38ヤードから。すると1st&10でRB中川達也(法4=明治学院)が53ヤードをゲインするランプレー!一気に敵陣ゴール前9ヤードまで前進すると、3rd&goalでQB 齊藤空大(法4=駒場学園)からWR高津佐隼世(キャ4=佼成学園)へのTDパスが成功!高津佐は倒れ込みながらもパスをキャッチ。高城がTFPをきっちりと沈め、7ー7と同点に追いついたところで第1Qが終了した。

同点のTDを決めた高津佐
第2Qは自陣33ヤード地点での東大の攻撃から。すると2nd&9での中央を抜けるランプレーにより、自陣ゴール前7ヤードまで前進され、いきなりピンチを迎える。それでも1st&goalで東大にフォルススタートの反則があり、5ヤードの罰退となると、続く2nd&10で相手がファンブルしたところをDL中村季音(営4=駒場学園)がファンブルリカバー!ケガから復帰した男のビッグプレーにより攻撃権は法大へ。

半年間のリハビリを乗り越えて戻ってきた男のビッグプレー
自陣12ヤードからの攻撃は齊藤のハンドオフから小松のラン、さらに齊藤、中川の立て続けのランプレーにより敵陣32ヤードまで前進する。さらに中川へのスクリーンパスにより敵陣21ヤードまで前進すると、続く1st&10で東大にパスインターフェアランスの反則があり、15ヤード前進し、迎えた敵陣6ヤード地点での1st&goal。小松の中央を抜けるランプレーによりTD!小松に待望の今秋初TDが生まれ、14ー7と逆転に成功する。

待望の今秋初TD!
さらに再開後のキックオフでリターナーに対して、WR阿部賢利(営3=法政二)が激しいタックル。東大の攻撃は敵陣19ヤードからとなると、1st&10での東大のDL児玉陽(社3=私立狭山ヶ丘)らの鋭いタックルもあり、このシリーズを3&outに抑えて、再び攻撃権は法大へ。自陣41ヤードからの攻撃は齊藤と中川のランプレーにより敵陣43ヤードまで前進すると、続く1st&10で高津佐の29ヤードをゲインするRACにより敵陣14ヤードまで前進する。さらに小松のランプレーにより敵陣ゴール前1ヤードまで前進すると、最後は2nd&goalで齊藤がランTD!TFPも成功し、21-7 と突き放したところで第2Qが終了した。

今試合も攻撃陣をけん引した齊藤
第3QはWR須加泰成(営4=足立学園)のリターンで開始され、法大の攻撃は自陣20ヤードから。このシリーズでは中川が魅せた。自らのランプレーにより自陣34ヤードまで前進し迎えた、2nd&10。齊藤のハンドオフを受けた中川がそのままエンドラインまで駆け上がりTD!28-7 と相手をさらに突き放す。

エンドラインまで駆け抜けた中川
その後のキックオフでは法大のイリーガルフォーメーションの反則があるもこれはディクラインされ、アウトオブバウンズの反則が取られ、5ヤード罰退となり東大の攻撃は敵陣46ヤードから。すると2nd&5で中央にパスを通されると、そのままTDを奪われ、28ー14と点差を詰められてしまう。小松のリターンで再開されると、自陣25ヤードからの攻撃は齊藤の26ヤードをゲインするランプレーにより、敵陣49ヤードまで前進する。さらに続く2nd&5で高津佐への42ヤードのロングパスが通り、敵陣ゴール前2ヤード地点まで前進すると、1st&goalで齊藤からTE佐藤祥秀(人2=佼成学園)へのTDパスが成功!佐藤の今秋初TDにより35ー14と法大に流れを引き寄せる。

佐藤の流れを大きく引き寄せるTD!
再開後の敵陣23ヤードからの東大の攻撃はDB浅賀大生(デザ4=法政二)や犬飼の激しいタックルにより3&outに抑えて、攻撃権は法大へ。自陣33ヤードからの攻撃は中川のランとスクリーンパスにより、敵陣40ヤードまで前進する。ここで迎えた1st&10で中川がボールをファンブルしてしまうも、すぐさまOL中島稜(文3=明治学院東村山)がリカバー。事なきを得ると高津佐のRACにより敵陣13ヤードまで前進する。最後は1st&10で齊藤が自らエンドラインまで運びランTD!42ー14と大量リードを奪う。

今試合唯一の2TDを決めた齊藤
しかし再開後の敵陣21ヤードからの東大の攻撃で、パスプレーやRB米田のランを止められず、自陣ゴール前7ヤードまで前進されると、最後はTDパスを決められ、42ー21と点差を詰められたところで第3Qが終了した。

激しいタックルでビッグゲインを許さなかった浅賀
第4Qは自陣47ヤード地点、法大の攻撃から。中川、小松の両RBのランプレーと高津佐へのパスにより敵陣13ヤードまで前進し、迎えた2nd&8。齊藤から須加へのTDパスが成功!須加はサイドラインギリギリでボールを見事にキャッチ。2試合連続のTDで49ー21とリードを広げる。

勝利を手繰り寄せる2試合連続のTD
再開後のキックオフはアウトオブバウンズとなり東大の攻撃は敵陣35ヤードから。RACにより自陣32ヤードまで前進されるも、その後はDL赤穂谷怜旺(法1=法政二)によるパスカットもあり、3&outに抑えて、攻撃権は法大へ。自陣18ヤードからの攻撃はRB今手太陽(キャ1=駒場学園)のランプレーにより自陣35ヤードまで前進するも、続く1st&10でQB菊地慶(法3=法政二)の阿部へのパスをインターセプトされてしまい、ターンオーバーとなる。フィールド中央50ヤードからの東大の攻撃はパスプレーを止められず、ゴール前3ヤードまで前進されてしまう。最後は2nd&goalで日本代表にも選ばれた東大キャプテン太田へのTDパスを通され49ー28と点差を詰められる。それでも再開後の東大のオンサイドキックを高津佐が見事にキャッチ。その後の攻撃はRB宮本樹音(文2=佼成学園)、竹村真柊(法3=箕面自由学園)のランプレーにより攻撃を組み立てる。TDこそ奪えなかったものの、時計の針をしっかりと進めてそのまま試合終了。49ー28で2勝1敗同士の対戦を制し、3勝目を挙げた。

試合後の選手たち
明大戦での敗戦から2週間。仕切り直しともいえる一戦で勝利を飾った法大。それでも選手たちは慢心することなく次戦・立大戦での勝利を誓った。ホームタウン・川崎の地で行われる試合で再び会場に熱狂空間を生み出せるか。選手全員の躍動に期待したい。
(記事:白戸大貴)
選手インタビュー
RB・中川達也(法4=明治学院)
ーー今日の試合を振り返って
先週明治に負けてしまって、ランを出していかないといけないとチームで共通認識を持とうと2週間の間にミーティングをしたので、その成果がでた試合でした。
ーー今日の試合ランが出る場面が多かったが
今回はランでいきたいと僕たちからオフェンスのヘッドコーチにお願いして、今回はランで勝つって決めてた中でファーストプレーでもランで決めきってランで試合の流れを持っていくっていう意識を全員にもたせたのが、いい結果につながったかなと思います。
ーー明大戦から2週間チームとして修正してきたことは
前の試合ではワイドレシーバーは結構良かったんですけど、僕たちタイトエンドが不甲斐ないプレーをしてしまっていてワイドレシーバーが気持ちよくプレーできていない部分もあったので、まず僕たちタイトエンドからランを出してオフェンスをリズムに乗せていこうと決めてました。それに向けてオフェンスラインはスタートからとにかく早く迷いなくスタートしていくっていうこと、僕達タイトエンドは最後までフィニッシュしきるっていうのをお互いに突き詰めた2週間だったと思います。
ーーTDの感想は
あのプレーはオフェンスラインのおかげで、自分はエンドラインに持っていくだけだったのでチームとしての2週間の成果がでたのかなと思います。
ーー次戦にむけての意気込みは
今回の試合でのランで終わらせるのではなくて次の試合からもずっとランで勝たせたっていう試合にしていきたいです。
(取材・田部凌誠)
RB・小松桜河(文4=日大三)
――今日の試合を振り返って
この二週間、東大に向けて練習に取り組んでたので、勝ててよかったです。
――ランが出る場面が多かったが
明治戦はランが出なくて、タイトユニットで、ランで今回200ヤード出そうっていう話になってて、OL、タイトチームが200ヤード出るまで頑張ってやってたので、出せました。
――明治戦から2週間経ったがその間何をしたか
ミーティングとかアフターとかで、OLと一緒にプレイ合わせしたり、QBとパス合わせしたりとか、そういうのをやってました。
――次の試合に向けた意気込み
立教大は強いので、この一週間立教戦に向けて練習して勝てるように、頑張ります。
(取材・山田竣矢)
DL・中村季音(営4=駒場学園)
ーー今日の試合を振り返って
2週間かけて準備してきたので、その結果が今日出せたのかなと思います。
ーー怪我明けでの試合だったが自身のコンディションは
半年くらい前に怪我をしてずっとリハビリをしていました。ここに合わせて調整してきたのでコンディションとしては最高だったと思います。
ーー怪我で出れない期間外から見ていて感じることはあったか
外から見ているとまた違う課題であったり、チーム全体の現状を理解できたのでそれが今日プレーに活かせたのかなと思います。
ーー残りの試合に向けて
明治で一敗してしまったので、あとは全勝するしかないです。次は1週間後なので、まずは1週間後全力で臨みたいと思います。
(取材・白戸大貴)
TE・佐藤祥秀(人2=佼成学園)
ーー今日の試合を振り返って
オフェンス陣がランを出せないというのが前回の試合でも課題でした。その修正に2週間当ててきたので、結果としてランを出せたというのがオフェンスチームとしては良かったと思います。
ーーランを修正するために具体的にどういった練習をしてきたか
OLのパート練習でも、ランをもっと出そうというコミュニケーションを取っていました。
ーーTDを振り返って
春シーズンずっと出れていなくて、秋シーズンが始まってからも少しけががありました。なかなか得点できていなかったので、この東大との大一番で得点できてうれしいです。
ーー明大戦からどのようにチームとして修正したか
リーグ戦の早い時期に法大が負けるというのはあまりなくて、自分たちの弱さを実感しました。この2週間で自分たちを見つめ直して、一からやった結果が勝利につながったと思います。
ーー立大戦に向けての意気込み
立大も個々の能力が高いと思いますが、東大戦のようにランを出して、パスも決めて圧勝します。
(取材・松野要)