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【フィギュアスケート】五輪をかけた全日本選手権1日目!渡辺倫果が6位と躍進!『20年間すべてをかけてやってきている』

全日本フィギュアスケート選手権2025
2025年12月19日(金)~21日(日)
@国立代々木第一体育館

ミラノ・コルティナ五輪をかけた全日本選手権が開幕。逆転を狙う渡辺倫果がショートプログラム(SP)に登場。冒頭のトリプルアクセルを決めると、すべてのジャンプの着氷に成功し、演技後には力強いガッツポーズをみせた。女子フリーは21日に行われる予定で2本のトリプルアクセルを組み込んだ構成となっている。世界でショート・フリーで3本のアクセルを組み込むのは渡辺倫果だけのため、まさに注目が集まる。男子ショートには東日本選手権で総合1位を獲得した吉岡希が登場。冒頭のコンビネーションが抜けるも、トリプルアクセルで立て直し着氷。結果は9位となり、20日のフリースケーティングで挽回を目指す。

試合結果

クラス 選手名(学部・学年) SP順位得点
女子 渡辺倫果(通経3) 6位・71.36
男子 吉岡希(通経4) 9位・75.42

戦評

吉岡希(通経4)

5年連続6回目の全日本の舞台となった吉岡希(通経4)。
冒頭の4回転トウループはコンビネーションに持ち込まず、着地でややバランスを崩して出来栄え点(GOE)を落としたものの、大きなミスには至らず踏みとどまった。続く3回転アクセルは高い跳躍と安定した着氷を見せ、会場の空気を引き戻す。さらに、3回転ルッツ―3回転トウループのコンビネーションも着実に決め、ジャンプ構成全体として持ち味の完成度を示した。
エッジを深く使った伸びのある滑りが光り、音楽に合わせた上半身の表現も印象的。細部まで丁寧にまとめた構成力が評価され、技術点41.23点、演技構成点34.19点を記録した。
冒頭ジャンプにわずかな乱れはあったものの、全体として大崩れすることなく、落ち着いた滑りでSPを締めくくった吉岡。順位は9位となったが、フリーでの巻き返しに期待がかかる内容だった。運命のフリー演技に注目したい。


インタビュー

渡辺倫果選手(通経3)

ー渡辺倫果の意地のようなトリプルアクセルだったが

どんなにずれても降りられるぐらいの夫婦仲を歩んできているので(笑)私のメンタルが揺らいでもそばにはいてくれる。いい旦那を持ったなと思うんですけれども。今本当に他のジャンプよりも確率がいいんじゃないかと。公式練習で4回転サルコウをやる時間があるぐらいにはすごく仲良くさせてもらっているので、フリーまで夫婦仲円満にこの大会を終えられるように頑張っていければいいかなと思います。

ー遠方を重点的に磨いたところとは

アクセルの構成をフリーが1発目と3発目に入れていたのを、1発目と2発目で連続でたたみかけるようにやることで曲の切り替わりと同時にアクセルが終わるとなりますので、後ろの点数を少しでも点数上げたいという思いから構成変更をして重点的に。あとは細かいところの積み上げをやってきました。

ー夏からあきらめずにやってきたプログラムは実ってきていると感じるか

スケート人生20年間で一番仕上がっている。この20年間すべてをかけてやってきているのも事実ですので、練習から充実していますし、最終的にここに立つともう練習以外信じられないというか、もちろん支えて下さる方も沢山いますが、緊張したときに自分の中で何を一番信じられるかと言われると練習してきた自分しか信じられないので、そういったところでしっかり夏から攻め続けて挑戦し続けて今結果として実りつつあるのは良かったと思う。

ー20年間やってきて一番最年長になっている今ピークが来ているのはなぜか

気合です。もちろん沢山の思いもありますし、20年間の中で順風満帆とは程遠いスケート人生を歩んできた中で、それを経験してできるかですし、中庭先生にも言われたが、何を正解にするか、何を持って正解とするか、は自分しか決められないしそれをするのは自分以外いないから、自分の歩んできたものを正解にしてほしいと言われたのもきっかけ。夏から仕上げてこれたことで、フリーで20年間のすべてを出し切れるように覚悟を持ってやりたい。

 

 

(撮影:寺地愛歩、取材:田中望恵)

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