【硬式野球】東京六大学野球春季リーグ戦 対明大展望
東京六大学野球春季リーグ戦 対明大戦
2015年5月2日(土)~
神宮球場
立大との激戦を制し、快調に勝ち点を積み上げた法大。次なる相手は昨秋王者・明大。これまで幾度も死闘を繰り広げてきた最大のライバルだ。ゴールデンウイークに行われる天下分け目の一戦、”血の法明戦”を制するのはどちらになるだろうか。
展望
開幕後いまだ勝ち点を落としていない法大。今後の明暗を分ける一戦を迎える。
先発はこれまで同様、森田駿哉(営1)、熊谷拓也(キャ2)か。森田は開幕戦以来勝利から遠のいているが、調子は上向き。「次こそは長いイニングを投げたい」と2勝目に懸ける思いは強い。熊谷は立大戦で先発、中継ぎとフル回転で申し分のない投球を見せ、一躍注目を浴びた。防御率は1.69と、安定感は抜群だ。そしてこれまでの法大の快進撃を支えたといっても過言ではないのは中継ぎ陣の奮闘。川名健太郎(営4)、玉熊将一(法3)がその中心を担う。中でも玉熊は、持ち前のメンタルの強さで法大のピンチを何度も救い、頼もしい存在となった。また、2年生右腕の宮本幸治(営2)は慶大2回戦で初勝利を挙げ、頭角を現しつつある。これまで通り投手全員の力を駆使し、総合力で勝負するスタイルとなるだろう。
打撃面でも好調さがうかがえる。立大戦3回戦ではルーキーから上級生までチーム一丸、15安打の猛攻を浴びせた。打線の鍵を握るのは、チームトップの打率.444を誇る蔵桝孝宏(営4)、勝負強さが光る佐藤竜一郎(法4)、足を絡めた攻撃が売りの若林晃弘(営4)などだ。また、ここまで冴えわたりを見せる青木久典監督の選手起用も見所だ。そんな中、1人不調に苦しむのは主将・畔上翔(キャ4)。この男の再起がさらに法大を勢いづける起爆剤となるだろう。
対するは4選手がユニバーシアード代表入りを果たし、六大学屈指の選手層の厚さを誇る明大。投手陣では、ドラフト候補の上原健太、制球力が武器の柳裕也が先発マウンドに上がるだろう。また、中継ぎとして存在感を発揮する水野匡貴にも注意が必要だ。次々と立ちはだかる好投手を前に、いかにチャンスをものにできるかが勝負の鍵となる。
攻撃陣は、東京六大学リーグ最多安打記録更新を狙う髙山俊を中心に、昨秋の不調から復活し4番に座る菅野剛士、攻守でチームを支える主将・坂本誠志郎など、隙のない打線が持ち味だ。髙山は開幕カードの東大戦こそいま一つ波に乗れない状態が続いていたが、慶大2回戦では試合を決する満塁弾を放つなど復調気配をうかがわせる。先週勝ち点を落とし、これ以上負けられない明大。死に物狂いで勝ち点奪取へ挑んでくるだろう。文字通り”血の法明戦”が予想される。
勝ち点を奪えば、“優勝”の2文字がいよいよ現実味を帯びてくる法大。全員野球で昨秋王者に挑む。(鈴木理子)
明大予想オーダー
打順 | 位置 | 選手(学年=出身校) | 率 | 本 | 点 |
1 | (8) | 髙山(4=日大三) | .250 | 1 | 5 |
2 | (4) | 竹村(2=浦和学院) | .143 | 0 | 1 |
3 | (3) | 佐野恵(3=広陵) | .267 | 0 | 2 |
4 | (9) | 菅野(4=東海大相模) | .357 | 0 | 2 |
5 | (5) | 石井(4=履正社) | .286 | 0 | 0 |
6 | (7) | 上西(4=明大中野八王子) | .462 | 1 | 4 |
7 | (2) | 坂本(4=履正社) | .091 | 0 | 0 |
8 | (6) | 宮内(4=習志野) | .143 | 0 | 0 |
9 | (1) | 柳(3=横浜) | .125 | 0 | 0 |
明大 主な投手陣
選手(学年=出身校) | 試 | 勝 | 負 | 回 | 振 | 防 |
柳(3=横浜) | 3 | 1 | 2 | 19 | 19 | 2.84 |
上原(4=広陵) | 2 | 2 | 0 | 10 | 12 | 0.00 |
星(3=宇都宮工) | 4 | 0 | 0 | 5 | 8 | 0.00 |
齊藤(2=桐蔭学園) | 1 | 0 | 0 | 0 1/3 | 1 | 54.00 |
水野(2=静岡) | 3 | 0 | 0 | 7 2/3 | 6 | 0.00 |
金子(1=春日部共栄) | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.00 |
(※記録はいずれも4/27現在の成績です)
フォトギャラリー
- 安打記録更新を狙う髙山
- 攻守両面でチームをけん引する坂本
- ドラフト候補の呼び声高い上原
- 法大相手に相性の良さを見せる柳