【ラグビー】関東大学ラグビーリーグ戦 対専大 久々1部復帰の専大に大苦戦も逆転勝利、執念のディフェンスで大接戦を制し連勝!
関東大学ラグビーリーグ戦 対専大
2015年10月4日(日)
秩父宮ラグビー場
前節でリーグ戦初勝利を挙げた法大。今節は13年ぶりに1部に昇格した専大と対戦した。スタミナが武器の相手に対し「走り負けないように」(谷崎監督)と臨んだこの試合。互いにチャンスを作るも決定力を欠きロースコアゲームとなる。それでも後半に法大が逆転、ノーサイドまで猛攻を受けるが辛くも逃げ切り、連勝となった。
試合結果
トータル試合結果
14 |
7 |
前半 | 10 | 13 専修大学 |
---|---|---|---|---|
7 | 後半 |
3 |
ポイント詳細
1/1 | T | 1/0 |
---|---|---|
1/1 | G | 1/0 |
0/0 | PG | 1/1 |
0/0 | DG | 0/0 |
※(カッコ内)は前半/後半表します
法政大学メンバー
No. | ポジション | 選手氏名 | 学部/学年 | 出身校 |
---|---|---|---|---|
1 | PR | 前島利明 | スポ4 | 日川 |
2 | HO | 金子崇 | 社2 | 東福岡 |
3 | PR | 越田勝利 | 経4 | 石見智翠館 |
4 | LO | 斉田倫輝 | 経2 | 仙台工 |
5 | LO | 吉村公太朗 | 経4 | 崇徳 |
6 | FL | 松村拓海 | スポ3 | 國學院久我山 |
7 | FL | 佐々木嵩穂 | スポ2 | 桐蔭学園 |
8 | NO.8 | 増田和征 | 経2 | 京都成章 |
9 | SH | 金子峻大 | 経4 | 國學院栃木 |
10 | SO | 金井大雪 | 経1 | 深谷 |
11 | WTB | 東川寛史 | 経2 | 東福岡 |
12 | CTB | 井上史也 | 現4 | 大阪桐蔭 |
13 | CTB | 新谷大樹 | 社4 | 日川 |
14 | WTB | 桶谷建央 | 経4 | 日大習志野 |
15 | FB | 尾崎達洋 | 社2 | 桐蔭学園 |
16 | Re | 李承記 | 経1 | 大阪朝鮮 |
17 | Re | 川地光節 | 社4 | 筑紫 |
18 | Re | 土山勇樹 | 社1 | 東福岡 |
19 | Re | 内田雄太 | 社4 | 正智深谷 |
20 | Re | 堺光弘 | 現4 | 東福岡 |
21 | Re | 根塚聖冴 | 社1 | 京都成章 |
22 | Re | 和田源太 | 経3 | 御所実 |
23 | Re | 中井健人 | スポ1 | 筑紫 |
戦評
1勝1敗で迎えた第3節。相手は、13年ぶりに1部昇格を果たした専大だ。
法大キックオフで始まった試合は、ダイレクトタッチやハイパントでのミスなど、法大のキックが裏目に出る場面が序盤で幾度か見られた。専大が先制したのも、きっかけとなったのは法大のキックからだった。前半7分、法大のハイパントを相手選手がキャッチしボールを奪う。すると空いていたスペースをつかれる。パスをつなぎゴール下中央にトライ。コンバージョンゴールも成功される。先制を許すも、序盤になかなか敵陣に踏み込めなかった法大。しかしその後は敵陣深くまで攻める展開に。左右へ大きく展開しながらジリジリと攻め込む。ところがゴールライン前でノットリリースザボール、ノックオンと、惜しくも得点に結びつかない。肝心なところでミスしてしまう法大。そして21分、自陣22メートル内でのオフサイドから、相手のPGを許してしまい0-10とリードを広げられる。
ここまで専大ディフェンスの前に無得点の法大だったが、35分についに動き出す。SH金子のハイパントを相手がキャッチと同時にWTB桶谷が足元にタックル決める。態勢を崩しながら相手がパスを回したボールを、SO金井がインターセプト。そのままゴール右へトライ。コンバージョンゴールも成功させ7ー10とし前半を終えた。
SO金井はインターセプトからトライを奪った
後半は、序盤から両校譲らず、どちらも決めきれない展開が続く。最大のピンチが訪れたのは19分。自陣で相手に突破を許し、よもやトライになるかと思われた。しかしゴールライン手前でタックルが決まり、ボールをタッチラインに出し難を逃れた。しかし25分、前半同様に法大のオフサイドからPGを決められ、7-13とさらに点差を広げられる。これ以上は離されたくない法大が反撃に出たのは30分。専大のオーバーザトップでペナルティを得ると、敵陣22メートルでラインアウト。このボールをNo.8増田に展開すると、相手をかいくぐり走り抜け、中央にトライを決めた。ゴールも決まり14-13と、ここで遂に逆転を果たす。
このまま守り切りたい法大だが、専大も攻撃を緩めない。約10分にも及ぶ自陣での攻防が始まる。法大のオフサイドから専大がラインアウト。そしてゴールライン際でラックの状態でせめぎ合いとなる。すると専大のノックオン、法大がスクラムを選択。時間は40分を過ぎていたため、ボールを外に出すもロスタイムは終わらない。専大のラインアウトから試合は続く。なんとかマイボールとしたかに見えた法大だったが、これはオフサイドをとられる。自陣15メートル付近で専大はPKを選択。成功すれば逆転の場面。しかし、蹴ったボールはゴールポストを外れ、法大がキャッチ。そのままタッチラインから出し、ノーサイドを告げるホイッスルが鳴った。
No.8増田の決勝トライ
ミスで何度も好機を逸するも、何とか逆転に成功。終盤はハラハラする展開となったものの、ボールを動かす専大に対し、結果的には一度しかインゴールを割らせず1点を守りきった。これで2勝1敗とし、第4節・拓大戦を迎える。この試合に勝てば、大学選手権も見えてくるだけに、気を抜けない戦いとなる。今回目立ったミスをどう改善し試合に臨むだろうか。3連勝へ向け期待したい。(菅野響子)
選手のコメント
桶谷建央(WTB,自慢の走力で攻守に活躍)
―今日の試合を振り返って
チームとしては最初に苦しい展開に持っていかれて、相手の持ち味を出されてしまったところが痛かったですね。自分としては、立ち上がりは調子よくいけたと思います。一点挙げるとすればハイパント落としたところは心残りですね。
―2連勝となりましたが
終わったときは「試合には勝ったけど内容は負けてたな」という気持ちだったので勝因は正直よくわからないですね。個々の能力でなんとかしのいだところはあったかなという感じがします。後半は多少修正してできたと思うんですけど、いつも「組織」というものを意識して練習しているのにそこは今日あまり出せなかったので、あまり満足のいく結果ではなかったですね。もっと上を目指しているのでまだまだ課題だと思います。
―今日は様々な場面で目立つプレーがありましたね
4年生がけがとかで結構抜けてしまっていてバックスラインは4年が僕だけだったので、上級生としてチームを引っ張っていかなきゃいけないなという気持ちはありました。それが良いプレーに繋がったんじゃないかなと思います。
―下級生メンバーも活躍していますね
そうですね。1年生も実力があって出ている訳で、下級生が持っている力を出しきれる環境を作ることは4年としても重要な仕事だと思うので、それでのびのびとやってくれているのは嬉しいですね。まあ、欲を言えば一番は自分がトライできれば良いんですけど(笑)。
―次の拓殖大戦に向けて
トライゲッターというポジションでチームの中から選ばれていると思うので、次はトライという形に残る結果でチームに貢献したいです。
増田和征(No.8,値千金の逆転トライをあげる)
ー本日の試合を振り返って
今日の試合は結果として接戦になってしまったんですけど、反則などで自分たちで首を絞めてしまった結果なのだと思います。特にブレイクダウン付近での反則が多かったんですけど、そこをどのように改善していくかが課題だと思います。
ーロースコアな試合となりました
自分たちのプランとしては、もっと点差をつけて勝ちたかったところなんですけど、相手もすごく大きく動かすラグビーをしてきて、自分たちの慣れないラグビーだったのでそこで少し苦戦してしまいました。
ーゴールライン際での攻防が目立ちましたが
そこでなかなか取りきれなかったり、逆に取られなかったり、両チーム我慢する展開が続いていたので、そのような意味では良いゲームだったのではないかなと思います。
ー後半ではご自身のトライも決まりました
いや、まぁたまたまです(笑)。
ー専大の印象はいかがてしたか
BKもFWも関係なくボールを大きく動かして、相手を走らせるというチームだったので、非常にやりにくい相手ではありました。戦術的にも研究されていたので、強いチームだと思います。
ー次戦は拓大戦となりますが、今日の試合を踏まえてどのように調整していきますか
今日の試合では反則が多かったのでそこを無くしていきたいです。次を勝てば、選手権が見えてくるので、必ず勝利して選手権に出たいと思います。
金井大雪(SO,開幕戦からスタメン。期待の1年生司令塔)
―今日の試合を振り返って
今日の試合は守備の時に専修大に振り回されて、リズムを掴めなかったところと自分たちも攻め込むことはできていたんですけど、ミスで終わってしまってトライを取りきれなかったことで流れを手放してしまったと思います。
―前節とは違いロースコアの展開でしたが
接戦になることはある程度予測していたました。でも、けが人が出たことによってポジションが変わったりと苦しい状況の中でも勝てたことは大きいと思います。
―ペナルティから相手にチャンスを与えてしまいましたが
今までの中大戦や山学大戦でもペナルティによってやられていた部分もあったので、前の2試合よりは減ったんですけど、そこはチームの課題だと思います。
―開幕戦から出場していますが、自身のこれまでの出来についてはいかがですか
まだ満足はしてないですね。やっぱり攻め込んでいる場面で自分のポジション的にも攻撃をリードしなければならないので、そこでもっと周りを落ち着かせたりとかもっといい判断をして、相手のスペースにボールを運べるようにしたいです。
―3試合を終えて2勝1敗ですが、チームの状態はいかがですか
今日もけが人が出てしまったんですけど、春よりもどんどん状態はよくなっていると思います。
―次の試合に向けて
来週には試合があるので、しっかりいい準備をしつつ、今日の反省点を生かして自分たちが満足できる形で勝ちたいと思います。
フォトギャラリー
- 随所で走力を見せたWTB桶谷
- 突破を図るHO川地
- 途中出場ながら存在感を発揮したCTB和田
- 2試合連続スタメンのFL佐々木
- 何度もゲインしたHO金子
- 後半、逆転に成功し喜ぶ選手たち
- 熱戦後、健闘をたたえあう両チーム