【アイスホッケー】インカレ直前インタビュー ~4年生②~ 藤本・大山・富田・吉村
2015年12月23日(水)
国立市 アイスホッケー部合宿所
1年間の集大成である日本学生氷上競技選手権大会(インカレ)が5日から栃木県・日光市で開催される。6日から大会に臨むアイスホッケー部は過去9年連続ベスト8止まり。今年こそは上位進出、そして優勝へ。それぞれの学年にチーム、インカレへの思いを語ってもらった。今回は大学4年間の集大成の戦いに挑むFW藤本渓太(スポ4)、FW大山翼(法4)、GK富田哲平(文4)、FW吉村紀耶(国4)選手ら4年生4人です。
※取材時の都合により、富田選手のみインタビューを別で行いました。
藤本・大山・吉村選手インタビュー
ーインカレまで2週間ですが、今のチームの雰囲気は
吉村:トレーナーの庄司さんもいるので、陸トレ、氷上共に良くやれていると思います。雰囲気はぼちぼちという感じですね。
大山:雰囲気は良くも悪くもなくって感じですね。いつも通りですね。
藤本:練習の雰囲気は合宿では追い込まないと監督も言われていたので、今が追い込む時期だと思います。いい雰囲気だと思います。
ーリーグ戦後はどのような練習をされているのですか
吉村:セット練習というよりかは1対1など、個人のスキルを上げる練習をやってきました。セットも固定せずにバラバラで組換えてやっていました。
大山:でも結局、変わらないと思います。ですが、監督が言っていたのはいろんな選手と組むことによって色々な動きを学ぶためともことでしたが、インカレのセットはまだどうなるかわからないです。
ーリーグ戦は3年連続5位でしたが、どう捉えていますか
藤本:もっと下の順位を覚悟しないといけないスタートだったので、結果的に5位は最低限の順位だったのかなと思います。
吉村:今シーズン始まってからは5位以上狙おうという考えだったんですが、最終的に5位と去年一昨年を越えられなかったので、残念でした。勝てる試合でも勝てなかったりとぱっとしない大会でした。
大山:結果は5位と変わらないんですが、4強と戦うゲームで別に悪くなかったと思うので、それを今後のインカレにつなげればいいかなと思います。
ー今年は監督も変わりましたが、結果的に変わった部分はありましたか
吉村:選手と監督の距離が近くなってコミュニケーションが取りやすくなったとは思います。
藤本:同じ練習をやり続けるのは同じなので、それ以外は特になかったと思います。
ー今年はチームに「シンプルなホッケー」「ディフェンスから」などのテーマがありましたが
吉村:監督がもともとディフェンスの選手なので、守備に目がいっちゃうのはあると思います。DFがパスをFWに出すことを考えるとそういう結論になると思います。
ーディフェンス面では得点直後、試合終了間際など勝負際での失点も目立ちましたが
大山:点数を取られた後に失点するという傾向があるかはよくわからないですが、やっぱりFWを含めてディフェンス力が足りないかなと思います。まあ、気の持ちようですかね(笑)。
吉村:点数を取ったあとに失点するのは毎試合のようにあったので、課題だと思いますし、守りの時の声かけができていなくてミスしているのがほとんどなので、もっとコミュニケーションを取らないといけないですし、守りのシステムも固めていかないといけないです。
藤本:得点直後の失点が目立つようになって、みんな意識して声かけもしてるし、意識していないわけではないと思います。監督が言い続けているスロットのケアや守りの際の声かけをもうちょっと強化していく必要があるかなと思います。
ー最上級生としてシーズンを戦う上で個人で意識されていたことは
藤本:僕は戦力としての力はないんですが、ベンチの中で試合の時は声かけをして盛り上げたりとか、マイナスのことを言わないように心掛けてはいました。大山といつも隣で一緒に盛り上げていました。声をかけやすいように、ベンチではいつも真ん中にいるようにしました。
大山:最上級生として、僕らが声をかけなかったら、下級生も声を出せないので、ポジティブなことを言いつつ「ここが悪かったんじゃない」ということを言うようにしていました。プレー中のテンションを下げないように心がけていました。
吉村:試合では主に3つ目のセンターとしてやっていたので、まずは失点をしないようにとセットメンバーには伝えながら、とにかく失点をしないように考えていました。声かけたりのコミュニケーションはずっと取ってやっていたので、徐々に失点は減って行ったのかなと思ってやっていましたが、まだまだという感じですね。
ー今年は後輩の選手も多く試合に出られていましたが
藤本:今年の1年生に関してはだいぶ頼もしいと思いますね。特に石田とか沼田あたりはゲームで活躍して、良いところで点を決めて、流れを持ってきてくれる選手なので、彼らには期待しています。生意気な面もありますが、その反面仕事もできるので(笑)。
大山:後輩はそりゃみんな可愛いですよ(笑)。力のある選手ばかりなので、今年の5位という結果は上回って欲しいですね。
吉村:後輩は1年から3年までみんな力があることはわかりますし、自分たちが卒業してからも法政を支えていける選手たちなので、別に「1年だから」とかは関係なくチームの中心でやっていってもらいたいと思います。
ー同期の選手とは仲は良いんですか
一同:仲は良いですよ。
大山:暇な時があれば4年生は集まってほぼほぼ麻雀してますね(笑)。
藤本:基本やってるよね。昨日の夜も3時までやっていたし(笑)。ずっとやっています。
大山:横のつながりは結構いいと思います。寮があるので家族みたいな感じですね。
ー来年寮も移転されるということですが、やはり今の寮への思い入れも大きいのですか
大山:そうですね。ただ初めて見た時は汚くてびっくりしましたけどね(笑)。ただ住んでみればいいところです。
吉村:最初は抵抗はありましたが、徐々にこの汚さにも慣れていって住めるようになりました。それも問題なのですが(笑)。これを経験したことで、どこでも生活できるかなと思います。
大山:段ボール以外ならね(笑)。
ー対談メンバーにそれぞれに何か言うことはありますか
大山:小石は…じゃない、藤本くんは早く初ゴールを決めて欲しいです。
藤本:まだ初ゴールを決めていないので、インカレで決めようと思います(笑)。それに向けて意識を高めている途中なんですが、それだけが気がかりです(笑)。
ー小石というのは…(笑)
大山:あだ名です(笑)。OBにめっちゃ似てる先輩がいるんですよ(笑)。
藤本:その先輩は身長が180以上あるのですが、自分は170ちょっとなので、先輩の名前を文字って「小石」ですね。ホッケー部に入る前から小石でした。
大山:僕ら最初、彼の本当の名前がわからなかったですもん(笑)。
藤本:僕東京出身で、高校の時から大学の練習に参加していたのでその時から小石でした。寮に入ってからも小石で呼ばれていました。なので同期でも本当の苗字を知らない人がいたと(笑)。
ー藤本さんは1人だけ法政一高校(現・法政大学高校)出身。他の選手はほぼ関東以外の出身ですが、最初から溶け込めましたか
藤本:最初知り合いは1人しかいなかったんですが、だいぶ寂しかったです。でも一緒に住んでいることもあって、割とすぐ溶け込めたと思います。
大山:全然溶け込めてなかったでしょ(笑)
藤本:初対面から溶け込めていたでしょ!(笑)。
大山:まあ、そうかな(笑)。馴れ馴れしかった(笑)。
ーやはりアイスホッケーは競技的に、顔見知りの選手も多いのですか
大山:多いですね。僕も人見知りなので(笑)。
藤本:よく言いますね、本当に(笑)。
ー本来はこの場に富田選手も同席するはずだったのですが、一言お願いします
吉村:最近というかリーグ戦途中からあまり試合に出てないので、同期として、最後のインカレは正GKとして出て欲しいですね。最後は負けても勝っても4年生みんながリンクの上にいた方が気持ちが良いですよね。
大山:最近寂しいよな。一緒にホッケーできるのも3週間ないので。
吉村:3年生以下はまだこの先もありますが、4年生は一緒にホッケーするのはインカレが最後なので。ただ、まだ誰が正GKかは決まってないので。
大山:GKの一人一人止め方は違うので、あんまり実力の差はないと思います。
吉村:鉄平はGKの中で誰よりも声を張る選手なので、ベンチからでも声出しをしているのでチームに必要な選手だと思います。
ーチームを引っ張っている横山主将については
吉村:やるときはしっかりやるし、オンオフがしっかりできていると思います。練習やる時はやりますし、みんなに言わないといけない時は言いますし。頼りになるキャプテンでした。
藤本:プレー中にも言いますけど、控室に帰ってきた時に気づいたことをみんなにばーっと言ってくれるので。
ーインカレは東洋大、中大と同じ山ですが
大山:チャンスだと思います。
吉村:やることをしっかりやれば勝てると思います。中央には今年一回も勝っていないので、そこからは挑戦になってくると思います。東洋大に目を向けていないわけではないですが、中央に勝たないと優勝は見えてこないので、中央戦に向けての準備をしないといけないと監督も言っていますし、チームみんなの心のどこかには思っていると思います。
大山:中央は僕らに連勝しているので「勝てるんじゃないか」という気持ちでくると思うんですよ。逆に僕らが中央だから怖気づくのではなくて、気持ちを上向きにすれば勝てると思います。あとは東洋は勝ち方を一度知っているので、それさえやれれば優勝もあると思います。
藤本:中央大には今年は勝ててないですが、毎年勝ってはいた相手なので、勝てないという意識はないと思うので、東洋に勝って勢いに乗りたいと思います。そうすれば優勝も見えてくると思います。
ー法政は毎年インカレでは善戦しています
藤本:毎年いい試合してるもんな。
大山:あとちょっとなんですけどね。
吉村:毎年PSで負けてると思うので、PSにならないように勝ち切りたいというのはあります。
大山:いっつもリードされるよね。なのでスタートが大事だと思います。僕らがリードしていけば、楽な展開になるのかなとは思います。
ー最後にインカレに向けて意気込みをお願いします
藤本:先ほども言いましたが、個人的には初ゴールができていないので、まずはそれから。そしてできたらプレー面でも力になれるように、出れなかったとしてもこれまでと同様に自分の仕事をしっかりやっていきたいと思います。チームとしては、4年生が出る最後の大会ですし、良い形で終われるように努力したいと思います。
大山:ガチでホッケーができるのは最後なので。社会人になっても遊びで続けると思うのですが、本気でできるのは最後なので、自分に悔いが残らないようにしたいです。そして今までホッケーを続けさせてもらった家族や同期に感謝の気持ちを持って戦いたいなと思います。
吉村:最後のインカレで、多くて5試合しか戦わないので、一つ一つの試合で悔いが残るようだと後悔してしまうので毎試合全力でやって引退したいかなと思います。
(取材・構成 荒木翔太)
プロフィール
#14 FW藤本渓太
スポーツ健康学部4年 法政大学高校出身
177㎝・74㎏ ライトハンド
#61 FW大山翼
法学部4年 八戸工業第一高校出身
170㎝・70㎏ ライトハンド
#88 FW吉村紀耶
国際文化学部4年 北海高校出身
172㎝・65㎏ レフトハンド
富田選手インタビュー
ーインカレまで2週間ですが、チームの雰囲気は
インカレまで短い期間なんですが、今までの集大成の大会なので、4年生のできる大会は最後なので、みんなも優勝するためにチームの雰囲気は盛り上がっていると思います。ですが、団結できていないところもあるので、これからの合宿で一丸になれるように頑張っていきたいです。そうすればインカレも優勝できると思います。
ー秋リーグ後はどのような練習を
秋リーグはけがや自分の実力で試合に出れないこともあったのですが、やはりそこで腐るのではなく、結果の出ていた1、3年生キーパーが出ても勝てない試合が多かったので、そこを支えるのも4年生の自分の見せ所だと思います。勝てなかったで終わるのではなく、彼らができなかったことを自分が成し遂げられるように自分の失点のように受け止めて、繰り返さないようにビデオとかを見ました。横の動きが遅かったりとか、リバウンドコントロールが甘かったことなどを意識して今は練習に取り組んでいます。
ー今年は春は先発していましたが、リーグ戦では出場の機会が減ってしまいましたが
もちろん、なんで自分が試合に出れないんだという悔しさはありますし、正直な話ですが「出れないならいる意味がない」と考えた時期もありました。自分がいくら努力しても見られないところは見られないし、逆に悪いところしか見られないので、正直、本当に辞めたいと思ったことはあります。ですが、自分も最後ですし、後輩に対してできることがある時はアドバイスをしたりしました。いるだけでも違いますし、4年生だからできることもあるので。腐った部分もありましたが、今年でアイスホッケーも最後なので、いつかチャンスがくると思って貪欲に頑張りました。
ーリーグ戦の時にはベンチから1人離れたところで、試合を見ていることもありましたが
自分としてはいつでも試合に出れるようにアップという形であそこにいたのですが、監督や周りの人からは「チームにいたくない」と感じで見られていたみたいです。人によって受け止め方は違うと思うので、そういう目で見られたのはしょうがないかなとは思いますね。
ーですが、試合中は特に大きな声で声出しをされていました
自分ができることは声出すくらいしかできないので。あと1年生の頃から声出し係みたいなのもやっていたので(笑)。それでチームが少しでも変わるのなら、チームにいた意味もありますし、逆にそういう役目の人がチームにいないと盛り上がらないと思います。そいういう意味で出れなかったとしても自分にできることはあるので、そこで貢献しようとは思っていました。
ー今年のチームのディフェンスはキーパーから見ていかがでしたか
キーパーからしてみれば、言いたいことを言い合えるチームだったので、こうしたらいいとか、こうしたいとかは言えていたので、すごくやりやすかったです。
ー今年は得点直後や試合終了間際での失点シーンが目立っていましたが
プレーひとつひとつの集中力がなかったですし、良いことを継続できませんでしたね。今年のチームの課題と言っていいくらい、監督も「うちのチームは継続力が足りない」と言われていたので。秋リーグの連続失点、得点直後の失点、試合間際の失点が目立ったのは自分でも感じています。
ーインカレでは東洋大、中大と同じ山ですが
別に勝てないチームじゃないですし、どこのチームもインカレに向けて春も秋も戦ってきているので、本当にどちらがこれまでやってきたことを出し切るかだけだと思います。絶対勝てないチームはないと思います。そういう意味ではどこがきても一緒かなと思います。試合をやる前に負けているようじゃ、自分たちがやってきたことがそれまでだったとなってしまうので、別に山がどうのこうのではないと思います。
ーインカレは9年連続ベスト8と、なかなか壁を破れていませんが
自分が入った時もGWSで負けていましたね。今年は中大が優勝しましたが、自分的はどのチームもどっこいどっこいだと思います。そういう意味ではどこが勝ってもおかしくないと思います。逆にベスト8を打ち破って法政が強いということをこのインカレで示したいと思っています。
ー他の4年生についての思いを教えてください
同期は本当は9人いて途中で8人になってしまったのですが、今後ホッケー辞める人もいるし、続ける人もいると思うんですが、この4年間楽しいことも辛いことも共に経験してきたのが同期なので、ここで最後に笑って終われるようにしたいです。実感は今はそうでもないですが、合宿に入れば変わってくると思いますし、いろいろと最後になってくるので、そこでだんだん実感が湧いてくるのかなと思います。
ー後輩に向けて一言お願いします
1年生はやんちゃな奴らが多いのですが(笑)、やっぱり実力はありますし、もうちょっと成長して欲しい部分もあります。そういう意味でもっともっと上手くなると思います。2年生は人数が少ない中で、どれだけ団結できるかが下の後輩にも影響してくると思うので、どれだけ頑張れるか期待しています。3年生は来年自分たちと同じ立場になるので、どれだけリーダーシップを発揮してチームを引っ張っていけるかが大事になってくると思うので、そこを頑張って欲しいです。
ー最後にインカレへの意気込みをお願いします
インカレ後、アイスホッケーをやる機会も減るかなくなるかわからないですが、自分は今まで10年間ホッケーを続けてきて、1回もタイトルをとったことがないので、大学の最後の締めで取りたいですし、譲れない部分でもあります。残り1ヶ月も切っていますが、率先して自分が頑張っている姿を見せて、チームが優勝に向かって活気付いて、”終わり良ければすべて良し”という言葉が似合うように終われればと思います。
(取材・構成 荒木翔太)
プロフィール
文学部4年 清水高校出身
175㎝・75㎏ レフトキャッチ
インカレ日程
2回戦 1月7日 11:40~ @今市リンク
準決勝 1月8日 15:30~ @霧降アリーナ
決勝 1月9日 11:30~ @霧降アリーナ
フォトギャラリー
- 左から藤本、大山、富田、吉村
- 法大最後の大会に全力で臨む
- 藤本の初得点なるか注目だ
- 大山の正確なシュート力に期待が懸かる
- 声を出し、富田はチームを盛り立てる
- アシスタントキャプテンとしてチームを支える吉村
- 4年間の思いをぶつける