【陸上競技】第52回東京六大学対校 平成最後の六大学!トラック・フィールドで優勝続出で7連覇達成!!
第52回東京六大学対校陸上競技大会
2019年4月6日(土)
慶大日吉陸上競技場
トラックシーズン開幕戦となった今大会。総合7連覇がかかった法大は、トラック・フィールドで優勝を飾るなどして得点を重ね7連覇を達成。今後迎える関東インカレへ幸先の良いスタートを切った。
試合結果
総合成績
順位 | 大学名 | 総合得点 |
---|---|---|
1位 | 法大 | 159点 |
2位 | 早大 | 145点 |
3位 | 慶大 | 98点 |
4位 | 立大 | 66点 |
5位 | 明大 | 58点 |
6位 | 東大 | 40点 |
種目別結果
種目 | 選手名 | 記録 | 順位 |
---|---|---|---|
男子100m予選 | 直野孝斗(4) | 10秒65(̟+0.6m) | 1組2着 |
宮下大輝(3) | 10秒91(̟+0.2m) | 2組4着 | |
同決勝 | 直野 | 10秒86(ー0.2m) | 4着 |
男子400m予選 | 浅利玖朗人(2) | 49秒40 | 1組5着 |
井深愛生(3) | 48秒76 | 2組5着 | |
男子800m決勝 | 松本純弥(1) | 1分52秒20 | 3着 |
原田歩(2) | 1分55秒66 | 7着 | |
男子1500m決勝 | 増田蒼馬(4) | 3分50秒03 | 2着 |
内田隼太(1) | 3分54秒77 | 6着 | |
男子5000m決勝 | 岡原仁志(4 | 14分24秒02 | 2着 |
坪井慧(4) | 14分49秒60 | 5着 | |
男子110mH予選 | 吉間海斗(3) | 14秒12(̟+1.5m) | 1組1着 |
樋口陸人(2) | 14秒28(̠-2.5) | 2組2着 | |
同決勝 | 樋口 | 14秒06(ー0.7m) | 1着 |
吉間 | 14秒17(̠-0.7) | 2着 | |
男子400mH予選 | 高田一就(4) | 53秒85 | 1組2着 |
豊田将樹(4) | 51秒65 | 2組1着 | |
同決勝 | 豊田 | 50秒25 | 1着 |
高田 | 51秒85 | 3着 | |
男子3000SC決勝 | 青木涼真(4) | 8分45秒02 | 2着 |
人見昂誠(2) | 9分7秒56 | 4着 | |
男子4×100mR決勝 |
直野ー樋口陸 ー宮下ー樋口一 |
40秒34 | 2着 |
男子4×400mR決勝 |
伊深愛生(3)ー江藤(4)ー 淺利ー樋口一 |
3分11秒30 | 2着 |
男子走幅跳決勝 | 日高修社(2) | 7m32(+1.1m) | 3位 |
男子砲丸投決勝 | 天野光汰(4) | 14m91 | 1位 |
加島辰哉(4) | 14m02 | 3位 | |
男子円盤投決勝 | 曽我歩希(4) | 40m44 | 1位 |
名城勇輝 | 35m16 | 3位 | |
女子100m決勝 | 田植晶子(3) | 11秒90 | 1位 |
原岡望美(2) | 12秒89 | 6着 | |
女子100mH決勝 | 齊藤碧彩(2) | 14秒70(ー0.3m) | 5着 |
女子400決勝 | 鈴木萌果(4) | 1分1秒00 | 3着 |
女子400mH決勝 | 白井杏子(2) | 1分6秒87 | 3着 |
女子走幅跳決勝 | 佐藤菜月(1) | 4m94(+0.4m) | 3位 |
女子4×100mR |
白井ー田植 齊藤ー石井菜摘(4) |
48秒11 | 5位 |
戦評
短距離ブロック
シーズン初戦の東京六大学対校陸上競技大会は、多くの競技での大会記録更新が期待される程の天候に恵まれ、法大にとっては総合7連覇を達成するなど多くの収穫があった大会となった。短距離ブロックの中で特に活躍が目立ったのが、ハードル種目だ。110mHは樋口陸人が1着、吉間海斗が2着でフィニッシュし、400mHでは豊田将樹が1着、高田一就が3着でフィニッシュするなど多くの選手が上位入賞を果たした。男子4×100mリレーと男子4×400mリレーではライバルである早大に惜しくも敗れはしたものの、女子4×100mリレーでは1着でのフィニッシュ、女子100mは田植晶子が1着でフィニッシュするなど法大の選手が躍進する姿が随所に見られた。平成最後の東京六大学対校陸上競技大会で法大の選手が大会記録を塗り替えて更新年度の欄に最後にH(平成)のイニシャルを書き足すことこそはできなかったものの、法大の選手は十分な健闘を見せた。新元号になり迎える関東インカレ、日本インカレで法大の選手がR(令和)のイニシャルを書き足し大躍進することができるか大いに期待したい。
フィールドブロック
投擲では、昨年まで円盤投げ三連覇の沖見が卒業。昨年までその沖見に食らいついていた曽我歩希(4)が最高学年としての意地を見せ、40m44で優勝。また名城勇輝も2年生ながら三位と表彰台の栄冠を手にした。砲丸投げでは天野光汰(4)も14m91で連覇を果たした。さらに加島辰哉(1)が14m02で3位になり、一年生も輝きを見せた。今年競技場改修工事というか逆境の中、投擲種目で圧倒的な結果を見せた法大。関東インカレや全日本インカレにも期待がかかる。投擲種目での目覚ましい活躍が法大陸上部全体を盛り上げていく起爆剤になるだろう。
跳躍競技で周囲の注目を集めたのは昨シーズンの主要3大会全てを制した竹川倖生(社4)だった。多くの選手が4m台で脱落する中、竹川は5mからの跳躍に挑む。5mの跳躍は2回目で成功し、その後の5m20も成功。早々に優勝を決めると大会記録となる5m40に挑戦。結果的には大会記録とはならなかったが次につながる試合となった。
長距離ブロック
3000mSCに出場した青木涼真(4)。関東インカレ2連覇の実績を持つ青木は、その実力通り前半から先頭に立ちレースを展開する。しかし、後ろにつけていた早大の吉田匠が中盤からペースを上げると先頭を譲る形に。後半から追い上げたいところだったがその差は埋まらず2位でフィニッシュした。タイムが良かった一方で2位という結果に悔しさを見せた青木。「他の学生に3000mSCで負けるつもりはない」とラストイヤーに向け強気の姿勢を見せた。1500㍍では増田蒼馬(4)が、5000㍍では岡原仁志(4)がそれぞれの種目で2位となった。また、OP5000㍍では佐藤敏也(4)が圧巻の走りで自己ベストを更新した。今年度初戦で最上級生がしっかりと結果を残し、今後に向け良いスタートとなった。箱根総合4位という昨年を越える目標を掲げる法大。三大駅伝経験者の多い4年生を筆頭に、下級生も力を伸ばしていくことで総合4位も見えてくるはずだ。これからのチーム全体の飛躍に期待がかかる。
監督・選手コメント
苅部俊二監督
―今日の大会を振り返って
途中まで早稲田さんが得点を取っていて、トラックで点を取れていなかったので7連覇は難しいと思っていたのですが選手が頑張ってくれて7連覇できたのでほっとしています。
―竹川選手は大会新記録に迫る勢いでした
今日は5mまでらずっと待たされていたので難しい大会だったと思います。その中でも結果を出してくれたので、主将としての役割を果たしてくれたなと思います。
―400mHでも豊田選手が優勝となりました
高田とワンツーして欲しかったです。しかし高田は体調を崩してしまっていて、本調子ではなかったので次に行われる静岡国際に合わせてほしいです。そして豊田と高田にはユニバーシアードを狙わせたいです。
―今大会はハードル勢に勢いがありました
法政大学はハードルが伝統的に強いので、面目保っていて良かったです。強いて言うなら400mHも110mHもワンツーがよかったので、嬉しい気持ちと悔しい気持ちが半々です。
ー男子の4継は惜しくも優勝を逃しました
1.2走でミスしてしまって、それがなければ早稲田さんより先着できたのかなと思います。しかしタラレバはないので今日はこのくらいの力だったのかなと思います。実は今回は最強なメンバーではないので、今後どのように配置していくか考えていきたいです。
―関東インカレに向けて
今年は総合8位以内を目指したいです。あとは優勝して欲しいですね。オレンジのユニフォームだと目立つので優勝して目立って欲しいですね。
坪田智夫駅伝監督
―今年度の新チームの状態は
キャプテンの坪井が神奈川ハーフで勝ったり青梅マラソンで結果を出したりなど、個々では結果が出てきていると思います。ただ全体としてはまだ箱根4位に向けての締まりはない状況ですね。
―昨年と比較して故障者がかなり少ないように思います
今年は多摩キャンパスの陸上競技場が使えないということで、練習の流れを大きく変えた部分もありますが、練習を軽くした分、故障者がここ数年に比べて少なく冬季練習を終えられたかなと思います。学生ハーフにも出場人数は一番多かったのではないかと思います。まずはスタートラインに立たせられたということで良い冬季練習になったかなと思います。
―青木選手が3000㍍障害で2位という結果でした
タイム自体に関しては全く問題なく、相手が強かったと思います。まだ初戦ですし、コンディションはまだまだ上がっていくと思いますので、そこまで心配はしていません。
―新入生には実績のある選手が多いと思いますが期待することはありますか
非常に力のある学年だと思います。近年にないくらい5000㍍の持ちタイムも高い選手たちですし、高校のインターハイでの実績もある選手たちですので。ただ春先からアクセル全開というのは難しいので、まずは生活環境や学校のリズムなどをつかみながら夏に向けてやっていってほしいと思います。秋以降しっかり結果を出してくれれば良いので、そのためにも夏までに体づくりや生活の環境を整える時間にしてほしいと思います。
竹川倖生主将(男子棒高跳1位)
―今日のについて振り返ってみて
あまりいい動きはできなかったです
―最初の跳躍は5mからでしたが
基本的にスタートは5mからでその後の5m10はパスして5m20、30と跳ぶようにしています
―今日の試合の目標は
4月下旬にユニバーシアードに関わる試合があり、その試合に生かせる跳躍をすることと冬の間の練習の成果を発揮できるかを試しました。
―冬季練ではどういった練習を積みましたか
昨年は跳躍練習を週1でしか取り組んでいませんでしたが今年は週2で取り組みました。それ以外の日はウェイトトレーニングや走り込みを徹底して行いました。
―今シーズンの目標は
世界陸上の派遣突破記録が5m71なのでそれ以上の記録を出せたらと思います。
天野光汰(砲丸1位)
―優勝された今のお気持ちをお願いします
大学の競技場が改修工事をしていて、あまり投げ込みができていなかったので不安でした。そんな中でとりあえず記録を残せたのは嬉しいです。しかし記録はあまり良いとは言えないので、そこは悔しいです。
―結果を振り返ってみて
昨年も結果的には悔しく、今回も悔しかったですが、初戦にしてはそれなりに良かったかなとは思います。
―コンディションはいかがでしたか
体的には動いていました。しかし技術面が付いてこなかった点があると思います。
―最後に目標をお願いします
まず自己ベスト更新です。また関カレ・インカレに入賞できるように頑張りたいです。
豊田将樹(男子400mH1位)
ー今日のレースを振り返ってみて
目標としてたタイムが49秒台だったので少し悔しい気持ちはありますが、最低限の日本選手権の標準は切れたので満足はしてます。
ーコンディションはいかがでしたか
無風だとよかったのですが、少しだけ向かい風で13歩使おうと思ってたんですけど、風が吹いているということで13歩ではなく14歩でいこうとレース前に決めました。
ー今日に向けての調整はどのようにされましたか
ピークを静岡国際に置いていて、今日は試合勘を取り戻すことに重点を置いていました。
ー決勝では高田選手と同じレースでした
チーム内に同じくらいのレベルを持った選手がいるというのは良い意味で刺激になりますし、高田もユニバーシアードの候補選手に入っているので高田にだけは負けないように頑張っていこうといつも思っています。
ー今後の意気込みをお願いします
大学入ってから目標立てたのですが、何一つ達成できてなくて、4年目ということで4年目の目標がユニバーシアード出場と世界陸上出場が目標なので、今まで結果出せなかった分、最後のシーズン国際大会にしっかり出場したいと思います。
樋口陸人(110mH1位)
―今日の記録を振り返って
練習から調子が良くて、去年よりもハードルの技術が上がってるなと思いました。ベストが14秒05なのですが、正直13秒台を(今日)出そうと思ってました。自己ベストは出ませんでしたが、向かい風の中でベストに近い結果を出せたので良かったです。
―コンディションはいかがでしたか
向かい風が強くて、調整が必要でしたがそこはしっかりできたかなと思います。
―タイムを振り返って
予選は(風速)−2.5メートルで14秒28と向かい風にしてはこのくらいのタイムかなと思ってました。決勝でしっかりと修正して、−0.7で14秒06と悪くないタイムではあるかなと思います。
―今シーズンの意気込みをお願いします
去年は関カレ・インカレと予選落ちした大会もあり、悔しい思いをしました。まずは13秒台を出して、日本のトップと争えるようないい走りをしていきたいと思います。
青木涼真(男子3000SC2位)
ー今日のレースを振り返ってみて
タイムやラップはレース前から考えていた通りに走れたので、自分自身のことだけを考えれば良い走りができたと思います。ですが、順位では負けてしまい、途中から粘りが足りませんでした。もう少しやれたという思いもあるので、悔しい結果かなと思います。
ー今後の課題は
ハードルもそうですし、普通に走る部分でもまだまだ100%の状態からはほど遠いものになってしまいました。今の状態でも100%で走れれば8分30秒ぐらいまではいけると思うので、ここから力をつけて秋までに8分30秒を切れるように頑張りたいと思います。
ー箱根後の練習は
箱根は個人でもチームとしても悔しい結果になってしまいました。今までは走れてればいいと思っていましたが、ただ走るだけではなく、筋力トレーニングなどにも力をいれてやってきているので、それが少しずつ形になってきているかなと感じます。意識としても高いレベルでできていると思います。
ー福岡クロカンを振り返ってみて
クロカンの時はトラックが改修工事で使えず、練習が積めていない中での試合で練習の一環という気持ちで出ました。入賞していれば世界クロカンの代表にも入れましたが、それができなかったので、一つ一つのレースをもっと真剣に取り組まなければいけないなと思いました。
ー今後の意気込みをお願いします
学生最後の1年なので、今回は負けてしまいましたが、他の学生に3000㍍障害では負けるつもりはないので、次からは全部勝って学生の王者として卒業できるように頑張りたいと思います。
増田蒼馬(男子1500m2位)
ー今日のレースを振り返ってみて
思った以上に走れてよかったです。
ーどういったレースプランを心がけましたか
特にレースプランは考えてなかったです。いけるところまでいこうと考えていました。
ー前半は1年生の内田選手が先を走っていました
すごく攻めの走りをしていてすごいなと思っていました。
ー今大会に向けた調整などはされていましたか
全くしていなかったです。来週に焼津ハーフがあり、そちらに向けて調整を行っていました。しかし正選手が出れなくなってしまい急遽2週間前に今大会の1500mに出ることが決まりました。監督から調整なしでいけと言われて、2日前にもポイント練習を行いスピード練習を行ってなかったのでどれくらい走れるか不安だったのですが2位という結果で満足しています。自分で自分を褒めました(笑)
ー冬季練習ではどのような練習を積みましたか
最高学年ということで結果を出したかったので、距離を踏みました。しかしトラックが工事中ということでロードでの練習が多くなってしまい、けががちになってしまったので思うような練習が積めなかったです。
ー今後の大会としては関東インカレなどがあります
今年は箱根に何としてでも出たいので関東インカレではハーフに出場したいです。ハーフでは去年走った大畑先輩が6位だったのでその上の順位をとりたいです。
ー今年の目標をお願いします
自分の中での目標が関東インカレ出場と箱根9区出走と決めていたので達成にむけて頑張っていきたいです。
岡原仁志(男子5000m2位)
ー今日のレースを振り返ってみて
1週間前に走った時の調子が良かったので今回は優勝を狙っていたのですが最後に相手の選手に離されてしまったので悔しかったです。
ー今日のコンディションは
良かったほうだと思います。
ーどういったレースプランを心がけましたか
3000mまでは良かったです。そこからペースを上げたかっだのですが先に相手にスパートをかけられて離されてしまいました。監督からは指示を出されず、お前に任せると言われていたので思い切ったレースをしようと思っていました。
ー今レースの位置づけは
タイムのことはあまり考えずに勝ちにこだわるレースをすることを意識しました。
ー箱根後の練習は
冬の時期は走り込みを徹底し、体力をつけました。3月の立川ハーフ以降はスピードに特化した練習をしていますがまだ完全には切りかえることができていないと思っています。
ー今年の目標は
トラックでは10000mを28分台、駅伝シーズンは3大駅伝で全て区間5位以内を目指したいと思います
田植晶子(女子100m1位)
ー レースを振り返っていかがでしたか
動きはよかったのですが、後半で失速してしまって力んでしまったのであまり自分の中では満足した走りではなかったです。
気温も暖かくて風もそんなに吹いてなくて体の状態も良くて動きました。
向かい風があまり得意ではないので、どうなるかと思っていましたが、最後はまわして頑張りました。
ー 沖縄合宿での練習は
こっちより暖かかったのでシーズンを意識してピッチを回したりとか、速いスピードで走ることを意識して練習しました。
ー新1年生が多く入りましたが
増えて層が厚くなったんですけど、1年生に負けないように頑張りたいと思います。
11秒80を切って日本選手権に出ることと11秒60までいってしっかり関カレ、全カレで入賞をすることを目標に頑張りたいと思います。
フォトギャラリー
- 曽我は圧巻の優勝
- 圧勝で見事優勝を果たした田植
- 110mHで活躍をみせた吉間と樋口(陸)
- 惜しくも優勝を逃し、2位でフィニッシュした青木
- 大会新記録に迫る記録で優勝
- チームの主力として活躍する岡原
- 後半の粘りで2位でゴールした増田
- 力強い走りをみせた樋口(一)