【準硬式野球】全日本大学準硬式野球選手権大会予選会 対日大三崎町 5年連続となる全日本出場決定!逆転勝利で「日本一」に向けた第一関門を突破する!
全日本大学準硬式野球選手権大会予選会 対日大三崎町
2016年6月11日(土)
法政大学多摩グラウンド
関東地区大学連盟に属する70チーム超の中から全日本選手権への切符を手にすることができるのはわずか6チーム。
その狭き門を争って、各地区を代表する強豪がしのぎを削りあうのがこの予選会だ。
勝てば全日本選手権出場が決まるというこの一戦、序盤に作られた1点のリードをなかなか跳ね返すことができずにいた。
それでも6回に主将の永田直(経4)の一打で逆転に成功すると、その後も得点を追加していき、最終スコアは6-1。
見事、5年連続となる全日本出場を決定させた。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 3 | 0 | 6 | 8 | 1 |
日大三崎町 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 5 | 3 |
(法大)○末次、室木ー栗田、藤江
(日大三崎町)●西村、久保、堅山ー山﨑
三塁打:萩原(8回)
二塁打:永田(8回)
盗塁:萩原(3回)、中村(7回)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 出身校 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (5) | 萩原幹斗(社3) | 報徳学園 | 5 | 3 | 2 | 0 |
2 | (4) | 藤口帝(社3) | 遊学館 | 3 | 0 | 0 | 2 |
3 | (7) | 中村聖弥(経4) | 藤代 | 4 | 1 | 0 | 0 |
4 | (9) | 小野慶典(経4) | 静岡 | 4 | 0 | 0 | 1 |
5 | (3) | 永田直(経4) | 桐蔭学園 | 5 | 2 | 2 | 0 |
6 | (6) | 三品勇人(社2) | 報徳学園 | 3 | 0 | 0 | 1 |
7 | (2) | 栗田和憲(社3) | 掛川西 | 2 | 0 | 0 | 0 |
PH | 内川慶一(経4) | 佐賀北 | 1 | 0 | 0 | 0 | |
2 | 藤江廣祐(社2) | 法政 | 0 | 0 | 0 | 1 | |
8 | (1) | 末次慶一郎(社4) | 佐賀北 | 2 | 0 | 0 | 0 |
PH | 大石智貴(社1) | 静岡 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
1 | 室木大(経3) | 星稜 | 1 | 1 | 1 | 0 | |
9 | (8) | 甲本裕次郎(社3) | 鳴門 | 4 | 1 | 0 | 0 |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | |
---|---|---|---|---|---|
末次 | 5 | 3 | 5 | 2 | 1 |
室木 | 4 | 2 | 2 | 2 | 0 |
戦評
勝てば全日本の出場が決まる大事な一戦。エース・末次慶一郎(社4)が先発し、必勝体制で勝利を狙う。
その末次は初回、四球と安打で1死満塁のピンチを作ると、際どいところを突いた球が外れ、押し出しに。先制点を献上し、嫌なスタートを切る。
打線は、相手先発・西村の投球に5回まで大苦戦。3回には、失策で出塁した萩原幹斗(社3)が盗塁で得点圏まで進塁。そして、相手投手の暴投で二塁から一気に本塁へ突入するが、あえなく本塁で憤死。得点とはならなかった。また、5回には四球や犠打などで2死三塁のチャンス。だが、5番・永田直(経4)の打球は左翼フェンスの手前で失速し、得点は奪えず。無得点のまま攻撃を終えた。
一方、末次は初回こそ失点したものの尻上がりは調子を上げ、5回まで粘投。追加点は与えず、前半戦を折り返した。
エースの投球に奮起したい攻撃陣は、6回。先頭の9番・甲本裕次郎(社3)がチーム初安打で出塁すると、続く萩原のラッキーな内野安打などで2死満塁の好機を作る。ここで打席が回ってきたのは、先ほどの打席で凡退した永田。千載一遇のチャンスを、主将は逃さず。三塁線を破る一打で、試合を引っくり返した。
投手陣は、6回から先発二枚看板の一角、室木大(経3)を登板させ、逃げ切りを計る。室木は、四球を出すなど苦しい場面もあったが、三塁を踏ませず。責務を十分に果たした。
打線は、8回にも先頭・永田の長打などでチャンスを作ると、室木が自らのバットで援護点を挙げる。その後、萩原の一塁線を破る走者一掃の三塁打で2点を追加。この回、計3点を奪い、相手を大きく突き放した。
自身を援護する適時打を放った室木
試合は、6-1で勝利。5年連続全日本出場の切符をつかみとった。これまで阻まれつづけてきたベスト4の壁。その壁を越えた先には、「日本一」の栄冠が待っている。全国の頂点へ。法大ナインは勝利に向かってひた走る。(橋爪優典)
監督・選手コメント
本間隆洋 監督
ー全日本出場決定おめでとうございます
ありがとうございます。ホッとしました。
ー序盤からリードを奪われる苦しい展開となりました
中盤までノーヒットでしたよね。そのうち(打線が)繋がるだろうが、意外と時間がかかって、若干ベンチ内も焦りはあったのかなと思います。
ー6回の永田選手の2点適時打で逆転しました
リーグ戦MVPの働きをしてくれましたね。正直、永田様様です(笑)。動かない試合で焦りがある中、うまく突破してくれたのがキャプテンだったのかなと思いますね。この調子を全日本までキープしてもらいたいです。
ー1失点で抑え切った、末次選手、室木選手の投球はいかがでしたか
末次は指にかかった良い投球をしていて、ボールに力強さがありましたよね。末次、室木、この2人が軸になるのは間違いないですし、本人たちもそれを自覚してマウンドに上がってくれていると思います。夏に向けてより強固な柱になってもらいたいですね。
ー全日本まで2カ月ほど残されていますが、その中でチームとして取り組んでいきたいことは
今日のミーティングでも、もう一度強みと弱みを棚卸ししてくれよという話をしました。やはりバッティングの部分も伸ばしていってほしいですが、スチールだとかバントなど細かい部分も含めての攻撃となりますので、そういう部分も詰めて練習していきたいですね。
ー当然日本一を目指すと思いますが、それに向けて現時点で足りないことは
ピッチャーを含めたディフェンス面ですね。去年、一昨年と送球一つ、球の持ち替え一つで負けていますよね。ゼロに抑えていれば負けることはないので、それの重要性というのをこれからの練習で少し厳しくやっていきたいです。
ー全日本への意気込みはいかがですか
優勝を狙うしかないですね。応援してくださる皆様に感謝の気持ちを表すためにも、なにがなんでも優勝旗を持って帰ります。
永田直 主将(6回、チームを勝利に導く逆転打)
ー全日本選手権への出場が決まりましたね
勝って(本選出場を)決められたというのは良かったです。(自分にとって)4年連続という意味でも大学最後の全日本になるので良かったです。
ー1点ビハインド、2死満塁の場面での打席は緊張しませんでしたか
そうですね。ここで打たなければ負けていたかもしれないという場面だったので、打てて良かったです。真っすぐだけを狙って、初球からいきました。
ー試合前チームとしてはどのような目標を立てましたか
ボールがケンコーボールなので、低く強くつなげていこうとみんなには伝えました。
ーいよいよ日本一にむけた夏が始まりますが、先輩たちでも為し得なかった日本一については
最終学年としての意気込みというのは大分違いますし、後輩達にも日本一という置き土産を残してあげたい。まずは先輩たちのベスト8という壁を越えて、目標の日本一を目指したいと思います。
ー全日本までに取り組むことは
もっとバットを振り込んだり、やっぱりボールも違うので守備面での強化だったりとやることはたくさんあります。全日本前にレギュラーも白紙に戻してチームの底上げを図りたいと思います。
ー最後に目標をお聞かせください
日本一です。
末次慶一郎(エースの投球でゲームメイクに成功)
ー今日の試合を振りかえって
今日は守りでみんなに助けられた試合だったかなと思います。今日一試合そう思いながら、助けられたなと思いながら投げていました。
ー初回は押し出し四球があったが立ち上がりはいかがでしたか
今シーズンずっとなんですけど立ち上がりが悪いなと思っていました。それを僕の中での課題の一つに挙げていたんですけど今日も立ち上がりが悪くて苦しみました
ー2回以降は安定した投球でしたが何か意識を変えたということはありましたか
あまり打たれてランナーを溜めたとかっていうことではなかったので、とりあえず厳しいところというよりももっと大胆に投げていこうかなっていうのを2回以降は心がけていきました。
ー全日本の8月までまだ時間があるがどのように調整しますか
期間が1か月以上あるのでレベルアップできるところはしたいですし、課題を克服する期間に。
ー全日本について意気込みや目標はありますか
僕が入って以降全部ベスト8止まりなのでとりあえずベスト4にいきたいです。最終的な目標はやっぱり全国優勝ですけどとりあえずベスト4に。
萩原幹斗(2点適時打含む3安打の猛打賞)
ー今日の試合を振り返って
今日は一発勝負の試合なのでリーグ戦とは違う雰囲気があって、負けたら苦しくなるので気合は入っていました。試合展開的に5回までは苦しい展開でしたが、キャプテンが一振りで決めてくれて、そこで勝ったなと思いました。
ー2点タイムリーを放った、8回の打席を振り返ってください
あそこで点を取って、勝ちを引き寄せるというか試合を決められたので、そこに関しては良かったです。
ー今日は3安打の活躍でした
最近打ちすぎですね(笑)。全日本でも打てるように頑張りたいと思います。
ーこの勝利で全日本への出場が決定しました
(自分にとって)3年連続ですが、全てベスト8で終わってますよね。今年は日本一を狙えるチームだと思っていますし、絶対に日本一になりたいという気持ちは人一倍強いです。
ー全日本まではあと2カ月ほどありますが、その中で取り組んでいきたいことは
負けたら終わりというのもあるので、去年みたいにならないように、一球一球集中していきたいです。あとは、もう少しバッティングの力をつけて、このリーグ戦と予選会の調子を落とさないように調整していきたいです。
ー全日本に向けての意気込みをお願いします
今年は絶対に日本一になりたいと本当に気持ちを入れています。去年みたいなことがないように。自分のミスで終わりたくないですし、自分のミスで負けるのではなく、今年は自分のプレーで勝ちたいです。
室木大(慣れないリリーフとしての登板でも4イニング無失点)
ー今日の試合を振り返って
全国が決まってよかったなと思います。
ー中継ぎでの登板でしたが難しさはありましたか
常に行ける準備はしていたのでどのタイミングで登板するかとかは大丈夫だったんですけど、調子はあまり良くなくて。でも、悪いなりにまとめてピッチングできたかなと思います。
ーその調子の中でどのような組み立てをしましたか
外を中心に逃げていく変化球を集めながら追い込んで、最後にインコースにストレートでズバッと見逃し三振という形をいくつか取れたので、それが良かったかなと思います。
ー昨年の全日本を振り返って
去年の全日本は(先発で)7回投げて、中継ぎで2回投げて無失点で打たれていないので、いいイメージを持って行けるかなと思います。
ー現時点での課題は
いらないランナーを今日も2アウトから2人フォアボールで出してしまって。いらないランナーを出してしまって、点につながって決勝点になってしまったら悔やんでも悔やみきれないので、そういう不安定な部分を改善していかないといけないと思います。
ー試合球が変わって飛距離が出るボールですが、投手としては怖さはありますか
打球が速いのでバッターも大きいのを狙って大振りしてくると思うんですけど、そういった心理を逆に利用していけたらいいなと思います。
ー全日本まで約2か月ですが、重点的に取り組みたいことは
決め球の精度を上げていきたいと思います。
ー最後に、全日本に向けて意気込みを
全国制覇を目指して頑張ります。
フォトギャラリー
- 逆転の適時打で全日本の出場権をもたらした永田
- 苦しみながら奪った得点にガッツポーズも飛び出た(永田)
- 末次は2回以降は立て直し、勝利投手となった
- チーム初安打となる甲本の安打が6回の逆転劇に結びついた
- ダメ押しとなる2点適時三塁打を放つ萩原
- 6点目をもたらした萩原は沸き立つベンチからのねぎらいに応える
- 室木はリリーフとして登板し、危なげのない投球で試合を締めくくった
- 全日本出場を決め、喜ぶ三品(左)と萩原。次はついに全国の舞台だ。