第100回日本選手権水泳競技大会
2025年3月20日(木・祝)〜3月23日(日)
東京アクアティクスセンター
迎えた大会二日目。この日は8名の選手が出場し、6人の選手がB決勝・決勝に進出する活躍を見せた。
中でも岡村、三井、森田の3人が決勝に進出し、森田は予選で自己ベストを更新する見事な泳ぎを見せた。3人全員が1日目に続いてのレースとなったが、疲労を感じさせない素晴らしい泳ぎを見せた。

種目連覇とはならなかったものの見事な泳ぎを見せた三井
2日目 結果
予選結果(女子)
種目 |
順位 |
選手名 |
タイム |
備考 |
200m自由形 |
7位 |
岡村梨香(スポ2) |
2分00秒97 |
決勝進出 |
200mバタフライ |
7位 |
三井愛梨(国2) |
2分11秒57 |
決勝進出 |
50m背泳ぎ |
7位 |
森田眞心(現2) |
29秒03 |
決勝進出/自己新 |
18位 |
伊藤ななみ(社1) |
29秒57 |
|
予選結果(男子)
種目 |
順位 |
選手名 |
タイム |
備考 |
200m自由形 |
12位 |
桐山真葵(国1) |
1分49秒68 |
B決勝進出 |
200mバタフライ |
14位 |
萩野倖太朗(法3) |
1分58秒51 |
B決勝進出 |
12位 |
丹保陸(人3) |
1分58分秒18 |
B決勝進出 |
決勝・B決勝・タイム決勝 結果(男子・女子)
種目 |
順位 |
選手名 |
タイム |
備考 |
男子 200m自由形 B決勝 |
5位 |
桐山真葵 |
1分49秒61 |
|
男子 200mバタフライ B決勝 |
6位 |
丹保陸 |
1分59秒39 |
|
7位 |
萩野倖太朗 |
1分59秒89 |
|
男子 800m自由形 タイム決勝 |
5位 |
白戸亮太 |
8分06秒70 |
|
女子 200m自由形 決勝 |
8位 |
岡村梨香 |
2分02秒82 |
|
女子 200mバタフライ 決勝 |
5位 |
三井愛梨 |
2分11秒27 |
|
女子 50m背泳ぎ |
7位 |
森田眞心 |
29秒06 |
|
Close Up
三井愛梨
2日目に法大水泳部から出場した選手の中でもひときわ注目されたのは、昨年行われた国際大会代表選手選考会における女子200mバタフライで見事優勝を果たし、パリ五輪にも出場した三井愛梨だった。昨年の関東インカレ前のタイミングから所属学部のカリキュラムによる留学をしていたこともあり、帰国後初の大きな大会への出場となった。今大会の1日目には100mバタフライにも出場していたが予選敗退に終わっており、2日目のこの種目での事実上の連覇が期待されていた。

復調のきっかけを掴めるか
予選を7位で通過し迎えた決勝。スタートの合図とともにこの種目の実力者である牧野紘子(あいおいニッセイ)と水口知保(ANA)が飛び出し、三井は遅れをとる形に。その後は力強い泳ぎを見せるも5位でフィニッシュ。惜しくも表彰台を逃す形となった。レース後の囲み取材では「(コンディションを)全然元に戻せていない」と置かれた現状を語り悔しさをあらわにした。さらに、12月に行われた短水路の関東インカレの際に三井をよく知る藤森善弘コーチも「本調子からは程遠い」と語っており、留学による影響は大きいようだ。しかし三井の持つポテンシャルは世代随一であることに変わりはない。この状況からの復調は法大水泳部のみならず日本競泳女子界にも欠かせないだろう。これからの三井の復活に期待がかかる。(齋藤凌)
写真館

自己ベストを更新する泳ぎを見せた森田

疲労を感じさせない見事な泳ぎを見せた岡村
―レースを振り返って
予選を上手い感じで(2分)0秒台で泳げて、(決勝では)ベスト出せるかなと思っていたんですけど、2秒も落としてしまい、悔しいです。
―日本選手権の決勝という舞台は
決勝は何回か出たことはあるんですけど、予選とは雰囲気が違って緊張しました。
―昨日(400m自由形)で自己ベストを更新、疲労は
全身筋肉痛で(笑)、その中でも予選は良かったので、決勝でもいけると思ったんですけど、後半軽く足がつって、酸欠でした。
―何か一つのきっかけになりそうか
私の記憶が正しければ、200mの決勝は残ったことがなくて、選手権の決勝も数回なので、いい経験になったと思います。
―これからどのようなシーズンに
インカレは個人競技に加えてリレーもあるので、もっと体がきつくなるんですけど、そこでも耐えられるような体を作っていきたいです。
(取材:松下天)
白戸亮太
―レースを振り返って
気持ちの面でも体の面でも、レースに身が入らなかった感じで、昨日(400m自由形)で緊張が解けたと思っていたんですけど、あんまり解けなくて、全体的に苦しいレースになってしまいました。
―冬季練習の消化具合は
自分の中では、この日本選手権は通過点と考えていて、夏のインカレに向けての冬季練習だと思っていたので、コンディションは良い状態で積めたと思います。
―特にけがなども無く
そうですね、少し体調不良になってはしまいましたが。
―試合やレースの感覚は
昨日は調子が悪く、それに釣られてがむしゃらに泳いでしまい、メンタルが折れてしまったところがあったので、明日の1500mに向けて何か掴めるレースにしたいと思い、泳いだんですけど、ラストしっかり上げることと、最後は自分の世界に入れたので、そこは良かったと思います。
(取材:松下天)
ーレースをおえてどう感じているか
一応、代表を目指して頑張ってきたので悔しい気持ちです。
ーレースを振り返ってみてどの辺りに悔しさを感じているか
今の自分の実力はこのくらいだなっていうように認識させられて、そこが悔しいです。
ーご自身にとってこの日本選手権はどのような位置付けだったか
今年入ってから本格的に強化を始めて目指してきて正直ギリギリまで決勝に残れるかどうかって感じだったんですが、ここまでしっかり頑張ってこれたのは自分にとってすごく自信に繋がってくると思います。
ー今後伸ばしていきたい、強化していきたいポイントは
全然元に戻せていないので、まずは元通りにすることからはじめて、さらには他の種目とかも強化しながら本命の200mバタフライを伸ばしていければいいかなと思ってます。
ー留学から帰国後はどのよう感じだったか
実際留学中はほぼ泳いでいなかった感じで、1月からで2ヶ月ほどしか強化する期間がなかったので期間は短かったかなと思ってます。
ーどのくらい戻せていたか
半分くらいですかね。ちょっとわからないんですけど全然だとは思います。
ー今後はどこか大会をおいてそこに向けてやっていくという感じか、それとも1年間じっくり強化していくという感じか
そうですね、どちらかといえばじっくり強化のイメージかなって思ってます。
(取材:野原梨央)