全日本フィギュアスケート選手権2025
2025年12月19日(金)~21日(日)
@国立代々木第一体育館
ミラノ・コルティナ五輪をかけた全日本選手権が開幕。19日男子ショートには東日本選手権で総合1位を獲得した吉岡希が登場。冒頭のコンビネーションが抜けるも、トリプルアクセルで立て直し着氷。結果は9位となり、20日のフリースケーティングに挑んだ。前半3本を決めると会場からは拍手喝采。後半はステップアウトするも、最後までやり抜き総合9位を獲得した。

試合結果
| 選手名(学部・学年) | 総合順位得点 | SP順位得点 | FS順位得点 | |
|---|---|---|---|---|
| 男子 | 吉岡希(通経4) | 8位・214.59 | 9位・75.42 | 10位・139.17 |
戦評
吉岡希(通経4)
フリープログラムの楽曲は、哀愁漂う旋律が印象的な『Mi Mancherai』。吉岡は、冒頭の4回転トーループ+2回転トーループを高さ・スピードともに出色の出来で着氷。続く単独の4回転トーループも、空中で静止したかのような美しい放物線を描き、会場を沸かせた。中盤、3回転ルッツや3回転アクセルで着氷が乱れ、コンビネーション(3A+1Eu+1S)では回転不足判定を受けるなど、ジャンプに苦しんだ。しかし、後半の2つのスピンではプラスのGOE(出来栄え点)を獲得。指先まで神経の行き届いたステップシークエンスでは、音楽の情感を丁寧にすくい上げ、見事な表現力で点数を伸ばした。
結果、ジャンプのミスを演技構成点(70.77点という高い表現力と構成力でカバー。全日本の舞台で、落ち着きと存在感を示す圧巻の4分間となった。



