【バスケ】第30回京王電鉄杯 2日目

バスケットボール
 

【バスケ】第30回京王電鉄杯 2日目

第30回京王電鉄杯 対中央大学 対東京大学
2014年5月5日(月)
早稲田大学記念会堂

 大会初日、早稲田、明治に連敗を喫した法大。今日の対戦相手は格下ともいえる中大と東大。中大は今季二部に降格したものの、実力者を多く抱えるチーム。一方の東大には、自力の差を見せ快勝したいところ。1つでも上の順位を目指すべく戦いが始まる。

昨日の反省を生かし気持ちのこもったプレーを見せた安達幹

試合結果

トータル試合結果

83
法政大学
23 1Q 16 85
中央大学
15 2Q 22
24 3Q 24
21 4Q 23
71
法政大学
19 1Q 19 71
東京大学
19 2Q 14
20 3Q 20
13 4Q 18

法政大学スターティングメンバー:中大戦

選手名 学部/学年 ポジション 得点
#67 佐藤 翔耶 法2 G 13
#14 植村 哲也 文1 G 7
#19 田宮 開 人4 F 7
#5 松澤 大晃 法4 C 12
#16 沼田 凌 法3 C 20

法政大学スターティングメンバー:東大戦

選手名 学部/学年 ポジション 得点
#67 佐藤 翔耶 法2 G 2
#7 藤井 裕太 社2 SG 10
#19 田宮 開 人4 F 0
#5 松澤 大晃 法4 C 0
#16 沼田 凌 法3 C 4

戦評:中大戦

 第1Q。前日の足首のけがにより主力の加藤寿一(文3)は出場できず、スタートは佐藤翔耶(法2)、植村哲也(文1)、田宮開(人4)、安達幹(経済4)、沼田凌(法3)。開始早々、中大・八木橋直矢に3Pを決められるも、すぐに佐藤が得点し返す。法大からボール運びやパス回しで早い展開を繰り広げ、それぞれが意欲的な攻撃を見せた。ディフェンスも常に強気でボールを狙い、オフェンスのチャンスを作る。このQは23-16で終え、前日の試合の最も大きな反省点であった「試合の入り方」を十二分に意識したスタートが切れた。
 第2Q。すぐに2本連続でボールを奪われ、徐々に中大のペースに持ち込まれる。当たりの強いディフェンスをなかなか振り切れず、パスが回らなくなる苦しい展開に。3Pに定評のある中野広大(法2)を起用するも今日は当たらず。一方中大は着実に鈴木夕介、森知史を中心に得点を重ねる。だが集中が途切れることはなく、ディフェンスから自分たちの流れを取り戻そうとする。上山敦士(営1)がバスケットカウントで3Pプレーを見せ、植村が残り時間の少ない中で攻撃の指揮をとるなど、1年生の活躍も多く目立った。最後まで逆点を許さず、38-38と同点で前半を終えた。
 第3Q。どちらも激しい攻防が続く。このQでは佐藤が大活躍。司令塔としての的確な指示、タイトなディフェンス、積極的なドライブに加えこのQだけで4回ものアシストを出し、得点に大きく貢献した。途中から山岸玲太(営3)、佐藤、植村の3ガードを起用し、機動力においては申し分なかった。だがそれでも中大の勢いも止まらない。法大の守りを崩し、外からのシュートで点数を稼いだ。一時4点差までリードするも、結局62-62とふりだしのまま第4Qを迎えた。
 第4Q。始めから終わりまでメンバーは交代せず、佐藤、藤井裕太(社2)、田宮、沼田、松澤大晃(法4)が出場した。それぞれが中外バランス良く点を取り、ディフェンスにおいてもゴール下に入っていた選手に対し2人や3人で囲んでボールを奪うなど、攻め続ける姿勢を見せた。残り3分を切ったところで79-74と5点リードするも、その後の攻防の末、中大キャプテンの谷口光貴、八木橋に立て続けに3Pを決められ83-85と逆転を許す。たまらず法大はタイムアウトを要求。しかし得点することはできず、そのまま試合終了。惜しくも敗戦となった。(宮下優希)

戦評:東大戦

 第1Q。開始早々、安易なパスミスでターンオーバーを許し先制されてしまう。しかし、自力で勝る法大は藤井のジャンパーや沼田のリバウンドからのゴール下などで攻勢を強め逆転。開始5分で10対5とリードしたところで、法大は柳川知之(法1)、小山弘晃(経4)を起用。小山はスピードを生かしたドライブから好機を演出。シュートは落ちるものの柳川のナイスリバウンドからの得点などでオフェンスでは好調。しかし、東大に3Pを続けざまに決められるなどディフェンスでは激しさが感じられず、19対19と同点で終了。
 第2Qでは、昨日活躍を見せた上山敦士(営1)をスターターに起用。サイズでは劣るものの気持ちでは負けないリバウンドに期待が高まる。各々が1on1を仕掛けるものの合わせる選手がいなく攻撃が単調になってしまう。それでも、フリーで中野や藤井が3Pシュートを沈め苦しみながらも得点を重ね試合をつなぐ。中盤、柳川がパーソナルファールが既に3つになり下がらざるを得ない状況に。法大は、リードを築くべく山岸や植村といった主力を投入。しかし、東大も主将今福翔太の3Pなどアウトサイドから得点と互いのミスからシュートを打ち合う展開に。和田直也(法1)の3Pシュートや安達幹のポストプレーなどでリードを広げ38対33で前半終了。
 第3Q。安達幹のバスケットカウントで幸先よくスタート。しかしFTは外してしまうなど、随所で気の緩みが感じられるプレーが見られる法大。その中で奮闘したのが山岸。決して手の抜かない彼のディフェンス。マイボールにするためにベンチに飛び込む姿勢。もちろんオフェンスでも得意の3Pシュートに加え、リバウンドに飛び込みゴール下でバスケットカウントを奪うなどチームを鼓舞する。残り2分で58対47と法大がリードを二桁に広げた所で東大がタイムアウト。この後、西村道治に3Pを決められるなど58対53で最終Qへ。
 第4Q。このQは植村、山岸、中野、上山、安達幹がフル出場。安達幹のミドルや上山のアシストから山岸の3Pなどで得点。東大は今福の3Pやインサイドで反撃。勝利を狙う東大ベンチは一つ一つのプレーに盛り上がりも見せ、会場の雰囲気も完全に東大へと変わっていく。残り5分で67対64と点差を縮められた法大がタイムアウトを要求。しかし、流れは変わらない。法大選手がファールを取られたシーンで今井監督が東大の危険なプレーの連続に激昂。テクニカルファールを取られ、FTを2投とも沈められ2点差に。残り20秒で、山岸が相手選手を倒しFT。これも沈められ遂に71対71の同点に。残り10秒で逆転を狙うもシュートは決まらずタイムアップ。大会規定により延長戦は行われないので引き分けで試合終了となった。(山分和紀)

試合後の監督・選手のコメント

今井一夫監督

ー昨日と比べて中大戦では玉際の意識の違いが見られました
その通りです。昨日の試合終わって三時間くらい「お前は何をやらなきゃいけないんだ」とうことをある選手と1対1で話したりしました。そしたら、今日は彼は頑張ってましたね。頑張ってたので、いつもよりプレータイムを多くあげたら東大戦では疲れてしまったみたいだけど、そこはこれからの課題として頑張って克服してほしいと思います。

ー中大に1点差という結果をどう受け止めますか
こんなもんじゃないと思います。中大より強かった大東大に勝ってうちは昇格決めたわけですので。選手達は気分的には良いかもしれないですけど、これで満足されたら困ります。

ー新チームになって松澤(松澤大晃)選手に大きな変化が見られるように思います
それはやっぱり最上級生の自覚でしょうね。松澤もですけど、沼田とのインサイド2人は本当によく頑張ってくれてると思います。

ー試合後のミーティングではどんなことを
まずは私が東大戦でテクニカルファールを取られたことを謝りました。あれがなければ勝っていたはずなので。後は、せっかくチャンスを与えてるのにチャンスを掴むのではなく、チャンスを逃してるんじゃないのかという事を選手に伝えました。

ー沼田(沼田凌)選手や加藤(加藤寿一)選手といった主力に怪我が相次いでますが
沼田は疲労の蓄積が原因で痛めてる感じなのでよくわからないですね。出ないと体力的な面で落ちてしまうし、出たら負担がかかってしまう訳で。それでも、毎試合安定してチームに貢献してくれる彼には感謝してます。

ー京王電鉄杯では勝ちという結果よりもチームの底上げに重点を置いているようにみえますが
当初は勝ちを重視して戦っていこうというプランでしたが、初戦で加藤が怪我をしてしまったのでもう今回は多くの選手にチャンスを与えるという方向に大きく舵を切りました。本当はここ二週間くらいゾーンの練習に重点を置いていて、どんどん使っていく予定だったんですが早大戦で少しやっただけですね。今はずっとマンツーマンで、各選手がどれだけ相手に粘り強くついていけるのかということを見ています。

ー多くの選手を起用した中で収穫はありますか
正直ないですね。むしろマイナスです。期待していた選手達が結果を残せず、元から計算に入れていた選手だけが頑張っているだけです。(期待していた選手というのは)神津、中野、田宮に185cm以上の1年生ですね。

ー明日に向けて
ベストメンバーで今できることを精一杯やって慶應に挑みます。
選手達の心の中にもなんかしらの変化はあるだろうから期待してます。

田宮開主将

ーキャプテンとして今日の二試合を振り返っていかがですか
最初の中央戦では寿一(加藤寿一選手)が怪我をしていたこともあい、代わりの選手が出ましたが意識の持ち方がコーチ陣の理想とは違っていたと思います。レギュラーの怪我をチャンスだと思って、しっかり自分をアピールしようと思ってる選手が自分も含めて少ないと思いました。もう少し違う意識の持ち方で試合に臨めたら良かったです。

ー今日のご自身のプレ―を振り返っていかがでしたか
シュートにいけるところでパスをしてしまって、それがミスにつながったりしてしまい消極的なプレーに終始してしまいました。もっと積極的にゴールを狙いにいけば良かったと思いました。

ー昨日の試合から修正したことは
チームとして個人として試合にどう入るかということを話し合いました。コーチ陣からは何か一つでもこれをするんだと決めて試合に入るようにと言われました。

ー東大戦では一年生が多く起用されましたが、一年生の印象はいかがですか
結構個人個人で特徴的なプレーは出ていましたが、もっとがむしゃらにやって欲しいです。
植村(植村哲也)の積極的な姿勢はこのまま続けてほしいですし、ガードとして上級生に指示を出したり出来るようになって欲しいですね。柳川(柳川知之)のリバウンドにも期待してます。

ー明日に向けて
明日で京王電鉄杯は最後なので、結果がどうあれ自分たちのできる事を最後までやりたいです。前回の対戦では慶應にやられましたが、相手がやってくることは分かっているので、この二日間の悪かったところを修正して試合に臨みたいです。

山岸玲太

ー京王電鉄杯2日間終えてここまでの感想は
技術という面より戦う気持ちで負けてしまったかなという感じです。

ー今日の試合では最後の1本を決められてしまったり格下相手に引き分けるなど気持ちの面で押されているように見受けられました
加藤寿一が怪我をしていたりする時に、普段ベンチのメンバーが自分が出るんだという強い気持ちを持っていればこのような結果にはならなかったと思います。

ー普段の練習で出来ているプレー通りにはできていない所があるのでしょうか
試合だとちょっと変わってしまいますね。

ー2線目の東大戦は難しい試合展開だったと思いますがどのようなことを意識していましたか
オフェンスはまだセットプレーなどの練習ができていなくて、まずはディフェンスが失点し過ぎていたのでまずは相手の点数を皆で抑えようとしたんですがそれができなかったです。

ーディフェンスではインサイドを1年生が担い連携面などで戸惑いなどはありましたか
1本抑えて悪い流れを止めようみたいなことは伝えてました。

ー植村(植村哲也)選手と同時に出場されて相性が良いように感じますが
練習からずっと同じチームでやれていて、動いたところにパスを出してくれるので。植村もこういう風にしてほしい点を遠慮無く言ってくれるので。こういう風に言い合えるのが一番いいと思います。

ートーナメント前に見えたチームの課題は
1つは戦う気持ち。後はディフェンスでコミュニケーションが取れていないのでそこからの簡単なミスは無くしていきたいです。

フォトギャラリー

  • DSC 6480昨日の反省を生かし気持ちのこもったプレーを見せた安達幹
  • DSC 6328この日も中大戦で20得点をあげた沼田
  • DSC 6515監督からの期待値も高い戸堀
  • DSC 65143Pシュートで今大会初得点をあげた和田
  • IMG 2202 R広い視野でアシストを見せた主将田宮
  • IMG 2217 Rベンチの切り札として重宝される藤井
 

 

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