【ハンド】2014関東学生ハンドボール連盟秋季リーグ戦 対筑波大 怒涛の追い上げ見せるも届かず…5連敗でリーグ前半を折り返す
2014年度関東学生ハンドボール連盟1部秋季リーグ戦 対筑波大
2014年9月13日(土)
早大東伏見
前節の中大戦で痛い敗北を喫した法大。迎えた今日の筑波大戦では、体調不良により人数が少なく厳しい状況であった。終始リードを許すも、終盤に猛攻を見せる。しかし、時間に阻まれ5連敗となった。
試合結果
トータル試合結果
22 |
10 | 前半 | 16 |
27 |
---|---|---|---|---|
12 | 後半 | 11 |
戦評
前半、開始27秒で先制点を奪われる。それに触発されたかのように次々とゴールを狙うが、なかなか得点につながらない。3分経過した頃、遠藤由陽(経 3)と渡邉大貴(社3)が連続しシュートを決めると、しばらくの間互いに攻防が続いた。GK斉藤晴貴(社4)が好セーブを連発するも10分ほどで足のけが によりコートを去り、中村祐貴(経3)がその役割を担うことに。筑波大のOFは、法大が前回課題としてあげた「キーパーからの球出し」が速く、ボールを運 びからシュートまでを楽に展開されてしまう。その結果多くの失点を許してしまい、長谷川良介(社2)のポストシュートなどで応戦するも、点差は開く一方 に。6-12とダブルスコアに突入したところで、たまらずタイムアウト。その後は高間アミン(経1)が遠藤のアシストからのスカイプレーやワンマン速攻で アクロバティックな倒れこみシュートを魅せ会場を沸かせた。そこから緩急をつけた冷静なOFで得点を重ね10-14と逆転のきざしが見えたたものの、ラス ト1分を切りタイムアウトを得た筑波大の猛攻を凌げず2本のゴールを許してしまった。喜びもつかの間に、選手たちは苦い表情を浮かべ10-16で前半を終えた。
なんとか立て直したい法大だが、パスミスからの失点や速攻を決められない展開が続き、気が付けば後半開始10分で12-22と10点差に。時折中村の好 セーブが光るものの自分たちの得点が伸びない。長谷川の退場の間には、そこからさらに2点を奪われ一時12点差にまで開いてしまう。だが相手に退場者が出 たところで流れは一気に変わる。DFで石川雄貴(経2)が体を張って相手を止め、次々と相手のOF の芽を潰していくと、渡邉がパスカットし前を走る内門竜之介(経1)へパス。速攻を確実に決め、得意とする「DFから速攻」のペースをつかんだ。そのまま 渡邉、嶋大介(スポ4)を中心に最後まで攻め続け、試合終了のブザーが鳴り響いたときには22-27。敗北を喫したが12点差を5点差まで詰め寄った成果 は大きかった。
この日、体調不良やけがなどで欠場した選手が多かったため、いつもと少し違うメンバーで臨んだ試合。GK柿崎雅俊(デ工2)の穴は大きいと思われたが、 斉藤と中村が守護神の役割をしっかりと果たした。また、出場できない仲間の分を全員で補おうと、試合に出た各々で声を出したり励まし合う姿が見受けられ た。特に河本憲汰(経4)、遠藤、渡邉ら上級生が、プレー内外に関わらずチームをまとめあげようとする姿が目立っていた。イレギュラーな試合で、敗れもし たが、何か得るものはあったはずだ。今後の残り4試合をどう戦っていくのか。また全員が揃ったとき、法大の逆襲が始まるだろう。(宮下優希)
コメント
佐藤浩監督
ー今日の試合を振り返って
今日はメンバーが一部不足していて体制が整っていない状態で、苦戦が強いられるのを覚悟した上で臨んだ試合でした。
ーGK柿崎選手の代わりに出場した中村選手について
最初は4年生の斎藤でいったんですけど、肉離れを起こしてしまって中村に交代しました。調子を見ながら交代していこうと思っていましたが、けがによって中村がそのあとずっと出ることになりました。彼は面で止めるタイプですので、実際それが今日は当たっていたと思います。
ー後半、北川選手と石川選手を起用したのはDFを堅めるためですか
そうですね。前半で点差が離れてしまったので、残り30分で逆転するということを考えると、DFからリズムを取ろうという作戦です。
ー後半のタイムアウトではどのような話をしましたか
とにかくリズムが悪く自分たちのミスで自滅してしまっていたのでここで落ちないようにしようという話と、短い時間の中で隣の選手とどうしてほしいのかを話合ってもらいました。そこで、微妙なズレをそこで修正できたのかなと思います。
ー最大12点あった差を最終的に5点差までに縮めたことについては評価できる点だと思いますか
そうですね。今までだったらずるずるとしてしまっていましたが、3年の渡邉大貴が気持ちを切らすな、最後まで諦めるなと声を出して、強い気持ちを持った姿勢で試合に臨んでいたのは次につながると思います。
ー今日の試合で一番評価できる選手は誰ですか
渡邉大貴ですかね。プレーうんぬんというよりも、1試合通してチームのメンバーを鼓舞したのがとても助かりました。それがあったからこそ(点差を)離されずに今日のスコアになった要因だと思います。
ーリーグも後半のチームの方針は
当然負けられないというのはみんな認識を持っています。やはり自分たちのハンドボールがどれだけできるかにかかっています。いざ試合になると、相手のプレッシャーが強くて練習でできているところができていないとか、慌ててしまってミスをするというのが今日も出ているのでそこは無くそうという話をしました。今日のビデオをしっかり見て、今日の中でも通用するプレーがいくつもあったのでそれをどんどんやっていこうと思います。またなぜミスをしたかというところ、個人のせいではなく他の要因が色々あると思うので、そういったところをビデオを見てミスを少なくしていこうと思います。細かいところ一つ一つを直して、リーグ戦の最後までに少しでも良いチームにしていきたいと思います。
ー次の日体大戦に向けて
相手は体格も良くてスピードもあるチームですので、それに負けないようにスピードで何とかして対抗していきたいと思います。
渡邉大貴
―今日の試合を振り返って
相手もフルメンバーではなかったので、いけるという雰囲気でいたのですが、やはり勝ち慣れていない負け癖がついてしまっていたので、勝ち越せる場面で集中 ができなかったです。さらに終盤にいつも追い上げるのですが、それでは遅いんですよね。常にそこを改善しようとしているのですが改善できていませんでし た。5点差だったら全然チャンスはあるので、もう少しエンジンがかかるのが早ければ勝てたと思います。
―主力メンバーを欠いての試合でしたが
法政は個々の能力はあったとしても、チームとしてのまとまりが足りなくて、やはりハンドボールは7人でやる競技なので個の力よりチームワークが大切だと思います。今はチームとしてのまとまりができ始めている途中なので、まだまだこれからです。
―攻守でチームをけん引していましたが、収穫と課題は
課題としては、最初に縮こまってしまったことです。最初に思いっきりプレーすることでその日のコンディションとかもわかるのですが、今日はそれができな かったです。後半からはだんだん『今日はいける日だ』とわかってきて積極的に行けたので、それをもっと早くしたいです。
収穫としては、DF面です。相手の筑波大も結構いいOFをしてくるのですが、それに対してみんな足がついていけてました。自分も動けていたので、そういう部分でDFはできるんだなと感じました。
―27失点と少ない失点でした
いつもよりは少ないのですが、そのうち10点くらいはミスからの逆速攻で失点していると思うので、そこは減らさなければいけない課題ですね。
―残り4戦、今後の戦い方は
やはり全試合負けるとは思ってないので、勝ちに行くというのは当たり前なのですが、その中でついた負け癖をなくして勝ちに行くスタイルをどこかで見つけていかなければならないです。
―次の日体大戦に向けて
もう失うものは何もないので、ミスを恐れず思いきりプレーをしたいです。やってきたこと、自分たちの何が通用するのかということを再確認して次につなげて行きたいです。
石川雄貴
ー今日の試合を振り返って
最後の方は良い感じだったと思うのですが、相手の特徴などに気付くのが遅かったですね。自分は後半からの出場でしたが、前半でベンチから見てもっと早く気付けていれば後半の入りからできたのになと思います。
ーどういうところに気付いたのですか
基本、相手の利き腕から守るというDFなのですが、後半の半分くらいからやっとそれが相手に効くなと気付いて。それをもっと早くから試合に出ている人に伝えられれば良かったです。それをやっていればもっといい勝負になったかもしれません。
ー今日は欠場したメンバーもいて少ない人数での試合でしたが
人数が少ないという面では、マイナスなことは考えていなかったです。逆にもっとチームでまとまっていこうと集合のときから言っていたので、負けたのがそのせいとかいう訳ではないです。
ー今後のチームの方針は話し合いましたか
今日の最後何で良かったかというと、守れて速攻にいけたからなんです。ずっと春夏と速攻の練習をしてきて、それをこのリーグで目標にしていて。今日はやることやれば通用するとわかったので、次の1週間で磨いていかないと勝てないなと思います。
ー次からの試合に向けて
自分はできることを頑張って、絶対勝利に貢献します。
フォトギャラリー
- 試合を通してチームを鼓舞し士気を高めた渡邉
- 7mスローを決める竹内光春(経4)
- 切れ味鋭いシュートを放つ内門
- 終始声を出し士気を高めた遠藤
- ポストシュートで得点を重ねる長谷川
- 中村の好セーブで追い上げていった法大
- アクロバティックなシュートを決める高間
- 厳しい状況の中チームを支えた河本