【準硬式野球】東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦 対早大1回戦 9回2死から追いつく粘り実らずサヨナラ負け・・・4季ぶりVの可能性消滅
東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦 対早稲田大学1回戦
2014年10月4日(土)
昭島市民球場
秋季リーグもいよいよ後半戦へ差しかかった。3カードを終え1つの勝ち点を奪うことしかできなかった法大はもう負けが許されない。この日は春季リーグ王者である早大と対戦。春の雪辱をかけ、早大エース河合に法大打線は立ち向かう。
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 | 9 | 1 |
早 大 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1× | 3 | 7 | 1 |
(法大)末次、安本、室木、●松田(2敗)-山路
(早大)河合、◯沼座-松下
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (7) | 中村 聖弥(経2) | 4 | 2 | 0 | 2 | .219 |
2 | (9) | 内川 慶一(経2) | 4 | 0 | 0 | 0 | .300 |
3 | (4) | 落合 大泰(法4) | 4 | 1 | 0 | 1 | .188 |
4 | (6) | 橘 廉(社3) | 4 | 0 | 0 | 0 | .176 |
5 | (5) | 萩原 幹斗(社1) | 5 | 1 | 0 | 0 | .216 |
6 | (8) | 福井 寛(社2) | 5 | 1 | 1 | 0 | .351 |
7 | (2) | 山路 脩平(経4) | 4 | 0 | 0 | 0 | .193 |
8 | (3) | 永田 直(経2) | 5 | 3 | 0 | 0 | .333 |
9 | (1) | 末次 慶一郎(社2) | 1 | 0 | 0 | 0 | .000 |
PH | 前川 祐樹(社3) | 1 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
1 | 安本 剛史(スポ4) | 0 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
PH | 佐藤 裕太(経3) | 1 | 1 | 1 | 0 | .500 | |
PR | 窪田 剛士(経1) | 0 | 0 | 0 | 0 | ー | |
1 | 室木 大(経1) | 0 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
1 | 松田 知行(経4) | 1 | 0 | 0 | 0 | .250 |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | |
---|---|---|---|---|---|
末次 | 7 | 4 | 4 | 4 | 2 |
安本 | 1 | 1 | 2 | 0 | 0 |
室木 | 1/3 | 1 | 1 | 1 | 0 |
松田 | 2 | 1 | 1 | 1 | 1 |
盗塁:橘①(1回)萩原③(9回)
犠打:内川(1回)、末次(5回)、山路(9回)、橘(10回)
暴投:室木(9回)
残塁:10
戦評
この試合を落とすと、僅かにあるリーグ優勝の可能性が完全になくなるという一戦、法大は初回、先頭の中村が内野安打で出塁すると二死から橘も出塁し二死二、三塁と早大先発の河合の立ち上がりを攻める。しかし、続く萩原が一ゴロに倒れ、先制とはいかない。
一方、法大の先発は、秋のリーグここまで思うような投球ができていない末次。初回はテンポのいい投球で三者凡退に抑えるも、2回、「いままで(秋季リーグ東大戦まで)と同じようなピッチングになってしまった」と、先頭打者に甘い球を中前安打、犠打を許した後は連続四死球で満塁のピンチを招く。二死は奪ったものの、9番打者に遊撃手の頭を越える2点適時打を打たれ、先制を許す。しかし、その後は「全体的には今季一番」というピッチングや味方の好守備もあり、7回を被安打4、4奪三振で味方の反撃を待ちつつ、リリーフにマウンドを譲る。
8回は安本が無失点で凌ぐと、法大の反撃は土壇場の9回だった。先頭の萩原が中前安打で出塁するとすかさず盗塁。打席にはここまでノーヒットだが今季当たっている福井を迎え、2球目を捉えた当たりはセンター前への適時打に。1点差とすると、その後二死二塁となり、打席には代打の佐藤。「期待に応えたい一心だった」と佐藤も二遊間をしぶとく破り適時打。驚異的な粘りを見せた法大は試合を振り出しに戻した。
その裏、代わった室木が一死満塁のサヨナラのピンチを招くとキャプテン・松田がマウンドに。急な登板だったが、浅い左飛で二死。最後は強烈な投直を自らのスーパーフィールディングで凌ぎ、試合は延長へと突入した。
10回は両チーム無得点に終わり、決着が着いたのは延長11回裏だった。松田が先頭に四球を出すと、犠打を決められ一死二塁。続く打者の当たりはサード強襲の強烈な打球、これが今日好守備を連発していた三塁手萩原のグラブを弾き、ボールが左翼へ転がる間にサヨナラのホームインを許した。
9回の土壇場で追いつくも惜敗し、この一戦を落としたことにより法大ナインの優勝の可能性がなくなった。松田は「凄く残念」と悔しさを滲ませるも、それでも今季ここまで不調だった末次が、復活の兆しが見える投球をし、打線も9回に粘りも見せたなど収穫はある。優勝こそは無くなったが、4年生が最後となる今リーグも早大(1敗)と立大の残り数試合。全勝し、法大の意地を見せられるか。(渡邉大地)
選手のコメント
松田知行(主将)
―今日の試合を振り返って
悔しいです。
―今日の敗戦で優勝の可能性が消えてしまいました
たしかに自分たちは2タテ2タテでいければ優勝あるかもしれないとは言っていたので、優勝がなくなったのは凄く残念ですけど、まだリーグ戦は終わっていないので、リーグ戦を混戦にするためにも最後まで抜かずに頑張りたいと思います。
―同点に追いついた9回について
正直なところもっと早く追いつけたという思いはありますけど、野球は点取りたいときに点が取れるわけではないので、仕方ないです。ちょっと始動が遅かったのかなとは思いますね。でも9回で追いつけたのは確実に自分たちが成長できていることだと思います。終盤の粘りは収穫です。
―河合投手をなかなか攻略できませんでした
何回もやっている相手なので、いつもの感じでしたけど、本当に打てないピッチャーではないのです。上手く抑えられてしまいましたけどヒット本数だったらうちの方が多いし、そういうことを考えると(今日は)打線の繋がりが全然ないと思いました。
―松田投手は9回1死満塁から自らマウンドへ上がりましたね
明日先発なので投げる予定はなかったんですけど、あそこで点取られたら負けってこともありましたし、室木がそんな調子がよくなかったので流れを変えたい、まだ(勝てる)可能性があるならいってみよう、ということで行きました。
―9回は凌ぐも延長11回にサヨナラ打を浴びてしまいました
自分が悪いですね。先頭のフォアボールが全てだと思います。
―今日は内野の守備も安定していた印象でした
試合自体はそんなに悪くなくて、締まったゲームだと思います。でも延長戦で負けるっていうのが(法大は)あまりないと感じていて、悔しいので次は勝ちたいですね。
―明日の試合へ向けて
気持ちをいい意味でリセットして、明日は明日でしっかり自分たちの野球で勝てるようにやっていきたいと思います。
末次慶一郎(7回2失点の好投で復調の気配)
―今日の試合を振り返って
個人的には一番良い出来だったと思うんですけど、やっぱりチームが勝たないと意味ないなって思います。
―そんなピッチングを振り返っていただけますか
今日はテンポが良くて、最初からストライクも取れていたし、ボール先行になったときもそのあとを粘れていたので。でもワンチャンスをものにされて先取点を取られたので、あれがなかったら最後の2点で終われていた気もするので、悔しいですね。
―失点したその2回の投球について
今までの自分というか、東大戦までの自分の投球になってしまったから、チャンスをものにされたと思います。
―それでもご自身がおっしゃったように今季一番の投球でしたね
先取点は取られましたが、2失点でゲームは作れたと思うし、それだけに2失点が悔やまれるというのもあるんですけど、全体的には一番良かったのかなと思います。
―次の登板に向けて
全体的に今日みたいなピッチングができれば、チームの流れもよくなって来ると思うし、こういうピッチングができれば良いと思います。
佐藤裕太(9回に代打で登場、同点タイムリーを放つ)
―今日の試合を振り返って
最初の2点は大きかったですけど勝てない試合じゃないと思ったんで、あそこ(9回同点)まできたら勝ちたかったですけど、やっぱり力負けしました。
―佐藤選手は9回2死二塁のチャンスで代打で登場でしたがどのようなことを考えて打席に向かいましたか
2‐1になった時点で、ピッチャーまで(打順)が回るって考えて「代打絶対あるな」って思ったので、結構初めに準備をしていて、いつもいいところで出してもらっているので、期待に答えたい、という一心で入りました。
―結果、同点タイムリーになりましたが打った瞬間は
自分の狙った通りのコースにボールがきたんですけど、相手のピッチャー、エースなんで振り負けちゃって、つまって「結構ヤバい」とは思いましたけど、ショートが(打球とは)逆の動きをしていたので「抜けた」と思って。あれが綺麗に打てていたら二塁ランナーが(本塁に)還れていなかったので、結果的によかったと思います。
―塁上ではガッツポーズを見せました
次の回につながる1点だと思ったので、9回裏やってみないと勝負は分からないですけど、とりあえず9回表で終わることはなくなったので、まだチャンスはあると思ったので。それにベンチの皆がガッツポーズしていたので、それに応えてしました。
―佐藤選手自身、秋季リーグは出場機会が限られている苦しいリーグとなっていますがここまで振り返って
1、2年ずっと試合出させてもらってましたが、3年途中から出られなくなって、秋も途中まで出られなくて、ある意味違う視点で部活、野球を捉えることができたので、自分にとっては意味のあるメンバー外だと思います。
―今の佐藤選手の役割は何でしょうか
直接的には試合にはあまり自分は関与してないですけど、ベンチの雰囲気良くしたりとかブルペンにこもって如何にピッチャーが気持ちよく投げれるかを考えていますね。
―今後に向けて一言お願いします
序盤、負け負け負けといい野球できなかったですけど、これからは1回でも多く勝って最後4年生を送り出してあげたいですね。
フォトギャラリー
- 延長11回、サヨナラ打を浴び呆然とする松田
- 9回、2死二塁から代打・佐藤は中前へ同点適時打を放つ
- 佐藤はナインに向かってガッツポーズ
- 福井は9回に1点差に詰め寄るタイムリー
- 佐藤の適時打でホームに還ってきた福井とナインは喜び爆発
- 先発末次は7回被安打4・失点2
- 8番永田は3安打猛打賞で打率は3割台に
- 9回裏、二死満塁から投直を捕った松田に祝福の嵐