関東大学リーグ戦 対日大 今季最多タイ7得点で2連勝
平成26年度関東大学アイスホッケーリーグ戦Div.Ⅰ-A 対日大
2014年11月15日(土)
ダイドードリンコアイスアリーナ
リーグ戦も残り2試合といよいよ大詰め。この日の相手は最下位に沈む日大だ。法大は主導権を握りながらも、中盤まではリズムをつかみきれない展開に。だが、第3ピリオドの連続ゴールで4点を挙げるなど、終わってみれば7得点の快勝となった。
試合結果
トータル試合結果
7 (44) |
3(14) | 1P | 1(8) | 2 (24) |
---|---|---|---|---|
0(12) | 2P | 0(7) | ||
法政大学 | 4(18) | 3P | 1(9) | 日本大学 |
※(カッコ内)はシュートの本数
ゴールデータ
チーム | ピリ | 時間 | ゴール | アシスト | アシスト | PP/PK |
---|---|---|---|---|---|---|
法大 | 1 | 03:22 | 3 髙橋魁人 | 4 佐々木祐希 | 30 小原日向 | ― |
法大 | 1 | 19:28 | 10 間山慎也 | 21 木戸啓太 | ― | ― |
日大 | 1 | 19:41 | 71 山口雄太 | 7 皆川慎太郎 | 11 渡辺栄貴 | ― |
法大 | 1 | 19:54 | 30 小原日向 | 21 木戸啓太 | 91 中口郁弥 | ― |
法大 | 3 | 00:59 | 91 中口郁弥 | 21 木戸啓太 | ― | ― |
法大 | 3 | 01:08 | 18 西口開羅 | 13 松本力也 | 89 吉村紀耶 | ― |
法大 | 3 | 04:15 | 30 小原日向 | 21 木戸啓太 | ― | PP |
法大 | 3 | 07:48 | 89 吉村紀耶 | ― | ― | ― |
日大 | 3 | 13:57 | 57 館山裕太 | 13 阪本勇人 | 64 瀧澤亮太 | ― |
※PPは法大のパワープレー、PKは法大のペナルティキリングを示す
メンバー
SET | FW | FW | FW | DF | DF |
---|---|---|---|---|---|
1 | A 30 小原日向 | 21 木戸啓太 | 91 中口郁弥 | C 4 佐々木祐希 | 3 髙橋魁人 |
2 | 13 松本力也 | 18 西口開羅 | 89 吉村紀耶 | 81 横山恭也 | 2 今将駿 |
3 | 11 吉田厳介 | 23 末廣直樹 | 10 間山慎也 | 8 川上朝日 | A 88 石橋智輝 |
4 | 14 藤本渓太 | 19 磯田祥平 | 61 大山翼 | 71 阿部拓斗 | 80 澤口迪弥 |
※GKは#35藤田拓丸が先発。第3ピリオドから#55富田哲平が出場
戦評
立ち上がりからパックがつながらず、相手にもゴール前に迫られる。それでも3分、DF髙橋魁人(営2)の2試合連続ゴールとなるミドルシュートで先制し、主導権を握る。だがその後、再三のパワープレー(PP)のチャンスを得るもパスがつながらず、追加点を奪うことができない。ピリオドを通して日大にターンオーバーからゴール前まで攻め込まれる場面が何度もあり、自分たちのペースをつかめないまま試合が進んでいく。そんな中、終盤に試合が動く。FW木戸啓太(営2)の放ったシュートのリバウンドをFW間山慎也(営4)がゴール右隅に流し込み、ようやく追加点を奪う。しかし、その直後に一瞬の隙を突かれ、わずか10秒後に1点を返される。それでもその10秒後に、逆に日大の隙を突いてFW小原日向(営4)が点を取り返し、3-1で第1ピリオドを終えた。
先制点を挙げた髙橋(右)
得点を重ねたい第2ピリオド。このピリオドから今季出場機会があまりなかった4つ目の選手を送り出し、セットを変則的に組み替えていく。だが、互いに攻撃の決め手を欠くと停滞した試合展開となり、結局スコアレスで終える。
第2ピリオド終了後に「コーチに軽く喝を入れられた」(FW西口開羅・法1)という法大が、第3ピリオドは序盤から、悪いオフェンスの流れを変える。開始1分でFW中口郁弥(法3)の右サイドからの強烈なミドルシュートがゴールネットを揺らし、4点目。その10秒後にも西口が得点を奪い、5点目を挙げる。4分にはフリーとなった小原がゴール右隅に狙いすましたシュートを放ち、さらに得点を重ねる。そこから3分後にもFW吉村紀耶(国3)が一人でゴール前まで持ち込むと冷静に決め、6点差をつける。後半に1点を返されるも、そのまま試合終了。多くの選手が得点に絡み、7-2で勝利した。
2ゴールの活躍を見せた小原
1次リーグで3-0と辛勝した相手から今季最多タイの7点を奪うなど、オフェンス陣が機能したといえる。しかし、インカレに向けて掲げている無失点勝利はならなかった。パスミスからピンチを迎えることも多々あり、スコア以上に課題も多く見られたのも事実だ。加えて、今日も6度チャンスがありながら1得点に終わったPPの修正が、今後の課題の1つだろう。
次節の相手は1次リーグでは5―6で敗れ、痛い黒星を喫した慶大。足元をすくわれた相手に、リベンジが期待される。それぞれの課題を見直し、インカレに向けて大きな足掛かりとなるリーグ最終戦としたい。(荒木翔太)
選手のコメント
FW 木戸啓太
―今日の試合を振り返って
本当はランニングタイムで終わらせたかったんですが、2失点もしてしまったので反省する点の方が今回の試合は多いと思います。
―1P、2Pはあまり攻撃の動きが良くなかったように思えましたがその原因は
チームとして全体的に足が動いていなかったので準備が足りなかったと思いました。3Pになってようやくという感じはありましたが、それでも全然足が動いていなかったのでこれが強豪相手だったらと思うと全然できていませんでしたね。次の試合が(リーグ戦)最後になりますが、きちんと締めて良い形で終われるようにしっかり準備していきたいです。
―自身の4アシストについて
僕自身も最近アシストしかしていなくて点数を自分で取っていないので、アシストはできていますがちょっと得点がほしいなと思っています。最後の試合は得点を狙っていきたいです。
―今日はシュートまでいく場面はあまりなかったですが、ゴールはあまり意識しなかったのでしょうか
そうですね。最初はゴールを決めようかなと思ったんですが、結構マークもあったので自分がアシストした方がいいかなと思い、そちらのプレーに回ろうと思いました。
―2次リーグ未だノーゴールですが自分の中で焦りというのはありますか
焦りは正直そんなにないです。得点も確かに大事なのかもしれないですけど…(悩む)。自分でも得点できないなというのは自分自身の中でもあります。ただ、その分アシストをしているので、まだぎりぎりセーフかなというのはあります。得点が第一だと思うので、調子はあまり良くないですけど、点数を取らないと勝てないとは思います。でも焦りはそんなにないです。
―ゴールをあまり重視しないというのは何か考えの変化があるのでしょうか
もともと僕自身アシストの方がという選手だったので、ゴールを取りたくないというわけではないですが、ゴールできないときはアシストができればいいかなという考えがあります。どっちもできないときは最悪ですが、最近はアシストも結構できているので、あとはゴールだけですね。次の試合からインカレに向けて狙っていこうとは思っています。
―自分が決めにいくというよりはゲームメイクに徹しようということですか
最近はゲームメイクの方ばかり自分自身考えていたので、そのせいもあって得点もあまりなかったんだと思います。その分アシストをしているので、なんとか大丈夫かなと思っています。
―今季の小原選手とのラインはいかがですか
一番組みやすくてやりやすいです。攻撃に行く時も(小原選手は)大学トップクラスのスピードを持っていますし、僕はセンターなので日向さんの良いところをつぶさないようにセットをつくっていければいいかなと思っています。お互いのパスのタイミングであったり、ポジションだったりが声に出さなくても勝手に取れるので、FWでは一番やりやすいです。
―今日は7得点ですが、今季得点力不足が課題の中でFWとして理想的な攻撃ができた試合というのはここまでありますか
僕は出ていないですが、1巡目の中大戦みたいな試合ができればインカレも勝てると思います。僕たちから点数を取るよりはまず守って、相手が攻めてくるのを我慢してそこで入れられなければ自然と点数を取れると思うので、3点までに抑えればどこのチームとやっても変わらない試合ができると思います。そこでやっぱり明治とやって5点取られたり、この前の中央戦では4点取られたりして負けているので、まずは攻めというよりも守ることができれば、どこの大学にも勝てるものは持っていると思います。いきなり3点とかを決められると厳しいところがあるので、そこを1点で抑えることができていれば何の問題もないと思います。
―今日も6度のPPがありましたが、なかなかシュートには持ち込めませんでした
そうですね。PPはもう少し決定率を上げたいのが正直なところです。一応セオリー的な(攻めの)形はありますが、なかなかいかないですね。今日に関してはPPもうまくいっていない印象があります。
―リーグ最終戦に向けて一言
次の試合はインカレにもつながると思うので、どれだけみんながしっかりできるかによってインカレの結果もガラっと変わると思います。本当に大事な試合になると思うので、しっかり準備して終わりたいです。
FW 西口開羅
―今日の試合を振り返って
残り2試合ということで、良い形でインカレにつなげられるように無失点で勝つのが目標でしたが、試合序盤の1P終盤で得点を決められてしまったのが反省です。決められた時間帯が悪かったところがダメだったところです
―1Pの失点は得点後すぐのものでした
得点をして、みんな気持ちは緩んでないと思うんですが、得点後はちょっとした油断がすぐに失点につながることが多いです。それは日大にも言えることであって、その後すぐに点を取り返したのは良かったんですが、点を入れられた後はシンプルにやることが大事だと思います。
―1Pはターンオーバーから相手にゴールに迫られる場面も目立ちました
そのことは自分たちで話しましたし、試合後にコーチからも言われました。一人でニュートラルゾーンのごちゃごちゃしたところに行って、抜きにかかって、取られてというのが多かったのです。次の慶応との試合は最後なので、しっかりそこは改善していい形で終われるようにしたいです。
―2Pはチームとして良い攻撃の形ができていなかったように見えましたが
シュートとかもあまり打ててないと思いますし、変に1Pで点数が取れたことで、みんな(パックを)持つ場面が増えてしまったのかなというのはあります。そこはもっとシンプルにシュートを打っていった方が、点数が取れたと思います。
―それでも3Pは序盤から連続得点で悪い流れを断ち切りましたが、2P終了後になにかチームで話されましたか
コーチに軽く喝を入れられて、それで選手たちもちゃんとやるようになったのかなと思います。具体的には、ニュートラルゾーンのターンオーバーのことも言われましたし、シュートが少ないことも言われました。あとFWは(木戸)啓太さんや(小原)日向さんみたいなプレーをしようと思っても、そこまでの実力ではないと言われて、まねするのではなくて自分たちでできることを精一杯やれと言われました。
―自身の得点シーンを振り返ってみていかがですか
あれは日大のミスで、吉村さんがこけたんですが、一回粘ってくれて、かつ(松本)力也さんにパスをつないでくれました。力也さんも自分のことをしっかり見ていてくれていました。いいところでもらったので、あとはシュートを決めるだけでした。
―試合全体を通して、PPの場面で点を決められませんでしたが
練習でも試合の後半はPPの練習をしているのですが、普段からどちらかというと点を決められてないので、そこはインカレ合宿もありますし、しっかり仕上げていければと思います。PPはどちらかというと今は決まった形があるわけではないので、ゴール前にどんどんパックを集めて、誰でもいいからリバウンドを叩いて、ということになっています。PPはこれからやっていきます。
―試合全体でパスミスも目立ちました
変に気持ちの余裕があって、パスのタイミングがワンテンポずれたりして、そういうのでパスミスが増えていったのだと思います。
―最近の試合を通して、インカレに向けてチームに必要なことは何だと思いますか
まず、シュート数も上位4チームに比べて少ないですし、守りもシンプルにやっていかないといけないと思います。上位4チームに自分たちが劣っているわけではなく、ちょっとしたところの差だと思うので、そこをしっかりと仕上げていければインカレも優勝できると思います。
―次の試合に向けての意気込みをお願いします
自分たちのセット、チームで無失点に抑えるのは当然なんですが、あとはプラスに終われるようにしていきたいです。
順位表(第13節終了時点)
1位 明大 10勝1分2敗 勝点31
2位 中大 9勝2分2敗 勝点29
3位 東洋大 9勝1分3敗 勝点28
4位 早大 8勝2分3敗 勝点26
5位 法大 6勝1分6敗 勝点19※
6位 慶大 3勝1分9敗 勝点10※
7位 日体大 1勝2分10敗 勝点5
8位 日大 1勝0分12敗 勝点3
※順位確定
フォトギャラリー
- 4アシストと勝利に貢献した木戸
- 豊富な運動量で攻撃を支える西口
- 5試合ぶりに得点を決めた中口
- 本格的な出場は初めてとなったルーキー澤口
- 小原と木戸のラインは攻撃の要
- 最終戦も勝利で締めくくりたい