【陸上】第18回日本学生ハーフマラソン選手権大会(併催:立川シティハーフマラソン)
小雨の降る中で行われた今年の学生ハーフマラソン選手権大会。3位以内の選手はユニバーシアード代表に内定することもあり、全国の実力者が多く出場した。また会場が箱根駅伝の予選会とほぼ同じということもあり、法大から出場した25名の選手にとっては予選会も意識しながらのレースとなった。
試合結果
順位
全体順位 | 法大内順位 | 選手名 | 記録 |
---|---|---|---|
41位 | 1位 | 足羽 純実(現2) | 1時間3分37秒 |
62位 | 2位 | 細川 翔太朗(経1) | 1時間4分1秒 |
69位 | 3位 | 中村 涼(経3) | 1時間4分7秒 |
76位 | 4位 | 佐藤 和仁(スポ3) | 1時間4分14秒 |
142位 | 5位 | 藤井 孝之(経3) | 1時間4分49秒 |
169位 | 6位 | 増田 真也(社1) | 1時間5分8秒 |
178位 | 7位 | 田中 優大(社3) | 1時間5分11秒 |
187位 | 8位 | 阿部 泰久(理1) | 1時間5分15秒 |
190位 | 9位 | 磯田 和也(法1) | 1時間5分16秒 |
215位 | 10位 | 木村 優志(経2) | 1時間5分34秒 |
246位 | 11位 | 有井 渉(社3) | 1時間5分52秒 |
269位 | 12位 | 篠村 政寛(社2) | 1時間6分5秒 |
279位 | 13位 | 鹿嶋 隆裕(経1) | 1時間6分10秒 |
308位 | 14位 | 須崎 裕也(現2) | 1時間6分28秒 |
313位 | 15位 | 緒方 喬平(経1) | 1時間6分30秒 |
336位 | 16位 | 園田 憲佑(社1) | 1時間6分40秒 |
339位 | 17位 | 増田 将也(経1) | 1時間6分42秒 |
346位 | 18位 | 城越 洸星(社2) | 1時間6分46秒 |
377位 | 19位 | 岡田 悠(理2) | 1時間7分5秒 |
423位 | 20位 | 後藤 大輝(営1) | 1時間7分34秒 |
446位 | 21位 | 藤井 翔太(経3) | 1時間7分52秒 |
480位 | 22位 | 柳川 和史(経2) | 1時間8分19秒 |
491位 | 23位 | 米田 和広(社1) | 1時間8分23秒 |
550位 | 24位 | 飯田 光希(経1) | 1時間9分6秒 |
664位 | 25位 | 斎藤 晟也(経2) | 1時間11分6秒 |
戦評
レース後「練習ができている選手はしっかりと結果を出してくれた」と一定の評価をした坪田智夫駅伝監督。チーム全体としては発展途上であるが、今後期待の持てる選手がいることも口にした。
活躍が目立ったのはエースとして期待される足羽純実(現2)。積極的な走りで前に食らいつき、チームトップの41位でゴール。法大唯一の63分代のタイムを出した。また、チーム2位は今年に入って調子を上げてきた細川翔太朗(経1)。2月に行われた神奈川ハーフに続く好走を見せ、目標を上回るタイムでフィニッシュ。二選手とも自己ベストを大幅に更新し、今シーズンの活躍を予感させた。
最上級生となる佐藤和仁(スポ3)、中村涼(経3)、藤井孝之(経3)は万全の状態ではないまま臨んだにも関わらず、64分代とまずまずの成績を残した。新駅伝主将の佐藤はけがの影響で満足のいく練習ができない中で、主将の責任を果たしたと言えるだろう。
これからはトラックシーズンに入っていく。まずは6月に行われる全日本大学駅伝の予選に向けて、10000メートルでのベストタイムを狙う。故障で今大会良い結果が出なかった選手や、出場できなかった選手もここに合わせてくるはずだ。昨年主力だった4年生が抜けた中で、どのように新チームを構築していくのか注目していきたい。(羽根田萌)
監督・選手コメント
坪田智夫駅伝監督
―今大会の総括をお願いします
一番上(のタイム)の足羽がもうちょっと勝負できるのかなと思っていたので、そこが物足りない部分ですが、練習できている選手はしっかりと結果を出してくれたかなと思います。(チーム2位のタイムの)細川に関しては、それほど驚くことではないです。彼は長距離も強いですし、練習もしっかりできていたのでこれくらい出るだろうなという感じです。こちらの出してほしい記録をしっかり出してくれる選手ですね。
―選手には事前にレースプランは話されましたか
いえ、自分から特には指示してないですね。自分たちの目標に向かって走るように指示しました。
―今大会は箱根駅伝予選会とほぼ同じコースでしたが
この大会は重要な大会だと常々言っています。そういう意味で自分たちはもちろん、他大学も全力でここに合わせてくるので、他大学との力の差もわかります。また、予選会のコースを全力で走る機会もこれが最後になるので、大事な試合であるということは冬季の練習中ずっと言い続けていました。
―予選会後の11月から2月までチームとしてどのような練習をされてきましたか
特に変わった練習はしていません。ちょっと歩きの練習など、地固めの練習をしていました。まずは練習どうこうというよりも、やはり去年の4年生にチームの核となる選手が多くいたので、彼ら主力が抜けた中で、どのようなチームを作ろうかということで、ミーティングの回数を増やしながらまずはチーム作りの期間だと思ってこの期間を過ごしましたね。歩きの練習というのは、箱根駅伝のコースを4日間にわたって1区~2区、3区~4区、5区~6区、7区~8区、9区~10区と1日だいたい45kmくらいを歩いたものです。今年初めて行いました。去年の年末から正月にかけてやりましたね。もちろんコースを見るということも大事なのですが、これから練習の質や量を上げていくうえで、基礎体力が必要になってきます。例えば夏合宿は朝昼晩と1日40kmほど走りますので、その練習に耐えうる体を作るということで、そのような練習を取り入れました。他大学はこのような練習はたぶんやってないと思いますね。
―先ほどもお話がありましたが、新チームの4年生には昨年に比べて絶対的な実績を残した選手がいないと思いますが
そうですね。そのような選手がいないので、4年生がどこまで引っ張れるかというところですね。どちらかといえば新3年生の方が力はあるのかなと思うのですが、練習でチームを引っ張っていくのはやはり4年生の力だと思います。そのためにまずは4年生の学年がまとまる、そしてチームがしっかりまとめるということをやっていかないと箱根、箱根の予選会で勝負できないと思います。なかなか結果が出ていない学年なので、常々そのような話はしていますね。
―監督から見て、新チームの雰囲気はいかがですか
まだまとまりには欠けるのですが、逆に4年生のまとまりは去年に比べてあるのかなと感じています。常々彼らには、上の学年に比べて「弱い、弱い」と言い続けているので、その分、それに反発するじゃないですが、彼らが自発的に話し合いの機会を作ったりしているようですね。
―今大会、坂田選手・田辺選手が棄権したことに関して
坂田は直前まで良い練習をしていたのですが、直前で痛めてしまいました。田辺は正月明けからのけがが長引いてしまっている状況です。今年の新チームでいえば足羽、坂田、田辺の3人はうちの看板選手だと思っています。その意味で、そのうちの2人が同じスタートラインに立てなかったことは痛いと思っています。4年生がチームを引っ張っていくのも大事ですが、彼らが戦力的にチームの顔であるという話は3人に常々しています。エース格であるので、それだけの力も持っていますし、期待をする選手たちですね。
―3人の選手に実際に声をかけて、何か選手の変化は感じられますか
足羽に関しては徐々に自覚が芽生えていると思います。坂田、田辺については競技に関してはけがの多い選手なので、まだまだ人のことまで頭が回らない状況だと思います。やはりエースと言われる選手は、もちろん他大学の主力と勝負することも大事なのですが、チームのことにも目を向けないといけないと思っているので、そういうところがもう少しだと思っています。
―今年の長距離部門の目標は
まずは、箱根駅伝出場・シード権獲得というのを目標にしています。選手たちにまず練習うんぬんの前に目標設定をしなさいということで、去年の予選会の翌日に目標決めをさせました。
―これから1年間に向けての意気込みをお願いします
もう2年連続で(箱根駅伝出場を)落とすわけにはいかないので、今年は何としても箱根駅伝予選会突破ですね。予選会に関しては全日本大学駅伝もあるので、その2つに関しては絶対にはずせないと思っています。なんとかそこに向かってチーム一丸となってやっていきたいと思っています。まだまだ力はないのですが、少しずつですが良い方向に向かっていると思います。
佐藤和仁主将(スポ3)
―今回の結果とタイムについて一言お願いします
年末に故障してしまい少し詰められてない中で走りましたが、その中で修正してチームのキャプテンとしても及第点の走りができたと思います。
―どのようなレースプランでしたか
とにかく無理をせず、一応は64分ちょうどくらいを記録できないと次に繋がらないと考え、そこをボーダーラインとして設定していました。結果としても、目標より15秒の超過という誤差の範囲で終われたのは良かったと思います。
―上尾ハーフの時よりも好タイムが出ましたが
自分なりに、この5か月で走り方を変えたり、キャプテンになったので競技に対する取り組み方だったりを一新しました。
―現在の調子は
まとまってきているので大丈夫だと思います。
―今年の目標を教えて下さい
個人としては10000mを28分台で走ること、チームとしての全日本と箱根の10番をやっていくことです。
―箱根駅伝の予選会と同じ会場となりましたが
あまり気負わずにしっかり自分のパフォーマンスのことを考えました。
―全日本選手権大会の予選にむけて一言
去年は自分が原因で落ちてしまったので、今年は自分のおかげでチームが出場できると言われるように準備していきたいです。
―これから始まるトラックシーズンに向けて
強い選手がいないので、自分がしっかり結果を出して全日本や箱根に向けた準備をしていきたいです。
―キャプテンとして一言お願いします
オレンジを着ることができるのは最後になるので、精一杯全力を尽くして日々精進していきたいです。
中村涼(経3)
―今日のレースを振り返って
直前に少し怪我があったのですけど、なんとかスタートまでたどり着けることができたので、シーズンのスタートには間に合ったのかなという感じです。
―昨年に比べ、1分以上早いタイムでしたが
もう少し良いタイムを出せないと納得はできないので、状態はそこまで仕上がってなかったのですけど、あまりよろしくはないですね。
―今日のレースプランは
通過タイムは自分の中では抑えたタイムで狙っていて、前半はだいたい予定通りにいけたのですけど、後半思った以上にペースが落ちてしまって、そこがあまり良くなかったですね。トータルタイムは目標より少し遅かったくらいです。
―目標はどのくらいでしたか
63分半から64分くらいです。少しオーバーしてしまいました。
―天候の影響はありましたか
天候はむしろ良かったのかなと自分の中では思います。
―これからのトラックシーズンに向けて
関東インカレの10000mでしっかり結果を残せるように、それに向けて頑張っていきたいです。
―関東インカレの具体的な目標はありますか
入賞というふうにしたいのですけど、段階踏んで考えていきたいと思います。
藤井孝之(経3)
―今回の結果、タイムについて
ベストタイムより30秒遅く、非常に良い結果とは言えなかったが、もともとあまり仕上がっていなかったので目標タイムは64分半に設定していました。少し届かなかったという点で物足りないところはあったが、確実に自分の身体が仕上がっているという実感はありました。
―調子は良かったのでしょうか
なんとも言えないです。良いところも悪いところもありました。
―どのようなレースプランでしたか
最初(5km)15分10~15で入ろうと思っていましたが、良い意味で周りに流れて速いタイムで余裕を持って入ることができました。そこからじわじわ(ペースが)落ちてきたが、いつも通りの走りができたのではないかなと思いました。
―これから始まるトラックシーズンについて
六大学選手権に出場するのですが、その翌週に出場する焼津ハーフマラソンの刺激なので、しばらくはトラックでベストを狙うことはないかもしれません。全日本大学駅伝予選の10000mにはメンバーとして出場するつもりなので、それまでに1度10000mメートルを経験する機会を作って、そこで1万メートルのベストを狙っていきたいと思います。
―大学全体としてのタイムについて
(2015年度)4年生がまだ物足りないのかなと思います。足羽や細川がベストタイムを大幅に更新しているので、とても刺激になりました。
藤井翔太(経3)
―今回の結果について
故障明けだったので、とりあえずスタートラインに立ち65分30秒を目標に走りました。上尾ハーフに比べると今回は速かったのですが自己ベストには程遠いですし、周りもタイムが出ているので満足できていないです。
―どのようなレースプランでしたか
公園内からコースがきつくなるので前半を抑えて後半をしっかり粘って走ろうと考えました。予選会と同じ場所だったので他大としっかり戦うというイメージを持ち望みました。
―体の調子はどうでしたか
2月に入って急ピッチで仕上げてきたので状態はあまり良いとは言えない感じでした。
―雨による影響はありましたか
ありませんでした。練習中にもよくあることなので気にもしなかったです。
―上尾ハーフと比べてどうでしたか
上尾ハーフのときは本当にコンディションが良くなくて、それに比べると今回の立川ハーフは箱根駅伝をイメージして走ることができたと思います。
―これからのシーズンに向けて
最上級生として結果でチームを引っ張っていけるようにして行きたいです。
有井渉(社3)
―今回の結果とタイムについて
自分の中ではちょっと良くない結果となってしまいました。
―現在の調子は
あまり良くはありませんが、しっかり切り替えて調子を上げていきたいです。
―レースプランはどのようなものでしたか
全体的にイーブンで行って64分半くらいを目標にしていました。
―今回の会場は昨年の箱根の予選会と同じでしたが
今年の箱根の予選会の良い練習として予選会を見据えた走りをしようと思いました。
―全日本選手権の予選に向けて
自分の中ではトラック競技における一番大事なものなので、そこでチーム全体として予選を通れるようにしたいと思います
―これからのトラックシーズンに向けて
今年は最後の年になるのでトラックでしっかり結果を残し、箱根の予選会に繋げたいと思っているので、トラックシーズンをしっかりやっていきたいです。
―最後に今年の目標を
トラックシーズンでは関カレと全日本予選でしっかり通過することで、夏以降は箱根の予選会を通過して箱根本選でシード権を獲得することです。
細川翔太朗(経1)
―今回の結果、タイムについて
今日のタイムは自分の目標を上回っていたのですが、あと2秒で63分台だったので嬉しい反面悲しい気持ちもあります。
―神奈川ハーフをふまえてどんなことをしてきましたか
まず一旦前回の大会の後は練習量を落として体を回復させて、その後にインターバルなどの強い練習を行い、体の調子を整えるようにしました。
―どのようなレースプランでしたか
最初の方はペースが速いと感じたので落ち着いて行こうと決めて、その後に粘る方向に切り替えつつペースを上げていくプランでした。
―どのような気持ちでこの大会に挑みましたか
この大会はシーズンの始まりとして自分にとって重要なものなので、気持ちが高揚していました。
―体の調子はどうでしたか
いつもより体調は万全で身体も軽かったので走りやすかったです。
―雨の影響はありましたか
特に雨は気にならなかったです。雨でも晴れでも天候に関わらずレースを楽しめるので、雨だからやりにくいとかは感じませんでした。雨なら雨なりのメリット、晴れなら晴れなりのメリットがあって、それぞれのデメリットは考えていません。とにかく楽しんで走れました。練習の時でも楽しむための努力を怠らないようにしています。
―神奈川ハーフと比較して立川ハーフはどうでしたか
立川ハーフの方が走りやすかったです。神奈川ハーフのときは強風だったのでそれと比べると走りやすかったです。
―監督からの指示はありましたか
落ち着きつつ積極的に前を追っていけという指示をいただきました。
―チームの雰囲気はどうでしたか
チーム全体で『雨かぁー』という雰囲気が漂っていました。ただそこまで否定的な印象ではなかったと思います。練習の時も雨が降ることはあるので。
―これからの大会に向けてするべきことは
体幹を鍛えることです。練習をきちんとしてこのトラックシーズンをしっかり走り、最後の箱根駅伝で五区を走りたいです。神野さん(青山学院大)に勝ちたいです。
フォトギャラリー
- チームトップでゴールした足羽
- 細川は1年生ながら好タイム
- けが明けの主将佐藤は及第点の走り
- 安定感ある走りを見せた中村
- 調子の上がってきた藤井孝之
- 増田真也も1年生ながらチーム6位でフィニッシュ
- 3年生田中は昨年よりもタイムを縮めた
- 阿部は予想以上のタイムを記録