【サッカー】関東大学サッカーリーグ 第8節 対中央大 後半ロスタイムの悪夢…試合終了直前の失点で3試合ぶりの黒星
JR東日本カップ2015 関東大学サッカーリーグ戦1部
第8節 対早稲田大学
2015年5月9日(火)フクダ電子アリーナ
3連戦の最終戦となったこの日の試合。連戦を全勝で終えたい法大だったが、後半アディショナルタイムにミスから失点。決定機もあったものの、最後の部分で決めきることができず敗戦。勝てる試合を落とし、長山監督も「残念です」と声を絞り出した。
試合結果
トータル試合結果
1 中央大学 |
0 | 前半 | 0 | 0 法政大学 |
---|---|---|---|---|
1 | 後半 | 0 |
得点とアシスト
時間 | 大学 | 得点者 | アシスト |
---|---|---|---|
90+2分 | 中央大 | 青山景昌 | 池谷友喜 |
メンバー
中央大学 監督: 手塚聡 |
法政大学 監督: 長山一也 |
||||
---|---|---|---|---|---|
1 | GK | 石川拓磨 |
1 | GK | 富澤雅也 |
3 | DF | 小出啓太 | 2 | DF | 山田将之 |
13 | DF | 小川雄生 | 4 | DF | 柳沢拓希 |
29 | DF | 渡辺健斗 |
22 | DF | 田代雅也 |
38 | DF | 山中登士郎 →鴨池(85分) |
26 | DF | 川崎雅哉 |
4 | MF | 李正洙 →飯干(78分) |
16 | MF | 富田亮輔 →黒柳(62分) |
8 | MF | 山田和輝 |
10 | MF | 西室隆規 |
10 | MF | 三島頌平 |
14 | MF | 白石智之 →永戸(80分) |
11 | MF | 翁長聖 →青山(81分) |
7 | MF | 鈴木貴大 |
17 | MF | 池谷友喜 |
8 | MF | 青島拓馬 →上田(59分) |
19 | FW |
矢島輝一 |
31 | FW | ディサロ燦シルヴァーノ |
サブメンバー | |||||
30 | GK | 山本幸汰 | 12 | GK | 林翔太 |
2 | DF | 縣翔平 | 6 | DF | 伊藤航希 |
16 | DF | 鴨池陽希 | 9 | DF | 永戸勝也 |
6 | MF | 飯干雄斗 | 15 | MF | 上田慧亮 |
9 | MF | 内田祐介 | 23 | MF | 黒柳駿 |
23 | FW | 寺村介 | 20 | FW | 鈴木歩 |
35 | FW | 青山景昌 |
18 | FW | 日影健太 |
※(カッコ内)は、選手の学年、および交代した時間を表示しています。
戦評
今節はここまで攻撃の核となり活躍してきた永戸勝也(スポ3)がベンチスタート。また前節までフル出場のボランチ黒柳駿(経3)もスタメンを外れた。ワントップには第2節以来、ディサロ燦シルヴァーノ(経1)がスタメン復帰。3連戦の最後の試合でメンバーを変えて挑んだ。
試合は法大が長くボールを持つものの、なかなかシュートまでつなげられない。12分には鈴木貴大(現4)のスルーパスに反応したディサロがキーパーをかわしシュートを決めるが、これはオフサイド。37分には初スタメンの川崎雅哉(経2)の絶妙なクロスにディサロがシュートを試みるもこれはミートせず。久々の先発のディサロは献身的なプレーでピッチを駆け抜けたが、ゴールという結果は残せず。ディフェンスラインは多少ミスも見られたが、決定的なものではなく互いに攻め手を欠いたまま前半を終えた。
後半は10番、西室隆規(経4)を中心にチャンスを作る。3分には西室のパスから白石智之(経4)がミドルシュートを放つが、これはバーの上。7分には西室がこぼれ球に反応し強烈なミドルシュートを放つが、相手ディフェンスに当たりゴールならず。是が非でも先制点を奪いたい法大は、13分に青島拓馬(社4)に代えてドリブラーの上田慧亮(現2)を投入。状況の打開を図る。すると28分。上田が中央突破からディサロとワンツーで抜け出し、相手キーパーと1対1に絶好のチャンスを迎える。しかしこの決定機に上田のシュートは枠を外れゴールならず。先制のチャンスを逃してしまう。終盤には白石に代えて永戸を投入し、勝利への執念を見せる長山一也監督。だが相手ゴール前までボールを運ぶものの、決定的なチャンスは作れないまま時間だけが過ぎていく。
このまま引き分けかと思われた後半アディショナルタイム。自陣ゴール前に入れられたロングボールを上手く処理できず、こぼれ球を青山に決められまさかの失点。その後反撃を試みるが、無情にもホイッスルが鳴り試合終了。まさかの敗北を喫し、上位争いから一歩後退することとなった。
攻め込みながらも相手ディフェンスを崩せず、最後にワンチャンスをものにされ敗れた今節。連勝も3で止まり、順位も6位まで落としてしまった。次節の相手はここ3試合勝利から遠ざかっている桐蔭大。10位と下位のチームではあるが今節の反省を活かし、確実に勝利して欲しいところだ。目標であるリーグ優勝へ―オレンジ軍団の戦い続く。(佐々木岳)
コメント
長山一也監督
-今日の試合の総括を
勝てる試合でした。もったいないゲームが多いというか、うちが負ける試合は本当にしょうもない失点というか、やってはいけないミスに近いもので失点しているので、まあ個人のところになってくる部分もあるんですけど、それを無くしていかないといけないです。そういうチームであるという状況を考えると点を取れる時にしっかりと取らないといけないです。後半相手の足が止まった時に仕留められない弱さがありますし、自分たちがじれちゃって相手にチャンスを与えてしまったのが今日の敗因ですね。そういったところで「もっとこうやっていこう」というような狙いを持って達成していく選手がいればまた変わってくると思うんですけど、そういった力がまだ無いなと感じました。今日はチャンスをもらった選手もいて、そういった選手がもっともっとアピールして欲しかったんですけど、ちょっと物足りなさを感じました。
-ハーフタイムにはどんな指示を
もっとゴールに向かおうというところと、19番(矢島輝一選手)目がけて蹴ってくるので、そこの対応切らさないようにというところでもう一回確認をしました。あと、カードをもらった選手もいたのでそこは注意するようにと。そういったところも含めて、余計なファールとかカードとか、何か不安定なゲーム運びだったかなと思います。
-早めに交代カードを切ったが
富田は前半から飛ばしてましたし、カードを貰ってたというのもありますけど、疲労の色が見えたので、疲労して足を出してカードを貰ってという感じだったので早めに代えました。
-決定的な場面はあまり作れなかったように見えたが、今日の攻撃面について
ゴールに向かう選手が少なかったというのが結びつかなかった部分だと思います。そこは今までの試合と違って迫力が無かったので、もう一回しっかりできるようにやっていきたいと思います。上田のプレーからチャンスはあったんですけど、やっぱりトレーニングでシュートが入らないというのがあるので、そこがゲームに表れている部分はありますし、本当のゲームを想定してトレーニングができているかと言ったらできてないのかもしれないです。そういったところはもっと厳しくやっていかないと、こういうような悔しい結果になってしまうので、そこは修正していきたいと思います。
-ゴールに向かう迫力が無かったというのは、3連戦の疲労が出てしまったのか
それもあったとは思うんですけど、それは相手もいっしょですし、そういう部分に関して今日はフレッシュな選手も何人かいたので、そういった選手がチャンスを掴んでほしかったですね。悪くはなかったですけど、これで勝ちに繋げて自信をつけられるのと、負けて、経験は積めても次に繋がらない状況では違います。勝って自信をつけて次のチャンスにつなげるというようなことを逃している部分はあると思うので。送り出す時に本当に良くてというところまでは言ってない部分もありましたし、疲労の具合を見て代えたという部分もあるので。もっともっと練習からやっていっていかないと、ケガ人が出たとき、永戸も今日ケガで急きょ外したんですけど、そういった時にチーム力が落ちてしまうというようなことになりかねないので、本当に強いチームにはなれないのかなと思います。
-永戸選手を欠いた中で、攻撃面でどういった指示を
川崎もクロスは得意なので、今日も前半良いクロスをあげてましたし、SBは高い位置でスペースを使うのは求めてて、攻撃に絡むということも言ってたので、悪くはなかったですけど最後の失点だったり、競り合いのところで最後まで戦えなかったという部分はあります。そういったところはまだまだやっていかないといけないのかなと思います。
-相手がボールを持つ時間帯もあったが、その時間帯を振り返って
ある程度何もさせていないというか、危ないシーンはそこまでなかったので対応はできてたと思うんですけど…。自分たちで勝てる試合を相手にプレゼントしてしまったっていう状況です。
-終了間際の失点について、止められた失点にも見えたが
いや、止めないといけないと思います。(苦笑)キーパーも含めて。一発目被ったというところもありますし2つミスもあって…。あれは一生懸命やってる選手が可哀想かなという風にも思いますけど、そういうのも含めてうちのチーム力なので。…残念です。
-失点しやすい時間帯に集中が切れて失点してしまうというのはこれまでも言われてきたことだったが
そうですね…。(今日の失点の場面で)しっかり戻しているんですけどね。戻して、まあ川崎のところは落ち着いて対応できなくてクリアできなかった部分はあったんですけど、冨澤があれをこぼしちゃうと、ああなりますね…。あれを改善するっていうのは個のところでしかないんですけど、終わってすぐに映像を見たんですけど、やってはいけないプレーですね。ただその前に得点を取れておけばなんてことはなかったと思うので。
-次節に向けて一言
まずは連敗しないことですね。連戦が終わって、しっかりとリフレッシュして。最後負けてはしまいましたが3連勝して、ある程度何をしないといけないかというのは分かったとは思うんですけど、また今日みたいなしょうもない失点で頑張りが無駄になっちゃうというのはこれからないようにしないといけないです。それをする為には点を先に取らないといけない、粘られてはいけないというところも含めて、もっと点を取るためにやるべきことを整理して、次は勝てるように準備していきたいと思います。
DF田代雅也
-今日の試合を振り返って
攻めている時間が多い中でチャンスを決めきる技術や、試合を決めてやろうという選手がいなかったから、点が生まれませんでした。最後の失点に関しては中途半端な攻撃で攻めきれず、ショートカウンターを何度もくらい、それに対して改善できなかったし、流れを読む力や一人一人の判断の甘さも出たのかなと思います。
-相手19番の矢島選手とのマッチアップについては
体を張ることについては上手い選手でしたが、特に技術が上手い選手ではなくてそれほど要注意というわけではなかったです。
-後半チャンスを作れていたが、足りなかったことは
チャンスを感じる能力や自分が決めてやろうという動きがなかったと思います。
-サイドバックの永戸選手、ボランチの黒柳選手が欠場したが、普段と守備面で違いは
特にはなかったです。(代わりに出た川崎、冨田選手は)初出場でしたけど、固さもなくうまく試合に入っていってくれたのかなと思います。
-1週間で3試合と過密日程だったが、疲労やコンディションについては
ちょっとけが人が出たりはしましたけど、チーム全体として見たときはとくには大きな問題はなかったと思います。
-ここまでチームとして得点が多い中で今日は無得点でした
引いて粘り強く守ってくる相手に対してもっと工夫したり、攻撃の連続性であったり、精度であったり、ゴールを狙う意識をもっと高めていかなければいけないと思いました。
-守備面についてはここまで昨年と違い失点も多いですが
守備だけではなくて、攻撃の終わり方や、一人一人の集中力や判断のミスが、本当にちょっとしたミスなのですが、そこが失点に繋がるというのが1部と2部の違いだと思います。
-今節の反省点をどう修正していくか
やることは大きく変える必要はないと思いますし、ただ前の選手の狙いや、後ろの選手の集中力をもっと高めていかなければいけないと思います。
-次節に向けて
アミノバイタルカップ前の試合なので、2連勝して勢いをつけたいので、必ず次の試合勝ちたいと思います。
GK冨澤雅也
-試合を振り返って
引き分けに出来た試合でした。
-試合前の監督からの指示は
勝ち点3を絶対に取ろうという指示とポジション別にそれぞれありました。
-失点のシーンはどういう状況だったのか
自分と柳沢が交錯して、誰もボールに行けなかったです。
-昨年は堅守が売りだったが、今年は失点が目立っている
開幕から守備の改善が課題なんですけど、修正出来てない。崩されるシーンが多かったり、連携のミスが目立っていると思います。
-次節へ向けて
良くなかったところを修正して、勝ち点3を必ず取りたいと思います。
MF西室隆規
-試合を振り返って
本当にもったいない試合でした。ここで4連勝できないっていうのは自分たちの力がないからだと感じています。
-前半はペースをうまく握れていないように見えたが
相手が大胆にボールを蹴ってくるチームだったので、自分たちがボールを保持する時間は少なかったんですけど、それでもサイドや中を使っていい形も作れていたのでそこまで悲観する内容でもなかったかなと思います。でもそこで決めきれなかったのが結局最後に響いてしまったのでそこは課題だと思います。
-今日は川崎選手が左サイドバックでスタメンだったが
永戸選手と川崎選手ではストロングポイントが違うので、そこは自分がパサーとしてもっと使い分けていくことが必要だったのかなと思います。
-無得点に終わったが
シュート技術やゴールへの姿勢はポジション関係なく皆が持つことが大切だと思いますし、入らない時も焦れずに上手くやっていけたら結果も変わったのかなと思います。
-個人の調子は
悪かったとは思わないですけど、相手のゴール前で仕事ができないのが自分の課題なので、得点やアシストの部分ではまだまだ足りないと感じています。もっと上を目指して頑張りたいと思います。
-連勝が止まってしまったが疲労やメンバーが変わったことは影響しているか
そこに言い訳していてはいけないですね。疲れているのはどこチームも一緒なのでその中で勝てなかったというのは自分達の力不足なので、もう一度普段の練習からしっかりやっていきたいです。
-次節に向けて
連敗をしないことが一番であって、長いリーグ戦の中で自分達の雰囲気だったり状態を落とさないように次は勝ってまた流れに乗っていきたいと思います。
フォトギャラリー
- スタメンにはフレッシュな顔ぶれが並んだ
- 左サイドから好機を生んだ白石
- 12分、ディサロがネットを揺らすもオフサイド
- 開幕戦以来の出場となった川崎(手前)
- 後ろからチームを支えるキャプテン田代
- 攻撃の中心となった西室
- 攻守に貢献した山田将
- 上田の突破から決定機も得点ならず