【自転車】東日本トラック大会 2日目 圧倒的強さで5種目制覇!
東日本学生選手権トラック自転車競技大会
2015年5月10日(日)
山梨県笛吹町 境川自転車競技場
雨から一転、快晴に恵まれた東日本トラック大会2日目。すべての種目で決勝戦が行われ、オレンジジャージの優勝ラッシュに沸いた。
2種目(4kmIP、4kmTP)で優勝した鈴木康平
試合結果
ケイリン(KR)敗者復活戦
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順位 |
名前(学部・学年) |
備考 |
1組 |
1位 |
菊山将志(人3) |
1/2決勝進出 |
3組 |
4位 |
鈴木玄人(人1) |
反則により最下位 |
4組 |
4位 |
鈴木陸来(文1) |
反則により最下位 |
ケイリン(KR)1/2決勝
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順位 |
名前(学部・学年) |
備考 |
2組 |
1位 |
菊山将志(人3) |
決勝戦進出 |
ケイリン(KR)決勝
男子4kmインディヴィデュアル・パーシュート(4kmIP)決勝
順位 |
名前(学部・学年) |
タイム |
1位 |
鈴木康平(スポ3) |
4’46″883 |
男子1kmタイムトライアル(1kmTT)決勝
順位 |
名前(学部・学年) |
タイム |
備考 |
1位 |
寺崎浩平(営4) |
1’4″665 |
大会新記録 |
2位 |
靏良生(文3) |
1’7″167 |
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スクラッチ(SC)決勝
男子チーム・スプリント(TS)決勝
順位 |
名前(学部・学年) |
タイム |
1位 |
菊山将志(人3)・鈴木陸来(文1)・松田幸貴(法1) |
1’17″881 |
男子4kmチーム・パーシュート(4kmTP)決勝
順位 |
名前(学部・学年) |
タイム |
1位 |
寺崎浩平(営4)・新村穣(法4)・鈴木康平(スポ3)・荒井佑太(営2) |
4’24″012 |
ポイントレース(PR)決勝
順位 |
名前(学部・学年) |
ポイント |
1位 |
荒井佑太(営2) |
19pt |
12位 |
渡部将太(人1) |
3pt |
13位 |
青野将大(法3) |
2pt |
戦評
ケイリン
まず法大勢が出場したのはケイリンの敗者復活戦。1日目の予選、各組で1位通過した選手以外の全員に出場権がある。1組目に登場したのは菊山。ゴール直前での野祐一郎(日大)との争いを制し、11秒61でフィニッシュ。見事1位に輝くと、1/2決勝へと駒を進めた。3、4組目には1年生である鈴木玄人、鈴木陸来が出場。両者ともにラストで大きく巻き返し上位でゴールしたかに見られたが、反則による降格で最下位に終わった。
1/2決勝は各組3名が決勝に進むことができる。菊山は2組目で出走。非常に接戦となり、選手たちは団子状でゴールを迎えた。菊山は3位でのフィニッシュであったが、1名反則による降格選手が出たため2位に。無事に決勝への切符を手に入れた。
運命の決勝戦。緊張した睨み合いの中、佐藤啓斗(早大)が大きく飛び出すと、全員がそこを追いかける。菊山も積極的にペダルを回したが、先頭に追い付くことができないままゴールとなった。しかし順位は4位と健闘。敗者復活戦から着実に上り詰め、入賞という結果でこの種目を終えた。
4kmインディヴィデュアル・パーシュート
4kmIPでは、予選を1位で通過した鈴木に大きな期待が懸かる。後半ではややスピードが落ちたように見えたものの、安定した走りを見せた。大きな声援の中、4分46秒883でゴール。惜しくも大会新記録とはならなかったが、昨日よりタイムをあげ優勝に輝いた。
1kmタイムトライアル
続く1kmTTは決勝だけの1発勝負。5組目に靏、6組目には寺崎が登場した。靏は1分7秒167で、3位の選手を僅差で上回ると2位となった。寺崎は見事な走りで1分4秒665を叩きだし、ダントツの優勝確定。さらには1分6秒452というそれまでの大会記録を大きく塗り替えた。大会日程も折り返しという中で、法大の雰囲気を大いに盛り上げる一幕であった。
快晴に恵まれた大会2日目(写真:ケイリン決勝)
スクラッチ
決勝は16名でトラック25周(10km)を走り最終着順で優勝を決める。レース中盤15周目辺りまでは集団に大きな変化は見られず、数名集団から飛び出してもすぐに吸収されるといった展開になる。18周目に集団から3人が飛び出し逃げが形成されると、集団は徐々に縦長になり遅れ始める選手も出てくる。鈴木良は集団の中で機を伺うもなかなかタイミングを掴めない。ラスト4周目になると逃げと集団のさは200mと徐々に広がり始めるが鈴木良は依然集団の中。結局3人の逃げが決まり集団の中での順位争いとなり鈴木良は7位入賞を果たした。
男子チーム・スプリント
TS決勝には予選と同様に菊山、鈴木陸、松田がエントリーし早大との決勝戦を迎えた。スタートダッシュに定評がある松田が1走の仕事をきっちり決めると、2走の鈴木陸が一気にトップスピードに持ち込む。最後は菊山がケイリン敗者復活戦の疲れがある中、圧巻のスプリントを見せ今大会3種目の優勝を決めた。
男子4kmチーム・パーシュート
予選を圧倒的強さで通過したTPメンバーは決勝戦で青野に代わり新村が出場。決勝の相手日大に最初の6周は先行されるも、7周目からじわじわと追い上げを図る。最終10周目はラップタイム23″65で走り日大に1/10秒差上回り悲願の優勝を果たした。
最強トリオ誕生の予感(左から松田、鈴木陸、菊山)
ポイントレース
炎天下の中今大会最長のPRが行われた。決勝は20名でトラック60周(24km)を走り、5周回ごとに上位4人にポイントが与えられる。青野がいきなり5周目最初のポイントを2位通過し好スタートを切ると渡部も15周目で2位通過。荒井は果敢にアタックを仕掛けるがポイントには繋がらない。しかし25周目で2位通過を決めるとここから荒井は勢いに乗り始め、30周目を1位通過し一気にトップに躍り出る。この時集団は完全に二つに分断し青野、渡辺は半周下がった後続集団の中。その後も荒井はポイントを重ね45周目で再び1位通過し、総合ポイント2位の草場啓吾(日大)と5点差をつける。しかし50周目で草場が1位通過し同点に並ばれる。ここで集団から2名が飛び出し逃げを形成し集団内で3、4位を争う展開となる。最後の55周目と60周目のゴールを荒井はしっかり3位で通過し大会最後の種目を優勝で飾った。
2日間の熱い戦いを終え8種目中5種目(OPEN種目は除く)を制しオレンジ旋風を巻き起こした法大。昨年の無冠から一転して圧倒的な強さを見せつけた。中長距離では結果を残したものの、スプリントやケイリンの短距離では優勝することができなかった。インカレで総合優勝を獲るには今後短距離でも結果を残すことが必要になってくるだろう。(竹内・野口)
選手たちのコメント
寺崎浩平
―1kmTT大会新記録での優勝について
(1分)4秒台を出せるとは思っていなくて外のバンクで6秒以上出したことがなかったので、とりあえず5秒前半を狙いに行きました。でも結果的に4秒台が出せたので満足しています。
―自己ベスト更新ということですか
外での記録は更新して、ドームだと4秒2という記録があります。
―意識した相手はいましたか
今大会では特にいなくて、二年前に日大の末木浩二選手が出した6秒4という記録とその年のインカレで自分が外のバンクで出した5秒2の記録を意識して走りました。
―4kmTPでも優勝されましたが
日大に勝てればいいと思っていたんですけど、レース中も横を見たら負けている場面もあったので内心焦ってはいたんですけど、監督から自分が多めに引くようにオーダーが出ていたので長めに引きました。
―1kmTTの後で疲れはありましたか
それは特に感じなくて、バンクのコンディションも昨日より良くて軽いかなっと思ったんですけど、他のメンバーがタイムを落とす場面もあったんでペースの上がり下がりが自分としては結構きついことがありました。
―3人になったときに焦りなどは感じますか
誰一人ちぎれられないんで急にペースは上げられないですね。
―ほぼ同時に日大も3人になったのは気づかれましたか
はい、日大にはちぎれ役の人がいるのでそこで油断せずに自分のペースを守っていこうと考えていました。
―新村選手が決勝では出場されましたが
やっぱり新村が出てくれると安心できますね。
―次の大会は
7月にある個人トラックです。普段通り練習すれば結果はついてくると思います。
鈴木康平
―今大会を振り返って
成功もすごくあったんですけど、課題も見つかったというのが良かった大会でした。
―チームパーシュートでは、作戦などはありましたか
自分か新村先輩が切れるみたいな感じになってたんですけど、新村先輩が切れて。意外と荒井とか…寺崎先輩が3回引いてくれて、それで結構自分も踏めて良かった感じはあったんですけど。それにしてもちょっとタイムを落としすぎちゃったかなっていう。そこが課題です。
―今日の目標は優勝だったのでしょうか
本当は大会記録なんですけど。そうですね、それ以前に優勝だったんで、まずはそこが達成できて良かったです。
―今日のコンディションは
最高ですね。バンクも風が吹いていなければ軽かったので。すごく回しやすかったです。
―この会場は走りやすいのでしょうか
普段こんなに風吹くことないんですけど。乾いてるのでバンクが軽くてタイヤが回りやすくなってます。
―チームパーシュートのメンバーはどのように決められましたか
ゴールデンウィークに合宿があって、その時は本当は自分はついていけなくて外されてたんですけど。昨日の個人パーシュートの方で調子が良いみたいに言われて、急きょですね。
―法大から多くの選手が表彰台に上りましたが、印象は
思ったより今年の1年生が強いなっていう。あとはやっぱり寺崎先輩と新村先輩はさすがっていう感じがありましたね。
―今後特に改善していきたい点は
個人パーシュートもチームパーシュートもなんですけど、後半が弱いなっていうのをすごく感じたのでそこが今後の課題ですね。
―次に出場される大会は
7月の頭の全日本学生選手権トラック自転車競技大会です。
―種目は
まだ決まってないんですけど。個人追い抜きと、多分マディソンです。
―ペアは
白垣です。
―意気込みをお願いします
次は東日本とかいうくくりではなく全国なので、とりあえずは最低でも3位。且つ自己新を出せたらいいなって思ってます。
菊山将志
―TSはどのようなレース展開でしたか
1走の松田がいい感じのスタートを切ってくれて、あまり速いとは感じなかったんですけどタイムもしっかり出ていて、2走の鈴木陸来が自分に24秒台で繋いでくれて、その後の自分も結構踏めてまさかの良いタイムが出ました。
―予想していなかったタイムが出たということですか
そうですね、本当に一年生も良い感じで入ってくれて3人がベストな状態だったことが一番の勝因ですね。
―3走を走られた理由は
1kmが一番自分が走れていたからです。
―ケイリンは惜しくも4位という結果ですが
予選からミスをしてしまって敗者復活に回ったんですけどそれもぎりぎりだったんで、気持ち切り替えて決勝に臨もうと思ったんですけど、足が想像以上にきつくて、連戦での出場だったんで足が回らなかったです。
―応援の声は聞こえましたか
はい、声援が本当に力になりました。これが法政の一丸魂なんだなって感じました。
―次の大会は
しばらくなくて7月の個人トラックですかね。RCSもあんまりでないと思うので。
荒井佑太
―今大会を振り返って
団抜き(チームパーシュート)のメンバーに初めて法政大学で選ばれて。個人種目はポイントレースだったんですけど、まずはチーム種目の団抜きで頭取りたいなって思って。その団抜きが優勝できたので今は嬉しいです。
―それぞれの種目で作戦などはありましたか
団抜きはもうただただ先輩たちの流れにのってついていくだけっていう感じで。足がある人は長く引いて、辛い人はタイムを落とさないようなスピードで走るっていうルールがチームの中でありました。ポイントレースは団抜きの後で。疲れもあったんですけど、積極的に攻めたら結果はついてくるなって思ってたので。積極的にっていうことを目標に走りました。
―今大会での目標は何でしたか
やはり走るからには出た種目全部で優勝っていうのが目標でした。
―今日のコンディションは
昨日の疲れも若干残っていたので、団抜きでは少し先輩方に迷惑をかけてしまったんですけど。ポイントでは団抜きのいいムードがあったので、足が回りました。
―この会場の走り具合は
合宿などもここのバンクで何度もやっているので、自分としては相性いいと思います。
―ゴールデンウィークの合宿はいかがでしたか
調子がすごく悪くて。その中でも寺崎先輩だったり新村先輩のアドバイスであったり、あとはコーチ、監督からの指示をしっかり聞いて乗り切ることができました。
―チームパーシュートのメンバーはどのように決められましたか
予選は、新村先輩の調子が少し悪かったので、今できるベストパフォーマンスを出すためにも青野先輩を入れたような形ですね。
―法大から多くの選手が表彰台に上りましたが、印象は
タンデムの相方である菊山先輩もチームスプリントで勝ってくれたのですごく嬉しかったです。
―今日見つかった課題は
ポイントであっても団抜きであっても、自分の満足いく走りっていうのがまだまだできていないので。これからバンクだけでなくロードでも、持久力を磨きたいなっていうふうにさらに思いました。
―次に出場される大会は
5月末のチームロードですね。
―意気込みをお願いします
チームロードには主将である相本先輩も出場するので、その胸を借りるつもりで。仲間同士でしっかりコミュニケーションを取って上位に食い込めるように頑張りたいと思います。
鈴木良
―昨日のスクラッチ予選かの結果や内容はいかがでしたか
実力が足りないのですが、自分から行っちゃって、それでほかの選手にうまく使われて、8着になってしまったという感じです。
―レースの入りで突っ込んでしまったということですか
そうですね。自分自身落ち着きがなくて、焦ってしまって自分から動いてしまいました。
―今日のスクラッチ決勝では7位でしたが
昨日は、自分から行っちゃった(突っ込んだ)ので、今日は、人をうまく使って最後だけ(優勝を)狙いに行こうと思ってましたけど、そのおかげで昨日よりは良かったと思います。
―今回の2レースで見つかった課題は
もう少しスピードと持久力をつけたいと思います。
―次の試合に向けての意気込み
次は今回よりもいい成績を残せるように頑張りたいです。