【水泳】NEXT STAGE 主将・副将インタビュー

水泳

【水泳】NEXT STAGE 主将・副将インタビュー

第91回日本学生選手権水泳競技大会
2015年9月4(金)~6日(日)
古橋廣之進記念浜松市総合水泳場

今年のスローガン「Evolution」。チームを進化させるべく奮闘した主将・副将に1年間の思いとともに、仲間と泳ぎ切った4年間を振り返ってもらった。

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全力で泳ぎ切った伊佐治

主将・副将インタビュー

伊佐治淳(男子主将)

ー今のレースを振り返って
この試合を通して、シードはもちろん総合優勝の目標もあったのですが、クリアできずOBの方々に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

ーレース前の円陣ではどのようなことを話しましたか
僕はもう引退なのですが、残りのメンバーはまだ来年もあるので、しっかり次につながるレースをして、終わったあと応援してくれているみんなに笑顔で手を振れるようにしようと言いました。

ー女子は先ほど800㍍フリーリレーでメダルを獲得されました
いい流れをつくってくれたのですが、僕たちがタイムを落としてしまいました。でもここまできたらやはり気持ちを見せるレースが一番大切だと思ったので、前半から突っ込んでいきました。後半失速してしまったのですが、気持ちは見せられたかなと思います。

ー100㍍と200㍍を振り返って
一昨日はベストも出ずに順位もふがいない結果だったのですが、キャプテンとしてしっかりやるぞという姿勢は見せれたかと思います。

ー最後のインカレを振り返って
最初にも言ったのですが、シードを守りきることができずに本当に申し訳ないです。

ーキャプテンとしての1年間はどのようなものでしたか
部員50人をまとめるとなると、自分の思っていたよりしんどかったです。でも部員との時間をつくってミーティングを何度もした結果、個人ではあまり結果を残すことができなくても、リレーでみんなの気持ちが一つになったときはやってきてよかったなと思いました。

ー副将の堤選手はご自身にとってどのような存在でしたか
やはり主将・副将というと、キャラクターの違う人間がやったほうがよくて、僕は熱くみんなに頑張ろう頑張ろうと声をかけていて、それに対して堤は自分が練習を頑張る姿を後輩に見せるという関係でした。下級生はそれぞれ自分の好きなスタイルについていけたりしたので、いい形で主将・副将という関係が築けたかなと思います。

ー4年間で思い入れのある大会は
毎年のインカレはすべて記憶に残ってます。今までは4年生のためにと泳いできたのですが、今回は自分がそういう立場になって、後輩が僕たちのために点を取ると言ってくれました。チームが厳しい状況だと感じたら、自分らしいレースよりも前半からとばしてチームのためになるようなレースをしようと後輩が実行してくれました。本人たちはそういうことは言ってくれないのですが、レースを見ててそれを痛感しました。今年はすごく後輩に助けられた大会だったと思います

ーキャプテンとして大変だったこと
50人もいると好き嫌いがあったり、部員とコーチとの間で意見の違いがあったりして、すごくまとめるのが大変でした。特に最近は就活との両立が忙しかったのですが、主将という役割を僕に与えてくれたことは、すごく光栄でした。

ー逆にキャプテンをやって良かったと実感したこと
去年のインカレが終わってからすぐに来年の目標を決めて、みんなで頑張ろうと言ってきて1年たった今、それに向かってみんなが一つになっている姿を見たり、後輩やレギュラーになれなかった選手たちが頑張ってくださいと言ってきてくれたり、チームのために働いてくれているところを見ると、本当にうれしく思います。

ー理想の主将像などはありましたか
主将というよりか、僕が1年生のときのチームが、大学に入ったばかりだというのもあって、すごく新鮮で印象に残っていました。実際に4年生がチーム全体のために動いていたそのときのチームを目標にしていました。

ーインカレ前にチームで話し合ったことは
主将になってからみんなに言ってきたことが4つあって、1つは“目標を明確にすること”、2つ目は“チームのために自分にできることは何かを考えること”、3つ目が、“今言った2つをチーム全体で共有すること”。こうすることで選手1人1人に自分がやらなければいけないという責任感を植え付けることができたと思います。最後に4つ目は“ポジティブになろう”ということです。去年と一昨年は初日が悪くてチームが全体的に下がっていってしまったので、ポジティブになることで自分のレースができるのではないかと思い、みんなに伝えました。

ー次期主将の渡邊選手について
彼は実力もあって、僕と同じようなタイプで熱い人間なので、またチームをより一層強くしてくれるかなと願っています。やはりチームをまとめるにあたって難しいことはたくさんあると思うので、そういうときには“いつでも頼ってこい”と言っています。

ー同期に向けて
まず最初に法政に入れて本当によかったと思っています。僕は1年生のころから学年のキャプテンみたいなことをやっていたのですが、しっかり僕をサポートして、チームを作り上げようとしてくれました。最初はばらばらだったのですが、半年程たったころから、みんなが一つになって、同じ目標を持ってやってこれたので、支えてくれてすごく感謝しています。

ー後輩に向けて
僕たちがシードを落としてしまって申し訳ないのですが、残っているメンバーは一人一人練習にしっかり取り組んでいますし、成果が出るのも時間の問題だと思うので、腐らずこの悔しい思いを忘れずに頑張っていってもらいたいと思います。

ー支えてくれた監督やコーチに向けて
大学に入ってからではなく、高校のころから勧誘していただいて法政大学に入ることができて本当にありがたく思っています。僕たち主将・副将の関係のようにコーチの方々も真剣に練習を見てくださったり、選手が落ち込んでいるときにはコーチのギャグなどでチームの雰囲気を明るくしてくれたりと、僕たちがつくれなかった部分も一緒につくってくださって本当に感謝しています。

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熱い心でチームをけん引した伊佐治

浜野麻綾(女子主将)

(予選後)
ー今のレースを振り返って
決勝に残らなければ話にならないので、残り2組レースがあるということで不安な状態です。

ー今季は不調に苦しんでいた中でのインカレ、主将として重圧も大きかったのでしょうか
この大会みんな思うように泳げていないように感じているので、私たちブレ3人がカバーしていかなければいけないと思います。しっかりここは決勝以上に残って瀬里奈もB決勝に頑張って食い込めるようにしたいと思います。

ー決勝に残ったら狙いたいタイムは
レベルの高いレースになると思うので、26秒10のベストをしっかり更新して上位に食い込んでしっかり得点を稼いでいきたいと思います。

ー主将としての1年間はいかがでしたか
大変なこともたくさんあったのですが、みんなが協力してくれる部分もあったので、チームワークの良さを感じることができました。

ークラブ練の選手が多い中どのようにチームをまとめようと考えていましたか
全員でミーティングをすることは少なかったのですが、できるだけみんなで集まれるときは必ずミーティングをして、同じ意識を持てるようにしました。それと、文字にはなってしまうのですが、携帯なども使って、気持ちがしっかりみんなに伝わるようにしました。学校練同士でもクラブ練同士でも全体のつながりをつくっていけるように心がけました。

ー同期として、同じ種目の選手としてずっと共に戦ってきた茂木選手については
1年生のときはお互い負けず嫌なところもあって、リレーに出る出ないで喧嘩もしたことがあったのですが、それも今となってはお互い良い存在になることができたと思います。今シーズンは2人とも苦しんでいたのですが、今回200㍍も400㍍も調子を戻してきていて、2人が女子の得点を稼ぐ鍵だとも思うので2人で頑張っていきたいなと思います。

ー4年間を通して一番自分が成長できたのは
この1年間本当につらかったのですが、やはり同期の存在もあってやっとこのインカレで立ち直ることができたので、その感謝を忘れないで次もしっかり泳ぎたいと思います。

ー一番思い出に残っている大会やレースは
2年のときの東アジアや、3年のときのジャパンオープンで2番になったことと、最後主将としての今年のインカレはすごく印象に残っています。

(決勝後)
ー銅メダル獲得おめでとうございます。目標の26秒台を大きく上回るタイムでしたが
ありがとうございます。女子の平泳ぎは実力を持っている選手が多くて、正直自信はなかったのですが、最後のインカレの最後の種目ということで、底力なのかどうかわからないのですが、最後まで力を出し切ることができました。タッチをして自分のタイムを見たときに、ベスト更新が8年ぶりだったので信じられない気持ちでした。大会をいい形で終われたことに嬉しい気持ちでいっぱいです。

ーレース後に涙をこらえるような姿も見えたのですが、そのときの心境は
何かを思うというより、終わったということと、ベストを出して表彰台に上れたということでいろいろと複雑な気持ちでした。

ーインカレの総括をお願いします
女子総合優勝を目指していたのですが、初日から得点源のブレ陣が思うようにいかなくて、後輩たちもなかなか思うような結果が出せていませんでした。けれどそんな中でサポートメンバーの支えなどもあっていい雰囲気で最後まで試合ができました。この後800㍍リレーでもしっかりメダルを穫って、いい涙でも笑顔でもいいので、みんなでいい形で終わりたいです。

ー次期主将は
3年生に学校練習をしている選手がいないので、主将というより青木智美と小林江舞と田中瑞穂の3人が副主将という体制になります。智美は世界水泳などに選ばれていて責任感もありますし、江舞も練習の拠点はコナミで遠いのですが、チームのことをきちんと考えられる子だと思います。瑞穂に関してもイトマンで法政のプールを借りて練習したりしているので、学校の練習の様子なども見ることができていると思います。しっかり同期でコミュニケーションを取って3人で頑張っていってほしいなと思います。

ー今後も競技は続けていきますか
続けていきたいと思うことはあるのですが、そううまくいくかはわからないので、今のところは続けない方向で考えています。

ー同期に向けて
女子は人数が少ないからこそ、みんなが1年生のときからレギュラーになって一緒に戦ってこれたことはすごくうれしいです。こうやって調子が悪かった中で表彰台に上れたことは、同期の応援のおかげだと思います。レースに出てる中でもお互いに声をかけ合ったり、緊張をほぐすためにふざけ合ったりしてくれたおかげで、最後うまく終われたと思います。

ー後輩に向けて
女子は一時期はシード落ちも経験したのですが、そこから今は強いチームになっていると思うので、今後もしっかりシードを守ってもらいたいです。今回できなかった2位であったり、総合優勝であったりはいずれかは絶対に成し遂げてほしいと思います。

ー最後に監督やコーチなどに向けて
私は自己主張が強いほうだったので、自分の意見を通そうとしてばっかりだったのですが、その中でも我に返ったときにはやはり監督やコーチの支えは自分にとってすごく大きいものでした。反抗していたこともあったのですが、今ではとても感謝しています。

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今年は苦しいシーズンとなった浜野

堤大陸(男子副将)

ー今のレースを振り返って
12秒台を出してなんとかB決勝に残りたかったのですが、自己ベストは更新できたものの、自分の力不足で残れず悔しいです。

ー最後のレースということでどのような気持ちで臨みましたか
法政大学に入学して、一度もインカレで予選を突破して得点が取れなかったので、最後ぐらいは貢献したいと思って臨みました。

ー初日の100㍍の泳ぎは
100㍍も調子が良くベストで泳げました。自己ベストが両方出せたことはよかったと思います。

ー主将の伊佐治選手とはどのようにチームを引っ張っていこうとお考えでしたか
基本的には伊佐治が主に引っ張っていて僕は何もしていなかったので、結果で引っ張っていこうと思っていました。

ー副主将としての1年間は
本当に頼りない副キャプテンだったので、皆には申し訳なかったなと思います。

ー一番思い入れのある大会やレースなどはありますか
このインカレが一番僕の中ではいい思い出だと思います。

ー4年間でつらかったことは
1年目が全く自己ベストが出なくて、辞めたいと思うくらいつらかったです。

ーそのときを乗り越えられたきっかけなどはありますか
大学まで水泳を続けてきて、このままではだめだと2年目のインカレで思って、そこから意識が変わったかなと思います。

ーこれまで水泳を続けてきて得られたものは
最後に一応ベストという形で終われたので、どんなに苦しくても最後まで諦めずに努力すれば、結果が出るという経験を得られたと思います。

ー同期に向けて
とにかくありがとうと言いたいです。

ー後輩に向けて
みんな力は持っているので、しっかり練習をすれば絶対に結果が出ると思います。今回のインカレがどういう結果で終わっても、来年に向けて頑張っていってほしいです。

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結果でチームを引っ張った堤

フォトギャラリー

  • 3全力で泳ぎ切った伊佐治
  • 1熱い心でチームをけん引した
  • 4大会後、最後の挨拶を行った伊佐治
  • 8最後は笑顔で終えた浜野
  • 7今年は苦しいシーズンとなった浜野
  • 6結果でチームを引っ張った堤
  • 5最後のレースで見事ベストを更新した
  • 2チーム全員の応援が選手を鼓舞した
 

 

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