• HOME
  • 記事
  • 水泳
  • 【水泳】第97回日本選手権 ② 柏崎清花 400m個人メドレーでまさかの敗退 目標達成ならずも「インカレ優勝」に向け再出発!

【水泳】第97回日本選手権 ② 柏崎清花 400m個人メドレーでまさかの敗退 目標達成ならずも「インカレ優勝」に向け再出発!

第97回日本選手権
2021年4月3日〜10日
東京アクアティクスセンター

大会初日の400m個人メドレーで悔しい結果に終わった柏崎清花(営4)が400m自由形で決勝進出を果たした。決勝は「絶対ベストが出る」というコンディションだったが、雰囲気に呑まれ理想とする泳ぎができず、8位入賞も手放しでは喜べなかった。

次の目標は400m個人メドレーでインカレ優勝と語った。(写真提供・日本水泳連盟)

2日目 結果

予選結果(女子)

種目 順位 選手名 タイム 備考
400m自由形 8位 柏崎清花 (営4) 4分14秒83 決勝進出
18位  柴田夏海 (スポ4) 4分19秒42

予選結果(男子)

種目 順位 選手名 タイム 備考
100m背泳ぎ 23位 由良柾貴 (社2) 56秒05

決勝結果

種目 順位 選手名 タイム 備考
女子400m自由形 8位 柏崎清花 4分18秒10

Pick Up

柏崎清花

東京五輪代表を争う独特の緊張感に苦しめられた。2大会連続で表彰台に上り、2年前はユニバーシアードの日本代表にも選出された種目でまさかの予選落ち。「五輪出場が全く手に届かなかったので、悔しさというよりはぽっかりと心に穴が空いてしまったような感じでいます」。柏崎はややうつむき加減に答えた。

のしかかった重圧

五輪出場を狙った400m個人メドレーの予選。第5レーンから飛び出した柏崎は最初の100mを1分03秒37で折り返す。「バタフライはいい感じに入れた」とここまでは順調だった。だが、かかる重圧が頭を真っ白にした。課題とする背泳ぎと平泳ぎで徐々に周りから置いていかれたことで「気持ちの部分で焦ってしまいました」と話す。本来の自分の泳ぎを見失い、記録は4分48秒34。自己ベストからは6秒近く遅れ、悔しくも予選落ちに終わった。

自由形種目でも自身への期待が空回りを生んだ。調子は「絶対ベストが出る」と言うほど。しかし「タイムを出さなきゃいけないと思ってしまった部分があった」と200mも400mも理想からは遠のいた。400m自由形では8位入賞を果たしたものの手放しでは喜べなかった。

実は少し不安を持って臨んでいた。「2年前のユニバーシアードの日本代表を決めた時と比べてしまうと、まだまだだなと感じる練習が多かったように感じます」。12月の日本選手権が終わった時も「4月の選考会に向けて少し焦っています」と話していた。五輪を目指す者が背負うプレッシャーの大きさは計り知れない。ただ「その時その時の自分の全力を尽くして練習はできていたので後悔はないです」と言い切った。

有終の美を飾る

卒業業後は競技を続ける予定はなく、インカレが引退試合になるという。「インカレで優勝して締め括れるように頑張ります」。狙っていた今回の日本選手権で思うような結果が出せず、なかなか前を向けないのではと思われたが、高みを目指す強い意志に変わりはなかった。『インカレ優勝』という柏崎が自分自身に課した最後の挑戦。悔いなく勇退の花道を飾るために、まだその歩みを止めるわけにはいかない。

(記事/取材:根本 成)

インタビュー

柏崎清花

ー 日本選手権を終えて今のお気持ちは
一番自分の種目としてやってきた400m個人メドレーで目標としていた五輪出場が全く手に届かなかったので、虚無感と言いますか、悔しさというよりはぽっかりと心に穴が空いてしまったような感じでいます。

ー レースから日が経ちましたが、気持ちの整理や切り替えはできましたか
レースが終わってから1週間オフを取らせて頂いて、今は練習を再開しています。ただ、再開後の練習はまずはフォームを見直すところから始めるということをコーチと話し合い、1ヶ月程度はゆったりとやっていこうという感じになりました。

ー 冬季練習の部分での手応えというのはどういったものでしたか
2年前のユニーバーシアードの日本代表を決めた時と比べてしまうと、やはり出来ていなかった部分とか、まだまだだなと感じる練習が多かったように感じます。でも、その時その時の自分の全力を尽くして練習はできていたので後悔はないです。

ー 具体的にどのような練習が足りなかったと感じていますか
ペース練習や持久形の練習もそうですし、もう全部が2年前と比べてしまうと頑張りきれていない自分がいたのかなと振り返ってみて感じました。

ー 2月にはジャパンオープンがありました
ジャパンオープンに関しては全く調整をしていなくて、前日までウエイトをやるような感じで臨んでいました。そこは4月の選手権に向けての通過点として捉えていました。その前の12月にあった日本選手権は400m個人メドレーで3位になることができましたが、今回の日本選手権よりも練習の出来が良くて、自分に自信を持ってレースができていたのかなと思います。

ー 練習としては400m個人メドレーがメインでしたか
そうですね。3月まるまる合宿に行っていたのですが、今回の日本選手権は400m個人メドレーで狙うということを決めていたので、最初は個人メドレーの練習をやっていました。ただ、自分は個人メドレーの練習をすると自由形が良くなって、自由形の練習をすると個人メドレーの方が良くなるという傾向があったので最後の方は自由形がメインの練習をやっていました。

ー どのような気持ちで今大会に臨まれましたか
5年前の選考会はもう出るだけという感じで、決勝にも残れるような選手ではなかったですし、五輪を狙える位置にはいなかったのであまり緊張はしなかったのですが、今回は普段と違うと言いますか、会場の雰囲気や周りの選手の雰囲気に呑まれてしまって感覚が変わってしまったところがありました。

ー 初日の400m個人メドレーのレースを振り返っていかがですか
400m個人メドレーはアップの段階では「今日、結構調子いいな」と思っていたのですが、直前になっていきなり緊張し始めてしまい思うような動きが全然出来なくなってしまったのが悔しかったです。

ー どの辺が上手くいかなかったですか
全体的に4泳法とも、練習では背中を使うことによって楽に速く泳ぐことができるように取り組んできましたが、いざレースとなったら普段使えていた場所が使えなくなりました。最初のバタフライはいい感じに気持ち良く入れたのですが、その後の背泳ぎから苦手種目ということもあり、周りに置いていかれてしまったことで気持ちの部分で焦ってしまいました。

ー やってきたことを出せなかったと感じてますか
その時の全力は出せていたとは思いますが、本来の全力ではなかったのかなと思います。

ー 2日目の400m自由形では8位入賞という結果でした
予選を終わった段階で、すごく身体が軽くて決勝は絶対ベストが出ると思っていたのですが予選と決勝の雰囲気が違って、自分の心と体のコントロールができなくなってしまいました。4秒ほどタイムを落としてしまったのですが、そこはちょっとメンタルの部分が一番の原因かなと思います。

ー 3日目は200m自由形に専念する形になりました
400m個人メドレーが終わった時点で、個人メドレーをやるのは今は無理だなというのをゴーチと話をして棄権という決断をしました。

ー 200m自由形はどのあたりを狙っていましたか
自由形は感覚が良くて、予選は結構気持ち良く泳げていました。準決勝は「1分59秒台は出るよね」と事前にコーチから言われていたのですが結果としてはタイムを落とす形になりました。タイムを出さなきゃいけないと思ってしまった部分があり身体が力んでしまったのだと思います。

ー 自由形は自信を持っていましたか
コーチからも、トレーナーさんからも自由形は絶対(ベストが)出るよねと仰って頂けていましたし、自分でも調子が良くて進んでいる感じがして自信がありました。ただ、狙い過ぎて空回りしたのかなと思います。

ー 大会を通して今後につながるきっかけのようなものは掴むことはできましたか
400m個人メドレーで今大会は雰囲気に呑まれてしまいましたが、次の目標はインカレで優勝と決めていて、それに向けてやるべきことが明確になったのでしっかり練習を積んで頑張りたいと思います。

ー 今後はどういった課題を持って練習に取り組みますか
バタフライと自由形は安定していますが、真ん中の背泳ぎと平泳ぎをどれだけ縮めていけるかというのが課題になってくるのかなと思います。

ー 水泳は卒業後も続けていく考えはありますか
続けないです。インカレが引退試合になると思います。

ー 最後にどういった形で競技人生を締め括りたいか教えてください
2年生の時にインカレで優勝することができましたが、去年は3番で思うような結果が出せずに終わってしまった。最後のインカレでは有終の美を飾るということで優勝して締め括れるように頑張ります。

柴田夏海

―今大会を振り返って
今回のレースは、結果を出さなきゃいけない場面で、調子が上がりきらずに両種目とも決勝に残れず悔しかったです。

―調整について
これほど大きい試合が続くことはないので、調整は難しかったです。

―冬の練習について
12月、2月に試合があったので、例年に比べて追い込み練習は足りなかったです。

―選考会の雰囲気は
4年に1回ということでいつもと違いました。会場にいる全員が本気で挑んでいるのが伝わってくる感じでした。

―競泳人生における五輪とは
水泳を始めてからずっと出たい夢の舞台でした。

―東京五輪への思い
毎年1年ずつ目標を上げていって、選考会へ向けてステップアップしていく感じでした。

―次の五輪は
今のところ、今年の10月で引退する予定なので、考えていないです。インカレで結果が残せればと思っています。

―収穫課題は
スピード強化など多方面で改善していかないと思います。

―次の大会は
大きい大会はジャパンオープンで一番近い大会は春六で50メートル自由形とバタフライに出場します。

―今後の目標
ジャパンオープンで今回の悔しさを晴らすために、自己ベストを出して表彰台に上がれたらと思っています。

(取材:山田陸斗)

関連記事一覧