【ハンド】2016年度関東学生ハンドボール連盟春季リーグ戦 第1節 対東海大 新体制始動、新スタイルで開幕戦勝利!
2016年度関東学生ハンドボール連盟春季リーグ戦
2016年4月16日(土)
日本大学八幡山体育館アリーナ
春季リーグ戦の幕が開いた。初戦は昨春の王者、東海大。今年の法大のスタイルは「堅守遅攻」。昨年の得点力という課題を乗り越え、法大はどんな進化を遂げたのか。この開幕戦で勝利し勢いに乗りたいところだ。
試合結果
トータル試合結果
27 法政大学 |
12 | 前半 | 8 | 21 東海大学 |
---|---|---|---|---|
15 | 後半 | 13 |
スターティングメンバー
選手名 | 身長 | ポジション | 出身校 | 得点 |
---|---|---|---|---|
#20 高間アミン(経3) | 178 | LW | 群馬・富岡 | 8 |
#25 黛祐貴(経2) | 177 | LB | 群馬・富岡 | 1 |
#31 山本祐輝(スポ1) | 178 | CB | 埼玉・浦和学院 | 4 |
#28 田島走(社2) | 176 | RB | 茨城・藤代紫水 | – |
#11 立野省吾(社4) | 170 | RW | 茨城・藤代紫水 | 3 |
#3 長谷川良介(社4) | 184 | PP | 茨城・藤代紫水 | 4 |
#21 柿崎雅俊(デ工4) | 183 | GK | 埼玉・浦和学院 | – |
交代選手
選手名 | 身長 | ポジション | 出身校 | 得点 |
---|---|---|---|---|
#26 内門竜之介(経3) | 179 | RB | 鹿児島・鹿児島工業 | – |
#23 福本直也(経2) | 173 | CB | 神奈川・法政二 | 1 |
#12 仲村充(社2) | 180 | GK | 茨城・藤代紫水 | – |
#6 石川雄貴(経4) | 183 | RB | 神奈川・法政二 | – |
#4 竹野恭平(社3) | 170 | RW | 神奈川・法政二 | – |
#35 松岡寛尚(経1) | 172 | CB | 茨城・藤代紫水 | 5 |
#9 猪俣淳三郎(経4) | 168 | LW | 神奈川・法政二 | 1 |
※LW…レフトウイング(レフトサイド)、LB…レフトバック、CB…センターバック、RB…ライトバック、RW…ライトウイング(ライトサイド)、PP…ピヴォットプレーヤー
戦評
東海大のスローオフで始まった前半、ピヴォットの長谷川良介(社4)の体を張ったプレーでファールを誘い、ペナルティスローを獲得。これを高間アミン(経3)がしっかりと決め、先制点を勝ち取った。しかし、先制点こそ勝ち取ったものの開始5分で3-1と東海大のリード。法大の苦手とする3対3のDFに阻まれ、攻めきれずにいた。この場面で活躍したのが、法大の守護神、柿崎雅俊(デザ工4)。好セーブを繰り広げ、東海大の勢いを止める。笑顔で拳を振り上げる姿も見せ、チームを盛り上げた。ここから逆転劇が始まる。唯一、新入生にしてスタメンに抜擢された山本祐貴(社1)がDFに切りこみ、ボールをゴールへと叩き込む。まだ法大の猛追は止まらない、続いて高間が豪快なジャンプシュートを決め同点に追いついた。そして、試合開始から13分黛祐貴(経2)が東海大のパスミスを拾い、速攻を決める。逆転の瞬間だった。ペースをものにした法大。堅固なDFで東海大の得点を許さない。本領を発揮し、12-8と4点差で前半を折り返した。
後半、昨年からの課題となっている立ち上がりの悪さが懸念されたものの、勢いは止まらない。高間、立野省吾(社4)が積極的に動き攻撃を仕掛ける。負けじと、東海大もカットインやサイドから得点を狙う。しかし柿崎、仲村充(社2)のGK陣が抑え、加点を許さない。上級生だけでなく、ルーキーの活躍も目立った。松岡寛尚(経1)だ。オフェンシブなDFに負けずに切りこみ、高間に次ぐチーム内最多の5点を獲得した。試合時間残り10分のところで、高間が足を負傷し退場するという予想外な展開になったものの、選手たちは落ち着いていた。高間に代わって投入されたのが猪俣淳三郎(経4)。冷静なパス回しを見せ、自らもゴールを狙うが得点にはならず。試合終盤は東海大の3連続得点を許し、点差を縮められてしまったもののラスト数秒のところで猪俣が放ったシュートが見事に決まり、同時にブザーが鳴り響いた。結果は27-21と6点差で勝利。春季リーグの好調なスタートを切った。
主将の長谷川は、春季リーグ直前目標はベスト3だと口にていた。しかし、この初戦の勝利でその言葉を撤回し「目標は優勝です」と語った。もちろん勝ったことに対する喜びはあるが、あくまで1勝だと語る彼の眼には自信が宿っていた。新スタイルをものにし実力と自信を手にした法大ハンド部。まだ春季リーグは始まったばかりだが、「1勝」を積み重ね今年こそ春季リーグ優勝を果たしてくれるだろう。(梶山麗)
監督・選手 コメント
佐藤浩監督
―今日の試合を振り返って
全体を通しては、うちの得点力としては25点前後の試合でどうなるかという感じで、30点以上の点の取り合いになると厳しいと考えていました。その中でうちが12点相手が8点と、ベストな形で前半を終えることができたので、まずしっかりと自分たちのペースでやっていくことを意識できて、後半にも良い形で入れたのが良かったと思います。さらに後半になると長い時間試合していると必ず苦しい場面があると思うんですけど、そういったところも自分たちで落ち着いて試合ができたということが一試合通して一番良かったことだと思います。あと選手としてはGK2人が当たっていた、柿崎がノーマークのシュートも止めてくれて、前半の失点を一桁に抑えてくれたのが試合の中で一番助かりましたね。GKが取れる形っていうのもDFがきちんと機能している、GKの事前準備ができている状態。練習でやっている約束事通りにできているのが良かったと思います。
―相手の東海大の印象は
やっぱり3対3のDFやってくることは分かっていたんですけど、そこはうちの苦手とする所なので最初はセットで攻めあぐねるなという懸念があって、曽於3対3のディフェンスに苦しんだ出だし、なので相手にリードされて攻めきれずむこうに速攻をやられてという負けパターンに入るような感じだったんですけれども、そこで一旦落ち着いて広いスペースをどう使うか、想定はして練習をしていて早くそこの形に持っていけたらと思っていたので、東海大のディフェンスにしっかり対応できたのは良かったなと思います。
―昨年のチームと違うところは
逆にそんなにメンバーが変わっていないところが、今までとは違うところというんですかね。それが逆に強みになっていると思います。メンバーとしては去年キャプテンだった渡邉大貴(2016年度卒)がポスト、ピボットのポジションだったんですけど、そこに今年のキャプテンの長谷川が出ていて去年この2人は交代で出ていて、去年の4年生が卒業してしまうからといって、戦力ダウンにはならなかった。こういう部分に心配がなかったのと、去年の4年生の遠藤由陽(2016年度卒)の代わりに入ったのが、今日1年生の2人。その2人がしっかりと点を取ることができたので、いなくなった4年生のところがストームポイントとなって変わらないところに、変わった人たちがしっかり強くなって試合に通用したというところが特徴かなと思います。
―1年生の山本祐貴選手をスタメンに抜擢されましたが
山本祐貴くんはディフェンスがまず良いんですね、なので選手交代する時がやっぱり試合の中で弱点になってしまうところなので、交代をしないで済む選手にフルタイムで出てもらうのが1番望ましい形なので、最初のスターティングとして出しました。あと、交代で入った松岡(寛尚)くんですね。山本くんとは全然違ったプレースタイルですので、山本くんの方はロングシュートが打ててパスさばきもある、松岡くんはフェイントが綺麗で遠くからというよりも抜いたところで強いシュートが打てるという。
―今日はチーム全員が活躍されていたと思いますが、最も活躍したのは
今日はキーパーの柿崎(雅俊)ですね。結果的にはノーマークになったシュートも止めてくれて、助けてくれたので。練習でやってきた約束事を試合でもきっちりと守れたところが彼の素晴らしかったところだと思います。
―明日の試合に向けて
今日練習でやってきたことが、試合で通用するのかっていう部分が不安だったと思うんですけど、それが通用するんだっていうことが分かってすごく自身になったと思うので、明日自信をもってやるということ、皆が見てて楽しいハンドボール。それで結果的に勝てたらいいなと思います。
長谷川良介
―今日の試合を振り返って
出だしは悪かったんですけど、立て直して練習通りにやったオフェンスの攻めだったり、ディフェンスの練習が勝因につながったと思います。
―試合開始直後は、東海大のディフェンスに阻まれて得点を入りませんでしたが
最初は足が動いてなくて、練習でも3対3の練習は結構していたので。
―他には具体的にどんな練習を
今年は速攻練習を少なくして、セットのオフェンスの練習を結構時間とってやっていました。
―対戦相手である東海大の印象は
去年まで出てたエースの選手がいなくて、カットインとかサイドで点を取ってくるだろうなということが分かっていたので、試合前に皆に伝えました。
―今回の試合では1年生の活躍が目立ちました
元から高校生の時から能力が高いので、気持ちも強いですし普通にやれば活躍できる子たちなので、伸び伸びやれと今回は伝えて言葉通りにやってくれたので良かったです。
―今回の1勝で、春季リーグの目標であるベスト3に一歩近づきました
とりあえず1勝とれて良かったですけど。3位ではなく優勝を目指していきたいと思います。
―明日の試合に向けて
明日の試合は早大ですけだ、特にやることは変えないでうちのスタイルをしっかり貫いて勝ちたいと思います。
柿崎雅俊
―リーグ初戦勝利となりましたが、今のお気持ちは
素直に嬉しいですね。
―昨年優勝した東海大が相手でしたが、どのような対策を考えていましたか
エースにすごい人がいて、その人に強く当たって全部サイドシュートというのがあったのですが、その人がいなかったって感じですね。その人がいたら危なかったです。
―今日のご自身のプレーを振り返って
自分のミスで取れなかったのが結構多かったので、修正していきたいです。
―27-21という点差について
予想としては、もう少し取られてこっちも取るって感じでした。最初の前半はどっちも取れていなくて、相手のエースがいなかったので良かったです。
―次戦に向けて意気込みを
今日勝ってチームも良い雰囲気になっているので、また気持ちを引き締めて勝ちにいきます。
高間アミン
―今日の試合を振り返って
去年、東海とやったときは立ち上がりで一気に差をつけられたので、立ち上がりを意識して臨みました。
―今日の試合の勝因は
キーパーが当たってくれたことで失点を防げたこと。加えて、新入生がいいプレーをしてくれたことでみんなの意気が上がって雰囲気よく戦えたことだと思います。
―足の故障は
今日一日しっかりケアして、明日に間に合わせます。
―今季に向けた練習は
シュート打ったあとに戻るのが遅くて、失点されるのが一番もったいないって話になったので、シュート打った人以外はシュート打った人を見ずに戻るっていう練習を徹底してやってました。
―チームの中での自分の役割は
走って、点を取ることだと思います。
―次戦への意気込み
今日勝ったので、このまま連勝したいと思います。
山本祐貴
―リーグ初戦勝利となりました
初戦ということで、一番大事なポイントになってくると思うのですが、その中で1年生として先輩方に助けられながらのびのびとプレーができて良かったです。
―大学公式戦初出場となりましたが、大学のプレーをどのように感じましたか
一人ひとり身体が強くて、中心的なディフェンスをやらせていただいたのですが、やっぱりパワーが強くて力の差を感じました。
―ご自身のプレーを振り返って
先輩方に作ってもらったノーマーク大事な場面で、外してしまってる場所が多かったです。そういうところをしっかり決められるようにして、もっと楽な展開に持っていけたらいいなと思います。
―法大に入学した理由は
何度も学生リーグなどを見てきて、自分の中で合ってるな、ここでやってみたいなという気持ちが強かったです。推薦をいただいたので、それもあって法大を志望しました。
―次戦に向けて意気込みを
どのチームも強くて、毎日が高校でいうインターハイみたいな感じなので、気を引きしめてやっていきたいです。
松岡寛尚
―今日の試合を振り返って
流れが悪いときに粘って、相手の流れに持っていかれないように、しっかりディフェンスで粘れたことが勝因だと思います。
―何度も積極的な攻撃を見せていたが
上級生の人たちに、俺たちが全部やるからお前たちは自由にやれって環境と雰囲気を作っていただいたことでできました。頼れる先輩がいるので、自分たちはミスしても、おもいっきり出来るという気持ちで臨んでました。
―今季に向けた練習は
ディフェンスで粘って勝つということを意識していたので、日頃の練習からディフェンスを中心に全員で意見を言い合える関係になりました。
―なぜ法政大学に進学したのか
高校の時にお世話になった先輩がいて、自分が高校2年の時に自分が結果を残せず、恩返しが出来なかったので、その先輩に恩返しがしたくて来ました。
―次戦への意気込み
今、1勝していい流れで来ているので、流れを切らさないように次の試合もしっかり勝っていきたいと思います。
フォトギャラリー
- 主将としてチームを引っ張る長谷川
- 相手チームのDFを乗り越えシュートを決める黛
- 大学入学後、公式戦初出場の松岡
- 高間は試合中に足を負傷