【重量挙】第62回全日本学生ウエイトリフティング個人選手権大会 奥瀬、比嘉が表彰台を飾る!
第62回全日本学生ウエイトリフティング個人選手権大会
2016年5月6日(金)~ 8日(日)
大阪府羽曳野市はびきのコロセアム
大阪で開催された全日本学生ウエイトリフティング個人選手権大会。他の選手の結果が振るわない中、105㌔級の奥瀬大輔(法4)が準優勝、+105㌔級の比嘉翔也(人4)が優勝を果たした。
試合結果
個人成績(丸数字は順位)
選手名 | 階級 | 順位 | スナッチ | クリーン&ジャーク | トータル |
---|---|---|---|---|---|
黒佐仁 | 62kg級 | 6位 | 100kg⑬ | 135kg⑤ | 235kg |
古屋敷拓也 | 62kg級 | 9位 | 100kg⑩ | 127kg⑦ | 227kg |
大城翔吾 | 77kg級 | 5位 | 130kg④ | 155kg⑦ | 285kg |
平仲康太郎 | 77kg級 | 15位 | 110kg⑰ | 140kg⑯ | 250kg |
奥脇開斗 | 85kg級 | 10位 | 115kg⑦ | 135kg⑪ | 250kg |
福本龍馬 | 94kg級 | 11位 | 115kg⑬ | 150kg⑨ | 265kg |
奥瀬大輔 | 105kg級 | 準優勝 | 140kg① | 170kg② | 310kg |
比嘉翔也 | +105kg級 | 優勝 | 140kg② | 185kg① | 325kg |
戦評
今大会初日は62㌔級で黒佐仁(文4)と古屋敷拓也(法1)の2名が出場。黒佐はスナッチでは2本成功させるも、ジャークでは1本のみ。トータルが235㌔という結果に対し、昨年の同大会の記録(トータル236㌔)と比べて「そんなに成長できていない」と語った。一方で古屋敷は大学入学後初の大会ということで、緊張のためかスナッチの1本目を失敗してしまう。その後の2本は成功させるが、ジャークでは1本目の127㌔しか挙げられず。結果は9位となった。
2日目は77㌔級に大城翔吾(営3)、平仲康太郎(文2)、85㌔級に奥脇開斗(営1)が出場。77㌔級の大城はスナッチ、ジャーク共に1本目2本目を成功。見事5位入賞を果たし、昨年より大きく順位を上げた。一方の平仲はスナッチでの2本の失敗が響き、記録を伸ばすことはできなかった。今大会が大学デビュー戦となったルーキー奥脇だが、6本中3本の成功に終わり結果は10位。試技を終え「高校とはまるで別世界だった」と語った。しかし、奥脇にとってこの経験がさらなる高みを目指すきっかけとなるだろう。
最終日、法大からは3名が出場した。1人目は94㌔級の福本龍馬(キャ1)。スナッチでは1本目のみの成功で終わるが、ジャークでは3本全てを成功させる。しかしトータルは265㌔と、順位は11位に沈んだ。2人目は105㌔級の奥瀬大輔(法4)。スタートから他の選手と比べて大きい重量を挙げていく。スナッチは3本目で失敗してしまうが、140㌔の記録を残し、この種目では1位を獲得する。ジャークは最後の1本でミスをし、トータルは310㌔。1位と5㌔差で惜しくも優勝を逃した。そして最後は+105㌔級の比嘉翔也主将(人4)。スナッチでは140㌔を挙げるも種目別順位では2位に。ジャークはスタートで他と大きく差をつけたが、190㌔に設定した2、3本目を落としてしまう。それでもトータルで325㌔と、2位と8㌔の差をつけて優勝を果たした。
今回の大会では表彰台に上ることができたのが2人と、全体的にあまり良い成績が出なかった。成功率も良いとは言えず、比嘉主将も1番の課題と語っている。次の大会である東日本大学対抗選手権大会は、全日本大学対抗戦の前で唯一の団体戦であり、一人ひとりの成功率が重要となる。大会までの約1カ月半でいかに個人の成功率を高められるかが勝負の鍵を握るはずだ。それぞれが課題を克服し、団体戦で良い結果が見られることを期待したい。(安藤優花・阿部暁野)
選手コメント
62㌔級 黒佐仁
―今日の試技を振り返って
スナッチで105㌔を取っておけば、ジャークでの試合でかなり試技が変わったと思うので、スナッチの3本目をしっかり取れるようにこれからもっと練習を積んでいきたいなと思いました。ジャークは2、3本目を失敗したんですけど、3本目でやった記録は去年の失敗した記録と同じなので、自分自身そんなに成長できていないっていうことが分かったので、これからもっと頑張ってやっていきたいと思いました。
―調子は
10日くらい前にちょっと熱を出して2日間くらい寝込んだので、それも少し原因かなとは思うんですけど、それを言い訳にはできないので、自分の調整不足です。風邪になったのも自分の体調管理ができていなかったからということですね。
―順位については
3本目をちゃんと取っておけば3位だったので、そこは悔しいです。
―次の大会に向けて
自分自身が全然練習の記録を大会で出したことがないので、練習のベストを試合のベストにできるように頑張りたいなと思います。
62㌔級 古屋敷拓也
―試技を振り返って
5日前くらいに熱が出て、自分のいい試技ができなかったです。
―大学デビュー戦でしたが
初めての試合で緊張したんですけど、一本一本丁寧にできたと思います。
―スナッチの一本目の失敗について
緊張しました。
―次への課題を教えてください
東日本学生対抗戦で6本成功して、チームに貢献したいと思います。
85㌔級 奥脇開斗
―試技を振り返って
なんていうか…ダメダメですね。全く自分のいいパフォーマンスができなかったです。
―原因は
自分の実力が足りなかったです。
―大学デビュー戦でしたが
緊張というか…洗礼を受けたというか、違うなと。高校とは別世界だなと感じました。
―具体的に感じたことは
成功することがどれだけ大切かを知りました。
―部の雰囲気や先輩について
先輩は優しいですけど、今大会で、大口叩いておいて結果が残せなかったので先輩方には申し訳ないです。期待してくれてた方もいたので。
―現段階でのベストを教えてください
スナッチ120㌔のジャークが140㌔です。
―次への課題を教えてください
謙虚な気持ちを持って、やることです。
105㌔級 奥瀬大輔
―今日の試技を振り返って
全日本選抜は出場を予定していたんですけど、その前の月くらいにけがをしてしまったので、今回の全日本個人を出場することに決めました。調子は試合前には結構ベスト近く触れて上がってきてはいたんですけど、いつものベストの時と比べると体重がすごい落ちてしまったので、思うように力が出なかったというのは1番反省する点だなと思いました。
―2位と言う結果については
去年のこの大会に自分も出場して3位だったので、今回は一応順位的には1つ上がったんですけど、今回の試合は九州国際大学の選手で1人棄権した人がいたんですけど、結構記録を狙う選手なので、その選手が今日もし出ていたら2位ではなかったかもしれないです。そのため、あんまり納得のいく結果ではなかったかなと思います。でも体重が落ちていたという点に関しては、ベスト(の重量)を一応触れたので良かったんですけど、自分の体調管理ができていなかったかなと思います。
―これからの課題は
監督が取り入れている、体力を強化するメニューをこなして、自分で限界を作らないでこの1年間思い残すことがないようにしたいです。まずは東日本の対抗戦に向けて、今回の3本目の重量でスタートできる勢いでやっていこうと思っています。
+105㌔級 比嘉翔也 主将
ー優勝おめでとうございます
ありがとうございます。
ー試技を振り返って
とりあえずベストがとれなかったので残念でした。
ージャークのスタートを予定より5㌔下げましたが
1本目で優勝できるようにして、下げたんですけど、思ったより全然足が動かなくて。ベストの10㌔下ですね。
ー3本連続の試技となりました
しんどいです。練習からそういう連続試技を考えて練習すればいいんですけど、それはやっていなかったので。膝を怪我していて、膝の調子を戻しつつ、という練習だったので、下半身のトレーニングができなかったんですよ。他の大会は出ないで、とりあえずこの個人戦だけはタイトルを獲りにいこうと思ったんですけど。
ーチーム全体としても成績があまり出ませんでした
今回はちょっと体調不良者とか怪我人が結構多かったので、あまり成績は出てないと思います。ただ自己新記録とかをとっている選手もいたので、これからどんどん上がっていくと思いますね。これに出てない選抜メンバーも含めて東日本の対抗戦は総力戦なので。優勝したいと思います。
ー今年のチームの課題は
去年は本数を取れなかったんですね。失敗が多くて、6本中3本や4本しか取れない選手が多くて。2位だったじゃないですか。1位の日本大学は5本以上取ってきているので。成功率が一番の課題ですね。日本大学とは基礎体力が全然違うので、その土台からまずしっかりトレーニングしていかなければいけないと思いますね。
ー個人的な課題は
怪我をして、下半身のトレーニングが全然できなかったので、補強していって。自分はジャークはあまり上の選手と変わらないんですけど、スナッチがまだ全然下のほうなので、スナッチ強化をしていかなければいけないと思います。
ー次に向けて
次は出る試合が東の対抗戦だと思いますので、チームとしてこの大会で優勝して、全日本大学対抗戦に繋げていきたいと思います。
フォトギャラリー
- 昨年と比べて記録が伸びなかった黒佐
- 着実に成長を見せる大城
- 緊張したという古屋敷
- 平仲は失敗が響き、記録を伸ばせなかった
- 高校との違いを感じた奥脇
- ジャークでは3本とも成功させた福本
- 表彰台を飾った奥瀬
- 優勝を果たし、笑みを浮かべる比嘉