【スキー】第90回全日本学生スキー選手権大会 男子1部GS 1年生ルーキー、貫禄のある滑りで法大唯一の入賞
秩父宮杯・秩父宮妃杯 第90回全日本学生スキー選手権大会
2017年2月21日(火)
大鰐温泉スキー場・花輪スキー場
昨日から開幕した全日本学生スキー選手権大会(インカレ)。今日のGSでは6名が出場し、天候の優れない中全員が2本を滑りきった。中でも1年生の塩入資は納得出来ない順位であったものの法大唯一の入賞を果たした。昨日のSG種目にも出場した5名の選手もコンディションの悪い中健闘するも入賞には届かず。しかし昨日に比べ「力がついてきている」と監督が語ることから、次のSLでは入賞者続出を狙いたい。
アルペン部門
男子1部GS
順位 | 選手名(学部・学年) | 一本目 | 二本目 | 合計タイム |
---|---|---|---|---|
8位 | 塩入資(社1) | 1分01秒71 | 59秒04 | 2分00秒70 |
15位 | 蔦有輝(経2) | 1分03秒29 | 59秒38 | 2分02秒64 |
16位 | 伊藤健介(社2) | 1分03秒46 | 59秒80 | 2分03秒26 |
26位 | 園部竜也(1) | 1分04秒47 | 1分00秒32 | 2分04秒85 |
35位 | 齋藤喬太(社3) | 1分04秒53 | 1分00秒74 | 2分05秒62 |
45位 | 中島秀斗(経2) | 1分04秒88 | 1分02秒32 | 2分06秒79 |
戦評
大会2日目も強く雪が降る中、男子1部GSが行われた。この種目は1本目と2本目の2つの滑走のタイムを合算した合計の順位で競われる。
1本目は天候が良くなったり悪くなったりという不安定なコンディションの中での競技となった。その中でルーキー選手の塩入資(社1)が貫禄のある滑りを見せる。苦手な雪質だったと話した塩入だったが、並み居る強豪たちに引けを取ることなく、7位で通過。高校時代にナショナルチームに在籍していた彼の意地を見ることができた。さらには昨日のSGで8位入賞を果たした蔦有輝(経2)、そして伊藤健介(社2)といった選手たちも入賞への射程圏内が見えてくる滑りでチームを引っ張る。近藤浩之監督は1本目終了後、「昨日の湿った雪より、今日のようなさらさらした雪の方が選手たちは滑りやすい。この調子で2本目もいってくれれば」と期待をかけた。
2本目の競技。塩入は緊張するような素振りを見せること無く、持ち前の攻めの滑りを見せる。記録は8位。「優勝という形に本当はしたかった」と話し、1本目よりも順位を落としたものの、堂々たる滑りを披露した。蔦、伊藤両選手も入賞とはいかなかったが、1本目から順位を上げてレースを締めくくった。
これからの法大スキー部を担う頼もしい存在だ
昨年の大会では成績が中々振るわなかった男子アルペン部門だが、昨日、今日と以前とはひと味違った滑りで、法大スキー部に希望の光を見出した。近藤監督も「もう1人や2人は入賞できる力をもっている。結果は残念だが、コンディションが悪い中できっちり滑れていることは力がついてきている」と選手たちの成長を評価した。明後日行われるSLでも、男子アルペン部門の選手たちの活躍が大いに期待される。(岡崎祐平)
監督、選手コメント
近藤浩之 監督
ー今日の総評について
今日は昨日と引き続いて、天候が悪くてコロコロ変わっていて、運・不運なところもあるのですが、よく入賞してくれて最低限の仕事をしてくれたなと思っています。
ー法政大学としてのチームからみて、今年は好調か
まあ好調ですね。でも本当はこの塩入って子は、去年の苗場のワールドカップに高校生でひとり選ばれて出場したくらいのスーパールーキーなので、本当は優勝出来る力を持っているのですが、いつも国際大会で滑っているようなカチカチのアイスバーンではなくて今日みたいな新雪のバーンはなかなか練習出来ていないので、その中でもちゃんと上手くまとめて、入賞したというのは大きく評価していいかなと思います。
ー男子1部の選手の中でも特に期待の選手は
まさに塩入ですね。今日の結果は本人にしてみればすごく悔しい結果なので、おそらく明後日のSLではがっちり上を狙ってくると思うのでそれを期待したいですね。
ー他の選手は昨日も出場しましたが昨日と比べて
まあまあちゃんと滑っているなという感じですね。欲を言えばもう一人や二人は入賞できる力を持っているので、その結果はちょっと残念ですが二本滑りをみた限りではそんなに調子は悪くないし、コンディションの悪い中できっちり滑れているということは力がついてきているなという様に実感出来たので、そういった意味では期待出来るなと思いますね。
ー今日であらわになった反省点や明日への改善点は
やっぱりインスペクションといって下見の重要性ということですね。前が見えなくなってもちゃんと下見さえしていれば目をつぶっていても滑れるっていうこと位はしておかないといけないのですが、その準備がまだまだ足りていないのでそれは夜のミーティングでも言うし、明日の女子アルペンは特に下見は重要となってくるので、きっちり確認してやっていきたいなと思います。
ー明日の目標は
女子は男子よりももう少し力がある子がそろっていて、5人出る全員が入賞出来る力を持っているので出来るだけ自分の滑りをして上位を独占出来るようにやっていきたいです。
塩入資(男子1部GS,8位入賞)
ー今日のレースを振り返って
今日は最初からスキー場のコンディションがすごく悪くて自分の得意とするバーンではなくて、ちょっと苦手意識のある雪質だったんで一本目のタイムをもう少し縮めて、2本目を捲って優勝する形に本当はしたかったんですけどね。
ーこの順位には納得していないということですか
そうですね、今シーズンは国体からすごく良い流れだったのでその流れが生かせなかったですね。
ーでは今シーズンは調子が良いということですか
そうですね。
ーちなみに国体の成績は
国体は2位でした。
ー1年生だと思うんですが、なぜ法政大学のスキー部に入ったのですか
監督からお誘いをいただいて、この法政大学の環境がとても良いなあと思ったので、こちらの大学に進学しました。
ー実際に入ってみてチームの雰囲気とかは
それはとても良いと思います。
ーアルペンを始めたきっかけは何ですか
両親がスキーが好きで。もともと僕長野県出身なんですけど、あんまりスキーが盛んな地域じゃなくて、でも親の影響でスキーの盛んな地域に引っ越す程でした。
ー自分のアピールポイントみたいなのはありますか
アピールポイントですか(笑)、いや特にはないです(笑)
ーこれからに向けての目標を教えて下さい
今シーズン、ナショナルチームにも入って、昨年もW杯を経験して来年、平昌五輪があるのですがそれにはまだ実力的にも間に合わないというか。なのでこの法政大学で4年間しっかりとやって、次の五輪である北京五輪に向けて、ちゃんと順序を踏んでやっていきたいなあと思います。
フォトギャラリー
監督も「スーパールーキー」と太鼓判を押す塩入は8位に入賞した- 蔦は昨日に続く入賞には届かなかった
視界が良くない中での滑りとなった伊藤
園部は1年生だけに今後に期待がかかる
- 齋藤は昨年より順位を落とした
- コースに悪戦苦闘する中島
- 賞状を受け取る塩入