【硬式野球】春季リーグ開幕直前特集 第5回 ~窮地を救うリリーフ陣編~
2017年3月14日(火)
法政大学野球部合宿所
逆襲の春の訪れだ。長らく遠ざかる王座奪還へ闘志を燃やす法大ナイン。リーグ戦開幕を直前に控え、士気を高める彼らの現在の心境を伺った。第5回は上條将希、河野太一朗、新井悠太朗、髙氏祥太の4人。ブルペン陣の柱として期待される彼らに今季の意気込みを語っていただいた。
選手インタビュー
上條将希 投手
―リーグ戦は苦しんだ年だと思いますが、新人戦では成長を見せた年でもあります。振り返ってみて
そうですね。全体的に振り返ってですよね。修正できていたので、新人戦はよかったんですけど。リーグ戦は、けがしてから調子上がらなくて出場できなかったのは悔しかったです。
―新人戦のときに球のバラつきを減らしたいとおっしゃっていましたが
今日も投げましたけど、ワインドアップの時は自分の思ったところに大体球が集まってますけど、セットポジションだとやはり乱れてしまうので、そこが今後の課題だと思います。
―オフの間は何に取り組んだのですか
走り込みとウエイトと投げ込みです。
―伸びた部分は
球が自分が思うようなもの、以上のものが投げられているので、そこはやってきた成果だと思います。
―今の率直な調子はどうですか
さっきも言いましたけど、ワインドアップのときは調子がよくて、セットになると入れられてしまうことが課題なので、あと少しの期間で修正したいと思います。
―具体的にどう修正したいですか
セットのときは力んでしまうので、いかに平然と投げられるか、冷静に投げられるかっていうのをブルペンから意識してやっていきたいと思います。
―印象ですが、リーグ戦時よりカーブなど使う機会が増えたような気がします
オフ期間が終わって、実戦に入ったときに、カーブが走り込みとか色々してきたせいなのかしっかりできるようになってきてたので、使っていこうと思って。今は調子がいいです。
―カーブの他だとスライダーなどですか
そうですね。全体的に変化球は良い感じできてます。
―また、今日被盗塁数が3つと多く感じましたが
それも今日の反省なんですけど、セットポジションだとちょっと投げ急いでしまって、周りが見れていない、集中できていない部分もあるので、そこもオープン戦から意識して集中してやっていきたいですね。
―左投手では新井悠選手がリリーフとして入ってきた印象ですが、ライバル意識のようなものは
左ピッチャーは割と全員状態がいいので、負けたくないなとは思います。左投手は少ないので、去年もほとんどリーグ戦は右だったので、なので、左が多く入ってくると相手も攪乱(かくらん)されることができるのではないかなと思って。頑張りたいです。
―新人戦で優勝を味わいましたが、リーグ戦での優勝に懸ける思いをお願いします
まだ、優勝を知らないので、新人戦で優勝してあれだけ嬉しかった経験ができましたけど、リーグ戦はそれとは比べ物にならないくらいすごく嬉しいじゃないかと思います。今年もそのまま森龍馬(キャ4)主将を中心にすごいキツイ練習をしてきたので、絶対に優勝したいです。
―今年1年の目標を教えて下さい
しっかりと投げてチームのリーグ優勝に貢献できたらいいなと思います。
―今季の目標はなんですか
日本一です!
―個人的な勝利数などの目標はありますか
任されたところで頑張るという感じです。やはり。まだ勝利挙げてないので、初勝利を挙げられたらと思います。
―最後にファンの方々へ一言お願いします
やはり自分の持ち味はまっすぐで押しきることだと思っているので、そこを見てもらいたいです。また、リズムにのって野手に点を取ってもらいたいなという風に、勢いづけられたら良いと思います。
(取材:中西陽香)
上條将希(かみじょう・まさき)
キャリアデザイン学部3年
1996年6月27日生まれ
埼玉県出身・市立川越
172㎝68㎏ 左投左打
小柄ながら強気な直球を投げ込む三振ピッチャー。昨季、課題としていた球を投げるときの力みをフォーム修正でなくした。その後の新人戦では打者3人に対し2奪三振と好投。今季は数少ない左腕としてベンチ入り、そして初勝利を狙う。
河野太一朗 投手
ー昨季を振り返って
立教戦で逆転満塁ホームランを打たれたり、秋のリーグ戦で悪いところが出たので、そういった意味で悔いの残るシーズンでした。
ーリーグ戦のマウンドの感想は
オープン戦とは全く違う独特な雰囲気で、ビビることはなかったですけど、少し緊張していました。
ーリーグ戦で投げるようになってから変わったことは
チームの内の自分に対する見る目が変わったり、責任がでてきたかなと思います。
ー昨季の投手陣について
打撃陣が六大学でナンバーワンで、それで優勝できなかったのは投手陣が足を引っ張ってしまったのかなと思います。
ー投手責任者の熊谷(拓也,キャ4)投手について
アドバイスしてもらうこともあるので、言葉でもプレーでも引っ張ってくれる良い先輩です。
ーオープン戦の調子は
良い方かなと思います。
ー先発へのこだわりは
今オープン戦では先発やってますけど、リーグ戦ではリリーフだと思うので、先発で投げるのが一番ですけど、今はそんなにこだわりはないです。
ー中継ぎで投げる時に意識していることは
投手交代の時はピンチだと思うので、そのままズルズル行かず、相手の流れを断ち切って、自分のチームに流れを持っていくぞということは意識しています。
ーこの冬取り組んだことは
走り込みもそうですけど、正しいフォームで投げることを一番に意識しました。
ー今季のキーマンは
キーマンというか投手陣全体かなと。
ー目標は
なんかあれば河野となるように全試合投げたいです。
ー意気込みを
1年生から4年生まで誰も優勝を経験していないので、なんとか自分の代で優勝できるように頑張りたいです。
(取材:石川大悟)
河野太一朗(かわの・たいちろう)
文学部3年 1996年6月14日生まれ
東京都出身・法政二
171cm75kg 右投右打
昨季神宮デビューを果たしたリリーフ右腕。気持ちのこもった投球が持ち味。今季もピンチの場面での登板が予想される。付属校の星がチームを頂点へ導く。
新井悠太朗 投手
ー去年のリーグ戦を振り返って
完全に自分の力不足で、今年はその悔しさを春のリーグ戦にぶつけたいと思います。
ー六大学野球でプレーして難しいと感じたことはありますか
高校時代と比べて打者のレベルが高くて、自分の投げた球も全然通用しなかったですね。どんなコースでも打つとか、変化球を振ってくれないとか、そういうところが苦労しました。
ー神宮のマウンドに立ってみていかがでしたか
六大学やプロ野球が使っている球場なので非常に投げやすかったです。緊張はしました。
ー去年の試合で印象に残る試合は
僕が最後に投げた慶大戦で、二死1,2塁からの登板でしたけど、5番の山口(翔大=現東京ガス)選手にホームランを打たれた場面が印象に残っています。良かった試合よりも悪かった方が印象に残っていますね。
ー高校時代と比べて自分が成長した点は
はるかにコントロールの精度だったり、変化球のキレといったレベルは上がりました。
ー宮古島・鴨川キャンプを通じて、どういった部分を重視して練習されましたか
鴨川キャンプは実践、実践だったので、そういう場面で投げる調整をしていました。収穫自体はまだないんですけど、この前の試合で打たれて、その後に反省練習をして、その練習では手応えを感じました。
ー真木(将樹)コーチからのアドバイスは
僕はコントロールとか変化球で勝負する投手なので、まずは対角線に投げられるようになれと言われています。
ー実践を通じての課題は
もうちょっとコントロールの精度とか変化球の精度とかを上げることです。
ーチームは新体制となりましたが雰囲気はいかがですか
雰囲気は正直言って去年よりも良いですし、勝ちに行こうと言う気持ちが見られます。
ー投手責任者が熊谷投手に変わりましたが
熊谷さんも「自分がやる」という感じで、みんなも熊谷さんに引っ張られている感じなので、僕もやらなきゃいけないなと思えています。アドバイスもわかりやすいです。
ー今シーズンはチームでどういった役割を果たしていきたいですか
僕はリリーフが中心になるので、多分ピンチとかでいきなり出されると思うんですけど、そのピンチを救って、味方の攻撃に良いリズムで入っていけるような投球をしていきたいです。
ーライバル選手、刺激を受けている法大の選手はいますか
同学年だったら内沢(航大,キャ2)には負けたくないなという気持ちがありますね。先輩には同じ左投手で上條さんがいるので、負けたくないという気持ちがあります。
ー新1年生の投球を見て感じたことはありますか
やっぱり結構良い1年生たちが入ってきているので、負けられないなという感じですね。
ー普段気を遣っているルーティンは
寝る前の過ごし方です。例えば寝る30分、1時間前に部屋を暗くしてリラックスしたりしています。
ー最後に、春リーグに向けての意気込みをお願いします
昨年は悔しい思いをしたので、今季は僕がチームを助けられるようにしていきたいです。今年こそは優勝したいと思うので応援よろしくお願いします。
(取材:岡崎祐平)
新井悠太朗(あらい・ゆうたろう)
経営学部2年 1997年5月23日生まれ
福岡県出身・折尾愛真
166cm66kg 左投左打
昨季はルーキーながら3試合に登板。小さな体ながら、多彩な変化球と自在の制球力で強打者を打ち取った。チーム貴重の左腕は今季も神宮のマウンドで「小さな巨人」に変身する。
髙氏祥太 投手
-昨季を振り返って
秋のリーグ戦は何試合か登板させてもらいましたけど、その前のオープン戦から様々な経験をさせてもらったので、自分としては充実したシーズンでした。
-オープン戦での手応え
冬にやってきた、フォームを固めてストレートで押すということが出来ている試合と出来ていない試合があります。
-まだ完璧ではないですか
指先の感覚とか微妙なところがなんか違うなと感じる時があります。
-冬に意識して取り組んだことは
上半身と下半身の連動性です。下半身の力を上手く上半身に伝えられるように意識しました。
-成果は出てますか
バッターに投げていて、今までよりも差し込まれているなと感じていますし、キャッチャーからも球が良くなっていると言ってもらえてるので出ていると思います。
-調子は上がってきていますか
今は60%くらいですね
-ここだけは誰にも負けないポイントは
ストレートの球威、力強さは負けないです。
-改善すべきと感じる点は
ランナーが出た時にあたふたしてしまう時があるので、バッターに集中して投げれるようにならないといけないです。
-制球に苦しむ投手が多いですが
たまに全然決まらない時はありますけど、自分はキツキツに角に制球するのではなく、少しアバウトでもいいから強い球をストライクゾーンに投げて勝負しているので。割り切って投げています。
-後輩も入ってきました
後輩が入ったことによって、自分が指示するようになったので、自分の行動にも責任が生まれました。
-試合での自分の役割は
大前提としてはバッターを抑えることです。その中で自分はピンチの中で出ていってその時にチームに流れを呼べるようになれればいいかなと思います。
-開幕までに取り組みたいことは
ストレートの質は常に向上させないといけないと思ってます。あとは、いつでもストライクのとれる変化球を1つは作らないといけないと思っています。
-変化球が課題ですか
日によって変化球の調子が違くて、投げてみないと使えるかがわからないので、ストレートに匹敵するくらいいつ投げてもいい変化球を作りたいです。
-今年の目標は
優勝に貢献するピッチングをすることです。どのポジションを任せてもらえるかはわからないですけど、そのポジションで結果を残して髙氏のお陰、投手陣のお陰で勝てたと言われるように頑張りたいです。
(取材:川北一輝)
髙氏祥太(たかうじ・しょうた)
文学部2年 1997年8月28日生まれ
北海道出身・立命館慶祥
182cm85kg 右投げ右打ち
球威のあるストレートを武器に、昨季は1年生ながらリーグ戦登板を果たした。今年はストレートに加え変化球もレベルアップし打者をなぎ倒す。