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【硬式野球】東京六大学野球秋季リーグ戦 第3週 早大2回戦 好機であと一本が出ず、早大と勝ち点を分け合う形に…

東京六大学野球秋季リーグ戦 第3週 早大2回戦
2020年10月4日(日)
神宮球場

白星が遠い試合だった。岡田悠希(人3)の鮮烈な3ランなどで試合を動かしたものの、勝ち越したらすぐに追いつかれるシーソーゲームを展開。結局、最終回まで試合の均衡を崩すことはできず、連盟規定により惜しい引き分けとなってしまった。

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勝ちきれず、無念の引き分けとなった

試合結果

トータル試合結果

1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
法 大 0 4 0 0 0 0 2 0 0 6 10 1
早 大 2 0 2 0 0 0 0 2 0 6 8 0

(法大)高田孝、尾﨑、鈴木—渡邉、大柿
(早大)徳山、西垣、今西、柴田、早川—岩本
[本塁打] 岡田悠2号3ラン(2回=徳山)

 

打撃成績

打順 位置 選手 打率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 (9) 岡田悠 4 3 3 .714 右飛 右本③   中安   右安 四球
R 杉村 0 0 0 .000          
1 尾﨑 0 0 0
1 鈴木 0 0 0 .200
2 (8) 永廣 4 2 0 .313 三振 中安   投直 投ギ 左安  
3 (5)35 中村迅 3 1 0 .357 中安 死球     二ゴ   四球 三振  
4 (7) 村田 3 0 0 .286 左飛 一ゴ   三振  
79 宮﨑 2 0 0 .000     二ゴ 遊邪
5 (6) 佐藤勇 4 0 0 .357 遊直 右飛 二ゴ 四球 投ゴ
6 (2) 渡邉 1 0 0 .000 三ゴ 死球    
2 大柿 3 1 2 .333 右飛 左二② 三振
7 (3) 羽根 3 1 0 .250 三安 二併   死球 一飛  
5 中原 0 0 0       四球
R3 齊藤 0 0 0 .000
8 (4) 高田桐 4 1 0 .286   右安   三振 四球 三ゴ 三振
9 (1) 高田孝 3 1 1 .333 中安①   右飛 投ゴ
H 野尻 0 0 0   四球
R7 宮本 0 0 0
34 10 6 .286

 

投手成績

球数 打者 防御率
高田孝 7 105 31 6 6 3 4 3.21
尾﨑 0 1/3 14 3 1 0 1 2 13.50
鈴木 1 2/3 20 5 1 2 0 0 0.50
9 139 29 8 8 4 6 2.00

 

ベンチ入りメンバー

10 中村迅(営4=常総学院) 27 渡邉雄太(キャ4=いなべ総合) 37 羽根龍二(社4=日大鶴ヶ丘)
鈴木昭汰(キャ4=常総学院) 32 大柿廉太郎(法2=健大高崎) 2 永廣知紀(営4=大阪桐蔭)
13 高田孝一(法4=平塚学園) 3 宮本隆寛(人4=健大高崎) 6 杉村泰嘉(文4=広島新庄)
14 水澤天(営4=広島商) 4 佐藤勇基(法4=中京大中京) 7 村田雄大(人4=横浜)
15 落合竜杜(法4=常葉大菊川) 5 小谷敦己(文4=倉敷商) 25 野尻幸輝(営2=木更津総合)
19 尾﨑完太(キャ1=滋賀学園) 23 中原輝也(人3=尽誠学園) 28 宮﨑秀太(営2=天理)
26 三浦銀二(キャ3=福岡大大濠) 24 齊藤大輝(人2=横浜) 39 岡田悠希(人3=龍谷大平安)
47 武冨陸(営1=日大藤沢) 33 地主聡太(営4=鎌倉学園)
22 後藤克基(法3=滋賀学園) 36 高田桐利(営2=広陵)

戦評

投手戦の末、惜しくも昨日の試合で敗戦を喫した法大。春秋連覇をするために何としても負けられない2戦目に臨んだ。法大の先発は高田孝一(法4)。前回登板の東大2回戦で、7回を6安打1失点と好投し、今日の投球に注目が集まっていた。

ローゲームとなることが予想された今試合だったが、試合は初回から動いた。1回裏、先頭の金子銀佑にいきなり四球を許すと、2番・吉澤一翔にも直球を右前に運ばれ無死一、二塁のピンチに。ここで、5番・丸山壮史に左越え適時二塁打を打たれ、あっけなく先制を許してしまう。
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先発した高田孝

何とか追いつきたい法大は、2回表。2死から羽根龍二(社4)、高田桐利(営2)の連打で好機を演出。すると、今季打撃好調の高田孝が中前に痛烈な一打を放ち、1点を返す。さらに、ここで迎えるは東大2回戦で自身リーグ戦初本塁打となる3ランを放った岡田悠希(人3)。早大先発・徳山壮磨が投じた高めの直球を見事にとらえ、特大の右越3ランを放ち逆転に成功した。

特大の3ランを放った岡田悠

この一打により法大が主導権を握ると思われた。しかし3回裏、ピンチを作ると、瀧澤虎太朗に右越え適時二塁打、丸山に中前適時打を打たれ、すぐに追いつかれる。

その後は両校の投手陣が調子を戻し、こう着状態が続く。次に試合が動いたのは7回表。この回からマウンドに上がった今西拓弥から岡田悠が今日3安打目となる右前安打で出塁すると、永廣知紀(営4)の犠打、中村迅(営4)の四球により好機を作る。この場面で守備から途中出場の大柿廉太郎(法2)が左越え2点適時二塁打を放ち、再度勝ち越した。

8回表にも代打・野尻幸輝(営2)、岡田悠の連続四球、永廣の左前安打で無死満塁と、相手を引き離す絶好の好機を作り出す。追い込まれた早大はここで前日、法大相手に完封勝利をあげたエース早川隆久を登板させる。なんとか追加点をあげたい法大であったが、早川の前にあと一本が出ず、惜しくもこの回無得点となってしまった。

その裏、逃げ切りを図る法大は2番手として尾崎完太(キャ1)がマウンドへ。だが、先頭の丸山を四球で歩かせると、続く早川に犠打を決められ1死二塁のピンチを迎える。7番・熊田任洋に左中間適時三塁打を浴び、ついに1点差に詰めよられる。なおも1死二塁とピンチが続き、後が無い法大は昨日の試合で138球を投じ、早川と壮絶な投げ合いを見せた左のエース・鈴木昭汰(キャ4)を登板させる。しかしながら、代打・福本翔に初球を左線へ運ばれ、適時二塁打に。またしても同点に追いつかれてしまう。

意地を見せたい法大であったが、早川の前に攻略の糸口をつかめず9回表も無得点に終わってしまった。大会規定により延長戦がない今大会。この時点で法大の勝利は無くなってしまい、このまま同点で試合終了。

再三再四追いつかれ、あと一本が出なかった

シーソーゲームを勝ち切ることができなかった法大。この引き分けは大きな痛手となった。しかし、落ち込んでいる暇は無い。春秋連覇へ向けてのわずかな可能性にかけ、残りのカードを全力で勝ち切る。今こそチームの底力を見せる時だ。

(海津航)

クローズアップ:高田孝一

左のエース・鈴木が力投も惜敗に終わった前日。同一カード2連敗を阻止すべく、先発マウンドに上がった右のエース・高田孝一(法4)が粘りの投球を見せた。

「昭汰の分まで投げ抜いてやろう」とマウンドに上がった高田孝だったが、立ち上がりは苦しかった。初回、先頭打者に四球を許すと、2死二、三塁から丸山壮史に左越え適時二塁打を浴び、2失点。3回にも2失点し、3回までに4点を失う。

しかし、高田孝は持ち前の高い修正力で尻上がりに調子を上げていき、4回以降は無失点投球。2点リードで迎えた7回には、2死三塁の場面で早大の4番・岩本久重から152㌔の直球で三振を奪い、スコアに『0』を並べた。

序盤に失点を喫するも、粘りの投球で先発としての役割をしっかりと果たし、終わってみれば7回6奪三振4失点。打撃でも第1打席に適時中前打を放つなど、投打にわたって高田孝の活躍が光っているように思えた。しかし、高田孝は今日の試合を振り返って、「チームを勝たせることができなくて不甲斐ない」と語り、勝利できなかったことを悔やんだ。

来週は明大との2連戦。「これ以上負けられないので腹をくくって投げていく」と、闘志を燃やす高田孝の眼には『勝利』の2文字しか見えていない。

(五嶋健)

選手インタビュー

中村迅 主将

ー今日の試合を振り返って
勝ちきれなかったことが悔しいです。

ー初回には安打も放ちました、中村迅主将から見て今日の試合の入りはいかがでしたか
序盤に先制されましたが、すぐ逆転できて良い流れだったと思います。

ー大柿選手のタイムリーで得点し、本塁でガッツポーズを見せました
今日スタメンを外れた大柿が打ってくれたので、その分、痺れました。

ー来週の明大戦に向けて
反省する点も多々あるので、しっかりと一週間で修正し、明治戦は2連勝できるように調整していきたいです。

高田孝一 副将

ー今日の試合を振り返って
自分の投球ができずに、チームを勝たせることができなくて本当に不甲斐ないです。

ー昨日は鈴木選手が好投も惜しくも敗戦。その分をやり返したいという気持ちはありましたか
昭汰の分まで投げ抜いてやろうと思っていましたが、結局終盤で連投させてしまい、申し訳ないのと共に自分の無力さを感じました。

ーどのようなプランを持って早大に臨んだか
ストレートを狙ってくるので、うまく変化球も使いながらストレートを活かせればと思って投げました。

ー走者を置きながらも粘りの投球でした
中盤から後半は0点で抑えられたので、そこは良かったのかなと思います。

ー第1打席では適時打を放ちました
自分が打たれたので、絶対に打とうと思っていました。

ー投球面で見つかった課題は
たくさん見つかったので、一つ一つ向き合って修正します。

ー次の試合に向けてひとことお願いします
これ以上負けられないので、自分と向き合いながら腹くくって投げていきます。

鈴木昭汰 投手

ー今日の試合を振り返って
勝ちきれなかったことが悔しいです。

ー8回表、早川投手がマウンドに上がりました
早稲田も法政も必死だったのでこのような展開だったので、(自分がマウンドに上がるタイミングが)来るだろうなとは思っていましたし、自分も連投する気持ちでした。

ーピンチの場面での登板となりましたが、どのような気持ちでマウンドへ
あそこは自分が必ず抑えないとと思っていきました。

ー昨日の好投から連投となりました、今日のコンディションは
疲れはありましたが、そんなことは言ってられないです!

ー9回裏はリズム良く三者凡退で抑えました
負けることは許されないので緊張感を持って投げました。

ー来週の明大戦に向けて意気込みをお願いします
この2日で良いことも課題も見えたのでこの1週間でやれることをして、明治戦で新たな気持ちで臨んでいきたいです。

永廣知紀 外野手

ー今日の試合を振り返って
早川(隆久)がすごかったです。

ー昨日の試合では惜しくも敗戦、試合後どのような話を
「(鈴木)昭汰に申し訳ないな」という話はしました。

ー今日はマルチ安打を記録しました、打撃の調子はいかかですか
悪くはなかったのですが、早川がえぐすぎました。

ー今日の試合でも盗塁を決めましたが、走塁で心掛けていることは
スタートですね。

ー次の明大戦に向けて意気込みをお願いします
絶対勝つ!

岡田悠希 外野手

ー今日の試合を振り返って
良いところもありミスもいっぱいあったので次の試合までにしっかりと修正していきたいです。

ー2試合ぶりのスタメンとなりましたが、ここまでの調整などは
まだまだ自分は調整とかするレベルではないので、うまくなるために練習しました。

ー試合前のコンディションは
常に良い状態を心がけているので今日もよかったです。

ー2回表には本塁打を放ちました、球種やコース、感触などは
真ん中のカットボールかカーブです。

ー今日は猛打賞です
たまたま良いとこに飛んだのでよかったです。

ー今日の課題点は
守備と走塁です。しっかり練習します。

ー次の試合に向けて
チームが勝つ為に全力プレーをします。

フォトギャラリー

  • 岡田悠は3ランを含む猛打賞を記録した
  • 今日2安打の永廣
  • 途中出場ながら一時勝ち越しとなる適時二塁打を放った大柿
  • 代打で登場し四球を選んだ野尻
  • DSC 0540 R宮本は今日も代走で起用された
  • DSC 0883 R今季2度目の登板でリーグ初失点を許した尾﨑
  • DSC 1178 R昨日の試合で138球を投げた鈴木は連投となった
  • またしても早川の前に倒れた

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