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【水泳】第93回日本選手権 4日目 骨折の不安なんのその 赤羽根が唯一の予選突破でスーパールーキー誕生の予感

水泳

【水泳】第93回日本選手権 4日目 骨折の不安なんのその 赤羽根が唯一の予選突破でスーパールーキー誕生の予感

第93回日本選手権
兼 第17回世界選手権代表選手選考会 
兼 第29回ユニバーシアード大会代表選手選考会
2017年4月16日(日)
日本ガイシアリーナ

4日間の戦いもついに最終日を迎えた。この日出場した8人の中で男子100㍍バタフライの赤羽根康太(人1)が法大勢で唯一、予選を突破し、B決勝に進出。B決勝では4位に入った。法大からは4日間で決勝進出者1人、B決勝進出者5人(6種目)という結果で大会は幕を閉じた。

大会1日目の結果はこちら
  2日目の結果はこちら
  3日目の結果はこちら

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故障明けでB決勝4位の赤羽根

試合結果

予選結果(女子)

種目 順位 選手名 タイム 備考
50m自由形 28位 熊谷笑里(経1) 26秒87  
100mバタフライ  23位 湯尻和佳(スポ3)  1分01秒05  

予選結果(男子)

種目 順位 選手名 タイム 備考
200m背泳ぎ    20位 内藤良太(人2)  2分03秒26  
23位 津村航平(経3)  2分03秒86  
40位 木下大輔(社1)  2分08秒98  
100mバタフライ  16位 赤羽根康太(人1)  53秒30 B決勝進出 
24位 林孝晟(経3)  53秒63  
200m平泳ぎ 45位 常深皓貴(経3) 2分18秒65  

B決勝結果

種目 順位 選手名 タイム 備考
男子100mバタフライ  4位 赤羽根康太  53秒22  

戦評

 4日間に渡って行われた日本選手権もいよいよ最終日。法大からは8名の選手が出場し、B決勝進出者が1名という悔いが残る結果となった。
 200㍍背泳ぎ予選に出場した津村、内藤。昨季からそれぞれ結果を残し、今季インカレでも活躍が期待される2人に決勝への期待が高まったものの、結果は残すことができず。今大会3種目に出場した内藤は「悔しさが一番残る大会」と大会を振り返った。
 しかしその一方で、HUSTの新しい力が芽吹いた。最終日はルーキーが3名出場。法大の次世代を担うメンバーの中で、結果を残したのは100㍍バタフライに出場した赤羽根だ。林孝とともに出場した予選では53秒30で全体16位。最終日の法大勢から唯一B決勝進出となった。
 迎えたB決勝では、順位を4つ上げ4位。タイムも53秒23とわずかではあるがきっちりと縮め、大舞台で確実な成長を遂げた。(阿部暁野)

大会総括 

 4日間の大会を終えたHUST。予選突破が6人、決勝進出が1人のみと前回大会の予選突破8人、決勝進出4人に比べると物足りない結果に終わった。やはり、法大の大黒柱として活躍していた青木智美(平28年度卒=現ATSC.YW)竹田渉瑚(平28年度卒=現オーエンス)渡邊一輝(平28年度卒=現全日空商事)の3人の抜けた穴は大きかった。だが選手たちの奮闘が目立った大会でもある。

☆バタフライ帝国HUST建設開始!
 今大会、唯一となる決勝進出を果たした平野香緒里(人3)を始め、バタフライ陣が活躍を見せた。
 男子は昨季のインカレに5人出場するなど、層は元から厚かった。そこに新しく赤羽根が加入。いきなり今大会でB決勝進出を決め、存在感をアピールした。またチームバタフライの長であるのが伊藤瑞輝(経4)。病気もあり、今年に入ってからは練習に参加できていなかったがその中、200㍍バタフライで復活を示す1分59秒台をマーク。復活の兆しを見せ、ラストシーズンが幕を開けた。
 平野とともに切磋琢磨する女子100㍍バタフライの湯尻は大学入学を機に環境の変化に苦しみ続けていた。だが3年生になった今季は責任感が増し、チームを引っ張る自覚が芽生えた。予選通過こそ逃したが、予選通過まで残り0秒25と大きな大会で委縮し、力が発揮できないことはなくなってきた。今後は個人メドレーで他種目の強化をしながら、バタフライの向上を目指す。

☆黄金世代へ。ルーキーたちの躍動
 今年も入ってきた期待の新入生たち。すぐさまその才能の片鱗を見せつけた。共に昨季のインターハイ準優勝という実績を誇る河田華佳(スポ1)と赤羽根。河田は初日の400㍍自由形でいきなり予選を突破。持ち味である後半の追い上げで順位を上げた。本職の800㍍自由形では疲労もあり、本来の泳ぎとは言えなかったが、堂々とした泳ぎを見せた。赤羽根は骨折の影響で練習を積めていなかった。元の状態に戻すことを意識し練習に励むなど、時間のかかる調整となったが今大会は100㍍バタフライで16位とギリギリで予選を通過。B決勝では予選よりタイムを上げ、4位に入った。
 今大会にはそのほかに4選手が出場と力をつけている選手が多い。1年生たちは4年次に東京五輪を迎える。「同期同士仲がいい」という彼らが水泳界を席巻するかもしれない。

選手インタビュー

赤羽根康太

(予選後)
―レースを振り返って
ちょっと隣を意識してしまいました。52秒台を目指していたので、まだまだですね。1月に骨折してしまい、練習で本格的に取り組み始めたのが2月の後半からでした。この1カ月ちょっとで戻せるところまではちゃんとやったので、あとは結果です。B決勝に残れるかどうかです。

―この大会に向け取り組んだことは
骨折した影響があったので、これまでできたことを取り戻してました。そこからペース練習で後半の50㍍を保つように、何回も何回も同じような動きを繰り返してました。

―持ち味は
キック主体ではなくプル主体なので、キックが苦手な分をプルで頑張って泳ごうとしています。背中を使った大きな泳ぎを目指しているのでそこが自分の持ち味というかメリットですね。

―法大進学の理由
自分のクラブの1個上の先輩が法大に進んで、流れというのもあります。あと監督さんにも良くしてもらってたので話し合った結果、自分に合った環境で練習できるなと思い法政を選びました。。

―今季の意気込み
法政大学に入学させてもらったので、しっかり1年目からインカレで仲間とともに戦えるようにしたいです。個人としては表彰台に立てるように頑張りたいです。

(B決勝後)
―レースを振り返って
順位は4つ上げられたんですけど、52秒台を目指してやってきていたので、微妙ですね。ただ予選からタイムを上げられたこと、大舞台でタイムを上げることができたのは成長だと思います。

―タイムには満足していない
そうですね。あと0.5秒くらい欲しかったです。

―日本選手権のB決勝という大舞台でした
去年は予選で22位くらいで落ちて。今年はB決勝まで残って、しかもタイムも上げられたので。そこは良かったかなと思います。

―今季の目標は
タイムだと52秒64がインターナショナルDなので、まずは来月のジャパンオープンとインカレでそこを切れるように頑張ります。

―現在のベストは
53秒00です。タイムとしては悪くないかなと思います。

―今後の課題は
自分は1月に足首の骨折をしてしまって。そこからケアとかリハビリをしている間に気づいたら日本選手権になってしまいました。だからまずはけがをしないことが自分の中ですごく大切になっています。けが、病気をしない上に、けがでなくしてしまったものをそれ以上にして戻せるように頑張りたいと思います。

―足首の可動域は戻っている
そうですね。最初は全然動かなくて、左足が全く使えない状態で泳いでいたので。それに比べたらだいぶ良くはなったんですが、完璧ではないかなと思います。

―今後に向けて
自分はインカレで3位以内に入ることを目標にしています。それとインターナショナルD標準を切って、もっともっと日本のトップで戦えるように、世界で戦えるようになっていきたいと思います。
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故障明けでB決勝4位の赤羽根 

湯尻和佳 

―レースを振り返って
ずっとこの試合でユニバーシアードに選ばれることを目標にしていて、この試合に向けて練習してきたので悔しいとしか言えないです。

―調子は
東京選手権やコナミオープンが思うようにいかず、不安な要素はありました。それでもこの試合に向けた練習では少しずつ調子が上がってきてました。この試合に向けてちょっと空回りしてる部分や考えすぎる部分もあるので、気持ちを切り替えて代表になった選手にジャパンオープンで絶対勝ちたいので、あと1カ月頑張りたいです。初めて日本選手権を法政から出させてもらっていて、法政のために頑張りたいと思います。3年目になって、インカレに向けて学校のためという気持ちが強くなりました。今、学校練習が弱いと言われているがその中で私が結果を残して、法政の学校練習が伸びるということを高校生に伝えたいのです。これから法政の女子が強くなるように、今迷ってるような子たちが法政に行きたいなと思えるような選手になりたいです。

―これまでのイトマンからではなく、法大から参加した理由は
イトマンから出てたが、2年間ずっと法政で練習して、法政のために泳ぎたい、法政から出て結果を出したいという思いが強いです。インカレに向けて、女子はシードが厳しいと思うが全国の舞台で決勝に出て法政の宣伝ができればと思ってます。今回はうまくいきませんでしたが、これからのジャパンオープンや来年の日本選手権にも法政から出ると思います。今回も含めて、調子が悪くても見捨てないで期待してくれているので、残りの1年半で最後だけではなく何回かその期待に応えられるようにしていきたいと思います。

―今後に向けた練習は
今回は100㍍バタフライに絞っているもあり、バタフライの練習ばかりしてきました。ただ1年生が自由形の選手が多く、六大学対抗戦もこのままでは戦えないと思うので、バタフライだけではなく個人メドレーなど色んな種目に挑戦していく必要があると思います。今回もバタフライを練習してきてレースで考えすぎてしまい、前半が積極的に行けなった部分がありました。いい意味でリラックスして泳ぐためにも、対抗戦でいろんな種目を泳ぐためにも、練習でバタフライばかりしていたのは課題だと思っています。そこをコーチとも話し合って、個人メドレーの練習を組み込んでいけたらと思ってます。大学入って結果が出てないのも初めて筋トレやって筋肉がついた分、体重が増えてしまい、それがパワーにつながらず空回りしてる部分があります。今回は記録を狙っていたのにだめだったので開き直って、また違うトレーニングに挑戦していけたらと思っています。

―これまでの六大学対抗戦でも個人メドレーを泳いでいましたが
バタフライの練習ばかりをしていたこともあり、六大学の前は個人メドレーに不安要素が多くて、200㍍個人メドレーではベストから4秒近く遅れてしまうこともありました。六大学にトップ選手は何種目も出ている中で、4・5種目ではきついなどと言っていられないです。私は少し種目が少ない分、トップ選手に負けて当たり前と思うメンタルの部分を変えて、自信を持っていけるようにしていきたいです。今までは自分勝手な部分もあったが、3年目なのでチームのためにと思うようになったので、意識も練習も変えていきたいと思います。

―今季の目標
今年はここから波に乗っていきたかったですが、今回は課題がたくさん見つかったので良かったと思って、次のジャパンオープン1分切りを目標にしていきます。次の女子主将に選ばれると聞いているが、性格的にチームを引っ張っていけるタイプではないので、インカレでは表彰台に上って結果でチームを引っ張っていけるようになりたいです。DSC 0578-2 R
湯尻は今回も目標の59秒台には届かなった

津村航平

―レースを振り返って
今回は結構合宿を組んだり、前準備をしてきた中でのレースだったので、かなり自信があったんですけど、タイムも凄く遅くて悔しいです。

―調子は
身体も軽かったですし、良いタイムで泳げると思っていました。そう思っていただけに余計悔しいですね。

―考えられる原因は
レースということになって、緊張して萎縮してしまっているところがあったと思います。ただそれを差し引いても遅いですね。

―今後に向けて
泳ぎがかなり小さくなっていたので、小さくならないようにしたいですね。しっかり調整していくことを念頭に置いて、インカレに向けて頑張っていきたいと思っています。DSC 0407-2 R
自身の思うようなタイムの出なかった津村

林孝晟 

―レースを振り返って
昨日に引き続き不完全燃焼というか、結果がついてこないなという感じです。あと練習不足だったのかなと思います。

―昨日と比べても
手ごたえはないですね。

―今後に課題となるところは
まだ基礎となるところができていなくて、この試合は結構合わせてきていたが、力を発揮できていないのは練習不足だったのかなと思います。インカレまでにしっかり練習を積んでいければいいと思います。

―今後に向けて
僕の中では日本選手権やジャパンオープンよりもインカレというものが大きなターゲットなので、9月に全力が出せるようにしっかり取り組んでいきたいと思います。DSC 0597-2 R
インカレに向け練習不足の解消を目指す林孝

常深皓貴 

―レースを振り返って
全く気持ちの入っていないレースになりましたね。この日本選手権の雰囲気を楽しもうと思って、最後まで諦めずに思ったが疲れも溜まってたのかきつかったです。

―普段、平泳ぎに特化した練習は
いや全く。とにかく個人メドレーを中心に4種目を泳ぎ切る練習をしています。

―周りは勢いのある高校生たちでしたが
誰が誰だかも分からないので(笑)自分のレースをしようと思ってひたすら泳ぎました。

―個人メドレーの中の平泳ぎと平泳ぎのレースの違いは
昨日までの個人メドレーの中の平泳ぎは調子よかったですが、200の平泳ぎに出たらこんな結果です。難しさを感じました。

―難しさとは
背泳ぎから入る平泳ぎと平泳ぎから平泳ぎではスピード感や感覚が違います。長水路で泳ぐのは4年ぶりなので全然わかりませんでした。

―大会全体を振り返って
調子の悪い中で大会の期間中に調子を上げて、昨日ベストを出せたのは一つの収穫でした。法政大学に勢いがない中で、一人でも多く決勝やB決勝に残れるようにと思っていてB決勝に残れて2本泳げたのは良かったと思います。

―今後へ向け
あと1カ月でジャパンオープンがあるので、決勝に残ってインカレにつなげていきたいです。インカレでは一人で荒稼ぎできる下の学年を引っ張れる選手になりたいです。DSC 0746-2 R
4年ぶりの平泳ぎのレースは厳しい結果に終わった常深

内藤良太 

―レースを振り返って
大会の最終日の自分にとって3種目目で、自分があまり調子が上がらない中、自分はどれくらいできるのかなと試すレースでした。最後まで諦めずに泳げるように意識して泳ぎました。

―昨日の50㍍では苦しいレースになりました
まあ50はテンポを意識して泳ぐつもりでしたけど、なかなか固くなってできなかった部分もありました。そこは1つの修正ポイントですね。

―大会前の調子は
大会前に自分を見失うというか、自信を失った時期もあり、ベストとは言えないなという感じですね。

―今大会を振り返ると
悔しさが一番強い大会で、自分がこれからどのように大会をやっていくのかを考えるようないい大会でした。

―今後に向けて
今後このレースの反省点を時間をかけてでも見つけて、模索しながら、さらにレベルアップしていきたいなと思います。DSC 0184-2 R
内藤は100㍍に続き200㍍も20位で予選敗退となった

熊谷笑里

―レースを振り返って
思ったより全然体が動かなくて、調整のやり方が悪かったなと思いました。

―調子は
調子はこの前まですごく悪かったのが、だんだん上がってきたなと思っていました。でもタイムは悪かったです。

―大学入学後の変化はありましたか
同期が凄く優しいので、同期と一緒に頑張っていきたいと思っています。

―今季の目標は
25秒を目標に頑張ります。今年中にできればいいなと思います。DSC 0204-2 R
予選突破相当の25秒台を目標に掲げた熊谷

木下大輔 

―レース振り返って
前半も遅いが、全体的に遅いです。自分の持ち味だった後半も全然うまくくいかず、フォームも崩れてました。あと寮生活に慣れていない部分があり、課題はたくさん見えたので改善していきます。このタイムではレギュラーを取れないので、インカレまでに仕上げてインカレではベストを出せるように頑張りたいです。

―課題の改善のためには
体力が持たなくなっているので、ペース練習で泳ぎを見ながら楽に速く泳げるようにし、ラスト50㍍をしっかり粘れるようにしていきたいです。

―法大進学の理由
先生の勧めがあり、全国的に見て数少ない室内の50㍍プールといういい環境で練習をして、より速くなることができると思いました。

―今季の目標
まずはインカレで決勝もしくはB決勝に残って、チームに貢献したいです。レギュラーを確実に勝ち取って、インカレで活躍したいと思います。DSC 0265-2 R
木下は勢いのある飛び込みからスタートした

フォトギャラリー

  • DSC 0352-2 R故障明けでB決勝4位の赤羽根
  • DSC 0184-2 R内藤は100㍍に続き200㍍も20位で予選敗退となった
  • DSC 0578-2 R湯尻は今回も目標の59秒台には届かなった
  • DSC 0407-2 R自身の思うようなタイムの出なかった津村
  • DSC 0597-2 Rインカレに向け練習不足の解消を目指す林孝
  • DSC 0746-2 R4年ぶりの平泳ぎのレースは厳しい結果に終わった常深
  • DSC 0265-2 R木下は勢いのある飛び込みからスタートした
  • DSC 0204-2 R予選突破相当の25秒台を目標に掲げた熊谷
 

 

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