【バスケ】第66回関東大学バスケットボール選手権 対筑波大 大学王者に先制パンチ!新チームの実力を証明
久々の勝利を手にして勢いに乗る法大。ベスト8をかけて挑むのは言わずと知れた大学チャンピオン筑波大。苦戦が予想されたが、第1Qには対策を講じてきたディフェンスが機能しファストブレイクを連発。20-11と大きくリードし、会場を沸かせた。試合には敗れたものの、強豪相手にここまで戦えるということを証明したかたちとなった。
試合結果
トータル試合結果
54 法政大学 |
20 | 1Q | 11 | 82 筑波大学 |
---|---|---|---|---|
6 | 2Q | 24 | ||
14 | 3Q | 23 | ||
14 | 4Q | 24 |
法政大学スターティングメンバー
選手名 | 学年 | 学部 | 身長 | ポジション | 出身校 |
---|---|---|---|---|---|
#6 中村太地 | 2 | 法 | 190 | PG | 福大大濠 |
#14 植村哲也 | 4 | 文 | 175 | PG | 明成 |
#0 濱田裕太郎 | 1 | 文 | 186 | SG | 育英 |
#24 鈴木悠介 | 2 | 法 | 197 | C | 洛南 |
#2 戸井堅士朗 | 1 | 営 | 195 | C | 法政二 |
法政大学交代選手
選手名 | 学年 | 学部 | 身長 | ポジション | 出身校 |
---|---|---|---|---|---|
#12 柳川知之 | 4 | 法 | 192 | PF | 明成 |
#57 玉城啓太 | 3 | 法 | 175 | PG | 京北 |
#30 水野幹太 | 1 | 営 | 183 | PG | 福島南 |
#33 茨城博晃 | 2 | 法 | 195 | PF | 京北 |
#18 池下涼星 | 4 | 法 | 177 | G | 法政二 |
戦評
まずは筑波大#17杉浦が軽々とミドルシュートを決め先制。しかし法大も負けじと植村のカットインに鈴木悠がナイスパスで合わせて得点。その後3Pシュートを被弾するも、この日スタメン起用の濱田がすかさず決め返し、食らい付く。さらにここから「ウィザーズタイム」がスタート。スカウティングの成果か、筑波大オフェンスに完全に対応。ターンオーバーやシュートミスを誘発させ、その度にファストブレイクで得点をあげていく。チームで4本の3Pシュートをヒットさせ、第1Qを20-11で大量リード。今大会屈指のサプライズに会場のボルテージも最高潮となった。
第2Qでも、ペイントエリアを中心し、固い守りを見せ、リードを保つ。しかし、第2Q残り5分頃から法大の得点が止まり、その隙をついた筑波大が逆転に成功。最後はリバウンドを押し込まれ、26-31で前半を終えた。
未だ射程圏の状態で後半を迎えるが、筑波大は法大にディフェンスに順応しはじめ、失点をコントロールすることができなくなる。中村や植村、水野といったガード陣が果敢に攻め、シュートを沈めるも、筑波大の勢いには及ばず、終盤には筑波大#6馬場の豪快なワンハンドダンクも飛び出し、流れは完全に筑波大に。40-58で第3Qを終える。
最終Q。なんとか食らい付こうと、法大はパス、スクリーン、ハンドオフなどを組み合わせ、強力なディフェンスを相手になんとかシュートチャンスをつくりだす。得点が止まる時間帯がなく、切れ目なく得点することができたが、点差を縮めることはできず、54-82で敗れた。
昨年のトーナメントでは、当時格下であった、2部下位、3部以下のチームに苦戦、敗戦を繰り返した。そしてその秋、「あのリーグ戦」を経て3部に降格した。しかし、そんな「勝てない」法大の姿はここにはない。強豪チームにも一矢報いる力があることを証明したのだ。これも先日の江戸川大戦の勝利で得た勢いと無関係ではないだろうが、ウィザーズの何かが変わりはじめているのは誰も目にも明らかだ。(戎井健一郎)
監督・選手コメント
佐藤俊二 監督
―今日の試合を振り返って
チャンスはあったと思うので、悔しいですね。
―リードを奪った第1Qについて
向こうのオフェンスをスカウティングしていた部分があって、ある程度対応できたと。そこで向こうがミスして、ブレイクで点がとれたと。実際問題実力差はあると思うんだけど、ちゃんとしたディフェンスをすれば勝負になるんだということがわかりましたね。
―スカウティングしていた部分というのは
相手のオフェンスのパターン、エントリーの仕方がある程度決まっているので、そこに対してこうつくんだよという感じですね。
―濱田選手のスタメン起用について
(スタメン起用は)急遽のことだったんですが、相手は2点にこだわってくるバスケなので、勝つためにこっちとしてスリーを決めていくしかないと。だから濱田のプレータイムがかなりあるってことは決まってましたね。
―青学大の印象は
やはりフィジカルですかね。電鉄杯でも練習試合でも大敗したんですが、今日の試合で自信持てたと思うし、リバウンドとれれば怖くないと思うので、今日の自信を持って、なんとか勝って、3部でも勝てるんだぞというところを証明したいですね。
鈴木悠介(法2)
-試合を振り返って
1部の1位のチームと試合ができたんですけど、後半は力の差を見せつけられたなという感じでした。
-具体的にどのような部分で差を感じましたか
1つ1つのプレーの正確さとかフィジカルとかですね。
-インサイドが厳しくなることは考えていたと思いますが、どのような気持ちで試合に臨みましたか
オフェンスよりもディフェンスでどれだけ向こうのインサイドをを抑えるかを意識しました。
-入学後筑波大とは初めての試合ですか
初めてです。
-筑波大学の印象は
上背もありますし能力も高いです。ただ敵わない相手ではないと思ったので、これからの頑張り次第ではどんどん勝っていけると思います。とりあえず現時点での実力が分かったので、とても収穫のある試合でした。
-筑波のインサイドについて
フィジカルで負けてしまうところがあったんですけど、これからの課題が見つかったので良かったです。
-具体的には
フィジカルと、ディフェンスのやられてしまうところも多かったので。もっとインサイドのディフェンスを頑張らなくちゃいけないなと思いました。
-法大のインサイド陣はまだまだ補強が必要だと思いますが、どういうプレーをしたいという意思がありますか
今けが人が結構多くて、まだ全員揃っていないんですけど、今いる全員でぶつかり合いやリバウンドの意識とかは練習中に声を掛け合ったりしていますね。
-昨日今日いいリズムが続いている要因は
試合前の入りだとか、雰囲気とかが良かったと思います。今日の試合も昨日のいい流れが最初の方は出ていたので、今日は負けちゃったんですけど、明日も切り替えて1つずつ頑張りたいと思います。
-次に向けて
次は青山学院なのでまたフィジカルの強い相手ですけど、インサイドをどれだけ抑えるかと、自分も点が取れたら取っていきたいので、頑張っていきたいです。
フォトギャラリー
- ディフェンス、リバウンドで合格点以上の働きを見せた鈴木悠
- 中村の強気なシュートは強豪との戦いでは必須だ
- この試合も全く緊張や動揺が感じられなかった水野。
- ブレイクの起点となった植村
- 得点には絡めなかったものの、速い展開で相手をかき回した玉城
- スタメン起用に応え、3Pシュートを沈めた濱田
- 戸井もフィジカルの強い選手相手に奮闘していた
- シュートは決められなかったが、貴重なプレータイムを得た茨城