【バスケ】第66回関東大学バスケットボール選手権 対明星大 公式戦約4年ぶりの100点ゲームで快勝!代々木改修前ラストゲームに花を添える
昨年の成績をこえるべく、明星大との15位決定戦に臨んだ法大。両者シュートが当たり、超ハイスコアリングゲームとなるも、中盤以降ディフェンスから相手の流れを崩し、一気に突き放し快勝。法大の公式戦100点ゲームは2013年10月5日のリーグ戦・対関東学院大以来となった。大学バスケの聖地である代々木第二体育館は約2年にわたる改修工事に入るが、改修前ラストゲームで会心のバスケを見せた。
試合結果
トータル試合結果
100 法政大学 |
30 | 1Q | 29 | 84 明星大学 |
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20 | 2Q | 21 | ||
31 | 3Q | 18 | ||
19 | 4Q | 16 |
法政大学スターティングメンバー
選手名 | 身長/体重 | ポジション | 出身校 | 得点 | リバウンド | アシスト |
---|---|---|---|---|---|---|
#14 植村哲也(文4) | 175/74 | PG | 明成 | 29 | 3 | 5 |
#6 中村太地(法2) | 190/79 | PG | 福大大濠 | 21 | 9 | 2 |
#57 玉城啓太(法3) | 175/65 | SG | 京北 | 8 | 3 | 1 |
#2 戸井堅士朗(営1) | 195/86 | C | 法政二 | 8 | 2 | 0 |
#24 鈴木悠介(法2) | 197/95 | C | 洛南 | 4 | 5 | 0 |
法政大学交代選手
選手名 | 身長/体重 | ポジション | 出身校 | 得点 | リバウンド | アシスト |
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#30 水野幹太(営1) | 183/75 | PG | 福島南 | 15 | 8 | 2 |
#0 濱田裕太郎(文1) | 186/75 | SG | 育英 | 12 | 3 | 0 |
#23 戸堀勇吾(文4) | 190/78 | PF | 國學院久我山 | 0 | 1 | 0 |
#10 和田直也(法4) | 187/81 | F | 幕張総合 | 0 | 0 | 0 |
#18 池下涼星(法4) | 177/72 | G | 法政二 | 0 | 0 | 0 |
#51 早川健星(法4) | 188/80 | F | 座間 | 3 | 0 | 0 |
#54 小野玲音(文3) | 178/70 | F | 法政二 | 0 | 0 | 1 |
戦評
第1Q。先制点こと明星大に奪われるも、法大も戸井の連続得点などで応戦。さらにこの日フォワード起用された中村がシュートにドライブに縦横無尽に得点するも、明星大のアウトサイドシュートが決まりに決まり、クォーター中盤でお互い20点をこえるというハイスコアぶり。相手オフェンスは相変わらず好調で、最後まで抑えることができなかったものの、その分法大も、相手ディフェンスを軽くあしらう余裕のあるオフェンスで得点を重ね、30-29という稀に見るスコアでこのクォーターを終える。
続く第2Q開始直後に、ターンオーバーから速攻で連続得点。しかし、明星大#29丹野のシュートに苦しめられ、点差を広げることができず、未だ点取り合戦が続く。法大は植村がピック&ポップから戸井のミドルシュートをアシストし、さらには自らゴールカットでリングにアタックするなど、パサー、フィニッシャー両面でクレバーな働きを見せた。お互いオフェンスの爆発が止まらず、50-50で後半へ。
後半開始早々、濱田の3Pがヒット。その後は植村、中村を軸に得点を重ねる。そしてクォーター中盤、ついに明星大オフェンスに陰りが見えはじめる、疲れからか焦りからか、シュートミス、パスミスを連発。その隙を法大が逃すはずもなく、ファストブレイク中心にショータイム。81-68と、大きく点差を広げた。
最終クォーターも法大は大崩れすることなくゲームを展開。水野の連続での速攻などで早くも97点まで乗せる。しかし、そこから数分間、大幅なメンバー変更もあってか得点が途絶え、100得点という節目に届かず、もどかしい時間が過ぎるなか、試合終了1分を切った最終盤、早川の打った3Pシュートがネットを揺らし、大台に突入してゲームセット。この結果により15位が確定した。
昨年16位。今年は15位。順位は一つしか上がっていない。しかし、順位以上に重要なのが、法大が見せた3つの「サプライズ」である。一つ目は江戸川大戦での逆転アップセット。二つ目は筑波大戦第1Qでの大量リード。そして三つ目が今回の100点ゲームだ。これはチームの進化を証明する何よりもの証拠だ。さらに、来月に控える新人戦も、下級生中心でトーナメントを戦った法大には確実にアドバンテージがある。ウィザーズはこれからも我々に多くの「サプライズ」を見せてくれるだろう。(戎井健一郎)
植村は29得点と、数字でもしっかりと存在感を見せた
選手コメント
植村哲也(文4)
-試合を振り返って
結果は勝てたということで良かったんですけど、内容は今後またリーグ戦に向けて修正していく場面がいくつもあったので、それはこれから克服していきたいと思います。
-具体的には
一対一のディフェンスと、3線のカバーが今日は全くいなくて。抜かれても誰もヘルプがいないという状況が何度もあったので、そこはもう一回チームディフェンスで確認していきたいと思います。
-3線のカバーやポジションについてはトーナメントを通して意識していたように見えました
そうですね。練習でずっと取り組んでるんですけど、相手がムーブしている中で、自分が3線というのが分かっていないメンバーもいます。コミュニケーションがまだ足りないのかなと思います。
-明星大の印象は
とにかく一対一に長けているチームで、縦に割ってくるチームだと思っていました。外が寄りすぎても外から撃たれるだけだと思ったので、スピードに乗られるより先に前で止めるということが大事なんじゃないかと思いました。
-3部トップのチームに勝利を挙げたことになりますが
まだトーナメントなので何とも言えないですけど、大体イメージはつかめたと思います。ディフェンスを修正していけば、リーグ戦でも戦っていけるんじゃないかと思います。
-大会を通してどんな大会となったでしょうか
山場の初戦を突破できたことで、負け癖というのが解消されてはないですけど、自信はついたのかなと思います。筑波や青学と試合ができたことで1部のチームとの違いというか、フィジカルや一つ一つのプレーの完成度などは違いを感じられたと思うので、それは良かったなと思います。
-一番の収穫としては
接戦で周りに声を掛けることは意識していました。あと個人的にはシュートタッチもこの大会は良かったので、自分が狙いつつ、周りにさばくというのは前よりもできたいたように感じます。
-植村選手自身がリングへ向かう場面も増えたように思います
フォワードというフォワードがうちはいなくて、シューターばかりなのでガードが点を取りに行くことも必要だと思います。その中でピックプレーを今は止まって呼んでしまっているので、動きながらスクリーンを呼び込めれば、もっと違う展開ができたのではないかと思います。
-成長を感じた選手は
やはりシューターの濱田とセンターの鈴木と戸井ですかね。外国人選手ともマッチアップをして、濱田も積極的にシュートを狙ってくれましたし、助かりましたね。
-次に向けて
定期戦もリーグ戦もこれから控えているので。この夏に、トーナメントで見つけた課題をしっかり体育館に持ち帰って、また頑張りたいと思っています。
戸井堅士朗(営1)
ー今日の試合を振り返って
両方ともシュートが入ってて、ディフェンスが良くはなかったかな、と思います。自分はディフェンスがちょっと苦手なので…。チームとしては、どんどん攻めていこうということでやっていました。
ー15位に決定しましたが
去年16位だったと聞いたので、1個でも上に行けたのはよかったかな、と思います。
チームとしても、3月くらいからしたらどんどん良くなっているとは思うので、新人戦もあるので、頑張りたいと思います。
ー試合を通してプレータイムが延びていますが
自分はあまり体力が無いし、フィジカルもあまり強くないのできつかったんですけど、でも改めて、そこが大事なところなんだとわかりました。短い間でトレーニングは完成しないと思うんですけど、積み重ねていって来年とかにフィジカルや体力で負けないように、この一年間頑張っていこうと思います。
ーご自身の役割に関して何か指示はありましたか
特に指示は出てないです。代わった時には精一杯頑張ろうとは思ったんですけど、体力面とかフィジカルが無さすぎて、ディフェンスできなかったりとか、走れないっていうのが、一番この大会で感じたことです。
ー今大会での具体的な収穫は
1部のチームと試合できる機会があったので、実際やってみて、やっぱり体も全然違うし、大きい人が皆走れるので、そこは自分が走らなければいけないと思いました。まだ1部の人たちと戦うところにもいけてないかなと感じました。自分たちはまだ3部で1部にバンと上がれるわけではないので、上がるためにも体力やフィジカルというのは必要だと思うので、それが習得できればと思います。あと、自分はディフェンスも得意ではないので、練習しないといけないな、と思いました。
ー6月の新人戦に向けて
新人戦になると3・4年生がいなくて、今現在チームを引っ張ってくれている人たちがいないという試合なので、もっと声を出したりしてチームを盛り上げて試合に臨めるように頑張りたいと思います。あと、今はけがとかでセンターにいない人もいるので、帰ってこられるならその人たちも出ると思うんですけど、帰ってこられなければ、また自分が出なければいけないことが多くなると思うので、自分がやれることをしっかり整理して頑張りたいと思います。
フォトギャラリー
- 100得点目となった早川のシュート
- 中村はフォワードで起用され、スピードのミスマッチを存分に発揮した
- 玉城にとってハイスコアリングな展開はお手のもの
- 15得点、8リバウンド、2アシスト、1スティール、2ブロックとオールラウンダーぶりを見せた水野
- 逆サイドから猛然と飛び込みリバウンドを奪う鈴木悠。リバウンドボールの予測など、技術的な面でも成熟されてきた
- 2桁得点でシューターとしての仕事をきっちりこなした濱田
- スクリーンプレーからのシュートが光った戸井
- 久々にプレータイムを得た戸堀の真骨頂「Dirty Work」