【陸上競技】第49回全日本大学駅伝対校選手権関東学生連盟推薦校選考会 4年ぶりにオレンジエクスプレスが伊勢路に帰ってくる!
第49回全日本大学駅伝対校選手権関東学生連盟推薦校選考会
2017年6月18日(日)
浦和駒場スタジアム
3年連続で超えられなかった壁、全日本大学駅伝対校選手権関東学生連盟推薦校選考会(全日本予選会)。今年は雨が降りしきる中、11チームが4時間を切る高速レースとなったが、法大は5位に入り、4年ぶりに伊勢路への切符を手に入れた。
※選手コメントは次記事に掲載
試合結果
総合成績
順位 | 大学名 | 総合記録 |
---|---|---|
1位 | 神奈川大 | 3時間56分16秒62 |
2位 | 東海大 | 3時間56分57秒31 |
3位 | 國學大 | 3時間57分43秒15 |
4位 | 大東大 | 3時間57分49秒49 |
5位 | 法大 | 3時間58分10秒42 |
6位 | 帝京大 | 3時間58分34秒22 |
7位 | 明大 | 3時間58分40秒53 |
8位 | 順大 | 3時間58分40秒74 |
9位 | 城西大 | 3時間59分05秒34 |
上位9チームのみを掲載
個人結果
組 | 選手名 | 記録 | 順位 |
---|---|---|---|
1 | 狩野琢巳 | 29分47秒11 | 6着 |
磯田和也 | 29分49秒02 | 8着 | |
2 | 福田兼士 | 30分30秒32 | 25着 |
鹿嶋隆裕 | 30分39秒56 | 33着 | |
3 | 青木涼真 | 29分30秒64 | 16着 |
細川翔太郎 | 29分36秒24 | 19着 | |
4 | 坂東悠汰 | 28分48秒73 | 6着 |
佐藤敏也 | 29分28秒80 | 23着 |
戦評
4年ぶりの全日本駅伝への切符をかけた今大会。箱根で8位に輝いた法大は「5位以内」を目標に雨中の浦和へ乗り込んだ。
1組目に出場したのは狩野琢巳(社3)と、矢嶋謙悟(経3)に代わって出場した磯田和也(法4)。序盤から集団の中心で展開していたが、4000m付近から磯田が積極的に前への走りを見せはじめる。狩野も中盤から先頭集団に必死に食らいつく。そしてラスト1周を迎えたところで、先頭集団が一気にペースアップし、磯田が落とされてしまうが、その後ろにいた狩野が一気にまくり上げる。前にいた磯田も抜き、そのままゴールを駆け抜けて6着。磯田を粘りをみせて8着でゴールし、法大はいきなり総合3位と大きな滑り出しを見せた。
2組目は主将の鹿嶋隆裕(経4)と福田兼士(経3)が出場。先頭が単独でスタートから抜けると、集団はスローペースとなり、6000m付近から集団が離れ出す。始めは2人ともしっかりと対応するも、終盤からのスパートについていけずに離され、福田は25着、鹿嶋は33着に終わった。
3組目は青木涼真(生命2)と、土井大輔(経3)に代わり細川翔太郎(経4)が登場。序盤からのハイペースに2人とも中盤から後方に位置する厳しい走りを余儀なくされる。それでも、粘りをみせて8000m付近まで先頭集団から離れない展開を見せて上手くレースを纏めた。ラスト1周でスパートをみせた青木は16着、細川は19着となった。
そしていよいよ迎えた最終組はエース坂東悠汰(スポ3)と佐藤敏也(社2)が出場。序盤から坂東は先頭集団、佐藤も前方で展開する。坂東が中盤から終盤にかけて、外国人選手などの仕掛けに遅れを取るも上手く修正して、先頭集団に食らいつけば、佐藤も後方ながら、トップレベルのレースに必死にしがみついた。そして坂東はラスト1周で得意のスパートで一気に他の選手を追い抜き、6着。佐藤は28着だった。最終的には総合5位に輝き、目標を達成。4年ぶりの全日本大学駅伝出場を決めた。
誰も大崩れすることなく、自分の役割を果たしたことで4年ぶりの伊勢路を決めた法大。圧巻の走りをみせた坂東はもちろん1組目で好走した磯田と狩野も評価できる走りをみせた。これで10月の出雲駅伝も含め学生三大駅伝の出場を決めた。いよいよ駅伝シーズンが始まり、厳しいメンバー争いが予想される。来年の箱根で前回の8位を超える為に選手たちのさらなる飛躍が必要となる。法大戦士たちはまだスタートラインに立ったばかりだ。(渡辺拓海)
監督インタビュー
坪田智夫監督
―今大会の総括を
まず、ひとまず通過っていうのは良かったかなと思うのですが、その中でも内容の良し悪しがあるので、100点をあげられるかというと、厳しい点数になるのかなと考えています。
―今回は総合で4時間を切るチームが続出するハイレベルなレースでしたが
条件は去年と違って非常にいいので、タイムが出るっていうのはわかっていて。しっかり各組狙った順位で走ってほしいなと選手には指示していました。ある程度抑えてほしいなというところで抑えきれていなくて、駅伝でそれをやってしまうとなかなか厳しい結果が待っているので、そのあたりも課題かなと思います。
―選手には具体的にどのような順位を指示したのでしょうか
15〜20位くらいでしっかり帰ってきてくれよと話はしていて、上手く流れが来れば一桁で来れるんじゃないかと考えていて。ちょっと2組目のところで大きく開けてしまったので、課題かなと思います。
―唯一2選手ともに一桁順位だった1組目について
1組目が1番プレッシャーがかかる中で、2人とも一桁順位。磯田に関しては前回経験があって、狩野がどこまでやれるかっていうのがちょっと私の中でも不安材料ではあったのですが、彼があれだけの走りをできたっていうのは、今回走らせた8人の中で1番大きな収穫だったのかなと思います。
―2組目は前回同様に先頭が飛び出す形となりました
そこはもう放っておいていいところなので、集団の中でしっかり10番15番を取らないと。特にコンディションは悪くなかったので、彼ら2人に関しては。そこはきっちり切ってほしいなと思っていました。
―鹿嶋選手はしばらくレースから離れていましたが
直前の調整のところで上手くきていたので、いけるかなと思っていたんですけれども、もうひとつ試合勘がなかったのかなと思います。
―3組目は元々エントリーしていた土井大輔選手が外れましたが
ちょっとアクシデントがあって、使える状況じゃなかったのでチェンジしました。
―最終組の佐藤選手は関東インカレ10000mとは異なり前半から攻めたレースを展開しましたが
やはりちょっと指示を出しきれていなかったのかなというのは私の課題なので、もうちょっと抑えていって、後ろから拾っていくようなレースのほうが良かったかなと。前半突っ込みすぎて、ちょっと後半パタパタになっちゃったのはもったいないかなと思います。
―坂東選手は今大会も28分台でまとめ上げましたが
非常に彼自身の状態が良くなくて、関東インカレが終わってから1回落ちたので厳しくなるかなと思っていたんですが、この調整の中できちんと走れるのは力がある証拠だと思います。
―今後駅伝シーズンへ移行していく中で、今大会を見て他大で気になったチームがあれば
他大に関してはあまり意識していなくて、箱根の時から意識していないので。ただ、課題を上げるとすれば層が厚くなりきれていないというのが1つ課題なのかなと。狩野が実績を残してくれたので、それは収穫ではあるのですが、彼のような選手を3人、4人、5人、10人と作っていかないと、箱根は10人でやりますので、勝負はできないのかなと思います。
―夏に向けて
やはり課題っていうのは選手層になってくると思います。しっかり今回の結果を、通ったから良かっただけに終わらないで、他の大学が強かったと、自分たちがもっとより高いものを目指している以上はもっと練習をしていかなければいけない。生活をきっちりやっていかなければいけないっていうことが証明された試合だったと思います。気持ちの部分であったりとか、からだの部分であったりとか、しっかりそういう基本的なことを見直して、夏を迎えたいと思います。
フォトギャラリー
- エース坂東は安定の28分台
- 自己ベストを更新した青木
- 佐藤は後半苦しい走りとなった
- 成績発表の様子