【バドミントン】平成29年度関東学生選手権 男子 止まらない野田の快進撃!並みいる強敵を撃破し、シングルス準優勝を飾る!
関東学生バドミントン選手権
2017年6月6日(火)~6月24日(土)
千葉商科大学ほか
男子シングルスでは5回戦までに3名、ダブルスには1ペアが勝ち残った。ダブルスは西智寛(経4)・小森園隆平(社3)ペアが健闘をみせるもベスト16となった。シングルスでは桐田和樹(経3)、藤原圭祐(経1)は並みいる強豪たちから勝利をもぎ取りベスト8の結果を残した。また成長著しい野田悠斗(経2)が決勝に進出。敗れはしたものの昨年の関選王者を苦しめ、堂々の準優勝を収めた。
試合結果
シングルス
選手名 | 結果 | スコア |
---|---|---|
野田悠斗(経2) | 準優勝 | 1回戦:〇2-0太田(千葉商大)2回戦:〇2-0中田(中大) 3回戦:〇2-0播磨(帝大) 4回戦:〇2-0鈴木(筑波大)5回戦:〇2-0渡辺(早大)6回戦:〇2-0藤原 準決勝:〇2-0木村(日大)決勝:●0-2古賀(早大) |
桐田和樹(経3) | ベスト8 | 2回戦:〇2-0齋藤(日体大) 3回戦:〇2-1伏見(青学大) 4回戦:〇2-1大関(中大)5回戦:〇2-1谷口(日大)6回戦●0-2古賀(早大) |
藤原圭祐(経1) | ベスト8 | 1回戦:〇2-0馬屋原(日体大) 2回戦:〇2-0石井(日大)3回戦:〇2-0川端(中大)4回戦:〇2-1小倉(日大)5回戦:〇2-0猪熊(日大)6回戦:●0-2野田 |
一ノ瀬力瑠(経3) | 3回戦敗退 | 1回戦:〇2-0山崎(日大) 2回戦:〇2-0鈴木(作大) 3回戦:●0-2小本(日体大) |
西智寛(経4) | 2回戦敗退 | 2回戦:●0-2荒木(青学大) |
小森園隆平(社3) | 2回戦敗退 | 2回戦:●0-2山元(日大) |
佐藤優希(経3) | 2回戦敗退 | 1回戦:〇2-0楠(中大) 2回戦:●0-2川音(帝京大) |
野村拓海(社2) | 2回戦敗退 | 1回戦:〇2-0井上(作大) 2回戦:●1-2谷口(日大) |
春日井一生(経2) | 2回戦敗退 | 1回戦:〇2-1河江(中大) 2回戦:●1-2林(青学大) |
原口翔多(社1) | 2回戦敗退 | 1回戦:〇2-0崎原(筑波大) 2回戦:●0-2藤井(日大) |
金子大地(社3) | 1回戦敗退 | 1回戦:●0-2西方(中大) |
ダブルス
選手名 | 結果 | スコア |
---|---|---|
西・小森園 | ベスト16 | 1回戦:〇2-0大場・武原(神大) 2回戦:〇2-0岡野・丸山(明大)3回戦:〇2-0木村・芝野(日大)4回戦:●1-2市川・馬屋原(日体大) |
野田・春日井 | 3回戦敗退 | 1回戦:〇2-0乙訓・松原(東経大) 2回戦:〇2-0菊池・井上(東海大) 3回戦:●0-2森田・中永(日体大) |
西川裕次郎(社4)・桐田 | 2回戦敗退 | 2回戦:●1-2水村・斉藤(中大) |
金子・一ノ瀬 | 1回戦敗退 | 1回戦:●0-2岡田・佐野(東海大) |
佐藤・原口 | 1回戦敗退 | 1回戦:●0-2大友・林(青学大) |
野村・藤原 | 1回戦敗退 | 1回戦:●1-2玉手・山下(日体大) |
戦評
ベスト16までにシングルスに3選手、ダブルスに1ペアが駒を進めた。
ダブルスでは西智寛(経4)・小森園隆平(社3)ペアが登場。相手は春リーグで敗れた日体大の市川・馬屋原ペア。厳しい試合展開が予想されたが第1ゲームは入りから法大ペース。以前の二人の動きよりもキレが増し、西の前衛での球の対処、小森園の強烈な強打がうまく機能し、第1ゲームを奪う。
しかし第2ゲームから相手も調子を上げ始め、序盤はリードを奪ったものの相手に主導権を奪われこのゲームを落とした。
「2ゲーム目中盤が勝負どころだった」(西)と振り返るように2ゲーム目の悪い流れのまま、第3ゲームも相手のスマッシュにロブで対応するも勢いを取り戻すにはいたらず、2-1で敗戦。今大会をベスト16で終えた。
一方のシングルスは桐田和樹(経3)、野田悠斗(経2)、藤原圭祐(経1)は3人全員が5回戦で勝利し、ベスト8進出を決めた。
6回戦では、エース桐田はこれまで一度も勝ったことがないという早大の古賀と対戦。第1ゲームは強打にもしっかりと対処しきっ抗した展開となるも、相手のレシーブの速さ、多様さに手を焼き、リードを許す。その点差をなかなか詰めることができず、第1ゲームを落とした。
第2ゲームも勢いは古賀に。持ち前の攻撃力で何とか応戦するも、集中の糸が切れたのか足が追い付かない場面が増え結果2-0で敗退。春リーグでも敗北を喫している相手だけに桐田は悔しさをあらわにした。
野田、藤原は同校対決に。「やりにくさはあった」と藤原がふり返るようにやはりどこか動きに固さが見られる。それに対し野田は上からたたき込むようなスマッシュを次々とリードを広げる。第1ゲームはそのまま野田が先取したものの、第2ゲームではここまで名だたる相手を倒してきた藤原が本領発揮。得意としているスマッシュを先輩の野田相手にもさく裂させ、試合の主導権を譲らない。しかし野田も冷静にアウトを見極め簡単には波に乗らせなかった。上級生の意地を見せ、奪った一歩のリードを保ち2-0で野田の勝利。ベスト4進出を決めた。
男子で唯一準決勝に進出した野田は高身長を活かし、高い打点からの落差をつけたスマッシュを次々と打ち込んでいく。これに相手も手が出せず、第1ゲームは21-6と圧勝。第2ゲームも安定した試合運びで、リードを一度も譲るこのなく、21-12でストレート勝利。なんなく決勝進出を決めた。
決勝の相手は昨年の王者、古賀穂(早大)。「スピードがあり、ミスがない」という古賀にも必死に食らいつき、インターバルの時点で野田が1点リード。その後も接戦となるが、古賀の攻めの姿勢に形勢が逆転。プッシュやスマッシュを叩き込まれ、21-17で第1ゲームを落とした。
第2ゲームも1、2点を争う接戦となる。だが、徐々に古賀の攻撃に押されてミスが目立ち始める。最後までわずかな差を埋められることができず、21-18で敗退となった。
この結果、野田は準優勝を飾った。決勝では昨年の関選王者と好戦を演じ、並みいる強豪が出場した今大会の中で堂々の準優勝。試合後「正直にうれしい」と笑顔を見せた。また、この結果、昨年出場できなかった全日本インカレへの出場も決めた。破竹の勢いで成長を見せる野田。野田の活躍がチームにとっても追い風となってくれるだろう。(本間美来・大平佳奈)
選手インタビュー
野田悠斗
ー決勝の古賀選手の印象は
東日本でも団体であたったことがあって、その時はもっと練習すれば勝てるんじゃないかなという印象があったのですが、今回戦って相手の方が全然スピードがあったり、ミスもしなかったりと序盤から相手に押されてしまいましたね。
ー接戦の場面もありましたが
競った場面で相手の方が経験があったり、球が上からきたりとか、全部攻めてきていました。押されてミスが多くなったことで後半は点数を取られてしまいましたね。
ー春季リーグでは、課題として競った場面で弱々しくなってしまうということでしたが
その点では点数が離れた時に開き直ってというか、ラブオールのように考えてそんなに焦ることなくできました。
ー野田選手は身長の高さがありますが、プレーにどう活かしていますか
相手よりリーチがあったり打点は高く取れるので、もっと自分の身長を活かしたプレーができれば相手のミスも増えて、もっと自分のペースでやれるかなと思います。
ー春季リーグ後はどんな練習をされましたか
まずはネットや上で取ることや、練習の中でも本番の試合をイメージして、競った場面で攻めることを意識していました。
ー準優勝という結果について
正直うれしいですね。去年インカレに出られなくて結構悔しかったんですが、今年は関東選手権でインカレへの権利が得られたのでうれしいです。
ー春季リーグは筋力とスピードも課題に挙げていましたが
筋力はまだついていないのですが、スピードは上げたり、ゆっくりにしたりと、コートの中でも工夫できてきたと思います。
ー今後の目標
東日本になると、もっとみんな練習してきて強くなると思うので、他校にも同校にも負けないようにもっと自分を追い込んで練習していきたいです。
藤原圭祐
ー試合を振り返って
今回が初めての大会だったんですけど、思ったよりちゃんと体も動いていて、自分のいいところはしっかり出せたかなと思います。最初は緊張したんですけど、やっていくうちに緊張もほぐれて、自分らしくプレーできたかなと思います。
ー野田選手との同校対決については
いつも練習でやっているので、やりにくかったっていうのはありますけど、まだまだ自分の方が弱いのでこれからもっと頑張りたいです。
ー今大会は名だたる選手たちから勝利を収めていますがその要因は
しっかり気持ちをもってできたことですかね。実力だったら相手の方が上かもしれないんですけど、気持ちで勝ってやるって思って向かっていけたのでよかったかなと思います。割とミスもなく自分らしく攻められたかなと。
ーご自身の強みは
スマッシュです。最近はパワーも付いてきたのでよく決まるようになってきました。大学に入る前からスマッシュには少し自信があったので、そこは伸ばせていけているかなと思っています。
ー大学バドミントンの印象は
高校と違って、試合期間が長いので、1試合1試合集中して臨めます。体力よりもその1試合にかける思いっていうのが大事になってくるのかなと思います。
ー今後の目標を
今回は自分が思っていたよりいいかたちで終われたんですけど、まだインカレ出場は決まってないので、まずはインカレ出場を決めて、そこでまた上位の選手を倒していけるように頑張りたいです。
西智寛・小森園隆平ペア
ー試合を振り返って
西:前半は1セット目いいかたちでとれましたが、2ゲーム目は勝っていたんですけど逆転されて、3ゲーム目はそのままいかれちゃいました。2ゲーム目の中盤が勝負どころだったかなと思います。
小森園:1ゲーム目は2人ともよくて、前半から自分たちのプレーができたり、自分たちからいろいろできたのでよかったです。でも2ゲーム目の前半リードしていたのに自分のミスで点をとられてしまって、そこから向こうに勢いがいってしまったかな、という感じでした。
ー相手のペアとは春リーグでも対戦していますがどういった印象ですか
西:声出してガーッとくるので、それをやられたら嫌だなと思っていました。それをさせないためにもリードさせないように、もうちょっと2ゲーム目も3ゲーム目も何かできればよかったなと思います。
小森園:社会人の試合でも勝っている勢いのあるペアだったので、自分たちはチャレンジャーの気持ちでやりました。
ー男子ダブルスでは法大最高成績となりました
西:(成績は)そこまで気にしてないです。たまたまあたりが良かっただけっていうのもあるので。ベスト4に入ったらインカレ出場権を取れるので、そこまでいけたらいいなと思ってはいたんですが、ダメでしたね。
ー升監督から「すごく頑張っているペア」と伺いましたが、何かそのきっかけとなるようなものはあるのでしょうか
西:ダブルス陣がいないっていうことがあるんです。自分たちが頑張らないと、ダブルスは西川・野村しかいない状況なんですよね。
小森園:その強いペアがひとつあって、第2ダブルスが穴なんですよ。シングルスは3本全部強いので、そこの穴を自分たちが埋めていかないといけないと思っています。
ーお2人はペアを組んでどれくらいですか
西:3ヶ月くらい?ですかね。
ーペアを組んでみてお互いの印象は
西:頭が悪いなあと思います(笑)。でも他の人に比べるとダブルスはわかっているかなと思います。ただまだ自分も含めて全然足りないですね。
小森園:今は引っ張ってもらっている状況なのですが、西さんは今年まででいなくなってしまいます。自分が最上級生になった時にいろいろ吸収したことをそれをどんどん下に教えていかなければいけないです。吸収したいことはたくさんあるので、それを来年自分がダブルス陣の最上級生としてしっかり下に教えられるようになりたいと思います。
ーお2人の強みは
小森園:自分たちはスマッシュ打ったりとか力があるわけではないんですが、2人で話し合って試合中もいろいろ話してやっています。「今のはこう、今のはこう」って話し合いながら。コンビネーションもそうですし、自分たちは打てない分、サービスからの展開が得意なのでそこが特徴かなと思います。
ー西選手はラストイヤーですがこの一年の抱負を
バドミントンは社会人になってあんまりするつもりはないので、今年は最後なので楽しんでやることと、インカレで個人戦の結果を残したことがないので、ベスト8くらいには入ってやろうと思います!
フォトギャラリー
- 堂々の準優勝を遂げた野田
- 決勝まですべてストレートで勝ち上がった
- 1年生ながら名だたる強敵たちを撃破しベスト8まで勝ち進んだ藤原
- 期待のルーキーは鋭いスマッシュが持ち味だ
- 桐田はベスト8まで順当に勝ち上がった
- 強敵を前に健闘するものの、点差を広げられ悔しさをにじませる
- 法大勢のダブルスでは最高成績となった西(左)・小森園ペア
- ベスト16となったものの確かに成長の証を見せた