【アイスホッケー】平成29年度関東大学リーグ戦 Div.I-A 対明大 2回戦 沼田の思い乗せきれず 6失点の守乱で4連敗 目標の4位以内の可能性消滅
平成29年度関東大学リーグ戦 Div.I-A
2017年11月5日(日)
ダイドードリンコアイスアリーナ
中大戦の敗戦から早2日、今日の相手は春の王者明大となった。序盤からペースをつかむも得点につながらない。反対にワンチャンスをものにする明大の攻撃を止められず気が付けば6失点、完敗だった。春の関東大学選手権で3位に入り、上位進出への自信を付けたはずだったが、この結果リーグ戦5位以下が決まった。
試合結果
トータル試合結果
3 (26) |
0(8) | 1P | 2(11) | 6 (29) |
---|---|---|---|---|
1(8) | 2P | 3(10) | ||
法政大学 | 2(10) | 3P | 1(8) | 明治大学 |
※(カッコ内)は、シュートの本数を表しています。
ゴールデータ
チーム | 時間 | ゴール | アシスト | アシスト | PP/PK |
---|---|---|---|---|---|
明大 | 06:08 | 21 桂川涼 | 93 池田涼希 | 88 相馬秀斗 | ― |
明大 | 18 : 44 | 96 坂本颯 | 21 桂川涼 | 9 梅村宏輔 | ― |
法大 | 21:30 | 14 松井洸 | 67 志田凌大 | 4 福島勇啓 | ― |
明大 | 24:16 | 93 池田涼希 | 21 桂川涼 | ― | PP |
明大 | 30:27 | 21 桂川涼 | 23 府中祐也 | 93 池田涼希 | ― |
明大 | 37:54 | 13 松本昂大 | 10 高橋瞬 | 19 牛来森都 | ― |
明大 | 41:49 | 72 宮田佳成 | 14 佐藤優 | ― | ― |
法大 | 52:20 | 10 鈴木翔弥 | 27 小堀健祐 | ― | ― |
法大 | 58:56 | 27 小堀健祐 | 13 南陽向 | 81 工藤将一郎 | ― |
※PPは法大のパワープレー、PKは法大のペナルティキリングを示しています。
メンバー
SET | FW | FW | FW | DF | DF |
---|---|---|---|---|---|
1 | 10 鈴木翔弥(営3) | 91 土田啓太(法1) | 23 沼田翔(法3) | A 14 松井洸(法2) | 4 福島勇啓(文2) |
2 | 67 志田凌大(文2) | C 11 西口開羅(法4) | A 29 石田和哉(営3) | 18 川上朝日(法4) | 76 田畑秀也(法2) |
3 | 81 工藤将一郎(法3) | 13 南陽向(法1) | 72 土屋光翼(法1) | 27 小堀健祐(法2) | 7 上村光輝(営3) |
4 | 19 三田村哲平(営2) | 80 澤口迪弥(営4) | 24 石川亜蘭(文1) | 1 新田谷兼翔(人1) | 17 横須賀翔太(グロ2) |
※GKは#31吉田駿太(文2)が先発出場。3P途中から#39中島康渡(法1)が出場。
11月5日終了時点順位表
順位 | 大学名 | 勝‐GWS勝‐GWS敗‐敗 | 勝点 |
---|---|---|---|
1 | 明大 | 10-0-1-0 | 31 |
2 | 中大 | 10-0-0-1 | 30 |
3 | 東洋大 | 8-1-0-2 | 26 |
4 | 早大 | 7-0-0-4 | 21 |
5 | 法大 | 3-0-1-7 | 10 |
6 | 慶大 | 3-0-0-8 | 9 |
7 | 日体大 | 1-0-0-10 | 3 |
8 | 日大 | 0-1-0-10 | 2 |
試合経過・日程
戦 | 日付 | 対戦相手 | 結果/練習開始時間 |
---|---|---|---|
1 | 9月9日(土) | 東洋大 | ●0-5 |
2 | 9月10日(日) | 早大 | 〇4-3 |
3 | 9月16日(土) | 中大 | ●1-3 |
4 | 9月18日(月) | 明大 | ●2-5 |
5 | 10月1日(日) | 日大 | 〇4-2 |
6 | 10月8日(日) | 慶大 | ●4-5 |
7 | 10月14日(土) | 日体大 | ○5-1 |
8 | 10月21日(土) | 東洋大 | ●3-4 |
9 | 10月28日(土) | 早大 | ●1-5 |
10 | 11月3日(金) | 中大 | ●2-5 |
11 | 11月5日(日) | 明大 | ●3-6 |
12 | 11月12日(日) | 日大 | 12:30 |
13 | 11月23日(木) | 慶大 | 10:00 |
14 | 11月26日(日) | 日体大 | 12:30 |
戦評
春の王者明大の強力FW陣に歯が立たず、6失点で敗北した。
立ち上がりチャンスを作ったのは法大。この試合から3セット目に入った工藤、石川を始めとするウイング陣のスピードで敵陣を切り裂く場面や厳しいチェックで相手からパックを奪うなど優位に進める。カウンター攻撃から1点こそ失うも法大攻撃陣は攻め続ける。ゴール左前でパックをキープした南から逆サイドの工藤がシュートを放つもこれは相手GKの好反応に阻まれ得点できない。最大のチャンスは9分。ブルーライン付近からパックを持ち込んだ沼田がゴールへ一直線へ向かうも相手選手と衝突。沼田は立ち上がれなくなり負傷退場。ここから沼田の処置のため20分以上の中断をはさんだ。嫌な空気が立ち込める中、試合が再開。沼田が体を張ってつかんだPPのチャンスだったが生かしきれず無得点。無情にも流れは相手に傾いた。1P終了間際に追加点も許してしまう。
献身的な守備を見せた川上
2Pが始まり、早々に松井のゴールで1点差に詰め寄るも明大ペースのまま。24分に得たPPのチャンスも相手にパックを奪われると突破を許し、最後はGKとの1対1で股下にパックを流される。ここからはDゾーンでのプレーが続く。なんとかパックを出そうと試みるも、アイシングを取られDゾーンに戻されるシーンが繰り返される。明大の素早いパス回しに付いていけず、さらに2点を追加され1-5となる。
3Pが始まりすぐにもう1点取られる。ここでビッグセーブを連発していた吉田から中島にGKを交代。「失点の責任はGKにはないが、失点を重ね精神的な部分と集中力を考慮した交代」(木谷克久監督)。早大戦で序盤に失点を重ね、出場の機会を無くしていた中島にまたとないチャンスが訪れる。すると中島のセービングが冴え渡り、流れを法大へ再度傾かせる。土田、石田らのドライブからチャンスを作り、Aゾーンでの時間を増やす。すると52分、小堀のミドルシュートに鈴木が合わせ、1点を返す。58分にも小堀が相手ディフェンスの穴を突くシュートを決めるも反撃はここまで。3-6で敗戦となった。
ゴールの遠い土屋
2日前の中大戦では5点全てに相手の主力である坂本颯が絡むなど強力な1セットを止められなかったが、今日も6点中4点にエースの池田涼希が絡むという特定の選手、セットを止めきれない課題が浮かび上がった。そして得点の欲しいPPでまさかの失点とパスミスなど細かいミスを相手に突かれ失点するシーンが目立っている。改善の余地はまだまだある。
直前の試合で4位争いをしていた早大が勝利していたことで、早大との勝ち点差が11に広がり4位以内の可能性がなくなった。次の日大戦からは3連勝で5位を目指していきたいところだが、主軸である松井が日本代表の遠征でチームを離れ、攻守でチームを支えた沼田が負傷離脱。不安は積もるが、今季唯一明大に黒星を付けた日大相手に法大の底力を見せつけて勝利を挙げたい。(飯田翼)
選手インタビュー
木谷克久 監督
―試合を振り返って
今日は守りがしっかりしてなかったです。しっかりするようには言ったのですがターンオーバーが多く、ラッシュで2対1や3対1を作られての失点が多かったです。
―失点が多くなるとGKを変えていく試合が続いてますが
見ている限りGKにはほとんど責任はないです。ちょっと気分を変えるというのが主な理由です。GKは4点や5点も取られると精神的にも辛いので、変えてやらないと集中力を欠けてくるので変えています。
―PPで失点など安定感を欠いていますが
パックばかり見ていて相手の選手を見てはいるが見えていない部分があるので修正しないといけないですね。
―沼田選手の負傷がありましたが
ホッケーはけががつきもののスポーツなので致し方ない部分があります。ただ彼が抜けるのは痛いです。ここから代わりに出てくる選手が活躍してくれればと思います。
―上位との戦いでしたが4連敗になりました
単純に力不足です。こっちは力がないのに相手と同じことをやろうとするのがいけないです。我々の得点はせいぜい2~3点なのでそれ以下に抑えられるように守りを強化していかないと勝てないです。
―春3位で上位を目指すチャンスがありながら4位以内の可能性がなくなりましたが、厳しい戦いを強いられるようになったきっかけになった場面は
やっぱり慶大との第6戦です。負けてムードがおかしくなったとまでは言わないですが、精神的にがっかりした部分が今思うとあるかと思います。
―残り3試合に向け
3試合全勝で、昨年よりも1つ上げた5位を目指していきたいです。
土田啓太
―今日の試合を振り返って
今日、チームで言われたのは1ピリで失点が多い時は負けているので、反則を少なくして失点を無くして1ピリで我慢して2ピリと3ピリで頑張ろうという話でした。1ピリで翔さん(沼田)さんがけがをしてそこから崩れてしまい立て続けに失点してしまいました。あと1ピリで(プレーが)止まった時に気持ちを切らしてしまった部分もあったので、そこを切らしていなかったらもっといい試合ができていたと思います。
―内容は互角だったと思いますが点差が広がった要因は
攻めているときに取られてラッシュ(縦に速い攻撃)が多くて、そこでバックチェックの選手が追いついていなかったので、そこをもっと強いチームとやるときは意識しないと勝てないと思いました。
―縦に速い攻撃を仕掛けてくる明大の印象を改めて振り返ると
足も速いですけどパスをつなぐのもうまいので、そういうときは中を固めて守ったりパックを見るだけでなく人に付いていけたらよかったんじゃないかなと思います。
―パワープレー時に得点を奪えず失点する場面もありました
パワープレーなのに1人がルーズパックになって(相手と)1対1になってしまって、普通なら2対1とか3対1になるはずなんですけどサポートが遅いことでそこで明治の選手が先に来て取られてしまって失点してしまうという形だったので、そこはもっとサポートに入りたいと思います。
―改めて今日の課題は
運動量ですね。明治の方が全然走っていましたしパスを出した後も止まって見ているんじゃなくて次のプレーに行こうとしていたので、それも法政は見習わないといけないなと思いました。あと法政のパスのつなぎが雑だったので、パスの精度も上げていかないとなと思います。
―最後に次戦の日大戦への意気込みをお願いします
順位が懸かってきますしここで負けたら入れ替え戦も考えられるので、ここは負けられない試合なので負けたことを引きずらないで気持ちを入れ替えて勝ちに行きたいと思います。
フォトギャラリー
久しぶりの先発も6失点の吉田- 持ち前のスピードで起用に応えた石川
- 1点目を決めた松井
- フェイスオフのパックを流す南
- プレー面だけではなくキャプテンシーの求められる西口
- スペシャルプレーの軸となる土田
- 沼田の穴を埋めるハードワークが期待される志田
- DFながら積極的にシュートを放った上村