【スキー】第91回全日本学生スキー選手権大会 男子1部SL 男子1部30km 蔦が3位で表彰台!3年連続で入賞ゲット
秩父宮杯・秩父宮妃杯 第91回全日本学生スキー選手権大会
2017年3月2日(金)
野沢温泉スキー場
大会3日目の野沢温泉村はあいにくの雪模様。風も強く吹きつけ悪条件での競技となったこの日だが、男子LSで蔦が3位入賞。法大アルペンの強さを見せつけた。
試合結果
アルペン部門
男子1部SL
順位 | 選手名(学年・学部) | 一本目 | 二本目 | 合計 |
---|---|---|---|---|
3位 | 蔦有輝(経3) | 51.51 | 55.53 | 1:47.04 |
DNF | 塩入資(社2) | ― | ― | ― |
DNF | 伊藤健介(社3) | ― | ― | ― |
DNF | 宮崎尚太郎(社1) | ― | ― | ― |
DNF | 中島秀斗(経3) | ― | ― | ― |
DNF | 園部竜也(理工2) | ― | ― | ― |
クロスカントリー部門
男子1部30㎞
順位 | 選手名 | タイム |
---|---|---|
31位 | 加藤光哉 | 1:32:34.7 |
60位 | 小林大輝 | 1:37:32.2 |
61位 | 矢久保大介 | 1:37:42.3 |
DNF | 上山侑大 | ― |
DNF | 若松龍貴 | ― |
戦評
アルペン・男子1部SL
2日前のGSで塩入資(社2)が4位入賞を果たし、ここから流れに乗りたい男子アルペン。しかし、今日の天気はあいにくの「雪」。野沢温泉のインカレで初めての雪の中での競技となった。
2位で一本目を通過した蔦
一本目、法大勢では最初にスタートした蔦有輝(経3)は体の動きがまだ本来のものでは無かったと振り返ったが、51秒51と幸先の良い滑り出しを切った。しかし、その後の優勝候補でもある塩入ら法大勢が次々とミスをして失格。近藤浩之監督も「バーンに加えて雪質が難しいのはわかっていたが、思った以上に悪い予想が合ってしまった」と振り返った。しかし他校の有力選手もまさかの失格が続く。89人エントリー中48人が失格。蔦は一本目を2位で終え、失格してしまった仲間の思いも背に二本目へと挑んだ。
近藤監督も蔦の本来の滑りを評価した
二本目は先ほどと打って変わっての快晴。気温も上昇し、「斜面は緩んでしまってボコボコだった」と蔦は話した。技術よりも根性で滑りきろうと心がけ、簡単ではない急斜面も熟練したテクニックで難なくこなした。「何度もコケそうになりながら気持ちでゴールを目指した」と振りかえった蔦は、力強くゴールラインを越え、総合1分47秒04で第3位となり、見事ベスト3入りを果たした。
3位入賞を決め賞状を手にする蔦
蔦はSLで3年連続の入賞。7位、9位、3位と自己最高順位で今大会を締めくくった。来年度でスキー人生に一度ピリオドを打つが、4年生のインカレでは全学年での入賞、そして悲願の優勝を目指す。実力も運をも味方に、すでに彼の戦いはスタートしている。(岡﨑祐平)
クロスカントリー・男子1部30㎞
男子クロスカントリー30kmには5人が出場。下馬評では厳しいとされていた上位進出へ向け、吹雪の中を懸命に駆け滑った。
レースは序盤から専大・馬場が飛ばすハイペースに。一周目の時点で先頭集団からは離される苦しい展開となると、上山、若松はまさかの途中棄権。最高順位も加藤の31位と奮わない結果に終わった。(都築慧士)
監督、選手インタビュー
近藤浩之 監督
―蔦選手が3位入賞に入ったことについて
今日も、夜に雪が降るなどして難しいコンディションとなった中で、リスクの高いスラロームという競技をしっかり滑り切って1本目に0.2秒の差で2位に付けていて優勝狙えるような位置にいたと思います。一方で、他の5人は途中棄権しているので、やはり結果を残すという狭間の中で滑って3位というのは十分立派な結果だし、3年連続の入賞なので非常に良い結果だと思います。
―蔦選手は、3年連続の入賞となりましたが
非常に身体のバランスがいい子だし、途中棄権が少ない選手ですね。だけど、シースン前半は、良さが出ていなくて今になってやっとこう彼らしい本来の滑りができた結果だと思います。
―今日の一本目は、途中棄権というのが多くなりました
バーン自体が難しいっていうのとそれに加えて雪質が難しいので、ある程度そうなることは読んでいましたが思った以上に悪い予想が合ったなという感じでした。
―一方でクロスカントリーの30kmはチーム内最高順位が31位に終わってしまいました
30kmは、今の法大の選手たちは苦手としていて、しかもクラシカルという種目だったこともあって正直入賞というのは難しいなと思っていたのですが、ちょっと、それにしてもふがいない結果でしたね。加藤なんかは、こんな中でも入賞は厳しいかもしれないけど10位台、20位台に入ることのできる選手なのでちょっとなと思いました。
―明日のSLの目標は
女子はまだ0.5点しかないので、そういう意味で複数入賞。少なくとも3人くらいは入賞。本当は、出場する5人とも入賞する力を持っているけども神様はそこまでは許してくれないので3人くらいは入れるように頑張って欲しいと思います。
―最後にクロスカントリー、コンバイドについてお願いします。
クロスカントリーは、10kmのフリーが得意なので加藤辺りが入賞して欲しいなという思いがありますし、コンバインドは非常にジャンプの調子が上向きで走力もついているので2年生2人なんだけども、もしかしたら2年目で入賞が狙えるかもしれないという所まで来たというのはいいことだと思うので思い切ってチャレンジして欲しいと思います。
蔦有輝(アルペン男子SL 3位入賞)
ー3位入賞を果たしましたが、今の率直なお気持ちをお願いします
とりあえず表彰台に乗れて、まずはホッとしています。ゴールして一番上の順位になりたかったんですけど二番で、でも表彰台は確定したので良かったです。
ー悪天候の中で一本目は2位に付けましたが、レースを振り返っていかかですか
バーンも結構締まっていて、滑りやすかったんですけど、自分的にはちょっと体が動いていないなと思いました。でもゴールした時にタイムを見て、そこもホッとしましたね。
ー一本目と二本目で斜面の雪質などコンディションの変化はありましたか
そうですね、大分二本目は緩んでしまって、もうボコボコだし、技術というよりは根性というか、それだけで滑っていました。
ー法大勢は蔦選手以外はDNFという残念な結果になりましたが、自分がやってやろうという背負う気持ちなどありましたか
ポイントはこのSLが始まる大会で獲っていたので、気持ち的には楽だったんですけど、自分が最後を締めくくろうとそういう気持ちで臨みました。
ー特に二本目の滑りで良かった点などありましたか
良かった点というか、何度もコケそうになりながら気持ちでゴールを目指すという、ただそれだけでした。
ーこれでSLは3年連続で入賞となりましたが、ここまでのご自身の成長をどのように感じでいますか
1年、2年、3年とどんどんレベルアップしているので、来年また一番上に立てるように頑張りたいと思います。
ーこれからの具体的な目標などありますか
まだ今シーズンも大会はありますし、来年度でスキー人生は終わりなんですけど、来年のインカレに向けてまた一番高いところを目指したいと思います。
加藤光哉(クロスカントリー男子1部30km)
ー今日のレースを振り返って
今日は初戦でどちらかというと苦手な方でした。10番台くらいを狙っていたんですけど、ワックスがなかなか合わなくてそれで後半は失速してしまいました。ちょっと悔しいです。
ーどのようなことを意識してレースに臨まれましたか
みんなで一斉スタートだったので、とりあえず付いていって粘り強くすることを意識しました。それは少なからずできたかなと思っています。
ーレースブランは事前に考えていましたか
特に考えず、行き当たりばったりでした。
ー序盤から専大の馬場選手が飛ばす展開となりましたが、意識するところは
そういう展開になることはもともと分かっていたことなので、放っておいて考えないようにしていました。
ー学生最後のインカレとなります
明後日のレースで入賞を狙っているので、それのステップアップとしての今日のレースでした。それにしてはあまり良くなかったんですけど、そのぶん明後日また頑張りたいと思います。
ー今日のレースを踏まえて明後日はどのように臨みますか
距離も違うのでなんともいえないんですけど、今日はワックスがすごい難しかったので、そういったところは明後日もしっかり準備をしたいと思います。
ー法大での4年間を振り返って
最初は全然こんなところ(インカレ)で滑れるような実カじゃなかったんですけど、今は入賞も狙える位置にきています。そういった点では4年でちゃんと成長できているのが実感できています。
ー成長したと感じるポイントは
滑っている感じが全然違います。1年生の時は環境の変化からあまり練習ができていなかったんですけど、2年生の頃から徐々にわかってきたので、練習を変えたりしてどんどん積み上げてきました。そうして2. 3, 4年とステップアップして来れたと思います。
ー後輩たちへ向けて
今日はみんな棄権したりするようなレースだったので、成長できていないという点ではチーフとして責任を感じます。リレーではちゃんとリーダーシップをとって、優勝させてあげられるように自分も滑りますし、後輩たちにも頑張ってもらいたいと思います。
フォトギャラリー
- 一本目は体が動いていないと感じていた蔦
- しかし、蔦は修正しながら2位という好成績を残した
- DNFとなってしまった中島
- 園部もDNFとなり、悪条件の斜面に苦しんだ
- 二本目、蔦は強い気持ちでゴールを目指した
- 法大唯一の二本目出場者としてチームの看板を背負いながらの滑りとなった
- 見事、三年連続のインカレSL入賞。蔦は安堵した表情で成績掲示板を見つめた