【バスケ】第34回京王電鉄杯

バスケットボール

【バスケ】第34回京王電鉄杯

第34回京王電鉄杯 
2017年4月7日(土)、8日(日)、14日(土)
エスフォルタアリーナ八王子

1年生を迎え、新体制のオレンジが動き出した。関東大学選手権を間近に控え迎えた今大会は、チームの状態をはかるうえでも重要だ。1部に所属する相手とも互角に渡り合い、3勝2敗と勝ち越した。その裏には、ルーキーの台頭、上級生の活躍があった。2018年、新体制となったオレンジの躍進が始まる。

1年生の活躍も目立った

試合結果

トータル試合結果:対早大

66
法政大学
19 1Q 13 94
早稲田大学
17 2Q 26
16 3Q 22
22 4Q 23

 

トータル試合結果:対日大

80
法政大学
19 1Q 13 76
日本大学
17 2Q 26
16 3Q 22
22 4Q 23

 

トータル試合結果:対東大

100
法政大学
19 1Q 23 51
東京大学
31 2Q 15
20 3Q 10
30 4Q 3

 

トータル試合結果:明大

67
法政大学
14 1Q 25 80
明治大学
17 2Q 15
5 3Q 24
67 4Q 80

 

トータル試合結果:中大

73
法政大学
23 1Q 15 68
中央大学
18 2Q 26
20 3Q 13
12 4Q 14

戦評

関東大学選手権を前に、チームの状態をはかるうえでも重要な役割を果たす京王電鉄杯。10チームが集うこの大会には1部に所属する大学も多く出場しており、1部昇格を目指す法大にとっては格上を相手にいかに戦うかが注目された。

精神的支柱となり、チームを支えた選手たちが卒業した今、オレンジぼ中心となるのはやはり、日本代表を経験し、Bリーグのチームと特定指定選手契約を結ぶ中村太地(法3)と水野幹太(営2)の両ガードであることは間違いない。今大会も主力として出場した水野は、高いドリブルスキル、パススキルを披露し、1部の選手にも全く引けを取らない、それどころか一枚上手とも思えるプレーを見せた。特に中大戦では、終始試合をコントロール。密集したスペースに切り込み、ドライブインでの得点など、突破力の高さも見せた。

この2人に加え、ガードとしても期待がかかるのは、最上級生となった玉城啓太(法4)だ。中村や水野とは違い小柄ではあるものの、どこからでも打てるシュートの安定感と、果敢にスティールを狙い動き回る無尽蔵の体力を兼ね備えている。今大会も長いプレータイムの中で最後まで高いパフォーマンスを発揮し続けた。

さらに新入生も加入。特に能力の高さを見せつけたのは小野怜史(文1)だ。日大戦では彼の活躍が光った。リードを許して迎えた第4Qに得意のペネトレイトなど素早い攻撃でチームの逆転勝利に見事貢献。まだまだフィジカル的には上級生との差を感じるが、今後の活躍に大いに期待できるだろう。ガードながら身長をいかし、リバウンドにも良い反応を見せた金本一真(文1)や名門・明成高校でウィンターカップ優勝を経験したシューター本間紗斗(営1)も随所で彼ららしさを発揮した。

インサイドでは鈴木悠介(法3)や米山滉斗(営3)が去年に続き、チームを支える。しかし、以前と変わった点がある。スクリーンやリバウンドに加え、彼らのようなビッグマンもキックアウトなどでフリーになれば、アウトサイドからでも積極的にシュートを狙う姿勢が見られたことだ。この攻撃がチームにマッチすれば、さらなる得点力の向上につながるだろう。

今大会を3勝2敗と勝ち越したオレンジ。1部の相手とも互角に渡り合ったが、敗北を喫した早大戦、明大戦に共通していたのは、ターンオーバーやイージーシュートのミスから流れを悪くしてしまったことだ。間近に迫った関東大学選手権に向けて細かいミスを修正し、昨年の15位という戦績を超えられるか。進化し続ける彼らが本領発揮できれば、強豪相手にアップセットを起こすことも何ら不思議ではない。(湯浅駿)

選手コメント

鈴木悠介(法3)

—格上である1部明大との試合は
シュートなど相手はミスが少なくて、それに対して自分たちは多かったので。そのあたりはさすが1部だなと思いました。

ー昨年までのチームとの変更点は
スリーポイントが多くなったことと、より速い試合展開になったことが主に変わったことだと思います。その点でミスが多かったりするので、スリーの成功率を上げたり、ミスを減らしていきたいです。

ー昨年までならインサイドにいた高身長の選手もアウトサイドにポジションをとっていたように見えました。これは変更では
5番はポジションにこだわらず、外が空いたときは出たりしています。キックアウトとかでノーマークのスリーポイントだったら積極的に打っていますね。

ー日大との対戦でも勝利しました。手応えは
序盤は相手も外国人を起用していて、10点は離されないようについていったんですけど。後半速い展開になってからガードの選手が上手くボール運びをしてくれて、勝つことができました。

ー1年生も試合に出始めています
声を出して頑張ってくれていると思います。ミスが多いのは仕方ないですけど、しっかりアタックできていて、強い気持ちでプレーしているのはいいなと思います。

 

小野怜史(文1)

—今日の試合を振り返って
対東大では、相手が4部ということもあって、余裕を持ってやれました。でも、2戦目は1部の中でも強い明大だったので、体の当て方とか、自分は大学に入ったばっかりなので、先輩に助けられないとボールの保持が難しかったりだとか、ミスをしてしまったりだとかが、自分の課題として残りました。

—大学入学後、京王電鉄杯が試合としては初めてかと思います。感想は
やっぱりバスケットの試合をやっていると楽しいなと思います。あとは、大学生になると、相手も自分のチームメイトもレベルが高くて、面白いバスケができるなっていうのと同時に、通用しないこととかがたくさんあって…。今は、その「課題があるからこそのおもしろさ」がたくさんあります。

—自身の課題とは
自分が攻めていく中でミスをしないことであったり、チームとして決まっていることに合わせてガードとしてパスを回したり、1年生だからといって遠慮せずに声を出してチームを動かしたい、というのが課題としてあります。

—ポジションはガードですが、先輩とプレーしてみて
水野幹太さん、中村太地さんがガードの先輩なんですけど、ふたりともBリーグでプレーされていたり、世界を経験されていて。そういう先輩たちといつも練習やマッチアップなどで戦っているおかげで、体に叩き込まれているというか、口でもですけど、体で教えられているような実感があります。そういう先輩たちがいて、すごくやりがいや自分の実になることがたくさんあってありがたいです。

—具体的に教えてもらったことは
自分にバスケットボールに関する知識がない中で、日本代表とかに入っている選手なので、最先端の知識というか、こういう時はこうするとか、自分が間違えたところをすぐ言ってくれたりします。あとは、体の、コンタクトの部分ですね。自分はまだ細いので、練習中ふたりにぶつかられて突き飛ばされるようなことがいっぱいあるんです。そういうところは強い選手とやることで、自分のコンタクトの技術を挙げていきたいと思います。

—数ある大学の中で、法大でバスケをプレーすることを選ばれました。法大のバスケの印象は
最初はセットプレーとか、作られたプレーが多いのかなと思ったんですけど、今はスピーディーに攻めるということと、ハードなディフェンスっていうのをやっていて。ハードワークというか、とりあえず頑張る、頑張り続けるっていう感じです。ディフェンス頑張って、オフェンスも速く走って、という。自分としてはやりやすい、好きなバスケです。

—自身の持ち味は
ドリブルをして、1対1をして、中に切り込んでいくのが得意です。ガードでボールをもらった時に勢いで切っていって、相手のディフェンスを混乱させて自分で行ったり。今日の試合ではできなかったんですけど、切り込んでいった後に、相手のディフェンスに囲まれる前に外に出して、周りのシューターたちやセッターを生かしてあげるというプレーもこれからは余裕を持ってやっていきたいと思います。

—今後への意気込み
今は2部なんですけど、また1部に復帰して、さらにその1部の上の方で戦えるように、チームとしてもそうなんですけど、個人的にもバスケに関する知識や、実力、体、とか必要なものを付けていきたいと思います。

 

 金本一真(文1)

ー中大との試合を振り返って
チームにまだまだ慣れていないので、チームに合わせたプレーを意識しました。

ー大学生相手の試合経験はまだ少ないかと思いますが、高校生との違いは
フィジカルだったり、ハードなところだったり、違いはかなり感じますね。

ー高校時代とプレースタイルに変化は
高校時代は自分で攻めたりしていたんですけど、今は攻めてくれる先輩たちがいるので、それに合わせてプレーすることを意識しています。

ー大学生活も始まりました
時間も高校と違うので慣れていない部分はあります。徐々に慣れていきたいです。

ー法大では、母校・光泉高校の先輩である千代虎央太選手(法2)も一緒にプレーすることになります
優しくしてもらっています。コミュニケーションもよくとっています。

ー京王電鉄杯には1部のチームが多く集まっています。
1部のチームとプレーする機会があるのは恵まれていることだと思います。今年は1部復帰を目標にやっているので、高いレベルで戦っていきたいと思います。

ーガードには中村選手、水野選手といった実力者がそろっています。参考にしている部分は
見ていて、考えてバスケをしているなと思いますし、学ばせてもらう部分はすごくあります。

ー今日の自身のプレーを振り返って
自分でいける場面でもパスを回してしまったり、遠慮してしまうところがありました。声を出してガツガツいけるようにしたいです。

ー数週間後には関東学生トーナメントも控えています。抱負を
チームの勝利に貢献できるように、フィジカルやスキルを付けられるようにしっかり練習していきたいです。

 

本間紗斗(営1)

ー今日の試合を振り返って
自分は高校から大学に上がったばかりで、大学と高校との違いとか、2部の法大と1部との違いとかを実感しました。中大が1部なんですけど、やっぱりこれから戦っていかないといけないので。勝ててよかったです。

ー高校時代とプレーに変化は
高校の時は、リバウンドとかあまりスコアに載らないようなプレーをしていて、シュートを狙うことが少なかったのですが、大学に入ってからは、高校時代のようなプレーに加えて自分でも点を取ったり、外のシュートを狙うようになりました。

ー高校と大学の具体的な違いは
高校だったら、体が強いって言っても自分の体の使い方で対応できたりしたんですけど、大学だと手の使い方ひとつをとっても色々あって上手いので、自分も対応していかないとな、と。フィジカル面で高校との違いを実感します。

ー法大でのプレーを選んだ理由は
3部から2部に上がったチームなので、これからのチームだと思ったし、高校でも留学生のいないところでやっていたので、留学生に頼らないチームでやりたいと思っていて。その中で声が掛かったのが法大だったので、頑張ろうと思いました。

ー明成高校の先輩には、昨年法大のキャプテンを務めた植村哲也さん(平29年度卒)や、柳川知之(同)がいます
4つ上なので高校では被っていないのですが、自分が法大入学を決めたあとに部の話を聞いたりはしていました。練習の内容などを聞きましたが、高校よりは全然楽だから、と(笑)。結局は自分次第だから、と言われました。

ー今大会、印象に残った試合は
日大との試合です。最初は負けていたけど、ディフェンスとか3Qくらいからあたり始めて逆転できたので、その試合が一番印象に残っています。

ー自身の持ち味は
中でリバウンドも取ったり、外でシュートも打てたりするのが自分の持ち味だと思います。

ー今後への意気込みを
高校で日本一になったので、大学でも日本一になりたいです。最後は日本一になって終われればな、と思います。

※このコメントは、4月8日に鈴木悠介選手・小野怜史選手、4月14日に金本一真選手・本間紗斗選手にインタビューしたものです。

 

フォトギャラリー

    • コーチ陣からも期待がかかる小野怜
    • DSC 0165 R物怖じせず果敢に攻めた藤井
    • 淡々とフリースローに挑む金本
    • DSC 0253 R安定感のあるプレーを見せた千代
    • DSC 9883 R猛攻をくぐり抜け、シュートを放つ戸井
    • DSC 9951 R外国人選手にもあたり負けしない鈴木悠
    • 積極的に点を狙うマイケル
    • DSC 0229 R堂々たるプレーで勢いをもたらした玉城

関連記事一覧