【フェンシング】関東学生リーグ戦 男子サーブルは前評判を覆し3位と大健闘 女子エペは日大と勝敗並ぶも総得点で9点及ばす王座戦を逃す
関東学生リーグ戦
2018年5月10日(木)、11日(金)
駒沢オリンピック公園室内競技場
昨季とは大幅にメンバーが変わった男子サーブル。日大、専大、日体大相手に勝利を収めたが、3位という結果に終わった。
一方の女子エペは、3勝2敗で3位。王座戦出場を逃した。
試合結果
種目 | 出場選手 | 試合詳細 | 順位 |
---|---|---|---|
男子サーブル |
柳嘉亮(営4)、横尾知浩(社4)、小野大貴(文2)、山本真太郎(営1) |
○45-38日大 ●31-45早大 ●34-45中大 ○45-44専大 ○45-40日体大 |
3位 |
女子エペ | 富永恵美(法4)、村上久美(国文4)、前田友菜(文3)、新井ひより(営2) |
○45-45日明大 ●33-45早大 ●39-45日大 ○45-41慶大 ○45-24専大 |
優勝 |
男子サーブル戦評
1日目
初戦は昨年の全日本選手権大会で敗れた日大。
日大はその大会からメンバーが変わっていなかったが、法大は4人中3人とガラリと変わっての出場。
前評判のあった日大に対して1人目の横尾が1点ビハインドで2人目の柳に代わると逆転に成功し、リードされることなく勝利を挙げた。
2戦目は早大。1回り目の横尾、柳まではリードした展開でゲームを進めたが、1年の山本が失点し、流れが一気に早大へ。山本から剛騎杯で5位に入賞した小野に変更するも、雰囲気は変わらず。今年から最後回りを任されている柳が怒濤の追撃を見せたが、交代時に16点ビハインドの壁を乗り越えることは出来なかった。(京岡沙寿乃)
2日目
初戦は強豪・中大に力の差を見せつけられ、34-45の完敗。
続く専大戦では、序盤で最大10点差をつけ、余裕の試合展開かと思われたが、中盤にかけて相手にポイントを連取され逆転を許す。すると、専大に7ポイントの連取を許すなど相手に流れが傾き、33-39とされる。完全に相手にペースを掌握されてしまったかのように思われたが、「全力でやろうと共有できた」(柳)という言葉通り、粘り強い戦いを見せた法大。最後は一本勝負を制し、見事45-44で専大を退けた。
続く日体大戦は、中盤までは接戦となったものの、終盤にかけて法大がポイントを連取し、日体大を突き放していく。結局、45-40で危なげなく勝利を収めた。
しかし、最終的には3位という結果に終わり、王座戦への出場を逃した。(赤染徳光)
女子エペ戦評
1日目
昨年とメンバーが変わらない女子エペ。優勝候補の一角とも評されていた。
絶対的エースの古俣潮里(株式会社本間組)が卒業したが、昨年は1勝2敗と負け越している明大。
今回は最後回りを村上に変更し挑んだ。昨月の国内シニアランキングマッチで関東大学勢で最高順位の8位入賞を果たした富永で逆転に成功しそこから一度もリードを許すことなく勝利した。
2戦目は早大。1回り目からリードを許し、2回り目の村上で一気に点差が開き、追い付けず敗戦。
2日目
初戦の日大戦は、中盤まではどちらに転ぶかわからない好ゲームの様相を呈するも、中盤を過ぎたあたりから相手にポイントを連取されるなど点差を離されていく。結局、健闘むなしく39-45で惜敗。
王座戦に出場するためにはこれ以上の敗北は許されない状況で臨んだ慶大戦。
「後輩のおかげで冷静になれた」。そう話した1回り目の富永が5-4でリードし後続に託す。リードを許す場面もあったが、「相手の遅さに合わせてやることで楽に勝てた」と富永が話したように、落ち着いた試合展開を見せ、45-41で危なげなく勝利。
続く専大戦も勢いそのままに終始相手を圧倒。4回り目の富永の時点で8ポイントをリード。その後も前田、村上が積極的な攻めの姿勢を見せ、45-24の圧勝でリーグ戦を締めくくった。
「緻密なところの作戦」が今後の課題と語った富永。五冠の夢を絶たれた今、法大が見据えるのは残る全てのタイトルの獲得。法大のプライドを胸に、進化を続ける。(赤染徳光)
選手コメント
柳 嘉亮
ー今日の試合を振り返って
全勝することが出来ず、残念です。
ー今日の初戦である中大戦を落とした後に何かチームで話し合ったことは
チーム力的にはあまり強い方ではないので、全力を出しきろうということはチームで共有しました。初戦を落として特別何かを変えたということはありませんでした。
ー専大には1本勝負のすえ勝利を収めたが
そうですね、中大戦終わった後で全力でやろうと共有できたことが良かったのではないかと思います。
ー最終戦の日体大戦ではベンチに監督の姿がありましたが
みんなで共有したことと同じような事を言われました。あまりチーム全体として強くはないぶん、全力でやろうと言われました。
ー今後サーブルチームの底上げとしては何を考えているか
1つ1つ練習を丁寧にやっていこうと思っています。
ー今日の結果で王座への出場を逃したが
今までの練習の結果が出てしまった試合だったと思うので今後改めて頑張っていかなくてはならないと思いました。
ー今後へ向けて一言お願いします
頑張っていきます。
富永恵美
ー昨日と今日の試合を振り返って
明治戦は普通に入れたのですが、9試合ある中でここは苦手だから何点取られたら帰ってくるとか細かい部分ができていなくて負けた部分がありました。その悪い流れを切れなくて日大戦も負けてしまいました。残りの2つは堅く入れましたね。緻密なところの作戦を立てるというのが今後の課題として見つかりました。
ー日大戦で敗れた後チームにはどんな声を
声をかけるというか後輩の前田に私が立ててもらった部分もありました。チーム内でのいろんな感情を試合に持ち込むなと後輩に言われたことで、冷静になれましたね。
ー慶大と専大を相手に意識したことは
慶應は癖のある選手が多くて、勝手にやったらダメだ、相手の思うツボだぞ、というのをチーム内で再確認しました。今まで負けた相手は自分勝手に行って負けるというのがあって、今回はしっかりと相手を出させて取るというのができたから勝てましたね。普段私たちはスピードが速いので、自分勝手にやってしまうことがあったのですが、相手の遅さに合わせてやることで楽に勝てたのかなと思います。
ーオフシーズンにはどんな練習を
合宿も長い時間やってたのですが、その間はきついフットワークをやっていて、今までフットワークは全然やってこなかったのでフィジガルは強くなったと思います。それぞれの強みをはっきりさせて、それを伸ばせたので今があると思います。
ー次の大会に向けて
もし王座に出れたらリベンジで優勝したいですし、出れなくて関カレでも優勝したいですね。五冠を目指していたのですがそれができなくなってしまった今、残りを優勝するという気持ちを途切らせずにいたいです。
フォトギャラリー
- 両者に同時得点が入り悔しさを見せる村上
- 最後回りを務める柳は専大戦で最後の1本勝負を制した
- 気迫のあるプレーでチームを引っ張る富永
- 意表をついたアタックを見せた柳
- ガッツポーズを見せる前田
- 1年ながら健闘を見せた山本
- 唯一昨年からレギュラーとしてチームをけん引している柳
- 今年はチームの主軸として活躍している横尾