【サッカー】総理大臣杯関東予選(アミノバイタルカップ)決勝 法政大2-1明治学院大 決勝の舞台は紺野和也の独壇場!明治学院大の快進撃に終止符を打ちアミノバイタルカップ初制覇!!
総理大臣杯関東予選(アミノバイタルカップ) 決勝 法政大ー明治学院大
2018年7月22日(日)
味の素フィールド西が丘
ついに辿り着いた決勝の舞台。試合は快進撃を続ける明学大が勢いそのままに先制。しかし、法大が徐々に流れを取り戻していくと、62分には紺野和也(現3)が圧巻の個人技から逆転弾。これを守り切り見事に初優勝を果たした。
試合結果
トータル試合結果
2 法政大 |
0 | 前半 | 1 | 1 明治学院大 |
---|---|---|---|---|
2 | 後半 | 0 |
試合スタッツ
時間 | 経過 | 大学 | 選手名 | 得点経過 |
---|---|---|---|---|
45+6分 | 得点 | 明治学院大学 | 新井博人 | 0-1 |
46分 | 交代 | 法政大学 | 田中→ディサロ | |
51分 | 交代 | 法政大学 | 青柳→森 | |
60分 | 得点 | 法政大学 | 大西遼太郎 | 1-1 |
62分 | 得点 | 法政大学 | 紺野和也 | 2-1 |
75分 | 交代 | 法政大学 | 高木→黒崎 | |
81分 | 交代 | 法政大学 | 関口→前谷 | |
88分 | 交代 | 法政大学 | 末木→城和 |
スターティングメンバー
背番号 | ポジション | 選手名 | 学部・前所属 | 成績(出場・得点) |
1 | GK | 吉田舜 | 社会4・前橋育英高 | 5・0 |
23 | DF | 関口正大 | 現福2・新潟明訓高 | 5・0 |
4 | DF | 加藤威吹樹 | 経済3・サンフレッチェ広島Y | 5・1 |
2 | DF | 森岡陸 | 現福2・ジュビロ磐田Y | 4・0 |
26 | DF | 高木友也 | 経済2・法政第二高 | 4・1 |
5 | MF | 大西遼太郎 | 社会3・ジュビロ磐田Y | 5・1 |
13 | MF | 末木裕也 | スポ3・ヴァンフォーレ甲府Y | 5・0 |
28 | MF | 田中和樹 | 社会1・浦和学院高 | 3・0 |
8 | MF | 紺野和也 | 現福3・武南高 | 5・2 |
10 | MF | 青柳燎汰 | 現福4・前橋育英高 | 4・0 |
9 | FW | 上田綺世 | スポ2・鹿島学園高 | 5・4 |
サブメンバー | ||||
---|---|---|---|---|
12 | GK | 長島卓哉 | スポ3・東京ヴェルディY | 0・0 |
3 | DF | 前谷崇博 | スポ4・ガンバ大阪Y | 4・0 |
22 | DF | 黒崎隼人 | 経済4・栃木SCY | 5・0 |
31 | DF | 城和隼颯 | 社会2・柏レイソルY | 4・0 |
7 | MF | 下澤悠太 | 社会3・柏レイソルY | 2・0 |
11 | MF | 森俊貴 | 理工3・栃木SCY | 4・0 |
16 | MF | 長谷川元希 | 現福2・大宮アルディージャY | 3・0 |
9 | FW | ディサロ燦シルヴァーノ | 経済4・三菱養和SCY | 4・3 |
29 | FW | 佐藤大樹 | 経済1・北海道コンサドーレ札幌Y | 1・0 |
総理大臣杯関東予選日程
回戦 | 日付 | 対戦校 | 結果 | 会場 |
1 | 7月14日 | 平国大 | ○2-1 | 時之栖裾野G |
2 | 7月16日 | 東農大 | ○4-1 | 時之栖裾野G |
3 | 7月18日 | 流経大 | ○4-2(詳細) | 味の素スタジアム西競技場 |
4 | 7月21日 | 駒大 | ○2-1(詳細) | 味の素スタジアム西競技場 |
5 | 7月22日 | 明学大 | ○2-1 | 味の素フィールド西が丘 |
マッチレポート
1週間で4試合の激闘を制し、ついに辿り着いた決勝の舞台。相手は優勝候補とされた早大や明大などを倒して勢いに乗っている明学大。猛暑の中、初優勝をかけ絶対に負けられない一戦に挑んだ。
立ち上がりは法大ペースで試合が進む。11分に立て続けに明学大ゴールに攻め込むもゴールポストに嫌われるなどして点を取ることができない。その後、中盤でボールを支配し紺野和也を中心にゴールへの糸口を探す法大に対し、しっかりブロックを作りそこからカウンターを狙う明学大。 一進一退の攻防が続き、なかなか先制点が生まれない。前半もロスタイムに入りスコアレスで思われた45+6分、PA内に侵入してきた相手選手を倒してしまいPKを献上してしまう。このPKを新井博人が決め、明学大が待望の先制点を獲得して前半を終える。
初優勝への望みを繋ぐには残り45分でゴールを奪うしかなくなった法大は後半開始早々に森俊貴とディサロ燦シルヴァーノを投入して巻き返しを図る。直後の56分には明学大のCKがあわや直接ゴールに吸い込まれるかというピンチを迎えたが吉田舜がかき出し難を逃れた。そして迎えた60分、左からのクロスが流れたボールを紺野和也が拾うと関口正大とのコンビネーションからDFを振り切りシュート性のクロスを上げる。これに大西遼太郎がフリック気味に合わせて同点に追いつく。こうなると止められないのが今の法大だ。62分には紺野がDFの間を掻い潜り突破、角度のない所から左足で流し込み逆転に成功。さらに65分にはCKから上田綺世がヘッドで合わせたが惜しくも阻まれた。徐々に優勝の2文字が見えてきた法大だったが試合終盤は受け身の展開が続く。72分にはポストプレーから武田義臣にドライブ気味のシュートを打たれるが間一髪、わずかにバーの上。高精度のセットプレーにロングスローも交えて攻勢を強める明学大に対して空中戦の強さを誇るCB前谷崇博と大型ボランチ城和隼颯を投入し、何としてでもボールを跳ね返す態勢に入る。85分にはFKからのシュートを吉田がビッグセーブ。4分間のアディショナルタイムは紺野、ディサロらが前線で巧みに時間を使いながら最後は明学大GKまでもが前線に上がる猛攻を凌ぎきり、悲願のアミノバイタルカップ初優勝を果たした。
準決勝後「優勝できるかできないかで法政の歴史が変わってくる」と語ったのは法大のバンディエラ・ディサロ。言葉通りまさに法大サッカー部の歴史に名を残す一戦だった。
しかし、本当の戦いはここからだ。次なる舞台は関東第1代表と前回王者という二つの称号を背負って臨む総理大臣杯。およそ1ヶ月間の準備期間で更なるチーム力の底上げを図り、オレンジ軍団は再び頂を目指す。(草野慧、岩瀬斗真)
監督・選手コメント
長山一也監督
ー大会を振り返って
大会に入る前からリーグ戦で連勝して、アミノバイカップに向かっていこうというところで、しっかりとプラン通り流れを作ってこの大会に入ることができました。初戦はすごく苦労したのですが、内容というよりはしっかり勝って次に駒を進めるという作業を初戦でできて、そのあとはもっと細かいところを詰めないといけないというのを自分たちで理解して、2回戦3回戦と戦っていく中でできていました。その試合の中で活躍して成長する選手もいました。そういう中で最後明治学院さんはすごく勢いもあって、今日もPKを取られて、うまくいかないところもあったのですが、それは準決勝でも落ち着いてひっくり返すというのをできていたので、大会を通じて安定感は少し出てきたのかなと思います。
ーリーグ戦途中から出番を失った大西選手が大会を通して活躍しましたが
タフな選手なので連戦を重ねるごとに良くなっていっていますし、今日も最後きついときにシュートまで打てていました。リーグ戦では出場機会がなかった時もそういう準備をしっかりしていたので思い切って彼を使いました。そこでしっかりと応えてくれたので良かったですね。
ー明学大への対策として考えていたことは
まずファウルをしないということですね。セットプレーのところでチャンスが生まれるというのは分かっていたので。ただそういった中でPKを取られてしまったので徹底しきれない部分はあったのですが、そのあとはしっかりと高さのある選手を使いながら対応できたのかなと思います。
ービハインドを追って前半を終えましたが、ハーフタイムでの指示は
どのタイミングで手数をかけるのか、どこでシンプルに入れるのかというのを整理させて、背後にスペースがあるのなら入れれば良いのです。ただ、スペースを埋められているときはもう一個運べば良い、仕掛ければ良い、ドリブルで行けば良いという話をしました。それは後半修正して得点を取れました。
ー毎試合守備陣に変化があった中で大崩れはしませんでしたが
そこの粘り強さが今勝っている要因ですね。前の選手は個の色がある選手が多いのですが、最終ラインがもたなくてなかなか勝てないことが多かったので。ただ、藺藤(子龍)が学生コーチになって、コーチングとかトレーニングのところからやってくれて、それが結果にも結びついているので、最終ラインの選手の頑張りもあるのですが、藺藤が色々アドバイスをしてくれて組織を作ってくれたのも守備陣が持ちこたえられる要因の一つです。
ー総理大臣杯に向けて
関東第1代表としても出ますし、去年のチャンピオンとしても出るので、その名に恥じぬようにというのと、大臣杯二連覇というのは今年のチームの立ち上げのところから目標としているので、それを達成できるように準備して行きたいです。
大西遼太郎
ー今日の試合を振り返って
先制され厳しい試合運びではあったのですが、準決勝の駒沢戦も先制されてそこから2-1で勝利できていたので、焦らずやっていこうという話はしていて、それができたのでチームとしての自信になる試合でした。
ー相手の明学大の対策などはありましたか
粘り強いチームでセンターバック二枚が強いという話は聞いてました。うちにはフォワードの上田がいるので、そこで負けなければ相手のリズムを崩せると思っていました。前半はあまりうまくいかなかったのですが、後半はそれがうまくいき2点に繋がっと思います。
ー前半の失点後のハーフタイムではどのように切り替えなどをしていましたか
チーム全体として、勢いに乗っているチームだから一点は仕方がないという話をしてしました。後半はどれだけ15分の間に先手を取れるが勝負で、必ず一点取ろうと話をしていてそこから連続得点ができたので良かったです。
ーそんな中での1点目でした。振り返っていかがですか
和也があのようなボールを得意としているのはわかっていました。ボランチが2列目から入れば敵もつけないと話ししていた中で、あのような点が生まれたのでいい形だったと思います。
ー総理大臣杯までの練習はどのようなことを意識してやっていきたいですか
夏は厳しい練習になるので、怪我をせず、課題である得点につながるプレイを意識して練習していきたいです。
ー総理大臣杯への意気込みをお願いします
昨年の大会で優勝していて、プレッシャーはありますが一戦一戦チャレンジャーという気持ちを忘れず戦っていき、優勝したいです!
加藤威吹樹
ー優勝しましたが今の率直な感想は
嬉しいですけどまだ関東で優勝しただけなので日本一目指して週明けからしっかりトレーニングしていきたいと思います。
ー今日の試合を振り返って
際どいジャッジからのPKを取られて決められしまったんですけどどういう展開であれ失点してしまったのは事実なので守備面でまだまだ課題があるのかなと感じました。
ー前半アディショナルタイムの失点で悪い流れで後半に向かうことになりましたがハーフタイムにチームメイトと話したことは
法大の前線はもともと強い選手がそろっているので彼らを信じて自分たちDF陣はこれ以上失点しないようにと意思を固めました。結果的にその通りになったのでよかったです。
ーなかなか点が入らない中で大西選手がゴールを決めましたがその瞬間のチームの雰囲気は
彼(大西)は本当に普段からチームにいい影響を与えてくれるのでその選手が点を取ることはチームとしてかなり大きかったと思います。
ーその2分後に紺野選手の素晴らしいゴールが決まりましたが
ドリブルが凄い上手い選手でフィニッシュの部分が少し課題でしたがしっかり決めてくれたので彼自身もっと上を目指す中でも良いきっかけだったと思います。
ー会場には明学大のサポーターがものすごく多くかなりアウェーな雰囲気でしたがその中で心がけていたことは
昨年の総理大臣杯やインカレの決勝を経験して大勢の観客がいる中での試合というのは慣れているので意識しなくても比較的いつも通りプレーはできました。
ー今大会での収穫は
短期間の中でどんな選手が試合にでても勝つことができたことは総理大臣杯を戦い抜く上でとても大きな収穫になったと思います。
ー総理大臣杯に向けての課題は
全試合で失点してしまったのでやはり守備面の課題は多いと思います。大臣杯までの間にしっかり改善して無失点で大臣杯を乗り切りたいと思います。
紺野和也
ー試合を振り返って
法政はアミノバイタルカップで優勝した事がなかったので、みんなで絶対優勝しようって話していて。先制されても焦ることなく逆転できたので良かったです。
ー相手はここまで関東1部のチームを続々撃破してきた明学大でした
まず自分達のサッカーをしっかりやろうという事に加えて今まで負けてきた関東1部のチームの分も背負ってという事も話していたのでしっかり勝てて良かったと思います。
ー準決勝に引き続き前半攻め込む中で先制され、後半に逆転を収める形でしたがハーフタイムに話し合った点は
後半に相手の運動量が落ちる事は
分かっていたのでしっかり前半は最少失点に抑えて自分達は後半逆転できる力があるから焦らず切り替えてまず一つ一つやる事をやっていこうと話していて、それで逆転できたので良かったです。
ー1得点1アシストと全ゴールに絡む活躍でした
特に2点目は自分の長所のドリブルが出てチームを勝たせる事ができたので素直に嬉しいです。
ー大会全体を振り返っての収穫と課題は
まあ2チーム分(の戦力)は今あると思うので。特に前線は誰が出ても質が落ちる事なくやれるのでその点は良いかなと思います。課題としては無失点で終わりきる事ができなかったので前線の選手もしっかり守備をしてそこから攻撃に繋げる事を意識してこれからやっていこうと思います。
ー関東第1代表、そしてディフェンディングチャンピオンとして臨む総理大臣杯への意気込みを
1ヶ月ちょっと準備期間があるので、チームとしても個人としてもあとワンランク上がった状態で迎えられるように連覇へ向けて良い準備をしていきたいです。
フォトギャラリー
- 加藤は大会全試合に出場
- 大西はチームに必要不可欠な存在
- まさに紺野の日だった
- 準決勝に続き先発入りした高木
- 紺野と抜群のコンビネーションを見せた関口
- 大西の貴重な同点弾を喜ぶ