【スピード】ついにシーズン開幕!~寮直撃!夏季練習取材&選手インタビュー~
2018年7月7日
千葉県流山市
スケート部スピード部門寮
ついにスケートのシーズンが到来した。昨年の日本学生氷上競技選手権大会(インカレ)では部門総合2位に輝いた法大スケート部スピード部門。今回は再び上位を狙うべく、シーズン開幕前の練習に励む選手たちに話を伺った。夏の練習風景とともに、選手たちが今シーズンに抱く思いをお届けする。
2018年7月7日
千葉県流山市
スケート部スピード部門寮
ついにスケートのシーズンが到来した。昨年の日本学生氷上競技選手権大会(インカレ)では部門総合2位に輝いた法大スケート部スピード部門。今回は再び上位を狙うべく、シーズン開幕前の練習に励む選手たちに話を伺った。夏の練習風景とともに、選手たちが今シーズンに抱く思いをお届けする。
①大竹拓三(おおたけ たくぞう)
②4年・文学部 地理学科
③北海道芽室町・駒澤大学付属苫小牧高等学校
④1996年8月24日
⑤161㌢・56㌔
⑥DIY
⑦5000㍍(6分44秒47)、10000㍍(14分15秒81)
⑧競技生活16年分を出し切る。インカレでは5000㍍、10000㍍、パシュート優勝!
①安済修哉(あんざい なおや)
②3年・経営学部 市場経営学科
③岐阜県恵那市・岐阜県立恵那農業高校
④1998年1月6日
⑤166㌢67㌔
⑥お菓子作り
⑦1500㍍(1分52秒46)、5000㍍(6分47秒08)
⑧安定した成績を出す。インカレ、学生選手権表彰台。
①田中笑太(たなか しょうた)
②3年・経営学部 市場経営学科
③北海道釧路市・武修館高等学校
④1998年2月27日
⑤176㌢70㌔
⑥映画鑑賞・読書
⑦5000㍍(6秒42秒74)、10000㍍(14分9秒58)
⑧強く速い選手になる。インカレで5000㍍、10000㍍で2位以内入賞。
①北澤佑樹(きたざわ ゆうき)
②1年・経営学部 経営学科
③北海道釧路市・山形中央高校
④1999年4月4日
⑤173㌢・70㌔
⑥ショッピング・音楽鑑賞
⑦1000㍍(1分14秒04)、1500㍍(1分54秒37)
⑧スケートと真剣に向き合う。安定を求めない。インカレ1000㍍、1500㍍8位入賞。距離別参加権利獲得。
①米田恵隆(よねだ けいりゅう)
②1年・経営学部 経営戦略学科
③北海道札幌市・岩手県盛岡工業高校
④1999年8月10日
⑤162㌢・69㌔
⑥読書・スイーツ巡り
⑦1000㍍(1分13秒08)、1500㍍(1分53秒68)
⑧何事にもストイックになる。インカレ入賞。JOC1500㍍優勝。
―昨年を振り返って
昨年は「だめだった」の一言ですね。
―現在の調子は
全部の練習において好感触を得ています。技術的にも体力的にも、去年よりも向上していると実感しています。
―今年のチームの雰囲気は
雰囲気はいいと思います。1年生も3人入ってきました。1人けがをしてしまったんですけど、それ以外の2人は法政の色に染まってきていますね(笑)。いい意味でわいわいとやれています。
―1年生への期待は
佐原はけがをしているので、ちょっとどうかなってところはあるんですけど、北澤と米田はここまですごい頑張ってくれたと思います。これからの練習も関わってくるとは思うんですけど、ここまではよく頑張っているので期待しています。
―練習メニューについて
流れとしては去年と変わらないですね。授業時間との兼ね合いでうまくいっている部分も、そうでない部分もあります。偉大な先輩方が卒業して、今年は技術面、体力面とともに劣っていると感じています。体力面ではベースがもともと低いので、優しいところからやっていって、技術面では去年よりも時間を増やして重点的にやっています。
―技術的な練習とは具体的にどのようなものですか
陸上でスケートのフォームを取ったりです。そこに体力的な要素を入れ、疲れてきた中でフォームを維持する練習なども行っています。フォーム習得の中でも色々と種類があるので、自分なりにうまく組み合わせて、実践に近い形で練習しています。
―現在取り組んでいる改善点は
去年はフォームが高かったと反省しています。体重がないくせに、踏もう踏もうと思って身体を上下させてしまっていました。なので去年より低く、太ももの角度に重点を置いて、4月から練習してきました。今はそれを定着させながら体重移動だったり、氷上に活きてくるような実践的な技術を月ごとに目標を決めて練習しています。
―距離別への出場種目は
5000㍍とマススタートで出場する予定です。
―シーズン開幕への意気込みは
今までは順位をとって、ポイントをとってと、来年の距離別への出場権利を意識しながらやっていました。でも今シーズンでスケートを引退するので、権利に対しての重みがなくなりました。でもその分最後なので、思いっきりやって全種目で自己ベスト更新したいです。開幕戦がどうこうというよりは、大学に入ってからの目標だった、全部の大会でコンスタントに結果を残す、ということに焦点を当ててやりたいです。今年はそれにプラスで、どこかの大会ですごいタイムを出せたらいいなと思っています。
ラストシーズンとなる大竹は有終の美を飾れるか
―昨年を振り返って
昨年は、その前の年よりも成績が安定していたので良かったです。でもインカレで入賞ができなかったので、そこは悔いが残るシーズンでした。
―今年の練習の手ごたえは
脈も上がりやすくなって、去年よりは自分を追い込めていると思います。
―1年生の印象は
けがした佐原は分からないんですけど、米田は本人がいうには、高校時代はあまり練習をしていなかったようなので、大学での練習は少しつらいと思います。北澤はもともと強いところから入ってきているので、高校の時よりも充実した練習ができているのではないかと思います。
―上級生としてチームを引っ張る立場になりましたが
あまり自分は練習には口は出さないです(笑)。
―大竹選手はどのような主将ですか
背中で引っ張っていくタイプの主将だと思います。
―現在取り組む課題は
去年は学生選手権でも入賞できなかったので、今年は学生選手権の総合の表彰台と、インカレの表彰台を目指して一つ一つの練習を大切に取り組んでいます。
―ライバル視する他大の選手はいらっしゃいますか
去年の学生選手権で1万㍍を一緒に滑った高崎健大の磯選手とは、よく一緒に滑るので負けたくないと思います。
―今シーズン全体の目標は
全体的に成績を安定させることと、大事な大会でちゃんと結果を残すことです。
―開幕戦への意気込みを
自己ベストを更新と、そこで全日本選手権の出場権利をとれるようなタイムを出すことが目標です。
中長距離で着実な成長を見せる安済
―昨季を振り返って
去年は成績が伸びて、一番の目標だったオリンピックの選考に入れたことが一番大きな点でした。インカレでも、大学1年生の時は7位、8位だったんですけど、1万㍍4位、5000㍍5位で順位を上げて得点も取れたので、いいシーズンだったと思います。
―印象に残っているレースは
5000㍍で自己新が出たジャパンカップ第1戦です。同走の相手には負けたんですけど、全然ラップの落ち幅が無くていくらでも行ける感覚で、レースが終わった時の喜びはすごく大きかったです。
―新たなシーズンへ向けてのプレッシャーは
自分はプレッシャーは特に感じないタイプで、自分の実力を出せばいい結果は出ると思ってるので、プレッシャーはないですね。
―上級生になりましたが
引っ張ってくれてる先輩が大きすぎて、今度は自分が上の学年になって後輩を引っ張っていかなければいけない立場になって、今まで自分が伸びてきた経験を後輩が見てくれれば、いいかなと思います。
―新体制になって変わったことは
チームの雰囲気はがらりと変わって、悪く言えば緊張感がなくなった感じですね。上の先輩たちはオリンピックやユニバーシアードを目指して、緊張感の中で練習をしていたので、自分たち後輩もピリピリしていたんですけど、今の自分たちはトップ選手と戦うレベルではなくて、大学生の中でトップを目指す高い気持ちは自分の中にはあるんですけど、後輩には緊張感があまり伝わってないのかなと。
―やはり、中村さんと阿部さんの存在は大きかったと
そうですね、全然違いますね。いるだけで明るくなったり、練習に入るだけで緊張感が上がったり。
―大竹主将については
(中村)隼人先輩がずっとメニューを考えてくれていて、今年からは大竹先輩がメニューを考えてくれているんですけど、すごく緻密に個人個人しっかり考えてメニューを組んでくれているので、すごくありがたいです。あとは、明るくてフレンドリーなので、後輩もそれに合わせて明るくなって、練習雰囲気も明るくなりましたね。
―1年生はどんな選手たちですか
まとまりがない奴らです(笑)。1年生は3人いるんですけど、1人はけがして全然練習に参加できてないんですけど、ほかの2人は最初はキツイって言ってたんですけど、だんだん練習についてこれるようになってきて、徐々に力がついてきたのではないかなと思います。
―この夏の課題は
去年自己ベストが出た感覚、それをシーズン通じてより良い滑りができるように、底上げというか、体力はあると思っているので、技術面を意識して練習しています。
―チームとしての目標は
去年はインカレ総合2位だったんですけど、(去年の)4年生が沢山のポイントを取っての2位だったので、2人がいなくなって戦力ダウンして、1年生はポイント取れるかどうかわからないくらいなんで、今年は少し上を見てインカレ総合3位以内を目標にしています。
―シーズンの中での重要視しているポイントは
それはやっぱり室内大会ですね。ジャパンカップ第1戦や距離別が重要になってくるので、そこに向けて練習をしていきます。
―最近苦労していることは
最近ひざを痛めてしまって、1週間くらい練習を休んでたんですけど、去年も夏合宿でひざを痛めて合宿を棒に振ってしまって、根本的に筋肉が疲労しやすくなっているので、整体に通いながら直しているんですけど、けがや疲労の蓄積が今年の悩みですね。
―最近のマイブームは
Netflixですね。Netflixのテラスハウスの軽井沢編で、去年のインカレが軽井沢で、テラスハウスの近くの宿だったので見に行こうかと思ったんですけど、行けなかったのが心残りです(笑)。
―新たなシーズンへの意気込みは
今年はインカレ5000㍍、1万㍍ともに2位以内というのが自分の目標なので、それに向けて頑張っていきます。
昨シーズン飛躍的な成長を遂げた長距離の田中
―法政に入った理由は
強い先輩方と高めあってスケートが速くなりたいと思って法政に決めました。
―スピードスケートを始めた時期は
5歳くらいの時に父と兄の影響で始めて、これまで続けてきた感じです。
―高校時代の実績は
昨年のインターハイではリレーで3位、国体の1000㍍で5位です。
―法大のチームの印象は
いい意味で自由な感じで、かつ練習に対する意識が高いチームだと思います。
―先輩はどのような方ですか
優しい先輩ばかりで、いろいろ話を聞いてくれたり、技術面でも教えていただけることが多くて、すごくいい先輩ばかりです。
―2人の同期の印象は
優しい同期に恵まれたなと思っていて、二人とも気が利く人で助けられています。
―普段はどんな話をされますか
普段は他愛もない話ばかりで、学校の話だったり、練習やスケートの話です。
―仲のいいチームメイトは
同学年の米田恵隆くんです。
―目標とする選手とその理由は
目標の選手は中村隼人さんです。去年まで法政にいて、インカレ優勝の結果も残していて、スケーティングが上手なので、いろいろ研究して自分の技術に加えていきたいと思います。
―寮生活はいかがですか
もともと高校でも下宿で一人暮らししていたので、最初は慣れない部分もあったんですけど、割とすぐに慣れて今は問題ない感じです。
―最近苦労していることは
通学ですね。1時間くらいかかるんですけど、これまでそういう経験が無くて朝とか早起きしないといけないので辛いです。電車もぎゅうぎゅうでびっくりしました。
―最近のマイブームは
ショッピングです。渋谷とか新宿とかで服を買ったりすることが多いです。
―最近の練習は
最近は自転車トレーニングやウエイトトレーニング、心肺機能を高める機能を高めるトレーニングとか、ショートトラックやローラースケートでの技術練習をしています。
―この夏の課題は
持久力の強化で、去年までの課題でもあったので、今年も取り組んでいます。
―今季の目標は
インカレ1000㍍、1500㍍で8位入賞と、距離別の参加権利を獲得することです。
―シーズンに向けての意気込みは
1年目から遠慮せず、先輩方の期待を裏切らないような滑りをしていきたいと思います。
―法大に入ったきっかけは
先輩方が高いレベルなので、そこに惹かれて入りたいと思いました。
―スピードスケートを始めた時期ときっかけは
3歳のときに始めました。元々は、小さくて細い体質だったので、フィギュアスケートをやりたいという発想がありました。ですが兄弟がスピードスケートをやっていた影響もあり、自然な流れでスピードスケートを始めました。
―高校時代の戦績は
高校2年の国体で500m3位、高校3年のインターハイで1000m8位です。
―自分の持ち味は
コーナーの出口からの加速です。
―先輩方の印象は
すごくかっこよくて、イケメンで、優しいですね(笑)
―キャプテンの大竹選手の印象は
何事にも真面目でストイックで、全てにおいて尊敬しています。
―同期について
自分にない滑りや持ち味があるので、自分に足りないものを補ってくれる良いパートナーです。
―高校と大学との練習の違いは
高校まではどちらかといえば遊びという感じでした。大学に入ってからは、1つの種目に対してやるべき事が明確になりました。練習メニューや練習の質・量も、高校の時とは比較にならないです。
―夏はどのように練習していきたいですか
課題である脂肪燃焼、体力付けと心拍を上げる練習を行いたいです。そこから技術的な面も意識して練習していきたいです。
―ライバル選手は
山梨学院大学の原眞尋選手ですね。同じ身長で、自分より短距離が速いので。やはり負けたくないという気持ちがあります。
―寮生活はどうですか
高校時代もほぼ一人暮らしだったので特に何とも思わないです。あと、すごく楽しいです。
―大学生活には慣れましたか
勉強について行くので精一杯ですね(笑)
―今シーズンの目標は
まずJOCで優勝したいです。そして世界ジュニアに出場し、そこで刺激を得てインカレに挑みたいと思います。
―4年間でどのような選手に成長したいですか
感情を表に出さず、何事にもストイックに打ち込める選手になりたいです。
(取材:飯島愛未:片山和貴:守本咲希)