• HOME
  • 記事
  • スピード
  • 【スピード】SBC杯第22回全日本スピードスケート距離別選手権大会 最終日 藤野は本来の滑りできず、W杯代表逃す…

【スピード】SBC杯第22回全日本スピードスケート距離別選手権大会 最終日 藤野は本来の滑りできず、W杯代表逃す…

スケート

【スピード】SBC杯第22回全日本スピードスケート距離別選手権大会 最終日 藤野は本来の滑りできす、W杯代表逃す…

SBC杯第22回全日本スピードスケート距離別選手権大会
2015年10月25日(日)
長野市オリンピック記念アリーナ(エムウェーブ)

迎えた大会最終日。1000㍍とマススタートが行われ、法大からは合計6名が出場した。1000㍍では昨年3位に入り、今年も表彰台の期った藤野裕人(文4)であったが、結果は振るわず12位。マススタートでは、昨年準優勝の三輪準也(営4)が出場するも、まさかの転倒。最終日は厳しい結果となった。

2
緊張の影響が大きく響いた藤野

レース結果

個人成績

種目 選手名 順位 記録
 1000m  藤野裕人 12位 1分12秒03
中村隼人 20位 1分12秒74
 
個人成績(マススタート)
選手名 スプリントポイント 完了周回数 着順 順位 記録
4周後 8周後 12周後 最終(16周)後 合計
佐藤裕斗        1 16 17 9位 8分11秒58
大竹拓三           16 5 11位 7分54秒55
三輪準也           14 18位
矢島友喜           13 20位

※ルール…レース中、3回の中間スプリントと最終スプリントを設定する。4周、8周、12周瑚のフィニッシュラインでの中間スプリントは、上位3名に5-3-1点を与える。16周後のフィニッシュ時の最終スプリントは上位3名に60-40-20点を与える。最終順位は中間と最終スプリントの合計により、続いてフィニッシュ順に従って決定される。

 

戦評

 昨日の3000㍍での大竹拓三(文1)の優勝で波に乗り、好成績を狙いたい法大勢。1000㍍に登場したのは藤野と中村隼人(営3)。両者とも得意としている1000㍍と期待が持てるレースとなった。
 最初に登場したのは藤野。前半は、同走の好選手大和田司(味のちぬや)になんとか食らいついていく。しかし後半以降、大和田の驚異的なペースについていけず、12位と不本意な成績でレースを終えた。続いて登場した中村も厳しいレース展開となる。スタートからペースをつかめず、遅れをとってしまう。巻き返すことができずに、そのままレースを終え、20位という結果に終わった。
 
 次の種目は昨年から追加されたマススタートレース。 多数の選手が一斉にスタートし、順位を競うものだ。法大からは三輪、佐藤裕斗(営4) 、矢島友喜(営3)、大竹が出場。スタートを切るとゆっくりとしたペースでレースが展開された。集団の後方につける法大勢。しかし、佐藤が抜け出して、第二スプリントポイント地点で、1ポイントを取得した。ラスト3周となり、スパートをかけるかと思われたがここで悲劇が起きる。三輪が他選手に巻き込まれて、転倒してしまう。「完璧なレース展開だったのに残念でした」と悔しそうな顔をのぞかせた。また、集団から大幅に遅れていた矢島は周回遅れとなってしまった。結果的に、佐藤が9位、大竹が11位、三輪が18位、矢島が20位となった。
 
 今大会で大竹は好成績を残したものの、総合的には本来の調子を発揮することができなかった法大勢。しかし、シーズンはまだ始まったばかり。各々が今大会よりもレベルアップして、次の大会ではさらに良い成績を残してくれるはずだ。(石川大悟)

選手コメント

藤野裕人

ー今日のレースを振り返って
全然自分の滑りもできず、何もできなかった悔しいレースですね。

ー昨日の調子は悪くないように見えましたが
昨日も最初は動いて、動き的には良かったのかなあと思うんですけど。今日は(1000㍍が)自分の得意種目でもあったのですごい緊張してて、ガチガチになって動かなかったっていうのがありますね。

ー昨日の1500㍍では「最初からガンガンいく」レースプランだったそうですが、今日は
そういこうと思ってたんですけど、今日同走した選手(大和田司選手)が優勝し、彼が速かったのもあって…。
自分は600㍍が遅いので、そこが課題かなと。もう少しラップが出るようになれば戦えるのかなって思います。

ー1000㍍はレベルの高い選手が集まっているように見えますが
同じレベルの選手がぐっといるので、誰がどう転んでもわからないような感じですね。

ー1000㍍のためにやっていた練習などはありましたか
極端なことを言ったら、昨日の1500㍍とかは1000㍍のためにやっているようなものです。それでも結果が出せなければ意味が無いので、これからもう1度考え直して、12月のスプリントに向けて体も1から作り直していこうかなと思います。

ー課題について具体的に
1つは600㍍のラップを出せるようにしないとだめなんで、それが1番です。あとは大きい大会でもいつも通りの滑りをするためのメンタルですかね。

ー今大会を振り返って
去年の結果が結構良かったので、それを目指してやっていたんですけど、肩に力が入ってた部分が多かったです。悔しい距離別ですね。大学入ってからの距離別では、1000㍍で1番遅いくらいのタイムを出しちゃいました。

ー他の同期、後輩の選手について
隼人(中村選手)も今日一緒に緊張してて、自分と同じ状態になっちゃってたと思います。拓三(大竹選手)は別として、今回法政はみんな良くなかったと思います。先輩たちは不甲斐なかったなって思うので、学生くらいまでにはとりあえず戻して、結果残せれば。そこからまたスプリント選手権、インカレがあるのでそこ目指して頑張っていこうかなと。一応、キャプテンなので引っ張っていけたらなと思います。

ー優勝した大竹選手の印象は
あんな小さいからだのどこで滑ってるのか分からないんですけど(笑)。練習も頑張っています。ジュニア(ワールドカップ)はみんな通ってきている道なので、行っただけでなく、そこでもしっかり結果が残せるようにしてほしいですね。

ー今後の出場予定は
自分はジャパンカップの第1戦ですかね。北海道でもう1つ大会があって、第2戦、第3戦、学生(選手権)、スプリント(選手権)、インカレって感じです。連戦になるので、自分の体をちょっとずつ良い方向に持っていけるように頑張ります。

中村隼人

ー本日のレースを振り返って
最初から最後まで自分の思っていた滑りができなかったです。

ー目標は
タイム的には、去年11秒台を出したので11秒前半という目標でした。でも、1.5秒くらい遅くて。今年シニアの年齢になって初めての大会だったので、一応ワールドカップというのも視野にいれて夏からやってきたのですが、全然届かなかったです。

ー昨年より遅いタイムでしたが
何が悪いのか滑りを見たりして、考えなきゃいけないですが、課題はいっぱいあると思います。

ー今回の結果になった原因は
練習もしっかりやったと思っていたのですが、結果がついてこないということはやり方だったり、練習に対する意欲だったり、考えることだったり、そういう時間がたりなかったのかなと思います。

ー調子は
体的にはそんなに悪くもなくて、昨日の疲れも残っていなかったのです。体というよりまだまだ技術面も体力面も全然足りないという感じでした。

ー同走が羽賀亮平(日本電算サンキョー)選手でしたが
羽賀先輩は500㍍で優勝していて、最初が速い方なので、必死にくらいついてとまではいかないですが、視界に入るくらいまでなんとか追い付いていきたかったです。ワールドカップ行くためには絶対倒さなきゃいけない相手だと思っていたのですが、最初から最後まで全然相手にならなかったです。

ー 今大会の総括を
1000㍍も1500㍍も全部スピードもなくて、体力もなくて、去年が良かっただけに悔しい気持ちでいっぱいです。

ー今後に向けて
これからジャパンカップだったり、1月にはインカレが控えていて、2連覇がかかっているので、それまでにはしっかり課題を克服していきたいと思います。

三輪準也

-今日のレースを振り返って
作戦通りでした。完璧です。

-今日の戦略は
誰の後ろについていくかで一晩悩みました。土屋良輔選手(専大)とウィリアムソン師円選手(日本電産サンキョー)、中村奨太選手(ロジネットジャパン)で迷ったんですけど、中村選手に決めました。最初から徹底的にマークして、1番後ろから力を溜めて、後3周まで足に負担がきてなかったのですが、アクシデントがあって、非常に残念でした。

-アクシデントについて
仕方がないことです。相手選手が転んできて、避けることのできる場所ではなかったので、しょうがないです。

-今日の収穫は
マススタートなら自分が通用するなということが分かったことです。少し自信がなかったんですが、その自信が確信に変わりました。去年はマススタートで日本一なっているので、今年も国内戦全て優勝をしたいと思います。

-調子は
昨日から変わらず良くないです。でもそこは戦略で埋められたかなと思います。

-マススタートの難しいところは
アクシデントがあること、立てた戦略がそれ通りにいかないところです。でも、戦略を立てることが好きですし、今日のマススタートの選手の中で誰にも負けていないと思いますし、残念ですけど、自信になりました。

-今大会の感想
今やる気いっぱいなので、その気持ちを大切にして、復活したいと思います。

-これからのシーズンについて
練習が寮であって、今まで質を重視して量が足りなかったので、これからは量をどんどん増やしていけたらいいなと。今まで才能だけでやってきたので、これからは努力で。努力してもう一度頂点を目指したいです。

-具体的には
日本代表に返り咲くことです。

-次のレースに向けて
今回はレース前に自信がなくて、滑ることが嫌だったんですけど、それまで必死で練習して、レースしたくて仕方がない状態にしたいです。

佐藤裕斗

ー本日のレースを振り返って
最後の勝負では勝てないとわかっていたので、中間ポイントを取る意識で滑ったのですが、中間ポイントだけを考えすぎて、最後の着順を考えられなくて、入賞できなかったのが残念だったかなと思います。

ー目標は
中間ポイントを取って、入賞することでした。

ーポイントを取った時の気持ちは
とりあえず、良しという感じでした。

ーその後後方に下がりましたが
そこまでけっこう力を使っていたので、このまま滑りき切れればいいやと思っていました。でも、ゴールしてみたら同じポイントの人が2人くらいいて、着順で負けたのはしょうがなかったかなと思います。

ー三輪選手が転倒しましたが
後ろから抜いていったので、あ、転んでいるという感じでした。

ー今大会の総括を
次につなげられるレースだったかなと思います。これから調子あげていければいいなと思います。

ー今大会見つかった課題は
例年通り、最後の方でラップを維持できないということですね。

ー今後に向けて
これから連戦なので、インカレに合わせられるようにしていきたいと思います。

大竹拓三

ー今日のレースを振り返って
今日は練習の一環みたいな位置づけでした。感触も悪くなかったので、これからの練習にさらに意欲が出るなっていうレースでした。

ーマススタートレースは初めてですか
はい、初めてです。ジュニアワールドカップでもマススタートがあるので、今日経験できて良かったなって感じです。

ー狙っていたレース展開はありましたか
全く無かったです。とりあえず速いスピードの中で自分の滑りができて、感触的にもちゃんと氷をとらえられていれば良いかなっていうだけだったので。最後も結構力使って滑れましたし、良かったです。

ー今大会を振り返って
もうちょっと5000㍍滑りたかったんですけど、3000㍍で滑れたので良かったです。狙った大会で結果出すというのは初めで、自分の中で苦手意識があったんですけど。ちゃんと狙って調整とかやればできるんだなって分かりました。とりあえず距離別の調整方法は分かってきたかな、というふうに思います。

ー大学に入ってから全てのレースで気持ちを出し切れるようになったと仰っていましたが、その背景は
やっぱり先輩方に指摘していただいてです。練習の中でも、つらいところで「ここで頑張ろう」って自分の中で決めて頑張るというふうに、気持ちを自分でコントロールできるようになってきました。今年の4年生は初めて同じ練習をする先輩方なので、いつもの知っている人達とやるより緊張感を持ってやることができました。だらけることもなかったと思いますし、そういう面で成長できてよかったなと思います。

ー今回は調整が上手くいったとのことですが、具体的にどのような調整を行ったのですか
1週間前になると、自分でメニューを決めるんですよ。例えば練習の時間を短くするけど、スピード的な練習を増やすとか。そうすると強度は上がるけど、練習時間や疲労は減っていくように自分のなかで工夫したり。
中村隼人先輩と、相澤病院っていうところに行ってドクターに診ていただいたんですけど、ちょっと疲労が多すぎて、抜け切らないかなっていうのを言われました。レース前は疲れをガーッと抜いてレースに出るんですけど、それも抜ききると逆にスピードが出なくなっちゃうみたいで。ちょっと疲労を残した上でレースに出るっていうのを教えていただいて、メニューに取り入れて実践したんですけど、それが上手くいって、思ったよりスピードが出てたなっていうのがありました。

ー今後の予定は
11月14日、15日がオランダのグローニンゲンってとこで(ジュニアワールドカップを)やって、1回帰国して、また11月28、29日ドイツのベルリンってところでジュニアワールドカップがあります。忙しくて移動とか大変だと思うんですけど、自分なりにまた調整して、色々な経験の場としても、活躍の場としても、自分のなかで良いふうに回して行けたらなと思います。

ージュニアワールドカップ出場決定に関して
本当に良かったなって!今年逃したら来年はジュニアの世代じゃないので。世界大会をやるんだったらここはまず狙っておくべきじゃないかなと思っていたので。本当に素直に嬉しいです。ほっとしています。

ージュニアワールドカップでの目標は
自分は気持ちの切り替えが下手なんですけど、ジュニアワールドカップ出場という目標からちゃんとすぐに切り替えて、次はメダルを取るというのが目標です。

ージュニアワールドカップに向けて取り組みたいこと
今年のメニューの基礎を教えてもらったのも、ジュニアワールドカップのコーチなので、また新しい形の調整方法を探したいなっていう気持ちと、世界大会でのメダルを目指して頑張っていきます。

ー改めて、ジュニアワールドカップに向けて意気込みをお願いします
メダル取ってきます!

矢島友喜

-マススタートを振り返って
もう最悪ですね(笑)。

-完走とはなりませんでしたが
最後尾が先頭に抜かされ1周遅れになると失格になります。なので、自分は1周差がついたので。

-やはり、練習時間が厳しいとキツいですか
そうですね。ついていけないので。

-今大会を振り返って
出させていただいて感謝するのと、インカレに向けてあと2つしかないので、自分自身を追い込んでいかないといけないですね。

-地元開催ということで、応援が多かったような気がしますが
昨日は高校時代の同期が応援に来てくれていたので、楽しかったです。

-声援は聞こえますか
特別大きな声の人の声援は聞こえますが、普段はあんまり聞こえないですね。聞こえるレースは良くないです。(緊張を)張り込めていないので。

-ジャパンオープンは
出場します。授業の合間を見て(笑)。今年は全部で4戦になります。1戦目は帯広で2戦目が岐阜ですね。1戦目はあと2、3週間後です。

-学連の仕事と並行してですか
そうですね。かなり厳しいですね。学生主催の大会は僕たち実行委員が主体となるので、開催地を出向いたりしないといけないです。あとはショートトラックのインカレもあるので、距離別の前もその件で岩手に行ってました。

-今後への課題などは
長い距離はあまりやらない予定なので、スプリント力をもう少し付けたいです。そのスプリント力の中にも筋持久力を求めたいかなと思います。1500㍍がメインになってきますね。あとは1000㍍です。

-次のレースに向けて
とりあえず、自己ベスト目指して頑張ります。

フォトギャラリー

  • 2緊張の影響が大きく響いた藤野
  • 3本来の滑りができなかった藤野
  • 4結果を残すことができなかった中村隼
  • 7今大会で好結果を残した大竹
  • 8まさかの転倒となった三輪
  • 10ポイントを獲得した佐藤
  • 9完走とはならなかった矢島
  • 114位とあと一歩表彰台に届かなかったOBの中村駿
 

 

関連記事一覧