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【スピード】SBC杯第24回全日本スピードスケート距離別選手権大会 ついにスピードシーズン開幕!!法大勢もハイレベルな大会の中で健闘を見せた!

スケート

【スピード】SBC杯第24回全日本スピードスケート距離別選手権大会 ついにスピードシーズン開幕!!法大勢もハイレベルな大会の中で健闘を見せた!

SBC杯第24回全日本スピードスケート距離別選手権大会
2017年10月20日(金)~22日(日)
長野市オリンピック記念アリーナ(エムウェーブ)

SBC杯第24回全日本スピードスケート距離別選手権大会(距離別)が今年も幕を開けた。シーズンの開幕戦である今大会に、法大からは5人の選手が出場。それぞれの種目で奮闘を見せた。社会人も含めたハイレベルな争いの中、法大勢が上位進出を果たすことはかなわなかったが、今シーズンの活躍に期待を抱かせる滑り出しとなった。

DSC 0446 R
主将としてエースとしてラストシーズンに臨む中村

レース結果

個人成績 1日目

種目 成績 選手名(学部・学年) 記録
500m 24位 阿部啓吾(営4) 35秒99
 5000m 15位 大竹拓三(文3) 6分47秒03
16位 安済修哉(営2) 6分47秒08
17位 田中笑太(営2) 6分47秒23
 

 個人成績 2日目

種目 成績 選手名(学部・学年) 記録
1500m 13位 中村隼人(営4) 1分50秒19

 

個人成績 3日目

種目 成績 選手名 記録
1000m 21位 中村 1分11秒26

 

個人成績 3日目 マススタート

順位  選手名  スプリントポイント 完了周回数  着順  記録 
4周後 8周後 12周後

最終周(16周)後

合計
12位 大竹         0 16 11 8分16秒90

 ※ルール…レース中、3回の中間スプリントと最終スプリントを設定する。4周、8周、12周瑚のフィニッシュラインでの中間スプリントは、上位3名に5-3-1点を与える。16周後のフィニッシュ時の最終スプリントは上位3名に60-40-20点を与える。最終順位は中間と最終スプリントの合計により、続いてフィニッシュ順に従って決定される。

戦評

 10月も後半に差し掛かり、冬の匂いが漂い始めるこの時期。いよいよスピードスケートのシーズンが開幕した。
 最初の種目は500m。法大からは阿部圭吾(営3)が出場。昨年は失格となってしまっただけにリベンジを果たしたいところだ。滑りだしは好調。そのまま加速し、35秒59と35秒台でゴール。しかし、オリンピックシーズンということもあり熱戦となったこのレース。数々の猛者たちが本領を発揮した結果、順位は24位となった。 次の種目は法大から3人が出場する5000m。まず最初に登場したのは安済修哉(営1)。この大会は初の出場となる。スタートを切ると、安定した滑りを見せる。「すごく良い感じて滑れた」と語るように昨年のベストを9秒も更新した。 続いて同学年の田中笑太(営2)が登場。「もう少し行けた」と語るように安済に惜しくも及ばなない結果となった。 最後は法大の長距離を引っ張る大竹拓三(文3)。しかし思ったように記録は出ず、法大勢では最高順位となるも納得の結果とはならなかった。こうして1日目を終えた。
DSC 0112 R安済は昨年のベスト大きく更新する滑りを見せた

 2日目は1500mにエースの中村隼人(営4)が出場。目標とする40秒めがけてスタートするもスタートからなかなかスピードに乗ることができない。それでも粘りを見せ昨年を超えるタイムでゴール。しかし良いところはなかったとこのレースを振り返った。これからのシーズンでどんどんと記録を伸ばすことに期待だ。
DSC 0300 Rエース中村は納得の滑りとはならなかった

 
 最終日は1000mに中村が出場。この競技は中村の専門でもある。前半はスピードに乗り、順調な出だしをみせる。しかし、同走の選手を意識しすぎたこともあり後半に失速。目標の1分10秒には及ばす、順位も21位に沈んだ。最終種目はマススタート。大竹が法大で唯一出場した。一斉にスタートを切ると、実力のある選手たちが徐々に力を出し始める。大竹は先頭集団からは外れる厳しいレース展開に。巻き返すことができぬままレースを終えた。「全然ダメだった」と悔しさを滲ませた大竹。12位に終わった。

 こうして開幕戦を終えた法大勢。ここで手にした収穫と課題を見つめ直し、次の大会へと向かう。王者復活へ。少数精鋭のスピード部門。まだまだシーズンは始まったばかりだ。(石川大悟)

選手コメント

中村隼人 主将

(2日目終了時点)

―今日の滑りを振り返って

シーズンに入ってから自転車で転んで怪我をしたりしてトライアルに出る機会がなくて、1500メートルは今日が初レースでした。スタートから行ききれなくて、ラップもタイムも滑りも全てイマイチで終わってしまったので今日は反省しかないですね。

―今季の調子は
練習の感触では例年よりもいいと思います。ただ練習の滑りが本番で出せなかったので、レースに対する気持ちとか落ち着いて滑ったりという点をうまくできればと思います。
 
―今日のレースの収穫は
良かったところは無かったんですけど、1500メートルはスピード勝負で最初から行かないといけないということを再確認できたので、そこは今後のレースに繋がっていくかなと思います。
 
―この夏はどのようなトレーニングを中心にしましたか
ウエイトや自転車を使った3時間から4時間のロングロールやインターバルトレーニングが主でした。
 
―明日の1000メートルのレースの目標タイムは
去年に初めて1分10秒台が出て、それでも1分10秒台だと今のスピード界では全然話にならないので、1分10秒台前半を出せるように頑張ります。
 
―今季は最終学年として臨むシーズンとなります。今季の目標は
チームとしての目標はインカレ総合優勝を掲げているので、今年はキャプテンとしてチームのみんなを引っ張って行けたらなと思います。個人的にはまず明日の1000メートルで上位に食い込んで、今年中にはワールドカップの代表になれるように頑張ります。
 
(3日目終了時点)
―今日のレースを振り返って
スタートの入りは良かったんですけど、同走の選手を追いすぎて自分の走りを見失ってしまいました。あまり良くないレースでした。
 
―目標タイムは1分10秒台前半とのことでした
練習でできていた滑りを本番ではできませんでした。練習の感じだったら全然出てもおかしくないタイムだったので、本番に対する気持ちの面での準備が足りなかったのだと思います。
 
―大会の雰囲気も関係しているのでしょうか
大会の規模も大きいですし、シーズンの開幕戦ということもあり、久し振りに気持ちの入ったレースだったのでいつもより力んでしまったところがあったと思います。
 
―今後の滑りの改善点は
(順位が)上の人達と比べると姿勢も高いですし、一歩一歩の重みが全然足りないので、そこを練習でしっかり考えながらやっていきたいと思います。
 
―三輪選手が準優勝を果たしましたが、OBの活躍についてはいかがですか
僕が(大学に)入ってきてから三輪先輩だったり、藤野先輩だったりずっと全日本のトップで戦っている選手が自分の目の前にいました。それを追ってずっとやってきているので、自分にとってもすごい刺激になっています。日本のトップ、世界で戦えるような選手たちなので、自分もその選手に追いつけるように、追い越せるようにと夏からずっと練習してきました。
 
―中村選手が練習メニューを考えていると伺いましたが
自分が去年から練習メニューを組み立てています。兄がナショナルチームに選ばれているので、兄に色々と相談しながらやっています。父もコーチとして法政に入っているので、色々と情報を収集しながら法政の色というものを忘れないようにしながら考えています。
 
―2年生の安済選手、田中選手の成長について
今回出場した中ではその2人が5000mで約10秒くらいタイムを縮めていて、練習でも十分戦力になっています。自分は距離が違うんですけど3年の大竹と、その2年生の2人はしっかりと練習を積んできているので、これからまだまだ成長を見せてくれると思います。
 
―今年のチームの雰囲気は
去年から基本的にメンバーはそんなに変わっていないです。みんな私生活は遊んでいるんですけど、練習はしっかりと真面目にやっています。やる時はやる、休む時は休む、というメリハリがしっかりできるいいチームだと思います。
 
―この前のユニバーシアードには代表として出場されましたが
自分は大学1年生の時に世界ジュニアに行っていて、大きい大会はそれ以来の2回目でした。大学生の日本代表という事で、選考会からすごい気持ちが入った大会だったので、選ばれた事に対してはすごい嬉しかったです。だけど実際に行ってみて、大きい舞台で自分の力が発揮できなかったという部分では、自分の気持ちの部分での弱さがまだまだあるなと感じました。
 
―今後はメンタル面の改善が課題となりますか
練習と同じように本番も滑れればもっともっと上へ行けると思います。やっぱりスタートしてから落ち着いて滑れるように、練習の時から自分に自信が持てるようにすれば、レースでもそれが発揮できると思うのでそこが一番の課題だと思います。
 
―全日本学生選手権の意気込みを
今年は大学生もすごい伸びていて、自分も今回は負けてしまったんですけど、本来は一番上にいなくてはいけない立場だと思います。それまでにはしっかりとで立て直し、学生では一番でいられるように頑張りたいと思います。
 

阿部啓吾

―今日のレースを振り返って
あまりいいレースではなかったです。
 
―並走した選手とは僅差の勝負となりました。
本来であれば、第2コーナーを差をつけた状態で出たかったんですけど、あまりいい滑りができなかったです。並んで最後は競り負けてしまったので、悔しい結果になりました。
 
―今シーズンの調子は
今シーズンの初めはブレードのことで結構悩んでいて、一週間前に歯を変えました。なのでその歯ではあまり練習ができていなかったです。
 
―変えた理由は 
メイプルという硬い歯から、少し柔らかいものに変えました。滑りとか技術の問題なんですけど、硬い歯は力の強い人向けなので、自分はそこまで力をつけず、技術もブレードに跳ね返されてあまりいい滑りができていなかったので変えました。
 
―滑った感覚はいかがでしたか
目標タイムとしては35秒70を切るタイムを出したかったんですけど、35秒99という結果でした。自己ベストは35秒90なのでさすがにそれを上回るタイムを出したかったです。この状態だと12月のオリンピック選考会に選ばれないので、11月の大会でしっかりとタイムを出して、12月の大会に出られるように頑張りたいと思います。
 
―今後の改善点は
フォームの姿勢が高すぎて、自分の身長を活かし切れていないので、そこは低めを意識して改善していきたいきたいです。
 
―夏の期間はどのような練習を行ってきましたか
ほぼ自転車のロード練習や、ウエイトトレーニングをメインに行ってきました。
 
―今大会に向けてどのように調整をしてきましたか 
一か月前の帯広の合宿でだいぶ追い込んで練習しました。二週間前からは徐々にメニューの量を落とし、足に疲れをためないようにして調整してきました。
 
―今年のチームの印象は
部員が6人しかいないんですけど、すごい仲が良いです。コーチがいつもいないという大学にしては珍しい環境なんですけど、チームメイトがお互いに高め合っているいいチームだと思います。
 
―最高学年として今シーズンの意気込みは
インカレで3位以内に入ることと、インカレで総合優勝をすることを目指して頑張ります。
 

大竹拓三

ー今日のレースを振り返って
ダメです。全然進んでないし、このレースで何かできるとかは思ってなかったですけど、もう滑りがダメなので全部ダメです。
 
ーどんな意識でこのレースに臨みましたか
このレースは強い人ばかりなので、何もできないのはわかっていたのですが、その中でどんな滑りができるかを考えてやろうと思っていました。でも結局進んでないなという感覚だけが残った感じですね。
 
ー5000mのレースはいかがでしたか
5000もダメです。直線で進んでいる感じがしなくて、推進力もなくて体の使い方もダメだなということだけですね。良かったところは特にないですね。
 
ー調子は
良くないですね全然。今シーズンまだいい滑りが一回あったかないかなので、もう少し考えて滑らないといけないですね。
 
ー夏に取り組んだことは
自転車とかウエイトトレーニングとかフォーム系です。去年もタイムが縮んで練習内容のレベルを今年は上げたんですけど、体力的には強くなったんですけど、それを今氷上で活かせていないです。
 
ー5000mの安済(修哉)選手、田中(笑太)選手の滑りはいかがでしたか
自己ベスト出ていて凄いなと思いますけど、今はそんなことより自分のことで精一杯です。
 
ー今季の目標は
今シーズン中に5000で6分30秒台を出すこととインカレで2種目とも表彰台がまずは当面の目標です。
 
ー今年のチームは
矢島先輩がいなくなって、新しい一年生が入って、上手くいっているところ、そうでないところと色々ありますが、今大会で自己ベスト出ている人も多いので良いかなと。あと、去年はこの大会で良い滑りをしてそこから乗っていったという良い流れがあったので、今年も自分も良い流れを作って、他の人が作った流れに乗ってみんなで良くなっていきたいです。
 
ー次の試合に向けて
全日本学生なんですけど、今年は総合に出るので、総合優勝です。タイムとかで細かい目標もあるのですが、シーズン始めから総合優勝が頭にあったので達成したいです。
 

安済修哉

―今日の滑りを振り返って
今日はラップもキープできて全体的に安定して滑れたのでよかったと思います。
 
―今日は今季の初戦でした。手応えはいかがでしたか
去年のベストを9秒更新して、すごくいい感じで滑れました。氷上に乗った感覚も良かったので良いタイムが出たかなと思います。
 
―今日の滑りの中での収穫と課題は
今日は3000メートルまで31秒台でずっと滑れたところが収穫だと思います。ただ、残り5周でラップがだんだんと落ちてしまったので、そこが今後の課題です。
 
―この夏はどのようなトレーニングを中心にしてきましたか
自転車をメインにやっていました。雨でも自転車でトレーニングしたり、脈拍を一定に保てるように特に意識した練習をしていました。
 
―今日は同学年の田中選手も安済選手と同じくらいのタイムで滑りました。田中選手のことはどのように意識していますか
いつも5000メートルで負けていたので、上回れて嬉しいと言えば嬉しいですが、彼もここからまたさらに練習して伸びてくると思うので、負けないように頑張っていこうと思います。
 
―昨年の夏に、今大会に出場することが目標のひとつだとお話ししていました。次の目標は
12月末にオリンピック選考会があるので、それに出場できるように今後の大会で調整して今日よりいいタイムが出せるようにしたいです。
 

 田中笑太

―今日のレースを振り返って
自分の前に安済選手が滑っていて、47秒という結構速いタイムで走っていたので、それを見て緊張していました。そんな中で走ったレースだったんですけど、ラップをしっかりとキープできたのですごい良い内容だったと思います。
 
―滑った感覚はいかがでしたか
氷が良いせいか楽に滑ることができました。滑り終わっても少し余力があるような感じで終わってしまったので、もう少し行けたのかなと思います。
 
―同学年である安済選手の滑りを見ていかがでしたか 
ああこいつ調子いいなと(笑)。いつも落ちるところで踏ん張って頑張っていたので、それを見てやばいなと思っていました。実際に負けてしまったので悔しいです。
 
―今大会に向けての調整は 
メニューは中村先輩が作ってくれて、そのメニューをしっかりとこなしました。自分でアレンジを加えたりはせずにその通りにやることで、こういう結果を残すことができました。
 
―重点的に取り組んだ点は 
レースが始まる前に膝を痛めていて、普段の練習が十分にできていない時期がありました。その時に何もやらないのではなく、できる限り自分のできることには取り組むようにして体力を維持できたので、調整はしっかりできたと思います。
 
―去年よりタイムが大幅に伸びていますがきっかけは
きっかけはやっぱり速い人と滑ることですかね。コーチと監督がほぼいない中で練習をしているので、ほとんど自分で考えてやるしかなかったです。どう滑れば早いテンポについていけるのかを自分で考えながら去年のシーズンはやってきました。速い人たちと一緒に滑ることでレベルアップできたのだと思います。
 
―次の大会へ向けて
打倒安済で(笑)。とりあえず40秒台が出たので、今シーズンの目標である44秒を出すことと、ランキング20位以内でオリンピック選考会に出場することです。

 

(写真撮影:石川大悟・飯島愛未)

 

フォトギャラリー

 

  • DSC 0047 R法大の短距離を支える阿部
  • DSC 0051 Rこの悔しさをバネにしたい(写真:阿部)
  • DSC 0112 R安済は成長を見せる滑りを見せた
  • DSC 0133 R課題の後半を克服すればインカレでの表彰台も見えてくる(写真:安済)
  • DSC 0157 R納得のレース内容の田中
  • DSC 0161 R田中は「打倒安済」を掲げた
  • DSC 0183 R長距離のエース大竹
  • DSC 0228 R昨年のタイムを超えることはできなかった(写真:大竹)
  • DSC 0455 R悔しい結果に終わったエース中村
  • DSC 0446 R主将としてチームも引っ張る
  • DSC 0537 R大竹は5000mのほかにマススタートにも出場した
  • DSC 0582 R納得のいく走りを見せることはかなわなかった(写真:大竹)
 

 

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