【硬式野球】東京六大学野球春季リーグ戦直前インタビュー 投手編① ~内沢航大選手、石川達也選手、高田孝一選手、三浦銀二選手~
2019年3月19日(火)
法政大学野球部合宿所
4月13日に初戦を迎え、東大と対戦する法大野球部。今回は、連覇に向け鍵を握る投手陣を取り上げる。今回は投手編①と題し、内沢航大(キャ4)、石川達也(キャ3)、高田孝一(法3)、三浦銀二(キャ2)の4選手のインタビューをお届けする。
選手インタビュー
内沢 航大 投手
—昨季を振り返って
優勝はしましたが自分自身が出場していなかったので悔しいなと思いました。勝ってはいたんですけど、自分もそこにいたかったです。
—4年生になりますが、これまでを振り返って
今までよりは全体を見ながら、自分のことだけじゃなくて行動していかないといけなくなったので、大変になったなと思います。
—オフシーズンに取り組んだことは
下半身強化とフォームを固めることだったんですけど、トレーナーさんと話をしてラン ニングだけじゃなくてランジとか投球につながるトレーニングを主に入れました。今はだいぶ 安定してきたかなと思います。
—キャンプはどうでしたか
自分では今までやってきたことが形になってきたなと実感しながら投げていました 。チーム全体としては、ある程度はみんな結果が出ていい方向に進んでいるなと思いまし た。
—オープン戦は
ロースコアの試合を勝てたり勝てなかったり、はっきりいいとは言えないですけど、良いときはあるのでそれを継続していければリーグ戦でも結果がついてくると思います。
—現時点での課題は
先発をしているので、長いイニングを投げる中で、1番から9番までの勝負の中でうまくかわしたり突っ込んだりというのを、バッターを見ながらキャッチャーと話してリーグ戦までに完成させることです。
—一押しの選手は
舩曳(海、キャ4)です。学部が一緒で紅白戦とかでもよく対戦するんですけど、舩曳も自分にかかってきて、試合前に「絶対打ったる」みたいに言われて、自分も「絶対抑える」みたいなことを言い 合います(笑)。いいライバル関係でもあるのでオープン戦でも舩曳が打つと自分もうれしいですし、抑えると褒めてもくれるのですごい応援していますし、注目しています。
—1年生の印象は
初々しいなと(笑)。がむしゃらに、まだわからなこともあると思うんですけど切磋琢磨して頑張ってほしいと思います。
—今季の自身の役割は
チームの勝利のために個人だけじゃなくて投手陣をいい方向に結果以外の面でも引っ張 っていくことが必要だと思います。
—アピールポイントは
身長が高いので、角度あるまっすぐで三振を取るところです。
—目標は
5勝することです。
—ファンへのメッセージをお願いします
優勝するために日々練習しているので、応援よろしくお願いします。
(取材:八木原綾乃)
内沢航大(うちさわ・こうた)
キャリアデザイン学部4年 1997年9月19日生まれ
青森県出身・八戸工大一
195cm92kg・右投左打
昨年度成績:出場試合なし
『長身から投げ下ろされるストレートが武器の速球派。ラストイヤーとなる今年で飛躍を誓う。』
石川 達也 投手
—昨季を振り返って
昨季は優勝できたんですけど、先発できなかったというのが1年通してあったので、まだ自分の力不足かなと思いました。でも、秋のシーズンは3勝もあげてチームに貢献できたので、良かったかなと思います。
—昨季の成績については
春にデビューして、その経験が秋につながっての結果だと思うので、そういう結果に満足せず今年も頑張っていきたいと思っています。
—オフに重点的に練習したことは
下半身と上半身のウエイトとか、高めに変化球やストレートが浮くので、ピッチングでは低め低めに投げるようにしています。
—昨季はオフに球速を挙げると仰っていました
昨年は練習試合で出ていたマックス141㌔止まりだったんですけど、それが今年に入ってから、143㌔が出てきたので、そこに関しては練習の成果が出てるのではないかなと思います。
—目指す球速は
卒業までには148㌔や150㌔を出せれば良いかなと思います。
—今季は先発起用が期待されます
期待されることはありがたいことですし、先発でも中継ぎでも抑えでも、どの場所でもチームの勝利に貢献できたら良いと思っています。
—先発争いを勝ち抜く上行っているトレーニングは
練習試合で投げていて、打たれてはいるのですが、その練習試合の反省をブルペンでコースを意識して投げられるように練習しています。
—投手陣のキーマンとなる人は
昨年から入っていたのは僕と高田、三浦、朝山さんぐらいだったので、もう1人誰が出てくればその人がキーマンになるのではないかなと思います。
—その1人というのは例えば
内沢さんであったり、鈴木昭汰ですかね。
—ブルペンで投げ込みをされると思いますが、投げていて安心できる捕手は
今までは中村浩人(平30年度卒、現東芝)さんがずっと正捕手をずっと守っていたので、まだ安心して投げられる人はいないかなと僕は思います。
—正捕手はまだ確定していない
そうですね。まだ決まってないと思います。
—自身の持ち味は
僕の中でも思っていることなのですが、強気のピッチングや真っすぐで押していくことです。1番良い球が真っすぐなので、それが1番良いかなと思っています。
—慶大の瀬戸西純選手が法大の注目選手に石川選手を挙げました
中学で同じチームだったので、対戦するのがすごい楽しくて昨季は2回くらい対戦したんですけど、1個三振でもう1個は四球でした。まだ高校から合わせて打たれたことはないので大学生活も打たれないように頑張っていきます。
—かなり仲が良いと瀬戸西選手は仰っていました
冬の長期オフの時も一緒に練習したりとか、リーグ戦終わった後とかもご飯に行ったりするので仲は良いです。
—良いライバル関係ですか
そうですね。あいつも頑張っているから自分も頑張れると感じます。
—今のチームの雰囲気は
昨年に比べてガラッとチームが変わったので、リーグ戦を戦う上で不安がいっぱいあると思うんですが、キャプテンを筆頭にチームスローガンでもある『結束』というのがあるんですけど、新チームになってから日に日に良いチームになってきていると思います。
—昨年とスローガンが同じということですが、『結束』について思うことは
昨季優勝したのもチームがまとまっていたからだと思いますし、優勝した時のスローガンなので縁起も良いかなと思います。
—一押しプライヤーを1人挙げるとしたら
宇草(孔基、営4)さんです。昨年からずっと結果を出していて、今季も打つ方でも走る方でもチームを引っ張っていってるので、今年も期待できるのではないかなと思います。
—他大の選手で「こいつだけは絶対に抑えたい」と思う選手は
やっぱり瀬戸西ですね(笑)。
—オープン戦を行っていますが調子は
1回キャンプで追い込んだのでまだ本調子ではないです。リーグ戦に向けて良い感じに上がってきてるのではないかなと思います。
—個人目標は
先発できれば良いんですけど、何よりチームに貢献できれば良いと思っています。
—チームの目標は
今年は他大学に追われる立場なので連覇、そして3連覇できるように頑張ります。
—追われる立場ということで重圧は
特にないですね。追われているからといって変わることはないですし。逆に挑戦者の気分でやっていけば良いと思います。
—ファンの皆様へ
昨季優勝して優勝パレードもできたので、今季も優勝して2連覇を果たします。今季は完全優勝。プレーオフはなしで優勝決定して、喜びをファンの皆様と分かち合えれば良いと思っています。頑張っていくので応援よろしくお願いします。
—最後に他の六大学の選手へ意気込みを お願いします
慶應が2連覇して、3連覇できなかったので今季は必ず2連覇して秋も3連覇できるように、どの大学にも全力のストレートでぶつかっていきたいと思います。
(取材:須藤大樹)
石川 達也(いしかわ・たつや)
キャリアデザイン学部3年 1998年4月15日生まれ
神奈川県出身・横浜
177m72kg・左投右打
昨年度成績:14試合 23回 3勝0敗 被安打13 与四死球6 奪三振19 自責点2 防御率0.78
『昨年はリーグ戦デビュー。秋には初勝利を挙げ法大のリーグ優勝に貢献した。今季も強気のストレートで春の六大学に挑む!』
高田 孝一 投手
—昨季は先発として1年間マウンドに立ち続けました
自信にはなった部分もありますし、調子が悪くても、投げさせてもらったという部分もあるので、(今年は)しっかりシーズンを通して、調子が良い状態で投げられれば良いと思っています。
—やはり強みはコントロール
低めのコントロールが売りだと思っているので、そこを大切にやっていきたいと思っています。
—オープン戦を通してその低めのコントロールの完成度は
7割ぐらいですね。良い調子で来てるとは思います。
—ランナーを背負ってからの粘り強さが印象的です
特にランナーを背負ってからの意識というのは強くはしてないのですが、ランナーが出ても、しっかり低めを狙うという、自分のピッチングをするということは心がけてはいます。
—投手陣全体としてもレベルが上がっています
去年の1、2年生中心に、良い投手が多いと思います。投げてない投手でも調子が良くて、実力のある投手がいるので、投手陣の底上げという意味では順調と言えると思います。
—第1先発への意識は
やっぱり、(学年の)1つ下に第1先発を譲っている場合ではないと思います。そこはやっぱり、奪い取るんだという気持ちが強くなっています。
—今強化しているポイントは
この冬を通して、股関節周りの強化を中心にやっています。冬を通じて、そのトレーニングをしてきたことが、春、オープン戦で成果として出ているので、そこは良いかなと思います。
—その意図は
投げる時に、軸足の溜めというか粘りが去年は弱かったので、そこを強くして、もっと力強いボールというか、思ったように投げれるようにということで、もう1回作り直してきました。
—フォームの変化としては
フォームのイメージ、とらえかたが少し変わったので、多少は変わってると思います。でも、僕の中では大きくは変わっていないです。
—練習で意識することは
練習全体的な面では、その日に出た課題だったり、自分のテーマだったりをしっかり持って、その出た課題をその日中に潰して、明日以降につなげて行ければと思っているので、そこは意識してやっています。
—毎回違う課題を持っている
最初に投げて、そこで出た課題を次までに潰して、という感じです。まだ完璧ではないのですが、課題を一個一個潰していけば、自然と状態も上がってくると思ってやっています。
—数字としての目標は
特に明確な目標というのは決めていないです。去年は途中で降板して、追いつかれるという場面が何回かあって、そこは自分の実力、体力不足というのがあると思います。最後まで自分で投げ切って、最終的に勝ちがつけば良いかなと思っています。
—今年の一押し選手は
杉下(裕哉、営2)という投手がいるんですけど、1つ学年が下で、ピッチャーということもありますし、キャッチボールとか、ブルペンのボールをよく見ています。強いボール、良いボールを投げるので、最近のオープン戦も調子が良くてかなり投げているので、僕の中でも期待というか、良いなと感じるところがあります。
—投手陣全体の雰囲気は
オープン戦でもみんなが投げている中で、そんなにギスギスしているわけでもなく、かといって緩い感じでもなく、良い空気感でそれぞれができていると思うので、良いと思います。
—球種の調子は
今年の冬から、変化球の精度というのを股関節の強化の次に2つ目としてやっていたのですが、その分、カウント球や決め球で変化球を自分で首振ってでも選べるという機会が多くなったので、その変化球というのが自信になってきましたし、まっすぐもある程度低めに集められてきているので、良い感じかなと思います。
—捕手が今年は下級生、もしくは同学年が多くなっています
去年は絶対的なキャッチャーが春秋といたので、そこについて行くという感じだったのですが、今年はいなくなったということで、自分の意思というか、この場面で投げるボールとかを、去年よりもより自分で考えたりとか、状況を見て、自分で考えることが良い意味でできているので、キャッチャーが変わって逆に自分の意思で動けているのかなと思います。
—チーム目標は
リーグ優勝と日本一が目標です。
—最後に今季への意気込みをお願いします
今年は第2先発ではなく、1戦目に投げれるように頑張っていきたいと思います。
(取材:山﨑有馬)
高田孝一(たかだ・こういち)
法学部3年 1998年6月3日生まれ
神奈川県出身・平塚学園
183cm88kg・右投右打
昨年度成績:12試合 62 2/3回 勝3 敗1 被安打65 与四死球15 奪三振 50 自責点25 防御率3.59
『粘り強い投球と低めのコントロールが売りの正統派右腕。軸足の強化と変化球の精度を向上させた今季は第1先発の座を狙う。』
三浦 銀二 投手
—昨年を振り返って
昨年はシーズン通して1戦目で投げさせてもらって、前半は良かったんですけど、後半は崩れてしまったので、そこは課題としてあります。
—具体的な課題を上げるとしたら
やっぱり、ここぞという時の一球であったり、勝負所の一球というので、自分の中でまだまだ甘いボールがたくさんあったので、そこをどんどん潰していって、今年良い結果が出せればいいかなと思います。
—冬に重点的に取り組んだことは
シーズンを通して先発で投げきれることは前提として、勝負どころでの一球だとか、投げミスというのを減らすための努力をしてきました。
—具体的には
基本的にはランニングなんですけど、動作改善や筋力アップなどの新しく始めたトレーニングなども、ぼちぼち取り入れています。
—昨シーズンは球数が多い印象でした
1シーズン投げ抜く上で、球数が多いというのは致命傷だと思うので、球数を減らすことも自分の課題として、しっかり取り組んでいこうと思います。
—期待やプレッシャーの多かった昨シーズンだったと思います
試合ではちゃんと開き直ることができるので、そこは一つ自分の武器だと思います。(メンタル面に関しては)問題ないです。
—オープン戦の調子は
不甲斐ない結果が多いんですけど、リーグ戦で(ベンチに)入ることはもちろん、1戦目で投げたいと思っているので、そこはこれからどんどん上げていこうと思います。
—現段階で手応えとしてあるものは
指にかかったボールは、しっかり空振りも取れていて、ファールにもなっているので、真っすぐのキレとかコントロールは上がっているのではないかなと思います。
—ご自身の持ち味は
体力とコントロールだと思っているので、そこはどんどん伸ばしていこうと思っています。
—今季の役割をどのようにお考えか
もちろん、全試合第1戦の先発で投げたいと思っています。
—2年目となりますが気持ちの持ち用などに変化は
先輩方が、1年生の時に良くても、2年の時に少し落ちるというのが例年あるので、そういうジンクス的なものは自分の中で考えないように、去年以上に結果を求めていきたいなと思います。
—体のケアで気をつけていることは
シーズン中は特に疲れが溜まることが多いので、しっかり湯船に浸かることは意識しています。
—昨年行われた代表選考会ではMAX154㌔を出したとお聞きしましたが、球速に関して意識は
相手チームを圧倒する上で、数字というのは大きな意味を持っていると思うのですが、チームが勝つために球速は必要ないと思っています。初回にバッと数字を出して、(相手打者に)「無理かもしれない」と少しでも思わせることができたら、勝利に近づくと思うので、その点では意識していることはあります。
—直球に自信は
自分の武器というか、長所は、真っすぐのキレとかコントロールだと思っているので、指にかかった時の真っすぐというのは、誰よりも自信があります。
—投手の層が厚い法大です
気持ちでは自分が1戦目投げる気持ちですが、ベンチ入りや、1戦目の先発の椅子は限られているので、そこはしっかり仲間内で競走っていうのは意識しています。
—開幕までに調整していきたいことは
調子が良い時、自分が自信ある時は抑えられるということは分かっているので、良い状態のまま試合に臨めることを重点的に考えています。
—一押しの選手は
朝山(広憲、法4)さんですね。最上級生で、副キャプテンという立場で、それなりにプレッシャーのある中で、すごい結果を残しているので、見習いたいというか、勉強になる部分がたくさんあります。
—最後にファンの皆様へメッセージをお願いします
去年以上の結果を残すことはもちろん、チームとしては優勝を目指してやっているので、温かく見守りつつ、応援していただけたらなと思います。
(取材:吉田あゆみ)
三浦 銀二(みうら・ぎんじ)
キャリアデザイン学部2年 1999年12月30日生まれ
福岡県出身・福岡大大濠
175㎝80㎏・右投右打
昨年度成績:15試合 62 2/3回 勝5 敗1 被安打51 与四死球10 奪三振57 自責15 防御率2.15
『1年にして存在感を大きく放った昨季。ひと冬越えて、持ち前の制球力と直球にさらに磨きをかける。今季も第一先発として、日本一へ導く投手陣の柱となる。』