【テニス】関東大学テニスリーグ 対亜大 ダブルスは開幕戦に続き全勝!!開幕から2連勝をあげ、次戦は王座進出への鍵を握る慶大戦へ
関東大学テニスリーグ
第2戦 対亜大
2019年9月5日(木)
早稲田大学東伏見テニスコート
関東大学テニスリーグ第2戦は亜大との対峙となった。開幕戦同様ダブルス全勝で勢いに乗ると、シングルスでもS6出場の楠原悠介(経4)が快勝。シングルスは6本中計4本が勝利を収め、亜大を総合成績7-2で下した。
試合結果
トータル試合結果
7 法政大学 |
3 |
ダブルス |
0 |
2 亜細亜大学 |
---|---|---|---|---|
4 |
シングルス |
2 |
ダブルス
勝敗 | 選手名 | スコア | 対戦相手 | |
---|---|---|---|---|
D1 | ○ | 楠原悠介(経4)・岡垣光祐(経3) | 6-3,6-1 | 熊坂拓哉・工藤颯人 |
D2 | ○ | 藤井俊吾(社4)・賀川稜太(社3) | 6-1,2-6,6-4 | 加藤彰馬・高見澤岳飛 |
D3 | ○ | 佐野有佑(経2)・高清水研人(経2) | 2-6,6-3,6-3 | 吉田慎・堀内竜輔 |
シングルス
勝敗 | 選手名 | スコア | 対戦相手 | |
---|---|---|---|---|
S1 | ○ | 岡垣光祐(経3) | 6-3,6-0 | 加藤彰馬 |
S2 | ○ | 賀川稜太(社3) | 6-3,7-5 | 堀内竜輔 |
S3 | ● | 中川舜祐(社2) | 6(4)-7,7-6(9),3-6 | 高見澤岳飛 |
S4 | ○ | 藪巧光(経4) | 6-2,1-6,6-4 | 工藤颯人 |
S5 | ● | 藤井俊吾(社4) | 0-6,2-6 | 熊坂拓哉 |
S6 | ○ |
楠原悠介(経4) |
6-1,6-4 | 清水奎吾 |
戦評
ダブルス
法大に初勝利をもたらしたのは楠原悠介(経4)・岡垣光祐(経3)組。第1セット第5ゲームでブレイクに成功すると、その後も個々の精度の高いプレーが光った。楠原のサービスゲームでは、前衛に立った岡垣が浮いた打球をスマッシュで打ち込み、返球をボレーで叩くなど息の合ったプレーでセット先取に成功。続く第2セットも第5ゲームまでゲームカウントを連取する完璧な試合運びを見せ、ストレートで勝利を飾った。
藤井俊吾(社4)・賀川稜太(社3)組のダブルスは最終セットまでもつれ込む混戦となった。第1セットは藤井・賀川組のペースに。藤井、賀川共にネット前で果敢にボレーを打ち込み、序盤からブレイクを重ねていき6-1で第1セットを奪取。しかし、第2セットから流れが変わる。法大ペアのストロークミスが続くと共に、相手ペアが2人の間を抜くショットを徹底。2-6で落とし、勝負は最終セットへ。最終セットは集中力を切らすことなく戦い続けた藤井・賀川組に軍配があがった。賀川のボレーや藤井のコートを広く使ったショートクロスでポイントを重ね、フルセットの末勝利を収めた。
シングルス
S6に登場した楠原悠介(経4)は圧巻のパフォーマンスを披露した。第1セット序盤から深さのあるボールや左右への揺さぶり、ドロップショットに前に出てのボレーやスマッシュといった多彩な攻めで相手を翻弄する。相手もそれに食らいつこうとするが、終始楠原のペースで第1セットを終える。第2セットになっても楠原は止まらなかった。ショットの正確さが増し、エースを量産する。6-1で第2セットも難なく獲得し、貫禄の勝利を収めた。
S4として出場した藪巧光(経4)は最上級生の『経験』が垣間見える試合展開だった。第1セットは藪のペースだった。両者極力前に出ることなく、ラリーによる我慢比べに。藪は第3ゲームをブレイクすると、そのまま試合の流れを掌握。6-2で第1セットをつかんだ。しかし、第2セットで思わぬ苦戦を強いられる。ストロークで左右に振られ、流れを変えるべく藪が緩く、ベースラインぎりぎりに落ちる深い打球を打ち込むもミスが増える。第2セットを1-6で落としてしまう。しかし、最終セットでは第2セットでギアを上げた相手選手の疲労がたまり、足が動かなくなる。藪はゲームカウント数1-4から追い上げ、勝利。一定のテンポで戦い続けた藪が、最終セットを6-4でものにした。
開幕戦同様S2での出場は賀川稜太(社3)。リーグ戦シングルスには今年度から出場しているものの、堂々たる戦いぶりで勝利を収めた。第1セットから賀川の積極性が試合の流れを変える。ストロークで左右に揺さぶる相手に対し、粘り強くプレーを展開。第4ゲームでブレイクに成功すると、このセットを先取。しかし、第2セットでは第6ゲームでブレイクを許す。それでも「自分ができることだけ考えてプレーしていた」(賀川)と語ったように、取り乱すことなく次ゲームをブレイクバック。第11ゲームでブレイクに成功し、見事勝利を収めた。
各大学のエース級選手を置くS1では岡垣光祐(経3)がストレート勝利を収めてみせた。第1セットは相手の力のある打球に苦しむも、一度もブレイクを許すことなく6-3でセットを先取。続く第2セットも、1ゲームも与えることなくゲームカウント6-0で快勝した。
中川舜祐(社2)は高見澤岳飛との対戦。両者一歩も譲らない激戦となった。第1セットは高見澤が深く落ちるボールで中川を押し込むと、中川も高い打点からのショットで高見澤を押し込むといった一進一退の攻防が繰り広げられ、タイブレークに突入。最後は3連続ポイントを奪われ、第1セットを落としてしまう。続く第2セット。第1ゲームから早速ブレイクに成功するが、セット中盤でミスを連発、勢いに乗り切れない。そこからなんとか挽回し、第2セットもタイブレークへと突入する。デュースを繰り返すこと4回。ファーストサーブをしっかり決め先行し、中川が第2セットを獲得した。勝負の最終セット。最後まで球威の落ちない力強いテニスを展開する中川であったが、最後は3ゲームを連取され悔しい敗戦を喫した。
Close Up:『王座』への想いをつなぐもの
リーグ戦上位2校が出場することができる全日本大学対抗王座決定戦(王座)。法大は平24年の準優勝以来、ここ数年その地にたどり着けずにいる。近年では早大、慶大の2校が王座への常連校であり、既に2連勝している今年度は、次戦の慶大戦での結果が大きな鍵を握ると言っても過言ではないだろう。
そのような状況下で、いかにしてコートに立つ選手たちがベストな状態で試合に臨めるかという点は当たり前のことながら、重要なポイントの一つだ。トーナメント戦とは異なり、空き日として2日間が設けられているものの、万全な状態で全てのカードで戦うということは周囲のケアが必要不可欠だ。リーグ戦は個人戦とは異なり、選手たちと共に、選手のケアの為にベンチ入りメンバーが認められている。開幕戦からそのベンチで度々コートに立つ選手たちを見守っていたのは主将の鈴木保貴(スポ4)だ。コートチェンジの際には、選手のケアを行い、再びコートへ送り出した。
加えて、コート脇で率先して大きな声援を送るのは4年生の石澤祐輝(営4)や中村遼将(社4)ら最上級生だ。単複共に2,3年生の出場が多い今年度のリーグ戦メンバーへ、その活躍を時に称え、時に笑い励ましている。2人の声がスコアに残ることはない。しかし、『全員』で『王座』へ行く。そのような強い想いが、コート外でも4年生を中心に垣間見えている。リーグ戦も次戦以降、慶大、早大、明大戦と重要な試合が続く。コート外の選手たちの強い『想い』はプレーヤーに届き、必ず違ったかたちとなって花開くはずだ。
(記事:梅原)
選手コメント
佐野有佑(経2)・高清水研人(経2)組
ー今日の試合を振り返って
佐野:1戦目の中央戦に出させてもらって、そこでリーグ戦がどういうものかとか戦い方の経験ができました。その経験があったからこそ、今回は緊張も少し和らいで試合に挑めました。今回もファイナルセットということで、第1セットを落とす形になって逆転勝ちということになりましたけど、いつも以上に2人で声をかけあって、ベンチコーチや応援が力になって、これぞ団体戦というのをすごく感じました。本当に勝ててよかったです。
高清水:今回の勝ちというのは純粋な僕たちの力というだけではなくて、団体戦ならではの緊張感の中で応援やベンチコーチの力が大きかったので、次は自分たちだけでできるための試合の持っていきかたなどを学べたのでよかったです。このギリギリの試合を勝てたというのは自信になるので、慶應戦は出るか分からないですけど、次の試合や来年に向けて、もっと強くなれるように頑張ります。
ーインカレ時には出場するか不透明だったリーグ戦に出場することになった経緯について
佐野:インカレを終えた後に、(リーグ戦にも)出るかもしれないという話になりました。(リーグ戦に)僕たちが出る可能性は低かったですし、まして1戦目で普通に負けたりしていたら今後の出番はなかったと思うので、そこでしっかり準備をして、せっかくのチャンスを生かそうと考えていました。今のところ2戦ともしっかり勝てているので、残り3戦も出たいなという気持ちでいます。
高清水:僕たちが頑張ってきた経緯があって出られていると思うので、自分たちで勝ち取った出場だと思っています。
ーリーグ戦に2試合出場してみて
佐野:とにかく楽しいの一言ですね。高校の時も団体戦はあったのですが、応援の雰囲気などは全然違って大学生らしく、人数も多い中で試合ができるのは幸せです。僕は高校の時の団体戦では全然勝てず、大学生になって団体戦に出れたら絶対に勝とうと思っていたので、楽しいうえに試合も勝てていて、今のところ文句ないですね(笑)
高清水:僕も楽しいの一言に尽きます。高校のときは授業の延長というか、教育という面が強くて、顧問の先生が主導になってオーダーを考えたり準備をしたりする感じだったんですけど、大学に入ってそういうことを自分たちでするようになり、その分思い入れも強くなって、チームの団結というのも高校のときよりもさらに感じています。そういう中で応援を受けて、自分も試合で勝てるようになって、本当に楽しいです。やってみないと分からない達成感というのを感じています。
ー今後に向けて
佐野:今後も出れたらしっかり勝ちにこだわりたいです。僕と高清水が組んで、インカレ・夏関とすぐ負けてしまって、結果を出せていなかったのですが、このリーグ戦に入ってからお互いに調子もよくなって、結果も出てきているので、出れるときにしっかり結果を残してチャンスを生かして、来年は単複で主力になれるように、今年から結果を出していきたいと思います。
高清水:また練習して強くなって、ダブルスは上級生が抜けたら、僕たちが上にいかないといけないので、そこでしっかり勝てるように頑張りたいと思います。
賀川稜太(社3)
―今日の試合を振り返って
高校時代ずっと神奈川県で戦ってきて、勝率が良かった相手だったので苦手意識はそれほどなかったです。自分ができることだけ考えてプレーしていました。隣で藪さんもシングルスをやっていて、勝ってくれて勝敗を決めてくれていたこともありのびのびとプレーすることができました。
―試合の流れが変わったタイミングは
一回第2セットのブレイクされるタイミングで審判ともめてしまう場面があったのですが、次のゲームでしっかりブレイクバックできたことが大きかったかなと思います。流れを相手に渡さなかった点かなと思います。
―ここまで単複両出場してみて
S2で出てもしっかりプレーできるなと自信も徐々についてきたので、これからも頑張りたいです。
―チームの状態は
リーグ戦に入る前の個人戦の結果があまり全体的に良くなかったこともあって、ミーティングでも「しっかりリーグ戦へ入っていこう」という話があって引き締まった状態でリーグ本番も臨めていると思います。
―空き日の過ごし方は
空き日はいつも軽く練習して、家に帰って寝て漫画読んで寝るという感じです(笑)。
―次戦の慶大戦へ向けて意気込みをお願いします
王座出場へ向けて絶対に勝たなくてはならない相手だと思いますし、もし単複出ることになったら絶対にチームに勝利を持って帰ってきたいなと思います。頑張ります!
フォトギャラリー
- D1の楠原・岡垣(左)組は安定した試合運びで勝利
- 最終セットをものにした藤井(左)・賀川組
- 法大の総合勝利を決定づけた藪
- 藤井は今カード単複両方の出場となった
- リーグ戦2勝目を飾った佐野・高清水(左)
- 堂々たる戦いぶりをみせた中川
- 部員全員が一丸となって応援