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【アメフト】関東大学秋季リーグ戦 第1節 対中大 苦戦を強いられるも終盤に逆転 開幕戦を白星で飾る

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【アメフト】関東大学秋季リーグ戦 第1節 対中大 苦戦を強いられるも終盤に逆転 開幕戦を白星で飾る

2019年度関東大学リーグ戦 対中大
2019年9月1日(日)
アミノバイタルフィールド

日本一に向け、まず1勝をつかんだ。中大最初の攻撃シリーズからTDを許すなど序盤から苦しい場面が続き、3Q終了時点でスコアは3-13。しかし、4Qから攻撃をたたみかける。FGで3点を返すと、TDで同点、さらに試合終了間際にFGを決め勝ち越しに成功。辛勝となったが2年ぶりに開幕白星発進した。

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3本のFGを成功させ、勝利に大きく貢献した高橋

試合結果

トータル試合結果

16 0 1Q 7 13
3 2Q 0
0 3Q 6
法政大学 13 4Q 0 中央大学
 

試合得点

Q 時間 ポジション 選手 得点方法 TFP
2 11:31 K/P 高橋慎太郎(営3) FG
4 2:00 K/P 高橋 FG
4 5:41 WR 神優成(人3) TD
4 11:53 K/P 高橋 FG

 

戦評 

 法大アメフト部がORANGEと改名して早3年目。これまでは2年連続3位という結果に終わり、甲子園への道は遠のいている。社会人への勝利を掲げる今年のORANGEの初戦は中大ラクーンズ。昨季、明大相手に初戦を落としているだけに、甲子園、その先の社会人との対戦へ向けて、確実に白星を挙げたい1戦だ。

法大オフェンスから始まる1Qの初手は、RB岩田和樹(営4)にボールを預けて10yrds近くゲイン。頼れる主将が、プレーでチームを鼓舞する。しかし、その後の中大の攻撃では、ロングパスを通されると、オプションプレーを中心に進撃されてTD。7点の先制点を取られてしまう。

前半の内になんとか追いつきたい法大は、2Q始めにQB平井将貴(法1)からWR小山昭瑛(キャ2)への今試合初のパスを試みる。だが奥を狙った縦パスは少し長く失敗。その後一度、中大に攻撃権を預けるも法大守備陣が奮闘し、パントリターンではRB星野凌太朗(キャ1)が20yrds近くの快走で攻撃につなげる。敵陣からの攻撃開始で今季初得点に胸を膨らませたが、QB平井がWR小山に再度縦パスを狙ったボールは長さが足りず、敵CBがインターセプト。FGによる得点にもつなげられず、観客からはため息がこぼれた。昨季の初戦黒星がちらつく、そんな空気を変えたのはLB松永新太郎(社3)だ。中大オフェンスに50yrds以上の進撃を許していた状況で、更新線を狙ったショートパスをインターセプト。この勢いそのままに法大オフェンスは敵陣に攻め込み、TDはならずとも前半終了間際にFGで3点を決め、後半に望みをつなげた。

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悪い流れを断ち切る松永のビッグプレーが飛び出した

中大の攻撃から始まる後半戦。最小失点に抑えて攻撃につなげたい法大だったが、自陣に攻め込まれたタイミングで、フリーになったレシーバーにロングパスを決められ、そのままエンドゾーンへ。後半開始早々に2本目のTDを許してしまう。反撃を試みる法大はQBに勝本将馬(社4)を据え、ギャンブルを重ねつつ、リズムよくお家芸のオプションプレーで敵陣7yrdsまで攻め込むも、残り1yrdsのギャンブルに力負けで失敗。10点のリードを許したまま4Qへ。

3Qでのギャンブル失敗後に法大ディフェンスが耐え、敵陣からの攻撃で4Q再開。再開後早々に、またしてもギャンブルを選択したが、ここは主将岩田のランで更新。その後、K高橋がこの試合2本目のFGを成功させ、点差を7に縮める。その後の守備をDB小平泰雅(現福4)のお手本のようなパスカバーもあり、耐え凌ぐと、攻撃ではこの試合初となるパスを1プレー目に選択し、QB平井が見事成功させる。すると流れを掴んだか、フィールド中央からランフェイクのパスでフリーとなったWR神にTDパスを通し、13-13の同点に。試合が振り出しに戻った後も、法大ディフェンス陣の活躍により、中大に攻撃権を2回連続で更新させず、RB岩田のランでゴール前8yrdsまで攻め込む。最後はK高橋のFGで3点を追加。これが決勝点となり、今季の法大は白星発進となった。

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3本のFGを成功させ、勝利に大きく貢献した高橋

白星発進となった法大だが、目標とする社会人勝利へは程遠い印象を受けたこの1戦目。しかし、前後半始めのシリーズこそTDを取られたものの、他の場面では3アンドアウトで何度も更新させず攻撃につなげるディフェンス陣に、安定した活躍を見せるスペシャルチームなど、チームの軸となる部分も垣間見えた。今後リーグ戦を戦い抜く中でのさらなる成長を期待するばかりだ。(上野翔)

監督・選手コメント

有澤玄 監督

―今日の試合をご覧になっていかがでしたか
初戦なので何が起こるかわからないのですが、最後に勝てたというのはチームとしてすごく良かったのではないかと思います。

―試合のできとしてはいかがですか
やっぱり固さはあったんですけど、それはお互い様で。普段通りの力をどれだけ出せるか、ということを選手たちには言っていました。固い人もいれば思い切りプレーできている人もいて、やっぱりそのあたりをもうちょっとしっかりコントロールできれば、もっと強いチームになれるかなと思います。

―前半は劣勢でしたが、選手たちにはどのようなことを伝えましたか
点差は考えずに、まず自分がやるべきことやる。フットボールは役割のスポーツなので、その役割を全うしようということを伝えました。余計なことをしないで、自分の持っている力をそのまま出しなさい、と。出したら結果が出るからということを話しました。

―この夏に成長したと感じる部分はどこでしょうか
チームとして成長はしております。しかし、連盟の記者会見でも言ったんですけど、まだまだ伸びしろはたっぷりです。もっともっと成長してくれないとな~と、思っております。

―今日良かった選手を挙げるとすればどなたでしょうか
キッカー、パンター(高橋選手)じゃないかな。今年からスタートで、パントも非常に良かったし、FGも難しい距離を3本とも決めたということで素晴らしかったです。

―次戦の慶大戦に向けて一言お願いします
毎回一緒なんですけど、自分たちのやってきたフットボール、攻めのフットボールをやりきりたいと思います。

 岩田和樹 主将

―本日の試合を振り返って
正直、オフェンスとしてしっかり準備してやってきたつもりでしたが、ディフェンスはしっかり1本で抑えてくれてたのにオフェンスが前半に全然点を取れなくて足を引っ張ってしまったなという感じです。

―初戦のできとしては
100点満点で言ったら10点くらいで、そこの中でもオフェンスも伸びしろしかないですしプレーの完成度もそうです。個は一人一人結構強く、それがチームとして合わさったら本当に良いチームできると思うのでこのシーズン一試合一試合成長していきたいと思います。

―16-13という結果について
接戦をものにしたというのはでかいですが、個人としてもオフェンス、選手全員とも満足いっていなくて。こう言ったらあれですけど、接戦の試合をするつもりではなかったのでふがいないの一言です。

―中大の印象は
オフェンスだけになってしまうのですが、オフェンスだったらLBとSFのあがりがすごく速かったです。こっちがランばかりやってるというのもありますが、そこをOLがしっかりとブロックし切れない部分が多々あったので、そこはしっかりOLとRBで次の試合からコミュニケーションどんどん取ってもっとやっていきたいと思います。

―前半の流れが良くなかった要因は
やっぱりプレーが出ないと流れにも乗れなくてオフェンス自体もテンポも良くなくて負の連鎖に陥っていましたが、でもオフェンスとして別に全然うまくいってないというのはなかったです。「後半は絶対大丈夫」と信じた結果が後半の流れにつながったなと思います。

―後半持ち直しましたが、ハーフタイムで何か話し合いなどは
どうこうやっていくというのはあったのですが特に前半と何か変えたってのはなくて。一人一人がやれることを信じて、「後半大丈夫だから、できるから」というのを信じてやったのが後半につながりました。

―課題としていたゴール前でのプレーは
やっぱりまだ、今回ゴール前にそんなに行けてないというのもあるんですけど、ゴール前や4thダウンのインチで全然ものにできない、ランで勝ち切れないというのがあります。そこはまだまだ全然詰めが甘いのでやっていきたいと思います。

―現在のオフェンスチーム全体の雰囲気や出来は
雰囲気は全然悪くないのですが、完成度のところではまだまだです。オープンプレーのブロックは今回レシーバーが結構頑張ってくれましたが、中で勝たないと自分たちのオフェンスでやろうとしているプレーが出ないので、そこをこの2週間しっかり練習していきたいです。

―この2週間で特に鍛えたい部分は
やはりランですね。パスは今日の試合見ていただければわかりますが、しっかりランを出してディフェンスを上げてその奥のパスを通すというのが自分たちのオフェンスの今の持ち味です。ランが出なかったらパスも出ないので、ランを出せるようにやっていきます。

―リーグ戦での目標というのは
チームでは全勝して甲子園出場、そして甲子園勝ってライスボウルに行くという、そこまでがチームの目標なのでそこはブレないでちゃんとやっていきます。個人としては、今日も個人としても全然走れていないので、OLがあけてくれた穴をうまく使ってチームの流れ変えられるようなRBにこのシーズンで成長していきたいと思います。

―次の慶大戦へ向けての意気込みを
今回こうやって接戦でしたが、この2週間でオフェンスもディフェンスもスペシャルチームもまた違ったチームになると思うので、そこを楽しみにしていてください!

高橋慎太郎

ーまずは秋の初戦、白星を挙げましたが、今のお気持ちは
とにかく初戦に勝てて、ホッとしたという感じです。

ーチームではどのような話し合いのもと、初戦に挑んだ
初戦で波に乗れるか流れが決まると思うので、どのような形であれ勝つことが大事という思いで挑みました。

ーどのような気持ちで初戦に臨みましたか
昨年DBでけがをして、今季からキッカーに転向して試合に出てますが、とても緊張しました。その中で結果を残せてよかったです。

ーキックを全て成功させましたが
FGは入るか入らないかの0か100なので、最後は結果だけ意識していました。

ー最初の2本のFGでは45yrds近くの挑戦でした。普段からこの距離は決めているか
普段はそんなに長い距離を蹴っていなかったので、本番で決められて良かったです。

ー決勝点となった3本目のFGを蹴る前の心持ちは
緊張しましたが、何も考えない事だけを意識して、普段通りボールだけを見て集中しました。

ー蹴る前にベンチなどから声かけはありましたか
選手たちなどから「頼むぞ」と声をかけられました。

ー決まった時はどのような思いだった
周りが静まり返った後に、決まって歓声が上がって、とにかくホッとしました。

ー次戦に向けて一言お願いします
これからもシーズン続いていきますが、キックでチームを助けられるように頑張ります。

 

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