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【フィギュア】東京選手権2020①女子選手編 ついにシーズン開幕 男女計6選手が東日本出場を決め、女子は期待のルーキー平金が大躍進!

東京選手権2020
2020年10月8日(木)~11日(日)
@ダイドードリンコアイスアリーナ(東伏見)

春関や夏季フィギュアなどの大会が行われなかった今季だが、ついにシーズンが開幕した。今大会には男女計8名もの選手が出場し、ラストイヤーとなる小林建斗(文4)と小林諒真(営4)が最後の年にして表彰台に並んだ。女子は期待のルーキー平金桐(営1)が大躍進。惜しくも表彰台とはならなかったが、存在感を示した。
今大会では多くの選手が活躍したため2回に分けて掲載。まずは女子選手の結果とインタビューをお届けする。

※会場内での写真はスケート部フィギュア部門の皆さまから提供いただきました。
※インタビューは後日オンラインにて実施いたしました。

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ルーキーながら大躍進の平金

試合結果

個人結果

クラス 選手名(学部・学年) 総合順位 SP順位・得点 FS順位・得点
Sr.男子 小林建斗(文4) 準優勝・165.26 1位・60.96 3位・104.30
小林諒真(営4) 3位・164.45 4位・58.04 2位・106.41
齋藤翔(営2) 10位・129.06 10位・48.92 11位・80.14
Sr.女子 平金桐(営1) 5位・143・54 3位・53.10 7位・90.44
佐上黎(文3) 9位・135.53 6位・49.76 10位・85,77
樋口瑞保(文2) 18位111・98 18位・41.34 19位・70.64
山中里子(通経2) 27位・37.20
菊池彩子(通経1) 37位・30.17

戦評

平金桐(営1)

ジュニア時代から数々の大会で好成績を残し注目される平金桐(営1)。そのシニアデビュー戦は、直後に滑走予定であった選手の棄権により、急遽最終滑走で迎えることとなった。新プログラム『You Are So Beautiful』のお披露目となる今大会。シックなバイオレットの衣装に身を包みリンクへと登場した。
凛とした表情でゆっくりと滑り出す平金は、最初のジャンプとなる3サルコウを見事に決めると、演技直前に構成を変えたというコンビネーションジャンプも難なく成功。序盤の見せ場をミスなく乗り越える。そして演技は曲とともにフィナーレへ。全身を大きく使う力強さも見せながらも、表情そして指先の細かな部分まで洗練された表現力を余すことなく発揮。さらには、すべてのスピンそしてステップで加点を獲得するなど圧巻の演技で画面の向こうで見つめる観客を魅了した。
結果は53.10点で3位。堂々のシニアデビューを飾り、翌日のFSへの期待を膨らませるSPとなった。(宮川昇)

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SPで素晴らしい演技を見せた平金。スタート位置に着き、曲がかかっても暫く目を瞑って下を向いており、ただそれだけで辺りには静謐な空間が広がる。二つ目のジャンプである3フリップは転倒してしまうが他はきちんと着氷し、スピンもスピード感があった。
SPでも感じたが、平金のスケーティングはドラマチックだ。力強く、四肢を存分に使う様子からは心根の強さのようなものがうかがえる。音楽が変わり、音に合わせて心臓を動かす様子からは本当にそこで拍動しているように錯覚させられ、ボーカルが入ればより一層の迫力をもった演技に目を見張る。まるで細部まで練り上げられた映像作品を見ているようだ。
試合後のインタビューで、平金はレベルの取りこぼしや体力の無さといった点を課題として挙げた。それらを克服した平金の演技はどれほどの精彩を放つのだろうか。今から楽しみで仕方がない。

佐上黎(文3)

大学3年目のシーズンを迎えた佐上黎(文3)の初陣。目標である全日本選手権出場へ向けた第一歩となる東京ブロックでどのような演技を見せるのか。SPで選んだ曲は映画「ピッチ・パーフェクト2」より『Flash light』、新プログラムだ。
大人びた黒い衣装に身を包みリンクに登場。ピアノの音に合わせて演技が始まった。最初の3ループは回転不足のジャッジとなるが、その後のジャンプはミスなく決めてみせる。演技中盤から終盤にかけては曲の盛り上がりとともにダイナミックなスケーティングを披露し、大きなミスなく演技をまとめあげた。
しかし、本人は納得のいかない様子だ。スピンやステップではレベルの取りこぼしが多数見られ、また振り付けの指導を十分に受けられなかったという今年度ならではの苦悩もあったという。そんな中でも、結果は49.76点で6位と上位につけている佐上のポテンシャルは計り知れない。まずは翌日、東日本選手権をかけた今シーズン初のFSでどのような演技を見せてくれるだろうか。(宮川昇)

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大学でのスケートも折り返し地点を迎えた佐上がFSに選んだ曲は『Read All About It』。最初の2ルッツからしっかりと着氷し、大きなミスなく演技は進んでいった。ステップは柔らかく繊細で佐上らしく、さらにその表情は切ないような、静かな激情を胸に秘めているようなものだった。じわじわと心に染み込み、ここぞという所で一気に引き込まれるような佐上のスケーティング。自身でも「スケーティングの点数とかが今までよりもすごく上がっていて、そこは自信を持っていけた」と手応えはあったようだ。
一方、課題が残るのがスピンだ。「レベルの取りこぼしやふらついたりしたことがあった」と語ったように、改善の余地が残っている。そこをどう修正し、東日本につなげるか。表現力にも一層の磨きがかかった佐上の更なる活躍に期待が膨らむ。

樋口瑞保(文2)

樋口瑞保(文2)がSPで滑ったのは『Big Spender』。ピアノの低音から始まると、澄ました表情から即座に笑顔になり、表情だけでも惹きつけられる。最初の2アクセルをしっかり着氷し、次のコンビネーションも成功させた。余裕があり、どこか色香の漂う表現力には一瞬で魅了され、パーカッションが入るパートになると一転厳かで強さもうかがえる。最後のフリップではミスも見られたが、表現力も高く、音に合わせたステップも印象的である。
昨年はけがの影響で試合に出場できなかった樋口からは、一つ一つの演技から滑ることの楽しさのようなものが溢れ出しているようだった。シニア女子で東日本に出場できるのは18名まで。SPで18位についた樋口だが、そのまま東日本出場権を獲得できるか。FSでの演技が楽しみだ。

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コロナウイルスの影響で報道に制限がかかり配信で観戦していたところ、音声トラブルのために無音での観戦となってしまった。音も合わせて一つの作品であるのは承知だが、音が無いことで樋口のスケーティングがよりミクロに見られたように思える。全体的に柔らかく絹のような、肌をするりと流れるような感覚に陥るスケーティングと、パッと変わる表情により情感の豊かさが伝わってくる。そして何よりSPでも感じられたように、滑ることを楽しんでいる様子が画面越しでもありありとわかった。
「フリーはあまりまとまった演技ではなかった」と自己分析した樋口だが、結果としては総合18位となったことで東日本への出場権を手に入れた。東日本へ向けどこまで練り上げられるかが勝負となりそうだ。

山中里子(通経2)

法大勢として先陣を切った山中里子(通経2)のSPは昨年同様『Take Five』。ジャズ調の楽曲に合ったシックな演技が印象的だった。最初のコンビネーションジャンプをしっかり決め、スピンもスピード感があり、その後も大きなミスもなく滑り切った。大学2年目の演技は真剣な表情も相まって昨年に比べるとより大人びた格好良さに思わず唸ってしまうようなものだった。
キスクラではコーチからも「まあまあじゃない」という言葉があったように、山中の演技に大きな欠点などは見受けられない。しかし、それでもFSに進むことができなかったことから東京ブロックの壁の高さがうかがえる。「今の自分にできることはできた」と語った山中。さらに上を目指すには、これからもその「今の自分」を更新し続けることが求められる。今後の試合予定の見通しはきかないが、また新たに進化した山中のスケートを見られる日が待ち遠しい。

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菊池彩子(通経1)

大学入学後初の公式戦となった菊池彩子(通経1)。「短調的なきれいな曲にしたい」という考えからSPには映画『ミッション』の曲を選択した。一つ目のジャンプでは転倒してしまうも、身体全体を使う表現には優雅さが漂い、柔らかくも澄んだスケーティングだった。3サルコウでは転倒、2アクセルは着氷するも回転不足となってしまい、得点が伸び悩み悔しくもFSには進めなかった。
「自分の未熟さを感じた」と語る一方で、「ハイレベルな滑りができるようにレベルアップしたい」と前を見据える菊池の大学スケートはまだ始まったばかり。「スケートを中心に頑張りたいなという思いが大学に入って出てきた」という言葉からも滲み出ている、菊池のスケートに対する気力はこれからも増すだろう。残る時間でどこまでスケーティングを伸ばしていくのか。来年以降のリベンジに期待したい。

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(文:小倉明莉、宮川昇)

インタビュー

平金桐

―SP前のコンディションは
試合では元々入っていた構成から一つだけ、コンビネーションのセカンドのジャンプにする予定だった3トウジャンプというものがあるんですけれども、その日の当日練習でそのジャンプの調子が良くなくて、練習中もジャンプが斜めってしまって2本目のトリプルジャンプにつなげられないという感覚があって、本番直前の練習もどこかそういう感覚があったので、今日はセカンドに3トウを入れるのは難しいかもしれないって思っていました。でも、落ち着いて転倒を避けられれば予定構成を下げてもいいからという気持ちで(試合に)入っていきました。すごい調子がよかったわけではないですけれども、今シーズンまだ一度も試合をしていない中で、今シーズン初の試合で個人的にすごくよくまとめられて、いいスタートを切れたのではないかなと感じました。

―コーチと話したことは
やっぱりSPというのは通過しなければいけないので、リスクがあるなかで無理にハイレベルなジャンプを飛んでミスをするよりも、安全策じゃないですけど(リスクを)抑えてミスなくまとめようという話になりました。結果として全体的にまとめられて、自分が思ったよりも得点が出てよかったなと思います。

―スピンやスケーティングはいかがでしたか
試合では緊張して自分が思うように滑れないことがちょくちょくあるんですけど、SPはそういった部分では落ち着いて滑れたかなと思いますし、スピンのレベルの取りこぼしもなかったので一つ一つ集中して課題をクリアできていたんじゃないかなと思います。

―緊張という言葉もありましたが、最終滑走というプレッシャーはありましたか
最終滑走というのは経験したことがなかったんですけど順番というのは関係なく、いつも試合だと他の人の演技を見るわけでもなく自分のやることに集中するので、順番だとか最後だから緊張するとかもなかったです。

―現在のプログラムに取り組み始めたのはいつからですか
プログラムを変えたのは今年の春頃ですね。昨シーズン、今年の2月頃ですかね。高校3年のときに国体に出させてもらって、その大会が終わったあとにシーズンに向けて変えようということでコーチにプログラムを作っていただきました。

―SPのテーマや表現したい部分は
曲がすごい悲しいわけでもなく、でも激しくて明るい曲ではないのかなと思うんですけど、コーチが一つ一つ振り付けをこだわって、表情も最初は無の境地というか”無”な感じで入っていって、曲調が変わるときに一気に感情がよみがえったように悲しい切ない顔で、そういう表現ができるように意識していましたね。強く踊るところは私はパワーが足りないというか、強い表現が足りないと言われることは最初のうちはすごいあったんですけど、本当に一つ一つ細かい所作とかもコーチに指摘してもらって、自分でそれを感情込めて世界観を作り出せるようにという練習は普段から意識していましたね。

―どのような気持ちでFSに臨みましたか
せっかくSPをいい演技でまとめられたのでFSもできることをやってうまくいったらいいなと思っていたんですけど、でも前日うまくいったからとかそういうことではなくて、SPと同じように日頃の自分の注意点を意識して集中して冷静に取り組もうと思っていました。

―FSを振り返って
SPよりは緊張してそれこそ足が滑らなくて、普段よりも緊張でスケーティングがスピードも出ないし。元々FSは体力なくて最後まで滑り切るっていうのが自分の課題なんですけど、この日はやっぱりスピードが出ないと思って、スピードがでないからジャンプも気持ちよく飛べないというか、無理やり力が入ってしまうんですね。スピードがない分それをカバーしようと思うので。体力的にも疲れやすくなるんです。3フリップジャンプの時に本当はもうちょっと加速したくて、やはりスピードもなかったし力んでしまってうまく飛び上がれなくて転んで、その時点でもうこのあと体力が持つかなと思うくらい足にきていて。まだジャンプを2本しか飛んでいないのにこの体力の消耗の仕方は不安だなと足がもたついてしまって。後半はそうですね、なんとか気力だけでがんばったっていう感じです(笑)。後悔はないですけど、やっぱりそこは自分の課題だなと感じました。

―コーチと話したこと
やはりジャンプの注意点だったり、前日に(ジャンプが)傾きやすかったりとかもあったので、ジャンプのこことここは意識しなさいっていうのと、あとは今まで自分がやってきたことをやるだけだから集中してやりきってきて。みたいな感じで言われました。

―FSも新しいプログラムになります
このプログラムも切ない、悲しい雰囲気なんですけど、ステップのときに曲調が強くなるので、そこで音に合わせて悲しさなどの感情が爆発するような力強さもあるというイメージです。でもFSは長くてジャンプも多いので、表現したいけど体力的にやりきれないというか、気持ちだけで体がついていかないというか。そういうときに手の仕草とか大きく踊るっていうのがSPに比べて難しいので、体力がない中でもジャッジに訴えかけるような演技ができるように、辛くてももうそこはやりきるというような練習をなるべくするように頑張りました。

―平金選手は表現力の部分に注目されることが多いと思いますが、自分自身の強みはどこだと考えていますか
昔から踊ったりすることが好きだったので、曲に入り込んで自分の世界観をつくって、見ている方にそれが伝わるような演技をしたいなとプログラムを作っていただく度に毎回考えています。課題はまだまだいっぱいあるんですけど、コーチがつくった世界観とかをそのまま見ている方に伝わるように踊り切りたいなと思いますね。

―総合5位という結果について
元々その出場メンバーの名簿を見て「自分は大体これくらいかな」と考えたときにもうちょっと下の順位になるのかなと考えていたんですけど、シニアデビューで5位につけたのはすごいよかったなという気持ちが大きかったですね。

―東京ブロックで感じた手ごたえや課題は
体力的な面とか、SPはよかったですけどFSではレベルの取りこぼしが多くて、スピンだったりステップももうちょっと丁寧に踏めたらいいなと思います。勝つためにはそういうレベルはきちんと取らないといけないと思いますし重要になってくると思うので、そういうところはもっと自分の意識を高めないといけないなと思います。

―無観客での開催になりました
やっぱりちょっと寂しい感じはしましたね。普段とは違う空気感、試合の環境だったので、だからといって緊張っていうのなかったですけど、でもやっぱりお客さんがいて応援してもらえるのってすごいありがたいし、自分の気持ち的にも頑張ろうって、今回も頑張ろうって思ってましたけど(笑)、改めてありがたかったなと実感しましたね。やっぱりお客さんがいて拍手をもらえることはすごい力になるんだなと感じました。

―東日本選手権に向けて
ブロックで感じた課題、スピンのレベルだったり体力の部分だったりっていうのをせっかく見つけられたんだからそれを東日本に生かして、東日本だからと気構えることなく自分のベストを尽くして大会に臨めたらいいなと思います。

―法大に入学した経緯は
まず自分の拠点としているスケートリンクが千駄ヶ谷にあるんですけど、練習と(勉強を)両立させるという面で市ヶ谷という立地はありがたいなと思ったし、あとは法政の先輩方がとても真面目で優しくて、雰囲気がとてもいいなと思って、自分もそこで頑張れたらいいなと思いました。

―大学生として頑張りたいことは
競技はもちろん頑張って全日本選手権に出場したいです。それに向けて努力して自分を見つめ直して成長し続けられれば、スケートライフは大学4年生で引退なので、それまで悔いなく今できることを全力で頑張りたいなと思います。大学のほうでは経営学を学んでいます。経営に興味がとてもあったので、高校では全般を広く浅く学ぶけど今は経営を専門として学んでいるので、授業は大変ですけど楽しいです。対面授業ではなくオンラインというのが自分が思っていたより大変で、同い年の友だちも対面じゃないといないので、最初は履修とかもやり方が全然分からなくて、でも先輩とかが連絡をくださって「分からないことない?」とか聞いてくださったので、先輩に頼りっぱなしですけどありがたかったなと思います(笑)。スケートももちろん頑張るけど、その中でも大学を疎かにせず学べることを学んで、学生にしかできないことってあると思うので、しっかり学んでいきたいなと思います。

―ファンの方にメッセージをお願いします
今年は無観客で寂しいところもあったりコロナ禍で練習が思うようにできなかったということがありますけれども、そういう中でも自分のできることを精一杯集中して取り組むのでぜひ応援をよろしくお願いします。

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(取材日:10月31日)

佐上黎

―まずはSPの演技について振り返っていただけますか
ショートはノーミスの演技をしようと思っていてジャンプも大きなミスもなくできたのは良かったですけど、スピンやステップでレベルの取りこぼしが多くてそこは悔しかったなと思っています。ショートは50点を目指していた中で49点だったので、スピンでレベルが取れていたら50点にいっていたなという悔しさがあります。

―久しぶりの大会となりました
自粛明けてからは意外と調子がよくて、自粛中はずっと体幹づくりとか走ったり、リンクに戻ったらすぐにジャンプが跳べるようにしていたので、そこら辺はちゃんとできていたと思います。試合は初戦がブロックだったので不安が多かったんですけど、不安なく滑れるようにジャンプも今までより多く跳んで入念に確認してきました。

―コーチと話したこと
とりあえずショートは大きなミスなく固めるように言われていて、ループが少し課題なんですけど練習でも成功率は高かったので、自信をもっていけば跳べるからと言われていました。

―このSPはいつから取り組んでいましたか
インカレに行けなかったので去年の12月にあった試合が最後になってしまって、シーズン終わってすぐ12月くらいから振り付けをしてもらってずっと滑っていて、試合で披露するのはブロックが初めてです。

―新しいSPで『Flash Light』を選曲した経緯は
曲に関しては自分の滑りたい曲は他にもあったんですけど、曲に負けちゃいそうな感じだからということで先生が今のショートの曲を選んでくれました。

―次にFSについて振り返っていただけますか
フリーもそんなにミスなくまとめられて、課題としていたループもきれいに終えることができてよかったんですけど、いつも飛べているトウループを2回ともミスをしてしまったので、そこはもう少し練習が必要かなと思っています。スピンもレベルの取りこぼしやふらついたりしたことがあったので、次の東日本までにはスピンは絶対に失敗しないようにしたいです。このフリーも試合で初めて披露するんですけど、スケーティングの点数とかが今までよりもすごく上がっていて、そこは自信をもっていけたかなと思います。

―SPの結果も含めどのような意気込みで臨みましたか
ショートが5位で、予想はもうちょっと下の順位でしたんですけど、最終グループに入ってみんな周りの子たちがうまいので圧倒されていたんですけど、今自分ができることは一つしかないので、そこは割り切ってやりました。

―FSの新プログラムを決めた経緯など
フリーも特にこれといってこだわりはなくて、大体先生が決めてくれるのでその先生のイメージ通りの演技ができたらいいかなと思っています。

―具体的などのようなイメージを伝えてもらいましたか
絶望から這い上がるというイメージがあるので、後半にかけて表現できたらいいかなと思っています。

―東京ブロック全体を振り返って、また東日本選手に向けて意気込みをお願いします
いつもより練習から調子がよくて、いつもよりは自信をもっていけていたので、練習してきたことがそのまま本番で出せたかなと思っています。ブロックで少しいいイメージができたので、そのまま東日本も調子を落とすことなく、ジャンプもそうですけど、スピン・ステップでも抑えるところを抑えて、東日本ではブロックではいれてなかった3ルッツを挑戦したいなと思っているので、そこはちゃんと練習しようと思います。

―無観客での開催でした
いつもだったら拍手とか応援のメッセージを叫んでくれたりするなかで、今回はそれが無かったので少し寂しいかなって思ったんですけど、初戦だったからお客さんもいないほうが多分あまり気にせずに滑れたかなと思います。

―大学生活も折り返していますが心境の変化はありますか
あと2年もない1年半くらいですけど、スケート人生のなかで一回は全日本に出たいと思っているので、今の実力でもう少し頑張れば全日本にいける力はあると思っているので、そこは全日本にいくという意識はすごく強くなっているかなと思います。

―ファンの方にメッセージをお願いします
自分が調子悪くて結果が出せない時でも、いつも応援していただいてすごく感謝しています。皆さんの応援を力にあと1年半がんばっていきたいと思うので、これからも応援をよろしくお願いします。

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(取材日:10月15日)

樋口瑞保

―SP当日の演技前のコンディションは
調子は結構合わせてきていたんですけど、公式練習の時にちょっと背中をぎっくり背中みたいにしてしまってちょっと不安があったんですけど整骨院とか行って治療を受けて鍼とかもやってもらってなんとかできました。

―演技前コーチから
ジャンプとかは気にしないでとりあえず楽しんで楽しいプログラム、明るい感じのプログラムなのでそこを見せつけてきな、みたいな感じで言ってもらいました。

―SPのコンセプトは
今まで結構綺麗系な曲を使うことが多くて、振付の服部暎貴先生にお願いして曲を選んでもらったんですけど、今までやったことない感じの曲でお願いしますって言ったらこのショートの曲をもらいました。コンセプトはちょっと大人っぽく誘うような感じの表現ができるようにって感じです。

―SPの演技を振り返って
一番は楽しかったっていうのと、ジャンプで一つミスしてしまったんですけど、スピンが全部レベル4取れて、スピンもすごい重点的に今まで練習してきて、あまり三つレベル4をそろえられたことが無かったのですごいうれしかったです。

―演技後笑顔が見えました
トウループも降りられて、ミスはあったんですけど、昨年けがして全然試合に出られなかったので試合に戻ってこれたなっていう安心の笑顔とかだったと思います(笑)。

―大学生としては初めてのブロック大会でした
高校の時は自分のために滑ってるっていうのが一番だったんですけど、大学生になってからはちゃんと大学の名前も背負うからちゃんとやらなきゃいけないっていうのはあります。

―SPを終え、FSへ向けて
フリーはすごい気持ち良く滑れる曲で、昨年も使って不安とかも無かったのですごい楽しく滑ろうっていう感じで考えて臨みました。

―FS当日の身体の調子は
ショートの時よりは身体の調子は良くて、不安もそこまでなかったので集中していこうって思いながら過ごしていました。

―留意した部分
スピンはレベルがちゃんと取れるようにっていうのと、下の点で、表現とかスケーティングとかの点でちゃんともらえるように気を付けようと思っていました。

―FSの演技を振り返って
フリーはあんまりまとまった演技ではなかったかなって思うんですけど、ちゃんと感情を付けて滑られたし良かったなとは思います。

―まとまった演技でないというのは
3トウループがダブルになってしまったのと、2ループで抜けて転んでしまって、そこが意図してない感じであまり良くなかったです。

―スピンに関しては
一つコンビネーションスピンがレベル3だったんですけど、あと二つは(レベル)4取れて、コンビネーションスピンもちょっと自分でぐらついたなみたいな所がわかっていたので、そこを次に向けて練習していこうと思います。

―FSのプログラムのテーマは
報われない恋みたいなストーリーがあって、『ムーラン・ルージュ』っていう曲なんですけど、そういうちょっと切ない感じとかを出せるように作ってもらいました。

―今大会は無観客でした
いつも応援とかが結構聞こえてくるんですけど、それが無かったのはちょっと悲しかった点です。でも拍手とかしてくれるのはすごい聞こえて、皆拍手してくれてるのが選手だけだったのですごい、悲しくはあったんですけど頑張ろうって思えました。でも一番はみんなに見てもらえたら良かったかなとは思います。

―今回のブロック全体を振り返って
ミスがあったんですけど次につなげられたし、久しぶりの試合で楽しめたので出られて良かったなって思います。

―今後の課題は
フリーとかでも一つスピンのレベルを落としてしまったり、ステップとかも本当はレベル3を取りたいんですけどレベル2になってしまったので、そういう基礎部分をちゃんと取りこぼしのないようにしていきたいのと、ジャンプもちゃんと固められるように練習していきたいです。

―法政を選んだ理由
先輩たちの演技を試合で見てすごい皆さん綺麗なスケートで素敵だなって思ったのが一つと、雰囲気が良くて皆すごい優しい方なので入れたらいいなって思って選びました。

―その演技を見たというのはどなたのものを
何人かいて、今多分引退しちゃったんですけど藤澤亮子(平29年度卒)さんとか、今の主将の小林諒真くんとか建斗くんとか、黎ちゃんも昔からずっと憧れなので、すごい入りたいなと思いました。

―大学に入って変わったこと
高校生の時とは違ってちゃんと自分で全部、高校生の時はスケートで入った高校だったので公欠とかがあったりちょっと、普通の人よりは緩い部分があったんですけど大学に入ってからはそういうのが全くないのでちゃんと自分でスケジュール組んだり課題出したりして自立しないといけないなっていう部分があります。

―昨年けがをしていたというお話がありましたが、現在の状態は
完治まではいってないんですけど、ちゃんと毎日練習できる位にはなって、ケアしながらっていう感じです。

―東日本へ向けて
東日本はまず一つ目は楽しんで滑るっていうのと、あと自分に自信を持って滑りたいのでちゃんとコツコツ毎日練習してちゃんとピークを持っていけるようにしたいです。

―ファンの皆様へメッセージ
いつも本当に応援が力になっていて、ホームリンクとかでも声掛けてもらうことがあってすごいありがたいなって思っています。ちゃんとその応援に応えられるように結果も出していきたいです。

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(取材日:10月15日)

山中里子

―当日のコンディションは
コロナ明けて練習始まって全然調子が上がらなくって、試合の1週間前くらいにやっとショート三つジャンプが入るようになったかなみたいな感じだったので、正直試合の時も「大丈夫かな」っていうのはありました。

―演技前コーチからアドバイス等は
下からちゃんと踏み込んでねとか、踏み込んでからジャンプとんでねっていうことを言われました。

―それらを演技の中でこなすことはできたか
最初のループとんだ時はそれが上手くできたからコンビネーションも入ったのかなというのは思います。

―演技を振り返って
今の自分にできることはできたのかなっていう気はします。スピンは確実にできることなので、自分が設定したレベルは取れるように頑張ろうって決めていたのでそこはちゃんとレベルも取れていたので良かったかなっていうのは思います。

―昨年と同じプログラムですが
昨年は大人っぽい曲に挑戦してみたいなって感じで滑っていたので、今年はそこ、大人っぽくするのと表現力を、表現するのに精一杯って感じだったので昨年は、今年はそれが当たり前にできるように見せられたらいいなと思って今年は気を付けています。

―2度目の東京ブロックですが前回と比べて
東京ブロックって関東に比べてすごいレベルが高いので自分ももっと関東ブロックに出てた時よりももっとそこに追い付けるように頑張っていかなくちゃいけないなっていうのは思いました。

―追い付くために強化していきたい部分
まずジャンプを改善していかなきゃいけないなって思うのと、他の選手を見ていて、音が無く滑ってたりとかすごい滑らかな滑りなので自分もそこを見習っていかなくちゃいけないなっていうのは感じました。

―ジャンプの改善とは
3回転でまだ完璧って言えるジャンプがないので、一つでも完璧なジャンプが増やせればショートでももうちょっと良い点数が出ると思うのでそこを頑張っていきたいなと思います。

―今回は無観客での開催でした
あんまり試合っていう感じがしなかったです(笑)。いつもお客さんがたくさんいて歓声もあってその中で滑ってるので、歓声もなくって周り見てもお客さんが全然いないっていうのはなんか不思議な感じでした。

―今後の意気込みを
この先しばらく試合も無いと思うし、いつ自分が試合に出られるかもわからないので、その期間を自分がレベルアップできるように大切にしていきたいと思います。

―ファンの方々へメッセージ
いつも応援してくださってありがとうございます。これから法政に少しでも貢献できるように自分自身頑張っていきたいと思うので、また応援していただければうれしいです。

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(取材日:10月14日)

菊池彩子

ー当日までのコンディションは
自分としてはジャンプとかが戻っていなくて不安な部分がありました。シニアになるとトリプルジャンプが2個必要になったりするので、あまりいいコンディションではなく不安があるまま試合に入ってしまったのが反省としてあります。

ー今回がシニアデビュー戦となりましたが緊張などは
やっぱりシニアは7級のハイレベルな方たちがたくさんいて、その中で初めてということもあって緊張している部分ありました。周りの選手も見るとそこが自分に足りない部分だと感じたので、堂々と滑れるように練習していきたいなと思いました。

ーやはりジュニアとの違いがありましたか
気持ちの面とかでも試合までのコンディションが悪くても、試合にもっていくまでに自分の気持ちをコントロールしたりとか、シニアになったら色んなことが求められるんだなと感じました。

ーコーチと話したことや意識して臨んだこと
ジャンプが一番不安な部分で確認はしていたんですけど、緊張とかもあって6分間練習とか公式練習でも焦って飛んでいるということを言われていました。演技でも焦っている部分があるままジャンプに入ってしまった感じです。

ー演技全体を振り返って
SPは今シーズン時間がない中で変えて新しくしたんですけど、(演技の)最初の1分半だけ貸し切りの1時間でつけてもらって、それ以外はリモートというか、他の人に滑ってもらったのを見せてもらった感じです。まだ全体を通して(コーチに)見てもらう機会があまりなかったので、今後また見てもらって上達していきたいというのはあります。技術面ではジャンプがコンディションが悪いまま入ってしまったというのと、スピンはジュニアの時はレベルを気にしていたんですけど、シニアではレベル+加点をもらえるスピンにしないといけないなというのが課題です。ステップではレベルがあまり取れてなかったので上げていきたいです。スケーティングはシニアでは求められているものがあるので伸ばしていきたいなと思います。

ー今回のSPはいつ頃から
7月くらいに作っていただいて、東伏見の先生に振り付けていただいているんですけど、東伏見では滑れないので、7月の後半くらいに神宮の貸し切りの1時間で見ていただきました。

ー曲や振り付け、演技のイメージは
ジュニアからシニアに移行するにあたって、スケーティングなどの美しさっていうのは求められているものが違うと思っていて、綺麗な滑りというのを目標にしていました。SPでは短調的なきれいな曲にしたいなと考えていたので、(映画)「ミッション」の曲にしました。昨シーズンのFSのプログラムを決めるにあたって候補に挙がっていた曲ではあったんですけど、自分が今回SPで使いたいなと思ったので選びました。

ー法政大学へ入学した経緯は
去年の11月くらいから高校を卒業したら留学をしようと考えていた中でコロナの影響があって、自分として今何がしたいのかを考えたときに、やっぱり日本でスケートを大学4年間やりたいと思いました。AO入試を考えていたんですけど、留学しようと決断していたので、3月にコロナの影響で行けなくなったときに(調べて)出てきたのが法政大学で、卒業の2日後くらいに出願して、本当に助かったという感じです(笑)。

ー留学はどちらに
北欧の方なんですけど、第二言語と第三言語、英語ともう一つできればいいなと思っていました。

ー語学留学のようなイメージですか
人間としてのレベルアップができるかなと思って行こうと考えていました。

ー大学に入って変わったこと
高校を卒業して19歳と考えたときに、体の面などスポーツは年齢制限はないと周りは言うかもしれないけど、スケートに関しては年齢が若いほうができるものだし、今しかできないものだなと考えていて、フィギュアスケートに対する比率というか、スケートを中心に頑張りたいなという思いが大学に入ってでてきました。

ーフィギュアスケートはいつから
4歳から始めたんですけど、中高は女子校で学校が厳しくて出れない大会もあったりして、あとはそこでのブランクもあったので、克服していきたいです。

ースケートを始めたきっかけは
4歳の誕生日に始めたんですけど、(クラシック)バレエ教室にそれまで通っていて、じっとているのが苦手みたいで、バレエのポジションでじっとしていられなくて怒られてたところを見て、母がスケートリンクに連れてってくれたのがきっかけです(笑)。

ーシニアの初舞台を経て今後の意気込み
今回の試合で自分の未熟さを感じました。シニアに求められているジャンプやスピンの技術だけではなくて、加点はもちろん、ハイレベルな滑りができるようにレベルアップできたらいいなと思います。

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(取材日:10月14日)

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