• HOME
  • 記事
  • フィギュア
  • 【フィギュア】第90回全日本選手権 女子FS 渡辺倫果 FS4位・総合6位と大活躍!!去年の悔しさを晴らし、世界の舞台へ!!

【フィギュア】第90回全日本選手権 女子FS 渡辺倫果 FS4位・総合6位と大活躍!!去年の悔しさを晴らし、世界の舞台へ!!

第90回全日本選手権大会
2021年12月22日(水)~26日(日)
@さいたまスーパーアリーナ

さいたまスーパーアリーナで開かれた全日本選手権大会。今大会は北京オリンピック最終選考競技会であり、会場には緊張感が漂っていた。法大からは、渡辺倫果(通経1)と鈴木楽人(営1)が出場。今回は、渡辺のFSをお届けします。

試合結果

個人結果

クラス 選手名(学部・学年) 総合順位 SP順位・得点 FS順位・得点
女子 渡辺倫果(通経1) 6位・199.15 8位・65.07 4位・134.08

戦評

渡辺倫果(通経1)

渡辺は前日のSPで昨年の悔しさや不安をはねのけ、ノーミスという最高の形でFS出場を決めた。SP演技後には「3アクセルを決めたい」と意気込み、FSに挑む。

第3グループ終盤に登場し、穏やかな顔でリンクへと向かった渡辺。しかし曲が始まった瞬間にその表情は蠱惑的な雰囲気をまとい、会場全体を彼女の世界へいざなった。最初のジャンプは彼女が今回のプログラムに挑むにあたって、大きな軸となっている3アクセル。高さのあるジャンプを決め、全日本という大舞台で見事自身初となる3アクセルを成功させる。絶好の滑り出しを切ると、続く3ルッツ+1オイラー+3サルコウのコンビネーションジャンプも基礎点に加えて出来栄え点が大きくつき、ますます勢いに乗った。その後も3ループ、3ループ+2トウループを美しく降り、演技後半へとつなげる。勢いはジャンプの基礎点が1.1倍となる最後の3本を含む後半に突入しても衰えず、コンビネーションジャンプを含む3つのジャンプを次々と着氷。すべてのジャンプを成功させると、最後までレベル4のスピンやステップなど滑らかなスケーティングで観客を魅了した。SPに続きノーミスで演技を終えた渡辺は力強いガッツポーズと弾ける笑顔で演技を締めくくり、会場からはスタンディングオベーションが送られた。すべての要素で加点がつく丁寧な滑りで、FSはシーズンベストを15点近く更新する134.08で4位という結果に。合計もシーズンベストの199.15というハイスコアを記録し、SPの8位から順位を上げ最終順位は6位。会心の演技に渡辺は「頑張った自分を褒めたい」と語り、大勢の人に感動を与えた全日本選手権となった。

そして今大会の結果を受け、渡辺はISU世界ジュニア選手権大会代表に選ばれた。女子の代表枠は2枠で、住吉りをん(駒場学園高校)と共に日本代表として出場する予定だ。年齢規定により、ジュニアの大会に出られるのは今年が最後。ジュニア世代の最大の大会であり、トップスケーターたちが通ってきた世界ジュニア選手権に名を残せるか。3アクセルと高い技術点を武器に勝負に挑む。

ISU世界ジュニア選手権は、ブルガリア・ソフィアで2022年3月7日~13日開催です。なお、渡辺は国際大会のミニマムスコア(最低技術点)がないため、世界ジュニア選手権に先立ち、バヴァリアンオープン2022(ドイツ・オーバストドルフ/2022年1月18日~23日)に派遣予定です。応援よろしくお願いいたします。

(写真/佐々木みのり・記事/山中麻祐子.佐々木みのり)

コメント

渡辺倫果

―FSを終えて率直な感想を
今はただただうれしい気持ちでいっぱいです。自分のスケート人生にずっと靄がかかっている状態だったんですけど、中庭先生に教えて頂くようになってからは練習から気持ちの面でも、全ての面でうまくいってますし、私ともマッチしているような感じがします。頑張った自分をほめたいですし、何より中庭先生のおかげだと思っているので少しでも自分の演技で恩返しができているならいいなと思っています。本当にうれしい気持ちと中庭先生への感謝の気持ちしかないです。

―3アクセルについて
スケート人生やってきて初めて3アクセルをクリーン判定で降りることができました。そして、それをこの全日本の大舞台で決めることができたので、ただただうれしい気持ちでいっぱいです。これからは3アクセルを自分の武器としてやっていきたいですし、来シーズンは4回転にこだわっていきたいです。

―演技直後、会場の盛り上がりがすごかったですが、いかがでしたか
最後のスピンから拍手が聞こえていました。本当に大勢のお客さんの前でノーミスの演技ができてうれしい気持ちでいっぱいです。見てくださって、拍手を送ってくださった観客の皆さんに感謝しています。

関連記事一覧