春季オープン戦 総括
2026年5月6日~6月28日(日)

今年は4人の主将がチームを引っ張る
春のオープン戦5勝3敗という悔しい結果に終わった法政ORANGE。その中で、確かな課題と収穫を得た春シーズンとなった。この記事では、春シーズンを振り返りながら、秋リーグに向けた課題と展望を見ていく。
オープン戦結果
| 月 日 | 勝敗 | スコア | 相 手 |
|---|---|---|---|
| 5月6日(JV) | ⚪ | 27-21 | 専修大学 GREEN MACHINE |
| 5月10日(V) | ⚫ | 10-37 | 関西学院大学 FIGHTERS |
| 5月17日(JV) | ⚪ | 27-6 | 桜美林大学 THREE NAILS CROWNS |
| 5月24日(V) | ⚫ | 20-24 | 慶應義塾大学 UNICORNS |
| 5月31日(JV) | ⚪ | 33-7 | 明治学院大学 SAINTS |
| 6月7日(V) | ⚪ | 28-21 | 明治大学 GRIFFINS |
| 6月14日(JV) | ⚪ | 19-16 | 横浜国立大学 MASTIFFS |
| 6月28日(V) | ⚫ | 3-28 | 関西大学 KAISERS |
※相手校をクリックすると該当試合の記事に飛びます。Vは主力が出場するV戦。JVは下級生主体のJV戦。
厳しい結果に終わった春シーズン
「自分たちがいかに弱いかというのが分かってくれたのではないか」。菅野ヘッドコーチが関大戦後に険しい表情で語った言葉が、法政ORANGEの厳しい春シーズンを物語っていた。
昨年、全日本大学選手権・準々決勝で立命館大に敗れ、甲子園ボウルに届かなかった法政ORANGE。今シーズンは2006年以来となる甲子園ボウル制覇を目指し、キャプテン4人体制でスタートした。さらに、学年リーダーを置くなど、1人のリーダーに頼らない体制を築き、チームの理念である”自由と進歩のフットボール”を体現してきた。
しかし、春のオープン戦は8試合で5勝3敗。そのうち、主力メンバーが出場するV戦は1勝3敗という悔しい結果に終わった。
春シーズン総括
初戦の相手は関学大。4Qに突き放され10-37というスコアになったものの、試合後選手たちは一定の手応えをつかんでいた。特に昨年からのメンバーが多く残り、過去1番平均体重が重いOL陣はライン戦で強さを発揮。試合後には主将・OL安藤誠人(文4=明治学院)が「思ったより戦えていて、OLとしては圧倒している部分もあった」と自信をのぞかせた。さらに、ディフェンス陣もDL 赤穂谷怜旺(法2=法政二)、ディフェンスリーダー DB岡村裕(キャ4=佼成学園)のQBサックがあるなどアグレッシブなディフェンスが光った。

関学大戦ではOLのフィジカルの強さを発揮
しかし、2戦目で法政ORANGEに試練が待ち受けていた。相手は同じくTOP8に所属する慶大。終始主導権を握るも、残り試合時間残り11秒でTDを許し逆転負けを喫した。ディフェンス陣は反則が目立ち、オフェンス陣はTDを決めきれないなど課題が残る結果となった。
待望のV戦初勝利は明大戦で生まれた。この試合活躍したのはRB陣。今手太陽(キャ2=駒場学園)、宮本樹音(文3=佼成学園)で3つのTDを奪った。さらに、この試合ではオープン戦を通して取り組んでいた、QB菊地慶(法4=法政二)、菊地祥(法2=法政二)、田邊悠人(営1=日大高)の3人をローテーションする形が成功。それぞれが持ち味を出して、明大ディフェンスを翻弄した。

今手は明大戦2TDの活躍
オープン戦最終戦は今春、甲子園2連覇中の立命館大に勝利するなど好調の関大。前半は3-7と善戦するも、後半は相手のランを止められず、オフェンスもTDを奪えなかった。「春の試合を通しての反省が全部出た」とLB瀧川元熙(営4=佼成学園)主将。終わってみれば、3-28の完敗となった。
見えた2つの課題
春のオープン戦を通して、法政ORANGEの2つの課題が見えてきた。
1つ目は後半の戦い方だ。3Q、4Qのスコアを見ると、関学大戦0-17、慶大戦10-17、明大戦7-14、関大戦0-21と全てで負けている。「後半で点を取られて負けていて、練習から後半になるとバテバテで動けない」と菅野ヘッドコーチ。後半を戦う体力面や層の厚さが課題として浮き彫りになった。体力強化と控え選手も含めた戦力の底上げが秋に向けての鍵になりそうだ。

菅野ヘッドコーチ
もう1つは4年生の奮起だ。菅野ヘッドコーチからも4年生に対して発破をかける言葉も多くあった。春は思うような結果を残せなかった選手も多く、秋にかける思いが強い選手も多いはずだ。オフェンスでは司令塔として攻撃をけん引するQB菊地慶、スーパーキャッチで幾度となくチームを救ってきたWR阿部賢利(営4=法政二)。ディフェンスでは鋭いタックルが持ち味のLB瀧川元熙 主将、DB岡村裕といった主力の4年生のさらなる活躍が不可欠だ。学生生活最後の秋となる4年生が、秋の勝敗を左右するだろう。

ディフェンスリーダー岡村の秋の活躍にも期待
下級生の台頭光る
一方で、収穫もあった。「下級生が良いですよね」と菅野ヘッドコーチが語るように、1、2年生の活躍だ。ディフェンスではDB髙田玖仁(人2=法政二)、ジュッフ ムハマドゥ(文2=明治学院東村山)、LB盛暢孝(人2=法政二)、DL赤穂谷怜旺が主力としてディフェンス陣を支えた。特にフィジカル面では、関西勢と1対1でも戦えることを証明した。

赤穂谷は関学戦でもQBサックを見せた
オフェンスも昨年のエース・高津佐隼世(令8卒=現富士通)の背番号11を受け継いだWR山田有起(文2=法政二)が台頭。慶大戦では見事なパスキャッチからTDを奪い、MIPに輝くなど阿部賢利に次ぐ2番手として、存在感を示した。「11番を継ぐというのは、レシーバーとしてこのチームを勝たせるプレイヤーになるという意志もある」と意気込み十分だ。
他にも、今春メインRBを務め、力強いランが持ち味の今手太陽。さらに、QBの菊地祥、田邊悠人も下級生ながらオフェンスの中心としてチームを支えた。

背番号11を引き継いだ山田
2006年以来となる甲子園ボウル制覇へ
苦しい春を経験した法政ORANGE。確かな収穫と課題が見つかった春シーズンとなった。夏は個人、チームともにさらなる成長が求められる。そして、その努力の全てを秋にぶつけてくれるはずだ。最後に甲子園をORANGEの歓喜で沸かせるために。
(記事:松野要)
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